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ごめんなさい。更新が遅くなっちゃいました(狼)『鏡の森』(その3) ウォレスは王の前に出ると、落ち着いた声で告げた。 「王に、お願いがあります。次の冒険では、必ずや銀の百合の根を持ち帰ろうと思うのです が、その為に、あちらに持っていきたいものがあるのです。」 王は、もはや恐れをなして次の冒険を嫌がるのではないかと思っていたウォレスが自ら志願して来たこと、そして前回彼が持ち帰った薬草の効果が覿面であったことに、かなり上機嫌であった。 「そうか、なんなりと申してみよ」 ウォレスは言った。 「ドラゴンは大変凶暴で、かつ賢い怪物です。倒すのはなかなか難しいと。 そこで、ドラゴンをおびき出し、その隙に銀の百合を手に入れることを考えております。 …そのために、ドラゴンに捧げる生け贄が必要なのです。」 「生け贄…じゃと。」 「はい。それも、若い乙女が…。銀の百合を守るドラゴンは、手強いです。」 王はウォレスの顔を流し目でじっと見ていたが、暫くして答えた。 「よし、ならば国中の女の中で、お前が一番気に入った娘を連れて行くがよい。ただし、ワ シの娘以外ということは分かっておろうがの。ふあっ、ふあっ。」 王には一人娘がいた。 噂では、次に侵攻しようとしている強国デルサイから、そこの若い王子との縁談を持ちかけられているということであった。が、巷での評判は、王はあくまでデルサイについては武力制圧を考えており、娘はウォレスと結婚させることを考えているのでは…ということであった。 ウォレスも、もとは皇族の出であるから、血筋的にもさほど問題はないし、なにしろ民の指示を圧倒的に受けている。彼と娘を結びつけることは自らの政権を盤石のものにすることを意味していた。 もしも、無事にウォレスが銀の百合の根を持ち帰った暁には、王は娘とウォレスを結婚させようと考えているのではないか…と、そこまで話す者もいた。 しかし、ウォレスはそのような噂には耳を貸さず、忠実な部下を演じ続けていた。 彼は王の言葉に対して、頭を下げると、次の言葉を口にした。 「王…、あとは『塩』でございます。塩を5樽ほど持っていきたいと。」 「なに、『塩』じゃと。そんなものは幾らでも持っていくがよいが、何に使うのじゃ。」 「ドラゴンはもの凄く澄んだ湖の中にいます。その水は真水です。…ですから、塩に弱い と。…これは…生け贄の話と同様に、あの魔女に喋らせた話なのですが…。」 「お前が討ち取ったあの…魔女か。」 そこで、ヒレドス王は少し間を置いた。そして、また言った。 「まさか、お前…魔女に誑かされているのではないだろうな。」 しかしウォレスは、そこはきっぱりと言ってのけた。 「はい。命乞いをしている時に喋らせたので、間違いはないだろうと。」 「ふん。まあいずれにせよ、お前は銀の百合の根を持ち帰ればいいのだ。 しっかりやるがよい。」 王は、そう言うと、側近の差し出した器から、葡萄酒をぐびぐびと飲み下した。 そして、「ブハァ」と臭い息を吐き出し、またこう告げた。 「満月の夜は十日後だが、準備の方はよいのじゃろうな。」 ウォレスは落ち着いた声で、「はい。」と答えた。 「生け贄にする乙女の目星はついているのか。」 「はい。」 「そうか、それは良かった。ちゃんと、ドラゴンをおびき出せるだけの器量を持っている女 を選べよ、もっともドラゴンがそんな眼を持っているかどうかはわからぬがの。ふあっ、 ふあっ。」 ウォレスは跪いて、一礼すると、その場を後にした。 それから数日後の夜、ウォレスはまたあの酒場を訪れた。 取り巻きたちがすぐにウォレスの周りに近づいてきたが、彼は一言「済まぬが、今日は外してくれぬか。」と言い、一人で一番奥の椅子に腰掛けた。 そこの酒場に娘がいた。 名前はナターシャと言った。その昔、その酒場の前に捨てられていたみなしごであった。 ただ、彼女は運良くその酒場の主人に拾われて、ずっとそこで育てられた。 そして何時の日からか、その酒場で働くようになり、その器量と気だての良さから、まさに押しも押されもせぬ看板娘になっていた。 ウォレスは「酒をくれ」と一言告げると、黙ったまま椅子に座っていた。その様子は誰も寄せ付けないような雰囲気を持っていた。 ナターシャは大きな陶器の瓶になみなみとつがれた葡萄酒を持ってウォレスに近づいた。酒場にいた者たちは、皆それぞれに話をしている振りをしながら、ウォレスの一挙手一投足に注目していた。 彼は、机の上に瓶を置いたナターシャの耳元で何かを囁いた。すると、ナターシャの表情が一気に強ばった。それは誰の目にも分かるほどであった。 巷での、ここの所の話題はと言えば、誰もが「ウォレスが選ぶ乙女」であった。 城内の噂は瞬く間に広まっており、ウォレスがまた冒険の旅に出るということと、ドラゴンの生け贄に若い女が連れて行かれるということがあちこちで話の種になっていた。 そして、ウォレスが選ぶ女性は一体誰かということが注目されていた。 民の間では、王が自分の娘以外なら誰でも良いといったということまでが知れ渡っているのだった。 「次の満月」、ということはもうそろそろ「決定」される時期であろうとは誰もに予想できていた。 つまり、まさに今その瞬間を目の当たりにしたのだと、誰もが心の中で感じていたのだった。 ウォレスはそんな周囲のざわめきには目もくれず、青ざめるナターシャに何かを告げた後、残りの葡萄酒を一気に飲み干し、すぐに酒場を立ち去った。 そして、いよいよ満月の夜が近づいていた。 ↑お楽しみいただけてます?
Jan 31, 2009
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『鏡の森』(その2) 「逆らう者は皆殺しにせよ。財宝は奪え。」 王の命令は絶対であった。 近隣の村や街、小さな国々を次々と自らの領土とし、そのたび毎に多くの兵を遣り、暴虐の限りを尽くさせた。 ただ、ウォレスは王の期待に応えながらも、決して無益な殺生はしなかった。 「恨みは恨みを呼び、慈悲は慈悲を呼ぶ…。」 口癖のようにそう呟きながら、彼は自分の道を進んでいた。 そんな、ルルンガ王国に異変が生じた。 …それは、王の病であった。 原因不明の熱。体中に出て痛む瘡、瘤。城の医者たちは手を尽くしたが、どうすることもできなかった。 国の者たちは、略奪と贅の限りを尽くし、若さの欠片すら失いぶよぶよに肥満したヒレドス王を、密かに「天罰だ」などと囁くのだった。 そして、それまで、国土を広げることに使われていた国力は、王の病を治すことに向けられることになった。 医者は当然のこと、次第に弱っていく王を救うべく、僧侶や祈祷師なども毎日のように城を訪れた。学者も、過去の文献にあたるなどして手を尽くした。 軍隊は、制圧した小国や街からありとあらゆる薬や医術、医者を王国に連れ帰るのだった。 そして、とうとう王を救う手立てが発見された。 その城には、何代も前から伝わっている秘宝があった。それは宝物庫の奥深く宿されたまま忘れ去られていたが、その文献によって再び日の目を見ることになったのである。 言い伝えによると、その鏡の中には別の世界があり、そこにはどんな病でもたちどころに直してしまう、妙薬があるという。 ただし、鏡の中には恐ろしい魔女や魔物達が棲んでおり、屈強の兵士であっても迂闊に入り込めば命を落とすというのだ。 …そこで白羽の矢が立ったのがウォレスだったという訳なのである。 そして、古文書の研究の結果、鏡の中の世界への扉の開け方も判明した。それは、満月の夜、暗闇の中でその鏡に満月を映すと、異界への扉が開くというものであった。 ただちにそれは実行された。古い書物に著された通りに、何百年ぶりかに宝物庫から出されたその鏡は満月の夜、城の広間で、窓の外に輝く満月を映した。 一見何の変哲もない鏡であったが、果たして、古文書の通り、満月を映した鏡の面は水の用にざわめきはじめた。そして、その向こうには暗い森がざわざわと揺らめいているのが見えた。 「王命とあらば、行くまで。」 ウォレスは伴の者も連れず、次の満月まで生き延びられるだけの食糧を詰め込んだ樽を縄で縛り、勇敢にその大鏡の中へと飛び込んでいったのである。 そして、ひと月が経った。 次の満月の夜、城内が固唾を呑む中、無事にウォレスは帰還したのだ。 今回の冒険で、彼が持ち帰った「紫草」は、「瘡除き」の妙薬であった。 それは、こちらの世界でも殆どの者が噂にしか聞いたことのない大変珍しいものであった。 強欲傲慢な王は、それでも、自らが命じたものの一つがまだ手に入っていないことに不満そうであった。 が、殆ど生きて還ってきた者がいないという、あの鏡の向こうから持ち帰られたそれについては、一定の評価はしているようであった。 記録によれば、鏡の中に入った者の中で、稀に生還した者も、人が変わったように無口になっていたり、また志願して鏡の中に入り、それきりになったりと、殆どが無事で終わっていないということであった。 そういう意味では、ウォレスはやはり期待通りの働きを見せる英雄であった。 そして二週間ほどが経過した。 ウォレスは王に謁見を求めた。王の顔の瘡はかなり綺麗に癒えていた。しかし、その内面から毒々しさを溢れさせる、緩みきった顔は、相変わらず無様であることには違いなかった。 彼が謁見を求めた理由は、言うまでもなかった。 それは、来たる次の満月に、もう一度冒険に出かけるためであった。 ↑77777も近づいて参りました。
Jan 30, 2009
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お待たせしました。それでは年末年始企画第3弾『鏡の森』です。少し長めのショートショートをお楽しみ下さい。(狼)『鏡の森』(その1) 「おお、お戻りになった。」 水を打ったように静かだった宮殿の広間。そこに集まって息を飲んでいた兵士や側近達からは威勢の良い歓声が上がった。 王はその様子を、階の上に深くかけた椅子の上で微笑みながら見つめていた。 「奇跡だ」「神よ…」などと、跪いて手を合わせたり十字を切ったりする者も姿も見えた。 大広間の真ん中に据えられた鏡。その表面は風にそよぐ水面のようにさざ波だっていた。 「神よお守り下さい…。」 口々に驚嘆の声が聞こえる中、その大きな鏡の中から甲冑に包まれた足が現れ、続いて腰が、そして頭が見えてきた。 最後に右手を引き抜くようにして、完全に姿を現した英雄ウォレスの手には、魔女のものと思しき、長い白髪が握られていた。 討ち取った相手の頭髪を戦場から持ち帰る、それはこの国の戦士のしきたりであった。 そして、その手が高い殿堂の天井に届かんばかりに突き上げられた時、城内の歓声は最高潮に達した。 ウォレスは、玉座に続く階の下までゆっくりと歩みを進めると、そこに跪き、側近達が用意していた大皿の一つには魔女の髪を、そしてもう一つには懐から取りだした紫色の草の束を大切そうに置くのだった。 王のもとに、その二つの皿が行くと、王は「こちらはもうよい」と、命じて髪の載ったそれはすぐに下げさせた、そしてもう一方の紫色の草が載った皿を一旦は眺め、ニヤリと笑ったが、すぐに不機嫌そうな顔になり、階の下に控えているウォレスに向かっていった。 「そちの働き…、なかなかのものじゃ褒めて遣わす。…じゃが、これは紫草だけじゃの。 『銀の百合の根』はどうしたのじゃ。」 ウォレスはその王の言葉に、下げていた頭を一層低くして言った。 「申し訳ありません。紫草は魔女の屋敷で手に入れましたが、百合の方は思ったよりも数倍 大変でして…。 銀の百合が咲いている谷間までは見付けたのですが、そこはドラゴンが守っておりまし て…、ぐずぐずしていて紫草の効力がなくなってはと思い、一旦引き揚げることにしたの です。」 「ドラゴン」という言葉に、周りの家臣達からは、ざわめきが聞こえたが、王はその言葉に、小さく「ふん」と言うと、 「じゃあ、次の満月には、また出かけるということじゃな。」 ウォレスは、少したじろぐ気配も見せたが、すぐに居住まいを正し、 「はい。当然そのつもりでございます。」 と告げた。王は、 「もう下がってよい。褒美は金貨一袋じゃ。」 とだけ告げ、また大きな椅子にふんぞり返るのだった。 ウォレスは城を出ると、すぐに街の居酒屋へと足を向けた。その後を、彼を慕う多くの兵士達も追った。 その居酒屋はウォレスの行きつけだった。 酒場の戸を開けると、すぐに先程貰ったばかりの革袋に手を入れると、一握りの金貨をつかみ、それを樫のテーブルの上にジャラリと並べた。 「今日はみなにも振る舞ってやってくれ」 と、笑顔で告げた。 「おお。勇士ウォレス様のお帰りじゃ。」 「今宵は皆、御祝いじゃ」 英雄が帰還し、街は灯がともったような明るさを取り戻した。 剣の腕だけではなく、その豪快かつ優しい人柄。ウォレスは街の人々にとって、真の英雄であった。 ルルンガ王国は、小さいながらも、気候もよく平和な場所であった。 隣国からも離れており、独特の地形から、他国のいさかいに巻き込まれることもなく、また先代から引き継がれた外交術と、強い軍隊がその独特な中立的立場を守り続けることに成功していた。 そして、その軍隊の中でも、最も兵士達の信望を集めている者がウォレスその人であった。 そんなルルンガ王国の平和は、とこしえに続くのではないか…と誰もが思っていた。 しかし先代の急死により、若くして即位したヒレドス王によって、国政は一気に転機を迎えた。 他国への侵攻、国土を広げようという欲望。 新王は、それまでの伝統を全く無視した政治をはじめたのだった。 そして、それは当然屈強な軍隊を恃んでのことであった。 ウォレスはその軍隊の中でもひときわ腕の立つ武将として知れ渡ることとなった。 ↑よければポチしてね
Jan 29, 2009
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お待たせしました。年末年始ショートショート企画、第3弾。『鏡の森』明日からスタートします。5回連続ぐらいになっちゃうかも~。今回は、あまり奇をてらわずに、ファンタジーにしてみましたが、さて如何でしょうか。主人公の名前をどうしようか、ヒロインの名前をどうしようか、とちょっと悩んでます。突然で申し訳ないですが、nanacoさんにご意見をうかがってみますね。お楽しみに
Jan 28, 2009
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宙ぶらりんになっている、ショートショート企画ですが、やっと形になってきました。『鏡の森』です。構想はほぼ完成しましたが、これがショートショートと言えるのかな?って、ちょっと悩んでます。近日公開です
Jan 27, 2009
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昨日は、映画を観ました。前々から気にはなっていたのですが、監督があのクローネンバーグだということで、ちょっと体調が良いときじゃないとな~って。でも、結構評判がよいので、思い切って観ることにしました。 『イースタン・プロミス』 結構、エグいシーンもあるのですが、 全体としては渋い人間ドラマに仕立てられていて、 なかなか良かったです。 マフィアの幹部に上りつめていこうとする男と 助産士(ナオミ・ワッツ)の間に生まれる妙な信頼関係。 とても巧く描けていたような気がします。 結構オススメですね。 クローネンバーグ監督も、また一皮むけたのでしょうか。 今後も良い作品を作って欲しいな~。 個人的にはファンなので。
Jan 26, 2009
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今日はお休みたまには、完全オフってのもいいかと朝からごろごろ。でも、昼食を済ませると、どうせなら…ちょっと、と持ち帰った仕事を始めてしまいました。やりたいことは山ほどあるのに…。そこまで切羽詰まっているわけではないのに…。私って、やっぱり貧乏性なんでしょうかね…
Jan 25, 2009
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寒気がもどって、今朝は寒かったです。新聞を取りに出て、外の水道の蛇口につららが出来ていたので、うわ~。こおりついてる、とちょっと蛇口をひねってみましたが、カチカチで、どうにもなりません。そして、昼。外出しようと外に出てみると、なんと水道から水が出ているでは…いつ出始めたのかは不明ですが、ひょっとして何時間も…。ちゃんと蛇口を戻したつもりだったのですが、大失敗です~
Jan 24, 2009
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ついに我が校にもやってきました。インフルエンザです~。各クラスに2名ほど。対処が遅れたクラスは×××。一応予防接種してますが、噂によると今年のワクチンはハズレだとか。予防接種をした人が何人も罹ってます。どうしても授業に行かなければならないし、マスクして授業するわけにも行かないので、とにかく、気合いを入れてやってます。流行っているクラスに行くと、ウイルスが宙を飛んでいるのが見えます(ウソ)。皆さんも気を付けて下さいね~。
Jan 23, 2009
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今日は木曜日です。当たり前ですが、明日は金曜日です。ちょっと先週頑張りすぎて、疲れが抜けません。来週ぐらいからは、また仕事が津波のようにおしよせてきます。ということで、今週末はちょっと骨休めしようと思ってます。こんなに週末が待ち遠しいことは珍しいんです。疲れてるのかな~。でも、みなさんそうなのかな~。さあ、あと二日頑張るぞ
Jan 22, 2009
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年末年始企画といいながら、3編のうち、2編書いたままぶらさがっている、ショートショート企画『鏡の森』っていうタイトルが、なかなか物語性をもっているだけに、ショートショートにならなくって…。構想していると結構長くなってきて…。今、まとめているのですが、もう少しかかりそうです。nanaco☆さん、ゴメンナサイね。もう少しだけ待って下さい。そうこうするうちに、もう次のキリ番77777が近づいて…。嬉しいような焦るような。
Jan 21, 2009
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二度寝してしまいました。一度起きて、パソコンにも向かっていたのに、「ちょっと」の誘惑でホットカーペットでごろり。ふと気付くとこんな時間。キャーピンチです。すぐ支度しなきゃ~。と言いながら、更新だけはしている私。それではみなさん気を付けて。
Jan 20, 2009
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今朝はなかなか布団から出られませんでした。目覚ましがなっても、「え~。もう起きるの~。」って、15分ぐらい布団の中で悶えていました。いつもなら、割と素速く行動できるのに、今日は何故か凄く体がだるくて気分も乗らないし。でも、何とかこうして起きてパソコンの前に坐ってます。まあ、たまにはこういう日もあるでしょうね。皆さんは週のスタート、爽快にきれました?
Jan 19, 2009
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最近観た映画で、よかったものを3作品紹介します。まずは、これ。もう、評判通りの傑作でしたね。 『ダークナイト』 前回の『バットマン・ビギンズ』もなかなかでしたが、 個人的にはこちらの方が好きかもしれません。 というのも、やはりジョーカーが抜群にいいんですね。 これが遺作なんて信じられません。 彼は、この作品に全てを注いだと言っても過言ではないかも。 とにかく、バットマンが主役じゃない(?)って所がいいんですよね。 それから、もう一作品ですが、あの『クラッシュ』でアカデミー賞に輝いた、ポール・ハギス監督の作品です。 『告発のとき』 遅ればせながら観ましたが、これも凄く渋い作品でした。何といってもトミー・リー・ジョーンズがいい。もちろん、シャーリーズ・セロンもスーザン・サランドンもいいですが、あのおじさまの味が実によく出ている映画でした。少し分かりにくい部分もありますが、よく考えると色々な所が繋がっているし、それがテーマにからんでいる。凄く奥の深い作品で、私は『クラッシュ』も大好きなんですが、力のある監督さんだな~って感心した次第でした。いつもは邦題も「だめだな~」って思いますが、この邦題はまあ許せる感じです。でも、やっぱり原題の「IN THE VALLEY OF ELAH」の方が深いな~って思っちゃいました。これはオススメですよ~。
Jan 18, 2009
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今日は出勤です。センター試験もあり、学校中が動いてます。ということで、私も例に漏れずお仕事です。例年、ちょうどこのころが一番寒かったりして、受験生の皆さんはたいへんですね。ということで、短いですが、これから出勤しまーす。できたら、夜にも更新したいと思います。
Jan 17, 2009
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今朝は少し早起きしました。布団から出ると、空気が違うのがすぐに分かりました。昨日以上に冷えています。窓枠も完全にカチカチになっています。裏口の戸を開けようとすると、結露した露が凍り付いていて、戸が開きません。これは、間違いなく今季最低気温でしょう。今日の昼あたりからは緩むそうですが、こうしてキーボードを叩く指もかじかんでます。うー寒
Jan 16, 2009
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寒波が居座ってます。今朝は家の窓枠の内側についた露がバリバリに凍ってました。お友達の皆さんの多くは北海道など、北の方が多いので、そんなに珍しいことではないと思われるかも知れませんね。私の住んでいる辺りでは、こういう事は年間に数えるほどで、わが家の窓枠が凍っていると大抵-4℃ぐらいになってます。今朝は普段凍っていないような窓の内側も凍っているので、きっと今年一番の冷え込みでしょう。ポケットに簡易カイロでもしのばせて学校にいこうかな~。
Jan 15, 2009
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一昨日ぐらいから来ている寒波が、今朝も居座っているようで、寒い朝です。あまりにも暖冬だと気持ち悪いので、或る程度寒いのは身も引き締まる…とは思うものの、実際に寒いとこたえますね。特に今年の寒さは、何か身に沁みるものがあります。理由は、色々とあるんですが…。そんな年頃なのでしょうか。ありふれた言葉ですが、「冬来たりなば春遠からじ」という言葉を胸に、一歩一歩進みたいと思います。
Jan 14, 2009
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先週末からずーっと読んでいた本を、やっと昨日夜に読み切りました。私が「ちょっと古い推理小説」って書いたところ、色々なコメントをいただきました。中途半端な書き方をして申し訳ありませんでしたが、皆さん想像を逞しくして下さったみたいで、面白かったですして、私が読んでいた本というのは、 なんですね。流行っていた時に読みそびれて、それからはや幾年初版を調べたら1993年だって…。もうそんなに経っちゃってたんですね私は、この本は井上靖さんの『氷壁』のような、登山のお話だとばかり思っていました。勿論、登山の話もでてきますが、大部分は都市で起こる連続殺人、その殺人鬼と、それを捜査する刑事たちとの闘いを描く本格推理小説なんです。読み応えがありました。かなり完成度が高いと思います。最後まで読んで、ちょっと最初の方を忘れていたので、できれば一気に読みたかったな~って。でも、十分面白かったです。オススメできますね。「そんなの、とっくに読んだよ」って声が聞こえてきそうですが。遅ればせながら読ませていただきました
Jan 13, 2009
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いや~。三連休終わっちゃいました。今日こそは、ゆっくりするぞって誓った朝。すっかり寝坊してしまいました。昨日あと三分の一ほどまだこぎつけた小説。一気にいこうと思いつつ、思いがけない用事やらお客さんやらがあって…なかなか読めないままやっと先程読み切りました。ということで、レビューは明日ってことで…。コメントもできず、更新だけはしようと思いまして。ほんとのたわごとでした。
Jan 12, 2009
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今日、明日とお休みにしたので、仕事を随分持ってかえりました。読書もしたいのですが、今日は涙を飲んで仕事。結構頭を使わなければできない仕事なんです~。精密な頭をしていない私には不向きなのですが、まあ、係だから仕方がないんですねということで、連休中日はお持ち帰りの仕事三昧。でも、何とか目途がたったので、これから映画&読書。やっと休日がスタートかな~
Jan 11, 2009
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冬休みに何か読もうかなって、一冊手に取った本が、なかなか読めずにいました。1月6日になってやっと読み始めたところ、面白くって、ハマっています。でも、なかなか学校が始まると腰を据えて読めず、やっと今日からの3連休でしっかり読めそうです。え、何を読んでるかって?ちょっと古めの推理小説なんですが、読み終わったら紹介いたします。ということで、ショートショートが3作目を出せずにいます。みなさん、もうちょっと充電させてね
Jan 10, 2009
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昨日始業式でした。学校の欠席連絡黒板に、ずらりと…インフルエンザの文字が。とうとう来たようです。あと少しでセンター試験ですから、3年生はちょっと心配でしょう。最近は予防接種をしている人も多いでしょうが。昨日は教員も二人インフルエンザで休みました。みなさんも気を付けてね。
Jan 9, 2009
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いよいよ今日は始業式久し振りに生徒達がごっそりとやってきます。それからすぐにテスト。コレは冬休みの宿題テストなんですが、ちゃんと勉強しきてるかな~。5日~7日も出勤してましたが、これはリハビリ。やはり生徒が来るとなると気分が違います。気を引き締めて行かねば。…今朝はなかなか布団からでられませんでした
Jan 8, 2009
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最近職場(学校)も、ストーブからエアコンに変りまして、乾燥した温風が吹き付けるという私にとっては酷な環境になってます。前は石油ストーブで、上にやかんがかけてあるという、いつもの風景だったのですが…ストーブだと、周りに人が集まって話が盛り上がったりもしました。(これをストーブ会議って言う人もいるんですが)でも、それもなくなっちゃいまして、ひたすら乾燥と闘う毎日です。「加湿器を入れて下さい」ってお願いはしているのですが、「様子を見て」っていう事務の答弁。ということで、最近は職場(職員室)でもマスクをしていることの多い私です。
Jan 7, 2009
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冬場になると、部屋が妙に乾燥します。寝室が特に乾燥しているみたいで、朝になるとノドが痛い…ということが続いてました。最初は「風邪かな?」って思ってたのですが、単に乾燥しているのだと気付いて、最近は寝るときにマスクをするようにしました。すると、これが効果覿面。とってもノドにいいみたいです。加湿器を使ってもいいのですが、こちらの方が手軽だし、効果的なようです。ということで、最近は「お休みマスク」必携になってます。
Jan 6, 2009
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今日は眠い目をこすりながら、5時に起きました。どうしても休み中は夜更かし気味になってしまっていたので…「えいっ」と。でも、ぼーっとしてしまい、出かける直前にアップしています。みなさんもようやく普通のペースになられた感じですか?「重力」へのコメントありがとうございました。なかなか苦戦いたしまして、あんな『蒟蒻問答』風にしちゃいました。最初はSFを考えてたんですけどね~。ま、「重力」と「自由力」って苦しかったでしょうか。でも、人間と人間の関係って案外ああいった勘違いやすれ違いの上に成り立っているような気がするんですよね~。ポイントは、「前向きな心」でしょうか。ということで、今日からまたお仕事頑張りましょうー
Jan 5, 2009
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あ~もう冬休みも最後の日なんだ~。今年の冬休みは長いはずだったのに、振り返れば、一瞬。まあ、大掃除を気合い入れてしたので、家の中はかなり片づきましたが、自分のことが殆どできていません。今日は落ち着いて本でも読みたいなって。ところで、ショートショートの3つ目ですが、今、書いているところです。これはちょっと時間がかかるかも…。気長に待って下さいね
Jan 4, 2009
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昨日は一回で入りきらなくって…続きをどうぞ。 『重力』【その2】 タカシは理系の出身であった。大学では機械工学を専攻したが、当然高校時代には物理や化学を基礎から勉強していた。 今となっては、すっかり忘れていたが、『重力』と『引力』の違いというものも確かに習った。確か「地球が物を引き寄せる力が『引力』で、それと地球が回転することによって生まれる『遠心力』とを合わせたものが『重力』というのだった…。」 タカシは、内心ひどく驚いていた。「この易者、どこまで判って言っているのか…。それにしても鋭い…。」 そして、感動しながらも、そっと向かいに坐っている易者の顔を窺ってみた。 彼は静かな面持ちで静かに筮竹を一本一本数えている。 タカシはそこで、黙ったままもう一度易者の言葉を噛みしめていた。 「確かに…。オレが女性を引っ張りすぎるから…それがいけないってことか。女性も男にべ ったりってワケじゃないものな…。だから『遠心力』つまり、女性が自分との距離を保と うとする力…そのバランスが巧くとれると、純粋なオレの魅力、つまり『重力』がほどよ く生じるってことなんだ…。 それが『力関係』ってことか…しかし、易者ってのは凄いもんだ。」 タカシはすっかり納得しきっていた。 もうこれで十分だとは思ったが、タカシは、お礼ついでに最後にもう一つだけ尋ねることにした。 「いやいや。恐れ入りました。すっかり納得しましたよ。 それにしても、驚きです…あなたは物理学の知識もお持ちなのですか? それとも、 『易』というものがそのような具体的な科学の『言葉』も引き出すのですか?」 易者はタカシのその言葉に対し、少し顔色を変えように見えたが、暫く考えてからこう言った。 「『易』というものは、森羅万象の理を解き明かそうとするものです。ですから、それは文 学でもあり、哲学でもあり、同時に数学や物理学にもなり得るのです。 まあ、いずれにせよ、あなたにとってよい『ケ』が出たようで何よりです。」 「え…? 『毛』ですか?」 「いえいえ、『当たるも八卦、当たらぬも八卦』の『ケ』、『卦』ですよ。」 「ああ、なるほどね。ちょっと変換ミスしちゃったかな、ははは。」 妙なオチがついたところで、すっかり上機嫌になったタカシは、「代金は500円で」と いう易者に、気前よく1000円札を渡し、「これ、とっといて」と言うと足取りも軽くそ の場を立ち去った。 客の晴れやかな後ろ姿を見送りながら、易者は一人で呟いていた。 「…しかし、驚いたものだ。あの客は、どうして『物理学』なんて突然言い出したのだろ う。…確かに、私は大学で物理学を専攻していたのだけれど…。 ひょっとして私に易者としての資格がないことが、ばれたのかと焦ってしまったよ。」 実は、その易者は、モグリだった。 彼はメーカーの技術系の研究職に就いていた。が、ここの所の酷い不況に煽られて仕事が激減し、アルバイトでもしなければやっていけないほどになっていた。 そこで、思いつきで始めた「にわか易者」だったのだ…。 「しかし、それにしてもどうして『物理』なんて言葉がでてきたのだろうか…。『力関係』 だけで物理に行くとは思えないしな…。 …何だか、エラくビシっと決めている割には、暗い顔をしているので、もっと自由に生き れば、という意味で『自由力』って言ったのだけど…。 まあ、ああいうタイプは女性に媚びる傾向があるから、いい言葉の選択だったかも知れな いな…。 まあ、いずれにせよ、客が納得して前向きに生きてくれれば、それでいいってこと。 それにしても、…この仕事…「易者」ってオレに向いてるかもしれない。 下手にあれこれ喋らず、印象的な言葉をぽつりと吐いて、後は勝手に相手に解釈させる… これがコツだな…。」 そして彼は、時計を見た。 8時30分。いつもなら10時頃までここに坐っているが、今日はさっきの客が気前よく 1000円もくれたので、もう目標の3000円に到達していた。 彼は、手元のランプを消し、手早く机を片付けると、本日の売上の3000円を缶の中から財布に入れると、そそくさとその場を立ち去った。 誰もいなくなった脇道の路地には、蛍光灯の切れかかった街灯と、自動販売機の明かりだけがぼんやりと辺りを照らしているだけだった。 何処からか楽しそうな笑い声が聞こえていた。 《終》 ↑今回はしみじみ系でしたが…風竜胆さんに叱られちゃうかナ…
Jan 3, 2009
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あけましておめでとうございまーす。今日は風竜胆さんから頂いたお題、『重力』で~す。それではどうぞ【第2弾】『重力』 「あの…悪いけど。もうこれっきりにしてくれる。」 ヨシミは、最後の言葉を告げるやいなや、くるりと背中を向け、さっさと夜の街へと立ち去った。 後に残されたタカシの方を振り向く気配など、全く感じさせず…。 街には、冬の華やかなネオンがキラキラと輝いていた。 「しかし、どうしてオレってこうなんだ…。」 項垂れて歩きながら、タカシはとぼとぼと裏通りに入る脇道へ入った。 と、ふとその途中の道端にある「易」の看板が目に留まった。 普段なら、決して目をやることもないそれであったが、今日はそこにとても心惹かれる彼であった。 その理由は考えるまでもなかった。 ただ、女性に振られた直後に「占い」というのも冴えないとは思った。 しかし、そう思いながらも彼は街灯に引き寄せられる蛾のように、そこへとふらふらと近づいていった。 その易者は、どう見てもサラリーマンとしか思えないような風貌の男性であった。年齢は40代の前半というところ。上から被っている衣裳の下にはネクタイが覗いている。 が、彼の周りに漂っている「気」からは、何か常人離れしたものが感じられた。 「あの…。」 「はい。どうぞお掛けになって。…何をみましょうか。」 易者の声が優しい感じなので、タカシはほっとしながら椅子に腰を掛け、一つ息をしてから口を開いた。 「恋愛運…ちょっと悩みというか、うまく行かないことがあって…。 助言をいただきたいなと思って。」 「はい、結構ですよ。で…、どういったお悩みでしょうか。」 タカシは、左手で頭をかきながら言った。 「あの、オレってすぐに女の子に振られちゃうんです…。」 「そうですか…」 易者はタカシの質問を受け、少し表情を和らげたように見えた。彼にとってはありきたりな相談事なのかも知れないな…と思いつつ、黙っていた。 易者は少し間を置いて、軽く頷くと言った。 「今、『振られる』っておっしゃいましたが、それは、交際を申し込んだ時に断られるって ことでしょうか?」 「いえ…。オレ、割と、最初は巧くいくんです…。それが、何故かすぐにダメになっちゃっ て。」 「なるほど…、では、女性と付き合って貰えないということではないのですね。」 「はい。」 「ただ単に長続きしない、と…。」 「…はい。」 「それでは、そのような観点から、みてみましょう。」 そう言うと、易者は筮竹を取り出して手慣れた手つきでジャラジャラとやりはじめた。 タカシは、テレビでしか見たことのないその様子を、物珍しそうに眺めていた。 易者は客からそのような目で見られるのは慣れているのであろう、じっと見つめるタカシの視線に対しても顔色一つ変えずに集中して筮竹を数えている。 そして、暫くムニャムニャと口の中で何やら呟き始めた。 タカシは、最初それを外国語か何かかと思っていたが、よく聞いているとどうやら日本語であるようだった。 祝詞のようなその言葉の羅列は殆ど聴き取り不能であったが、が、耳を澄ましていると幾つか判る言葉もあった。そして…、 「…重力…」 彼の耳の中で意味を為した言葉の中で、その「重力」という言葉が妙に心に響いた。 易者は、暫く呟いていたが、閉じていた目を開けるとて、貴弘の方を見つめた。そして、告げた。 「あなたには、女性との『力関係』に何か問題があると思われるのですが、」 「『力関係』…ですか。」 そこで、タカシは先程の言葉を思い出し、遠慮がちに尋ねた。 「さっき…何かおっしゃっていた時に、『重力』って言葉が聞こえたような気がするんです が。」 「確かに…。そう申しました。」 そう言うと、易者はじっとこちらを窺うような目で見つめるのだった。 タカシは、その視線をかわしながら、そこで改めて「重力」ってのも少し妙な譬えだな、と思った。 …だから、「力関係」などという微妙な言葉に言い換えたのか、と。 ただ、考えてみればその通りではあった。 自分が女性を引きつける力が弱いから、結果的に離れて行ってしまうのだ。でも、「力関係」などと持って回った言い方をしなくても、…そんな事は最初から分かってるンだよ…。と、思わず文句が口から出そうになった。 が、自分に向けられている易者の不思議な力に押されて、黙って次の言葉を待っていた。 「人間には、誰しもそういう『力』があるのです。あなたが、この私のところにやっておい でになったのも、私の発している『力』ですから…。」 易者の言葉を受け、そこでタカシはやっと口を開いた。 「それって、『魅力』ってことでしょうか。人として、男としての…。」 「…そこが難しいんですが、単なる『魅力』ではありませんね。 あなたは十分魅力的でいらっしゃる。そうでしょう?」 「いやあ、それほどでも…」 タカシは、咄嗟にそう返した。どうせリップサービスだろうとは思うものの、そう言われると悪い気はしなかった。 そして、また尋ねた。 「『魅力』じゃないと言うと、…単に引き寄せる物理的な力…『引力』みたいなものをイメ ージすればいいのですか?」 「…どちらかというと、それに近いかも知れません。ただ、『引力』というと、あなたの持 つ純粋な『力』という感じですから、微妙に違う気も…。」 そう言って、易者は言葉を濁した。 そこで、タカシはずばり尋ねた。 「で、私はどうすればよいかと。」 「そうですね。我々は、『力』の方向を変える…という言い方をするのですが。」 「『力』の方向を変える?」 「はい。具体的にはご自分で考えていただかなければならないかと存じますが、何か思い当 たる節がございませんか?」 易者はそう言ってまたタカシをじっと見つめるのだった。 「うーん。…ただ、『方向を変える』と言われてもね。…何かもう少しアドバイスをしても らえないですかね。」 その言葉を受け、易者はまた暫く目をつむって黙していた。そして、目を開けると再び言葉を続けた。 「そうですね…あなた自身が、あまり女性に縛られないようにしたら…どうでしょうか?」 「…。」 タカシは思わず胸がどきっとした。図星だった。自分の生活は女性にどうすれば気に入られるかということを中心に回っている。それは自覚のある、紛れもない事実だった。 「…なるほど。私は知らず知らずに女性を精神的に縛っていたのかもしれない。」 そう思えば思い当たる節があった。 ただ、タカシ自身の中では、易者の口にした言葉が、何故「引力」ではなく「重力」なのか、それがもう少し引っ掛かっていた。そこで、もう少し尋ねてみた。 易者はそれについてはすぐに答えてくれた。 「…そこは巧く言えませんが、あなたの場合は相手に対する『力』そのものを弱めた方がよ ろしいかと…。そうすればあなたの言う『引力』とやらもよいバランスになるのではない かと。」 易者はどことなく、『引力』という言葉を慎重に使っている感じがあったが、そこでタカシの頭には閃くことがあった。 「そうか、物理学だ…。」 ↑その2へ続きます。
Jan 2, 2009
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1年の計、抱負は。健康に過ごすこと。楽しく仕事をすること。運動も適当に。本は100冊、といきたい所だけど、50冊を目標。映画はやっぱり100本かな。ブログも毎日更新。キリ番企画も続けちゃう。よい小説を書くために、文章力をアップしなきゃね。読者&お友達もふやしたい。なーんて欲張りでしょうか。でも、楽しんで頑張れる目標にしてみました。こんな狼ですが、今年もよろしく。昨日の『遺跡』どうだったでしょうか。SFっぽいの初めてだったんです。『遺跡』がベタにならないように、現代のビルとかが、『遺跡』になった時代を夢想しました。そして、その未来は、ロボットが知能を持つことで、一度人類が失敗した…のではないかということを思わせる。ちょっとありきたりかな~って思いつつも、それなりには仕上がったかなって。ということで、第2弾は明日アップしまーす。
Jan 1, 2009
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