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(C)PATHE PRODUCTIONS LIMITED 2020これ実話なんだね。ディベートに長けたなんともイギリスらしい感じがする裁判。真実はわかるまで、いやわかっても不思議だけれど、証拠となるものがないと証言が有効となるのだなと思えた。イギリスBBC放送の視聴料が75歳以上の老人は無料となる。このことに昔、提案、警鐘した人物がいたことも驚き。反骨精神というか差別に対する凛とした姿勢を持った老人が無下に扱われることはショックであるが、時代性を考えるとさもありなん。しかし、その仕打ちは現代社会では行われてはならないと思う。いろいろと含蓄のある内容に不思議な思いがした作品であった。U-NEXTにて2020年/イギリス/95分/G監督:ロジャー・ミッシェル脚本:リチャード・ビーン、クライブ・コールマン出演:ジム・ブロードベント、ヘレン・ミレン、フィオン・ホワイトヘッド、アンナ・マックスウェル・マーティン、マシュー・グード、ジャック・バンディラ、エイミー・ケリー、シャーロット・スペンサー原題:The Duke(「公爵」) お薦め度「ゴヤの名画と優しい泥棒」★★★☆(70%)
2023.06.11
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(C)2022 showbox and MAGNUM9 ALL RIGHTS RESERVED.見ごたえのある作品であった。航空機でバイオテロが行われた。犯人は要求も何もなく、ただ150人の乗客たちを殺したいだけ。終幕近くの元大臣のセリフ、世の中にはどうしようもない根っからの悪がいますから(みたいな)は大いに納得してしまうほど性悪説の犯人を想像してしまった。ひとりでも多くの人間を道連れとして殺したい犯人は多くの乗客が搭乗したホノルル行の飛行機スカイコリアに登場する。ウィルスの粉を振りまく犯人。最初の感染者が出て吐血して死亡する。バイオテロ、ウィルス感染とわかり飛行機内はパニックに陥る。妻がその飛行機に搭乗したことを知った刑事は、なかなか機能しない国の行政や飛行機会社を難局に立ち向かわせるために孤軍奮闘する。バイオテロがわかって渡航先となっていたアメリカや途中にある日本の対応におけるハラハラドキドキのシーンは神経をすり減らすほど痛快であった。コロナ禍を経験したこともあり、リアリティをものすごく感じた。しびれる展開、一刻一刻、タービュランス(急旋回)などなど見もの、見どころがたくさん。韓国でデモになることも現実を見ているようでリアリティがあった。さんざんいろいろな状況を見せられてデモがなくなったところで、お腹いっぱい、頭も心もキャパ満杯であった。それゆえ、その後の着陸にかけるアレコレは過剰に思えてしまった。やりすぎだな。これほどしっかりしたアクシデントのドラマを作ったのは、あっぱれである。U-NEXTにて2022年/韓国/141分/G監督:ハン・ジェリム脚本:ハン・ジェリム出演:ソン・ガンホ、イ・ビョンホン、チョン・ドヨン、キム・ナムギル、イム・シワン、キム・ソジン、パク・ヘジュン原題:비상선언 (「非常事態を宣言する」)英題:Emergency Declaration(「緊急事態宣言」) お薦め度「非常宣言」★★★★(80%)
2023.06.10
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Wild Target (2010) (imdb.com)ビル・ナイが若い。いや、若く見える。少なくとも爺さんに見えないが撮影時で61歳、十分の爺さんだ(笑)とはいえ、枯れた感じはまだない。もともとじじむさいオヤジなので…。敏腕スナイパー、殺し屋が完璧な殺しをやり遂げる。その役をビル・ナイが演じる。影の大物が贋作を売りつけられ、その始末に敏腕殺し屋が駆り出されるが、ターゲットとなった詐欺師の女は天衣無縫、自由闊達といおうか他人の物は自分の物、自分の物は自分の物という我が道を行く。彼女を殺すべく機会を逃し、巻き込まれた男の子も一緒にわちゃわちゃな逃亡をしてついには片田舎、自身の自宅に戻る。そこに影の大物から新たに送り込まれた敏腕殺し屋がやってくる……。荒唐無稽と言っていい、ドタバタした展開はそういう作品だと思えば楽しめるかも。Amazon Prime Video にて2010年/イギリス・フランス/98分/監督:ジョナサン・リン脚本:ルシンダ・コクソン、ピエール・サルバドーリ出演:ビル・ナイ、エミリー・ブラント、ルパート・グリント、アイリーン・アトキンス、マーティン・フリーマン、ジョージ・フィッシャー、ルバート・エベレット原題:Wild Target(「野生の標的」) お薦め度「ターゲット」★★★(60%)
2023.06.10
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(C)2021, LETTERBOX FILMPRODUKTION, SÜDWESTRUNDFUNK人が理想とする相手、伴侶をロボットで作る。プログラミングされた内容は当事者と生活することによりアップデートされる。主人公の考古学博士は楔形文字を研究していた。独り者の彼女はロボットの使用者モニターとして選出され、彼女好みのアンドロイドが登場する。ロボットに対する違和感と拒絶を感じながらも寄り添う状況に心惹かれていく。ロボットに恋することはおかしいと思いながら。紆余曲折、幾日か過ごした後、彼=ロボットを放り出すことになり…。野心的でおもしろい作品だったと思う。U-NEXTにて2021年/ドイツ/107分/PG12監督:マリア・シュラーダー原作:エマ・ブラスラフスキ脚本:ヤン・ショムブルク、マリア・シュラーダー出演:ダン・スティーブンス、マレン・エッゲルト、サンドラ・フラー、ハンス・レーブ、ボルグガンク・ヒュープシュ、アニカ・マイアー、ユルゲン・タラッハ、モニカ・オシェック原題:Ich bin dein Mensch(「私はあなたの男です」) お薦め度「アイム・ユア・マン 恋人はアンドロイド」★★★☆(70%)
2023.06.04
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(C)2022 映画「ケイコ 目を澄ませて」製作委員会/COMME DES CINEMAS画質の良くないフィルム使っているなぁと思えたんだけれど、このチラシを見ると意図的だったのかもしれない。ラストの対戦相手の挨拶、なんだかグッときた。とても評判だったので期待したが、期待しすぎたか…。とはいえ懐かしい(?)顔を見られてちょっと嬉しかった。母親役の中島ひろ子、会長の妻役の仙道敦子。二人とも若い時は主役で人気者だったなぁ。中島ひろ子はちょっと好きだった。三浦友和は枯れた芝居をするようになった。もう古希を迎えたのか。むべなるかな。岸井ゆきの演じるケイコの勝敗は見ていてわかる気がする。また、わかるように描いていてくれる。言葉はなくとも、わかるのは丁寧な作り方だからだろう。Amazon Prime Video にて2022年/日本/99分/G監督:三浦唱原案:小笠原恵子脚本:三宅唱、酒井雅秋出演:岸井ゆきの、三浦誠己、松浦慎一郎、佐藤緋美、中原ナナ、足立智充、清水優、丈太郎、安光隆太郎、渡辺真起子、中村優子、中島ひろ子、仙道敦子、三浦友和 お薦め度「ケイコ 目を澄ませて」★★★☆(70%)
2023.06.04
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(C)2018 DIAPHANA FILMS-FRANCE 3 CINEMA-SCOPE PICTURES現代のSNS事情によって成立したドラマ。年増女が騙って若い女性となり、若い男性を陥れる物語だと思って見たら、複雑で重い内容に驚いた。女は精神科医に通っている。精神科の担当医が突然かわってしまったことにより、また一から自身のことを話さなければならなくなった。そのことに苦言を呈すも、宥められ諭されて自身を振り返る。女は若い男とHをむさぼる付き合いであった。突然、若い男は音信不通となる。女はバツイチの大学教授で週末には二人の息子を預かっている。前夫は24歳の若い女と再婚していた。自分を捨てた若い男に繋がるために若い男の友人であり同居人であるカメラマンに接近する。彼に偶然を装って近づき、ポートレートを撮影してもらう。それとは別に彼のSNSに友達申請をして24歳の女としてやり取りを始める。彼の写真を褒め、24歳の女の画像を送信して、電話でのコンタクトが始まる。彼をいざない24歳の女に夢中にさせつつ、リアルでは年上の女として関係を結ぶ。24歳の女に逢いたくて逢いたくて逢いたくてしかたのない彼はいろいろ手段を講じるが…。彼が24歳の女に出会うことはない。そのことで、彼は…。精神科医とのカウセリングを終えて、女は書き上げた小説を精神科医に渡す。そこには女が話したものとは違う、とんでもない真実(?)が書かれてあった。女の話すことが真実と思いショッキングな結末を迎えた。そこで、映画は終わると思ったところ、小説が出てきて、異なる展開をみせる。この小説が真実なのかと思った時に、精神科医が女を振った若い男を訪ねて、本当のことがわかる。幾重にも展開される話。ことごとく驚くべき内容。現代のSNSを取り入れた、欺瞞に満ちた驚くべき、そして、深く考えさせられる作品であった。肉欲は甘美なもの。プラトニックの妄想は、恐い。主演のジュリエット・ビノッシュは映画女優として大活躍のベテランであるが、体当たりの役柄も見事にこなし、30年前の映画「ダメージ」の裸体と役柄を思い出した。Amazon Prime Video にて2019年/フランス/101分/R15+監督:サフィ・ネブー原作:カミーユ・ロランス脚本:サフィ・ネブー、ジュリー・ペール出演:ジュリエット・ビノシュ、ニコール・ガルシア、フランソワ・シビル、ギョーム・グイ、シャルル・ベルリング、クロード・ペロン、マリー=アンジュ・カスタ原題:Celle que vous croyez(「あなたが信じるもの」) お薦め度「私の知らないわたしの素顔」★★★★(80%)
2023.05.23
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(C)AMAZON CONTENT SERVICES LLCなぜこんな最速でAmazonで配信されるのかと思ったら、製作がAmazonだったのね。”エア・ジョーダン”の靴を売り出し、一躍スポーツ用品メーカーのトップに躍り出たNike(ナイキ)について、その権利の主となるマイケル・ジョーダンとの契約獲得に至る”エア・ジョーダン”誕生秘話を描いた作品。契約獲得の立役者ソニー・ヴァッカロを演じるのはマット・デイモン。ソニーは高校生のバスケットボール・オールスター大会を企画したバスケットボールファンであり商品タレント獲得のNike渉外担当であった。NikeのCEOを演じるのはベン・アフレック。ベンは監督も兼ねている。契約の鍵を握るのはマイケル・ジョーダンの母親、デロリス・ジョーダンであり演じるはビオラ・デイビス。この作品でのビオラ・デイビスは若く見えた。バスケットシューズ界では市場のほとんどをコンバースが約半分とアディダスが約三割と占めており、Nikeは二割に満たないシェアしかなかった。それゆえ、注目株に手が出せないのでベストテン下位の選手を3人ほど獲得する案が浮上していた。しかし、ソニーは将来の大活躍を見込めるベスト3のマイケル・ジョーダンひとりに予算の全額を投資し、罰金覚悟のブルズ仕様のシューズを作ってプレゼンに臨む。その結果……!”エア・ジョーダン”誕生秘話は面白かった。Amazon Prime Video にて2023年/アメリカ/112分/G監督:ベン・アフレック脚本:アレックス・コンベリー出演:マット・デイモン、ベン・アフレック、ジェイソン・ベイトマン、マーロン・ウェイアンズ、クリス・メッシーナ、クリス・タッカー、ビオラ・デイヴィス原題:Air(「空気」) お薦め度「AIR エア」★★★☆(70%)
2023.05.21
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(C)2019 YOKOGAO FILM PARTNERS & COMME DES CINEMASU-NEXTでチェックしたら「よこがお」を見ることが出来るので、見てみた。これは難易度の高い映画だと思う。現在と過去と入れ替えながら同時並行、パラレルワールドのように進んで展開していくので、時制の説明も字幕もなく、瞬時に判別して現在のシーンなのか、過去のシーンなのか把握することが求められる。映画愛好者や推理小説愛好家などでないと理解が難しいと思えた。筒井真理子演じる白川市子の髪の毛の長さの違いで判別するしかないのかと思えたが、市川実日子が相手役の時は過去、池松壮亮が相手役の時は現在と見分けるのが良さそうである。ただ、市川実日子はどの時制にも出てくるので、彼女演じる大石基子とその祖母・母・妹が登場するのが過去と見たほうがわかりやすい。甥っ子が引き起こした誘拐事件を白川市子(筒井真理子)が誘因したとされ、マスコミから加害者のように取材攻勢を受け、生活はズタズタになる。それには、大石基子(市川実日子)が絡んでいた…。前半の介護における訪問看護師と介護家族の関係はいいものがあったし、吹越満演じる父子家庭と白川市子(筒井真理子)の付き合いも素敵なものがあった。それが後半、白川市子(筒井真理子)が犯罪誘因者とみなされることにより、日常生活が一気に崩壊していく。夢なのか妄想なのか、ことごとく映される映像に見ている者は混乱させられるが、くらいついて見続けてクライマックスを見た時、女優・筒井真理子の女優魂を見た気になる。圧巻であった。圧巻の映画である。ここで終わるかと思った映画は後日談のように、蛇足のように、その後を描く。鳴り響くクラクション。それは、何を意味するのか。サイドミラーに映った白川市子(筒井真理子)の表情が何とも言えない。この作品において、演者であることを感じさせない登場人物が三人いた。(わたしにはそう思えた)子役の男の子だが、子役はそもそも演じるなんてことを考えていないから、素のままでたっていても良いのかもしれない。犯罪被害者をサポートする団体職員、ひょっとすると役者でなく本当の団体職員なのかも、と思えた。いま、一人は母親役の川隅奈保子である。女優さんなので舞台女優かな、と思ったら青年団の人のようだ。この三人に感じたことが良いことなのかそうでないのか、私にはわからない。U-NEXTにて2019年/日本・フランス/111分/PG12監督:深田晃司原案:Kaz脚本:深田晃司出演:筒井真理子、市川実日子、池松壮亮、須藤蓮、小川未祐、吹越満、大方斐紗子、川隅奈保子お薦め度「よこがお」★★★☆(70%)
2023.05.18
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(C)2012 SHOWBOX/MEDIAPLEX AND CAPER FILM ALL RIGHTS RESERVED.何という展開、なんというドラマ。泥棒仲間たちの丁々発止。裏切りと騙し討ち、大捕物の銃撃戦など見どころはたくさん。韓国と中国の泥棒グループがタッグを組み世界に1つしかない幻のダイヤモンド「太陽の涙」を盗み出すという話。これまでの因縁、顔の分からない影の大物など関係性が無数に張り巡らされた因果関係は物語に奥行きを与える。それとなく描かれるそれぞれの恋物語と裏切りの真相など、目を引く内容は価値がある。刑事が潜入捜査しているのも、物語に幅が出る要因である。見入ってしまう傑作であった。イケイケではすっぱな感じがするワイヤー女性泥棒が「猟奇的な彼女」のチャン・ジヒョンだと気づくのに時間がかかった。ズバッとされるキスシーンを見てショックを受けたが、30代になっていたことを思えばいたしかたないのだろうか。結婚して、引退状態になって悲しんだけれど、いつのまにか復活し、数々の作品に出演している。彼女の作品を追いかけて見たい。それにしてもこれだけの傑作、その名を知らなかったのは韓国映画に興味を持っていなかったせいだろうか。U-NEXTにて2012年/韓国/138分/G監督:チェ・ドンフン脚本:チェ・ドンフン出演:キム・ユンソク、キム・ヘス、イ・ジョンジェ、チョン・ジヒョン、サイモン・ヤム、キム・ヘスク、オ・ダルス、キム・スヒョン、アンジェリカ・リー、デレク・ツァン、キ・グクソ、チュ・ジンモ、ナ・グァンフン、チェ・グッキ、シン・ハギュン、キム・ガンウ、チェ・ドンムン、ソン・ビョンウク、イェ・スジョン、ホン・ウォンギ原題:도둑들英題:The Thieves(泥棒たち)お薦め度「10人の泥棒たち」★★★★(80%)
2023.05.14
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(C)2020「大綱引の恋」フィルムパートナーズ佐々部清監督の遺作だという。鹿児島で400年以上の伝統を誇る川内大綱引をクライマックスに、祭りにかける人々、祭り命の一家の恋と祭りへの思いが描かれる。薩摩藩の島津家で始まったとされる大綱引き。韓国にも同様の大綱引きがあるらしい。前半、韓国の一行がやってくる件がある。主人公は通訳が出来るほど韓国語が堪能である。それゆえこの韓国の一行の通訳に駆り出される。そこで韓国人通訳と一緒になる。このふたり恋に落ちる。表題はあまりに単純。内容は恋物語を想像するが、それよりも祭りにやや比重が置かれる。しかし、恋物語も祭りも描き方は十分とは言えない。キスシーンは数回あるが唐突な感じがしてムードもなにもない。気配りが出来て恋心を感じさせるのが幼馴染である松本若菜演じる中園典子であった。主人公武志(三浦貴大)の恋も、その妹数子(比嘉愛未)の恋も進展はするが典子の思いが一番感じられた。韓国アイドルグループの知英(ジヨン)が三浦貴大の相手役として出演していたけれど、流暢な日本語を聞いていると日本語が堪能な彼女たちが役どころを得て邦画に出演してもいいのだと思えた。主題歌をAIの「STORY」にするくらいだから、とても深い思いがあったのだろうが、その思いを作品としてうまく表現できたとは思えない。Amazon Prime Video にて2020年/日本/108分/G監督:佐々部清脚本:篠原高志出演:三浦貴大、知英、比嘉愛未、中村優一、松本若菜、西田聖志郎、朝加真由美、升毅、石野真子、金児憲史、金井勇太、伊嵜充則、安倍萌生、月影瞳、小倉一郎、恵俊彰、沢村一樹お薦め度「大綱引の恋」★★★(60%)
2023.05.13
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(C)2011 W.E. COMMISSIONING COMPANY LIMITED. ALL RIGHTS RESERVED.この作品は1930年代「王冠を賭けた恋」として注目された英国王エドワード8世とその妻ウォリス・シンプソンの一世一代の恋を描いた作品だと思っていた。監督はマドンナ。描くは「王冠を賭けた恋」を振り返るけれど、現代ニューヨークで医師である夫とのセックスレスに悩む主婦。彼女はオークション会社の元従業員である。英国王エドワード8世とウォリス・シンプソンのオークションが行われる中、夫になおざりされる妻は警備員に言い寄られ……。バツイチで再婚者の女に惹かれ、女をバツ2にして王冠を捨てて英国を捨てて恋を成就した男・エドワード8世。そのめくるめく恋物語を存分に見たかった。現代女性の結婚生活・性生活の悩みを見せられ、彼女の苦慮の末を見て終わるなんて…。このチラシ、題名に騙されたというほかない。ゆえに楽しんで見ることもできず、世紀の恋を堪能できずに消化不良状態。まったくなんたることか…。とはいえ、マドンナはこれを描きたかったんだろうなぁ。U-NEXTにて2011年/イギリス/119分/G監督:マドンナ脚本:マドンナ、アレック・ケシシアン出演:アビー・コーニッシュ、アンドレア・ライズボロー、ジェームズ・ダーシー、オスカー・アイザック、リチャード・コイル、デビッド・ハーバー、ジェームズ・フォックス、ジュディ・バーフィット、ハルク・ビルギナー、ジェフリー・パーマー、ナタリー・ドーマー、ローレンス・フォックス原題:W.E.お薦め度「ウォリスとエドワード 英国王冠をかけた恋」★★★(60%)
2023.05.13
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(C)2018 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会壮大なスケールで見せ場、見せどころがいろいろあるのはいいけれど、あまりに現実離れしたクライマックスとダメ押しの探査機落下のコナンと安室の活躍はありえない!というほかない。ちょっとやりすぎたのでは。そのやりすぎ感をのぞけば楽しめる作品だと思える。新作の「名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)」が相当良かっただけに、期待して見たが、まずまずの出来なのでは。2018年/日本/110分/G監督:立川譲原作:青山剛昌脚本:櫻井武晴声の出演:高山みなみ、山崎和佳奈、小山力也、古川徹、茶風林、緒方賢一、岩居由希子、林原めぐみ、高木渉、大谷育江、上戸彩、博多大吉お薦め度「名探偵コナン ゼロの執行人」★★★☆(70%)
2023.05.07
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(C)2011 LAKESHORE ENTERTAINMENT GROUP LCC And LIONS GATE FILMS INC. ALL RIGHTS RESERVED.リンカーン弁護士というからリンカーンという名前かなと思ったら、高級車リンカーンに乗る金満弁護士だった。悪徳までいかないけれど、手練手管で裁判を乗り切る敏腕弁護士のようだ。その彼に金持ちの息子の弁護が持ち掛けられた。大金になると踏んだ弁護士は引き受け無罪を主張する。しかし、金持ちの息子には犯罪の秘密があった……。唐突に登場する秘書などがいて面食らうけれど、裁判の行方を含め興味を持って見ることが出来た。U-NEXTにて2011年/アメリカ/119分/PG12監督:ブラッド・ファーマン原作:マイケル・コナリー脚本:ジョン・ロマーノ出演:マシュー・マコノヒー、マリサ・トメイ、ライアン・プリップ、ジョシュ・ルーカス、ジョン・レグイザモ、マイケル・ベニャ、フランシス・フィッシャー、ボブ・ガントン、ブライアン・クランストン、ウィリアム・H・メイシー、トレイアス・アドキンス、ローレンス・メイソン、ミカエラ・コンリン原題:The Lincoln Lawyer(「リンカーン弁護士」) お薦め度「リンカーン弁護士」★★★☆(70%)
2023.05.07
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(C)2022 Universal Studios. All Rights Reserved.うーん、中身が充実していない作品だった。浮薄な印象の作品だったので、ちょっと迷ったけれど、二人も著名スターが出演しているから大丈夫なのではと思った。しかし、満足できる作品ではなかった。さりとて悪いとも言い難く、ただおすすめできる作品ではないなと思えた。結婚5年で離婚した元夫婦の一人娘が大学を卒業する。弁護士になり弁護士事務所に就職も決まった英才である娘。勉強の虫といってよく、ご気楽な同室の友人とは違って重い本を持って帰ろうとする。両親は子供への愛をアピール合戦してみせるほどの親ばか同志。娘は卒業旅行で友人とバリ島へ旅立つ。そこで地元の青年t運命の出会い。一カ月後には就職をやめて結婚するとなる。あわててバリ島に旅立つ元夫婦。両親ともに娘の結婚には反対。バリ島で起こるすったもんだとハプニング。結末は…。コメディなんだろうけれど、笑えない。描かれる葛藤も十分とはいえず、迷いも軋轢も中途半端な気がした。U-NEXTにて2022年/アメリカ/104分/G監督:オル・パーカー脚本:オル・パーカー、ダニエル・ピプスキ出演:ジュリア・ロバーツ、ジョージ・クルーニー、ケイトリン・デバー、マキシム・ブティエ、ビリー・ロード、リュカ・ブラボー原題:Ticket to Paradise(「天国への切符」) お薦め度「チケット・トゥ・パラダイス」★★★(60%)
2023.05.06
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(C)2023 20th Century Studios.これはこれで未解決事件をもとに見ごたえのある作品である。劇場公開しないで配信にするとは、ある種、現代の配給スタイルだろうけれど、それを映画会社自らがやっているというのが驚く。<映画.COMより>1960年代初頭の米ボストンで起こった「ボストン絞殺魔事件」を題材に、事件を解決へ導いた女性新聞記者の奮闘を描いたサスペンスドラマ。1962年、米ボストンで女性が自宅で殺害される事件が立て続けに発生。共通していたのは、被害者が犯人を怪しみもせず自宅に入れていたこと、そして殺された女性の大多数はストッキングで締め殺されているということだった。しかし、DNA鑑定の技術も発達していなかった当時は、すぐに犯人逮捕には至らなかった。そんな中で連続殺人事件の関連性にいち早く気づき、報道したのが、1961年にボストンで創刊されたばかりの「Record American」の新聞記者だったロレッタとジーンだった。彼女たちは自らの命を危険にさらしながらも、事件を解明するため独自の調査を進めていく。<以上、映画.COM>スクリーンでのスター、キーラ・ナイトレイを主役にキャリーン・クィーン、アレッサンドロ・ニボラ、クリス・クーパーといったスクリーンで活躍する面々が出演する。映画とテレビと配信に垣根がなくなった気がする。昔は電話帳があって(今もあるのだろうか)、ほぼすべての人の名前、住所、電話番号を掲載していたが。著名人や富豪などが電話掲載しなくなり、電話営業のネタになるに及んで掲載する人が激減した気がする。今となっては、スマホ=携帯電話に主導権を奪われ、SNSのこともあるが電話帳なるものは存在価値をなくしていると思える。Record American という新聞の記者が連続殺人事件を特ダネとして、警察以上に犯人探しにやっきになる姿は映画の題材としていいのかもしれない。無関係の事件を手口から結び付け犯人像を探り当てる。連続する殺人は標的が老人から若者にかわった。この時点で、犯人は別人だと気づくべきだと思うが…。模倣犯という言葉もなかった時代。未曽有の連続殺人に手も足も出なかったと考えられる。それにしてもボストン警察はお粗末だな。見入ってしまった一本である。Disney+Tにて2023年/アメリカ/113分/監督:マット・ラスキン脚本:マット・ラスキン出演:キーラ・ナイトレイ、キャリー・クィーン、アレッサンドロ・ニボラ、クリス・クーパー、デボッド・ダストマルチャン、モーガン・スペクター、ビル・キャンプ、ロバート・ジョン・バーク、ロリー・コクレイン、ピーター・ゲレッティ、ルーク・カービー原題:Boston Strangler(「ボストン絞殺魔」) お薦め度「ボストン・キラー 消えた絞殺魔」★★★☆(70%)
2023.05.05
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ウォーキング・トール映画のあらすじ、概要、プロット&映画の詳細 (moviesrankings.com)ドウェイン・ジョンソンがザ・ロックの名前で出演していた頃の作品。旧作のリメイクとのこと。兵役について8年。特殊部隊を離れ故郷の林業に従事しようと山里に戻ってきた男。男が目的とする製材所は3年前に閉所。跡取り息子はカジノを経営し、表だけでなく町の裏社会も牛耳っていた。旧友である男と製材所の跡取り息子は仲が悪そうである。誘われてやむなく訪れたカジノで不正を見かけた男は大立ち回りをして、胸から腹を切り裂かれ救急に担ぎ込まれる。そして……。30代前半、若かりしドウェイン・ジョンソンの活躍、雄姿を見て楽しめる一本だと思う。U-NEXTにて2004年/アメリカ/80分/監督:ケビン・ブレイ原作:モート・ブリスキン脚本:デビッド・クラス、チャニング・ギブソン、デビッド・レビーン、ブライアン・コッペルマン出演:ドウェイン・ジョンソン、ジョニー・ノックスビル、ニール・マクドノー、アシュレイ・スコット原題:Walking Tall(「堂々とした態度」) お薦め度「ワイルド・タウン」★★★☆(70%)
2023.05.04
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(C)Marvel Studios 2022ヒットした「ブラックパンサー」の続編。主人公ティ・チャラ/ブラックパンサーを演じたチャドウィック・ボーズマンが2020年8月に死去したことでその事実を受け止め、代役を立てず、物語に反映した。チャドウィック・ボーズマンへの哀悼と惜別の思いが冒頭の映像と終幕の映像とクレジットに表れている。ワカンダにて発掘される特殊金属ヴィラニウムを狙って世界の強国が略奪を狙った。それを阻止して、国際社会と対峙する立場になりつつあるワカンダ。その特殊金属ヴィラニウムを保有する海底神国タロカンという知られざる国家があることが判明。タロカンのワカンダへの攻撃は、世界列強には内戦ととらえられ、窮地に陥るワカンダ。ワカンダを救うべく、新たなブラックパンサーが出現する。敵を阻止して相手を殺すことは、目には目をの復讐となり、また神と崇め奉られる海底国タロカンのネイモアを仕留める(殺す)ことは賢明ではないと悟るシュリ(ブラックパンサー)。ここでキリストを十字架にかけたその後の社会現象への考察・反省が見られる。それゆえ単なる娯楽作品でなく深遠な物語となる。国とは、社会とは、世界とは、という命題に結び付き、精神的に深い内容の作品になったと思える。ラストシーンの子供の出現は続編への期待を持たせる。あまりに超人、あまりに強すぎるブラックパンサーやネイモアについていけなくなりそうである。そして、クライマックス終盤でタロカンの海底人がワカンダの精鋭たちよりも強いという情景には不満を感じた。ワカンダはもっと強くて良いのでは?Disney+Tにて2022年/アメリカ/161分/G監督:ライアン・クーグラー原作:ライアン・クーグラー脚本:ライアン・クーグラー、ジョー・ロバート・コール出演:レティーシャ・ライト、ルピタ・ニョンゴ、ダナイ・グリラ、ウィンストン・デューク、フォローレンンス・カスンバ、ドミニク・ソーン、マベル・カデナ、レイク・ベル、アレックス・リビナリ、ロバート・ジョン・バーク、ダニエル・サバーニ、イザック・バンコレ、コニー・チューメ、テノッチ・ウエルタ・メヒア、マーティン・フリーマン、ジュリア・ルイス=ドレイファス、アンジェラ・バセット、マイケル・B・ジョーダン原題:Black Panther: Wakanda Forever(「ブラック・パンサー:ワカンダよ永遠に」) お薦め度「ブラックパンサー ワカンダ・フォーエバー」★★★★(80%)
2023.05.04
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(C)2022「ある男」製作委員会この作品、第46回 日本アカデミー賞(2023年)で最優秀作品賞、最優秀監督賞(石川慶)、最優秀脚本賞(向井康介)、最優秀主演男優賞(妻夫木聡)、最優秀助演男優賞(窪田正孝)、最優秀助演女優賞(安藤サクラ)、最優秀録音賞(小川武)、最優秀編集賞(石川慶)を受賞した一本だ。ノミネートまで入れると最優秀助演女優賞(清野菜名)、最優秀撮影賞(近藤龍人)、最優秀照明賞(宗賢次郎)、最優秀音楽賞、最優秀美術賞(我妻弘之)となるのですごいとしか言いようがない。ワンポイントとなるが柄本明の快活な妙演技や仲野太賀の涙、河合優実の色香も特筆すべきものだと思える。真木よう子の色気は気になるところではあり、終幕のシーンを見ているとある種秀逸さを出す意味で必要であるのだが、終幕とその直前の家族3人での食事のシーンは私にとっては蛇足であった。この終幕によって私にとってはシュールさを感じるのではなく、悪趣味な作品にも思えた。村に来た男。林業に従事する。素直な絵を描く。口数は少ないが親切。バツイチ子持ちの女と結婚する。その男は誰?……。その謎解きが主軸であり、男の人生を遡ると生きることの難しさが浮き彫りとなってくる。とても評判な作品。推し俳優、ブッキーが主演というので見に行こうとも考えたが、結局映画館へは行かなかった。映画館で見ていれば印象も違ったのかもしれない。U-NEXTにて2022年/日本/121分/G監督:石川慶原作:平野啓一郎脚本:向井康介出演:妻夫木聡、安藤サクラ、窪田正孝、清野奈名、眞島秀和、坂元愛登、山口美也子、カトウシンスケ、河合優実、でんでん、仲野太、真木よう子、柄本明、小野井奈々 お薦め度「ある男」★★★★(80%)
2023.05.03
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(C)Universal Studios. All Rights Reserved.#Me Too運動に火をつけたハーベイ・ワインスタインによる性的暴行を告発した二人の女性記者による回顧録を基にした映画。【ネタバレです】大物プロデユーサーということで誰もが自分の言いなりになることを強要していたワインスタイン。特に女性に関しては性的サービスを要求していた。そして、裁判沙汰になっても示談に持ち込み口止め料を支払い沈黙させた。何年も、何十年も。ニューヨーク・タイムズの記者は示談で結ばれた秘密保持契約の壁に阻まれる。オフレコでなくオンレコ、実名入りの記事でないと信ぴょう性も真実味も薄まる。何とか実名入りでできないかと交渉しても誰も名乗りをあげない。取材を続けると予想以上の性的暴行の件数、事実が浮かび上がってくる。秘密裏に取材妨害される。記者たちの取材の苦労の数々。ニューヨークから西海岸、そしてロンドンへと飛び回って取材する。せっかく面談かなっても沈黙で事実が掴めない。女優アシュレイ・ジャッドが実名公表を承諾。苦難の末、記事を発行する。映画を見終えてワインスタインのとんでもなさに驚嘆するけれど、映画の冒頭であったトランプ氏が大統領になったことを知らせるニュース。そして、その前に報じられたトランプ氏の婦女暴行事件。その関係者の彼を大統領にしてしまったアメリカの危うさに驚愕する。U-NEXTにて2022年/アメリカ/129分/G監督:マリア・シュラーダー原作:ジョディ・カーター、ミーガン・トゥーイー脚本:レベッカ・レンキェビチ出演:キャリー・マリガン、ゾーイ・カザン、パトリシア・クラークソン、アンドレ・ブラウアー、ジョニファー・イーリー、サマンサ・モートン、アンジェラ・ヨー、アシュレイ・ジャッド原題:She Said(「彼女が言った」) お薦め度「SHE SAID シー・セッド その名を暴け」★★★☆(70%)
2023.04.30
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(C)2012 GEORGIA FILM FUND FIVE, LLC実話ネタ。十代の女性の失踪が相次ぐ。狙われているのは売春婦。正確には売春婦と呼べない十代の若い女性が立ちんぼ(路上で客を取る)などをやったり、客と連絡を取ってピックアップしてもらうもぐり売春をしていた女性がいなくなる。手錠のまま救出された十代の女性がキーパーソンとなる。捜査に当たるのは二週間後に石油会社に転職を決めている刑事。果たして犯人は捕まえられるのか……。現実の事件を映画化していて、手掛かりのない捜査は鬱屈してくる。性産業の実態を映し出す店は女性がトップレスで踊り、淫靡な感じがする。刑事サイドのドラマであり、犯人の心理については何もわからない作品であった。U-NEXTにて2013年/アメリカ/105分/PG12監督:スコット・ウォーカー脚本:スコット・ウォーカー出演:ニコラス・ケイジ、ジョン・キューザック、バネッサ・ハジェンズ、マイケル・マグレディ、ディーン・ノリス原題:The Frozen Ground(「凍りついた土地」) お薦め度「フローズン・グランド」★★★☆(70%)
2023.04.30
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(C)2020 Helsinki-filmi, all rights reservedムーミンが世に出る話だと思って見た。ところがムーミンの作者、トーベ・ヤンソンの半生の物語。ムーミンは画として出てくるけれど、そのことに言及することはほぼなく、同性愛に行き、彫刻家の父親との確執などが描かれる。ただ、ムーミンがトロールだと初めて知った。北欧ならではのトロール。フィンランドのトーベは英語もフランス語も操る。ヨーロッパの人は原語においてすごいな、できるな、と思った。タバコを片時も話さず吸うトーベ。舞台演出家のヴィヴィカ・バンドラーと出会い、一途に思ってしまうトーベ。男に求婚を求めるトーベ。鬱屈した思いにさらされる作品であった。Amazon Prime Video にて2020年/フィンランド・スウェーデン/103分/監督:ザイダ・バリルート原案:エーバ・プトロ、ヤルノ・エロネン脚本:エーバ・プトロ出演:アルマ・ポウスティ、クリスタ・コソネン、シャンティ・ルネイ、ヨアンナ・ハールッティ、カイサ・エルンスト、ロベルト・エンケル、ヤーコプ・エールマン、エーバ・プトロ原題:Tove(「トーベ」) お薦め度「TOVE トーベ」★★★☆(70%)
2023.04.27
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Photo by Alison Rosa (C)2012 Long Strange Trip LLC市井(しせい)の人間を描く。つまり、一般の人間を描くということ。名もなき男とは、有名でない=一般人、ということ。私自身が一般人(売れない役者)であったから、映画スターを夢見てあくせく演技に打ち込む日常を描けば、それもドラマ、あるいは作品になるかなと考えたこともあった。しかし、コーエン兄弟が描く、声が良く歌もうまいと思える<名もなき男>を描く本作を見てみると、ドラマにはならないんだと思えた。映画.COMでALL TIME BESTに選ばれる作品なのだから、ドラマにならないといっては失礼だが、見ていて、何が良くて、この作品を撮ったのかと思ってしまった。確かに二人組デユオとして活動していて、ソロになり、レコードは出すも売れずにうらぶれている。アパートもなく知り合いのところを転々とする夜。女性関係もだらしなく、酒におぼれ、歌はうまくてもソロとしての魅力がない。ゆえにハモリを恐ろしく嫌う。徹底的に嫌う。それは、主人公である彼の矜持なのかもしれないけれど、それを避けるプライドが彼自身を貶めていく。日銭を稼ぐ仕事もせず、ただ、ただ歌うのみ。他の歌手、奏者に悪態をつく。見ていても歌だけが心地よく、歌以外は気持ち悪い。日々、どん詰まりになっていく男を見て、何がおもしろいのだろうか。U-NEXTにて2013年/アメリカ/104分/G監督:ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン脚本:ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン出演:オスカー・アイザック、キャリー・マリガン、ジョン・グッドマン、ギャレット・ヘドランド、F・マーレイ・エイブラハム、ジャスティン・ティンバーレイク、スターク・サンズ、アダム・ドライバー原題:Inside Llewyn Davis(「ルーウィン・デイヴィスの内側」) お薦め度「インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌」★★★☆(70%)
2023.04.26
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Luna (2017) (imdb.com)驚く展開の映画だ。ただ作品としてはなぜか退屈な感じがする。突然の殺人事件。なぜそのような凶行に及んだのか不明だし、その後の対応もすごく恐ろしいけれど現実味がない。ただ、実際ロシアのスパイが暗躍していて、このようなことも起こりそうだということは理解できる。市民生活の中に入り込んだスパイ。その正体はまわりの誰にも分らないだろう。それだけに恐ろしい。十七歳の少女がいきなり天涯孤独となり、自身のルーツがロシアにあるという驚き。警察組織も当てにならず、逃亡の生活。手助けしてくれた恩人は……。”見えないけれど今も戦争中だ。”平和ボケと言われる日本でこの言葉を実感することは難しい。ラストに衝撃はあるが、はたして現実はどうであろうか。U-NEXTにて2017年/ドイツ/92分/監督:カートレ・カイサル脚本:アリ・ゾジャッジ、ウルリケ・ショールズ、アレクサンダー・子ステア出演:リサ・ヴィカリ、カルロ・リューベック、ブランコ・トモヴィッチ、ライナー・ボック原題:Luna(「ルナ」) お薦め度「ランナウェイ ルナ、17歳の逃亡者」★★★(60%)
2023.04.22
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ポスター画像非情にユニークなサスペンス。パソコンの中で不治の病にかかった母親が映される。夫婦と娘の三人家族。幼少の娘が高校生になった時、父親と娘の家庭となる…。ある日、娘が消えた。その時には娘からの二度の電話と一度のテレビ電話。テレビ電話はfacetime(フェイスタイム)というんだなと初めて知った。父親は眠っていて出られなかった。朝、折り返しの電話に娘の反応はなかった。ピアノ教室、学校、友人…と連絡をとるもどこにも娘はいなかった。娘の友達に連絡を取ろうとして、娘はいつもひとり、友達がいないことを知る…。消息を絶った娘を追跡できず、警察に連絡。女性捜査官は親身になって行方を捜してくれた。娘の行動をなにひとつ知らない父親は焦燥しながらも必死になって自ら探し、探し、探し…。信じられない娘の行方に、不明のまま弟を疑うことになり、しかし、…。急展開の解決に驚きながらも…。予測できない展開と結末に驚嘆することになるだろう。今どきの現代の内容に驚嘆するばかり。唸ってしまう傑作である。U-NEXTにて2018年/アメリカ/102分/G監督:アニーシュ・チャガンティ脚本:アニーシュ・チャガンティ、セブ・オハニアン出演:ジョン・チョウ、デブラ・メッシング、ジョセフ・リー、ミシェル・ラー、原題:Searching(「綿密な」) お薦め度「search サーチ」★★★★(80%)
2023.04.20
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Goodbye, Butterfly (2021) (imdb.com)登場人物の少なさが作品にチープ感を漂わせるけれど、脚本がしっかりしているせいか見どころがつづき目が離せない。愛娘がとてもかわいい。おやすみのシーンに愛を感じる。その少女が殺害された。脱げた靴が映り、死体を映さないのが優しさだなと思ったときに少女の血にまみれた死体が映る。愛娘の死に耐え切れず妻は妹宅に身を寄せる。夫は置いてきぼり…娘を失って妻に置き去りにされた男は犯人探しに出る。怪しいと思った男は娘の蝶々の髪飾りを手にしていた。警察に連絡するも、髪飾りは見つからず、男の勘違いだとされる。腑に落ちない男は怪しい男を襲う計画を立て……。父親の友人のアジア系おやじだったり警官が有色人女性だったりと今どきの多様性を感じさせるキャスティング。とはいえ登場人物は少なく、主要な者は父親と友人と警官と怪しい男の4人だけ。普通、警官はバディを組んで二人組ということを考えると一人しか登場させないのはあまりに不自然だが出演料を削減したためだろうかと思われる。密室で少人数のキャストといたってチープな感じがするけれど、筋立ては巧妙、展開も秀逸、なかなかの作品であった。クライマックスで大団円で終わりとせず、わずかではあるがその後を描いていることに意外性を感じた。アジア系おやじがどうしようもない見てくれだな、と思って見ていたけれど、監督・脚本・出演をかねたタイラー・ウェインとわかってびっくり!Amazon Prime Video にて2021年/アメリカ/99分/監督:タイラー・ウェイン脚本:タイラー・ウェイン出演:アダム・ドンシク、タイラー・ウェイン、マリー・バーク、アディソン・ロス、ジェレミー・ロンドン、アンディ・ラウアー、ジェシー・オルセン原題:Good Bye Butterfly(「さよならバタフライ」) お薦め度「グッバイ・バタフライ」★★★★(80%)
2023.04.16
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Testament of Youth (2014) (imdb.com)感傷的な邦題「戦場からのラブレター」とは裏腹に原題”若さの証”とあるのは若さゆえの率直さ健気さ純粋さなのだろう。正義のための戦いと信ずればこそ志願し戦場へ行く。また、それを良しとする姉。大いに反対する両親と考えも気持ちも違う。なぜ自ら志願しないと気が済まないのだろう。そして、彼らは戦死していく……。第一次世界大戦中、戦線に従軍看護士として身を投じた女子大学生ベラ・ブリテンの自伝をもとに映画化。この作品が伝えたかったのは、戦争というものは無益なもので正義はどちらにもあり、生き残った者がすべきことは二度と戦争を繰り返さないことである、ということだと思う。彼女の体験記として描いていると散漫というか焦点がわからなくなるが、それこそが緊急時、戦時における混沌なのかもしれない。”No More””No War”である。U-NEXTにて2015年/イギリス/129分/監督:ブラッド・アンダーソン原作:ベラ・ブリテン脚本:ジュリエット・トウィディ出演:アリシア・ビカンダー、キット・ハリントン、タロン・エガートン、エミリー・ワトソン、ヘイリー・アトウェル、コリン・モーガン、ドミニク・ウェスト、ミランダ・リチャードソン原題:Testament of Youth(「若さの証拠」) お薦め度「戦場からのラブレター」★★★☆(70%)
2023.04.16
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ポスター画像ハル・ベリー主演のサスペンス映画。電話の通話だけで一本の映画が出来るという作品としては「THE GUILTY ギルティ」(2018)がとても秀作であったが、見せるということで通話オペレーターが外部に出ていって事件を解決しようとするところはハリウッド映画的なのかもしれない。911に入った少女の一本の電話、自宅に侵入者という通報。それに対応するオペレーターが痛恨のミスをしてしまい被害者としてしまった。そんなトラウマを抱えた主人公は教育係となってオペレータ業務から離れていたけれど、新人オペレーターの通話を代わったところから抜き差しならぬ延々と続く通話となって……。犯人像がわからない点が恐怖を生む。なんとか少女を救出したい。警察は犯人の逃走車も逃亡先もつかめないのは作品の展開としての愚行に見えて、緊迫感もリアリティもなく疑問を感じた。追跡できてもそれをかいくぐる展開であればもっと妙味を感じて見られたかも。とはいえ犯人の嗜好がこの犯行の動機にあるということがわかり、ちょっと気味悪かった。U-NEXTにて2013年/アメリカ/94分/G監督:ブラッド・アンダーソン原案:リチャード・ドビディオ、ニコール・ドビディオ、ジョン・ボーケンキャンプ脚本:リチャード・ドビディオ出演:ハル・ベリー、アビゲイル・ブレスリン、モリス・チェスナット、マイケル・エクランド、マイケル・インペリオリ原題:The Call(「通話」) お薦め度「ザ・コール 緊急通報指令室」★★★☆(70%)
2023.04.13
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(C)2020. 1483, INC. ALL RIGHTS RESERVED.リリー・コリンズ主演の新作のようだったので見てみた。2021年6月公開作品。名家で富豪の父親が心臓発作で突然死。妻と子供が二人(姉と弟)が相続者となるが、遺言により主たる相続者は姉(リリー・コリンズ)となったようだ。遺言書とは別に残されたUSBにあった謎の遺言と鍵。彼女はそこで見知らぬ者を見てしまう…。ちょっとありえない設定にとまどうが、それとしばらくはそのまま捨て置いたらと思うのだけれど、何を焦ってかドタバタ、いやジタバタしてしまう主人公。延々と繰り返される閉ざされた空間での話し合い。真実は何で、彼女の選択は正しいのか?緩慢なテンポで延々と続くかと思われたがあ、彼女の決断により状況がかわり、その後、予想しない殺人が……。終盤に激しさを増す作品であった。Amazon Prime Video にて2020年/アメリカ/111分/G監督:ボーン・スタイン脚本:マシュー・ケネディ出演:リリー・コリンズ、サイモン・ペッグ、コニー・ニールセン、チェイス・クロフォード、パトリック・ウォーバートン、マルク・リチャードソン、マイケル・ビーチ原題:Inheritance(「相続」) お薦め度「インヘリタンス」★★★☆(70%)
2023.04.09
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(C)2014 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED, WARNERBROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLCロバート・ダウニー・Jr.とロバト・デュバルの名優対決。丁々発止と法廷でやり合うのかと思って見たが、そのような内容ではなく父子の関係で父親と同じく法曹界に進んだ都会の敏腕弁護士の息子と妻であり母である女性の葬儀に再会し、口論を繰り返しながら絆を再確認する話。妻であり母である女性の葬儀の夜、コンビニに卵を買いに行った父親が交通事故を起こしていた。しかし、父親にはその自覚がない。殺人か故殺かはたまた無罪かで争われる。その最中、折り合いの悪い父親と息子がどう折り合いをつけるのか…。親子の関係を描いた作品であり、言葉では言い表せない家族の気持ちというのは、見ていると身につまされたりするところはある。昔のガールフレンドとの再会、旧交を温める内容もサブストーリーとしてはいいのかも。U-NEXTにて2014年/アメリカ/142分/G監督:デビッド・ドブキン原案:デビッド・ドブキン、ニック・シェンク脚本:ニック・シェンク、ビル・ドゥビューク出演:ロバート・ダウニー・Jr.、ロバート・デュバル、ベラ・ファーミガ、ビンセント・ドノフリオ、ジェレミー・ストロング、ダックス・シェパード、ビリー・ボブ・ソーントン、レイトン・ミースター原題:The Judge(「判事」) お薦め度「ジャッジ 裁かれる判事」★★★☆(70%)
2023.04.09
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Alles Fleisch ist Gras (2014) (imdb.com)難解というより説明不足。展開不良というべきか。サスペンスドラマゆえ緊張は感じる。犯罪者がどのようなものなのかも、興味がある。ただ、複雑になってしまって主人公がAからB、BからCへと移り行くようになって、主軸がぶれるように思えた。クライマックスたるラストもわかるようなわからないような。展開の妙は感じるけれど、はっきりと見たいものが見れず、その後を知りたいものが知らされず、やや消化不良のように感じた。Amazon Prime Video にて2014年/オーストリア/88分/監督:ラインホルト・ビルゲリ原作:クリスチャン・メーア脚本:アグネス・プルフ出演:ヴォルフガング・ベック、トビアス・モレッティ、ペトラ・モルゼ、アンナ・ウィンターバーガー、ハラルド・シュロット、サビーヌ・ワイベル原題:Alles Fleisch ist Gras(「すべての肉は草です」)(「人はみな草のごとし」(ドイツのレクイエムの歌詞)) お薦め度「偽りの関係」★★☆(50%)
2023.04.09
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(C)2021 Home Box Office, Inc. All rights reserved. HBO(R) and all related programs are the property of Home Box Office, Inc評価が高い作品なので見てみた。ひとりの戦死者、海兵隊員チャンス一等兵を地元に送り届ける物語。ドイツの空軍基地からアメリカへ輸送され、その後、アメリカ国内を空輸。その国内での付添人をケビン・ベーコンが演じる。戦死者一人に敬意と厚情と情けを感じる作品。多くの人が彼を偲び、彼を誇りに思う。戦場への派遣が続くアメリカの軍隊において、多くの戦死者が日々、送られていることに思いめぐらすと、考えさせられる内容であった。”ケビン・ベーコンが、戦死したアメリカ兵の遺体を故郷へ届ける海兵隊員を演じ、ゴールデングローブ賞テレビ映画部門の主演男優賞を受賞したヒューマンドラマ。”(映画.COM)とあるのでテレビ放送のようだ。U-NEXTにて2009年/アメリカ/79分/監督:ロス・ケイツ脚本:マイケル・ストロブル、ロス・ケイツ出演:ケビン・ベーコン、トム・アルドリッジ、ニコラス・リース・アート、ブランチ・ベイカー、ガイ・ボイド原題:Taking Chance(「チャンスを連れて」) お薦め度「TAKING CHANCE 戦場のおくりびと」★★★★(80%)
2023.04.08
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ポスター画像この作品の評価が高いことは知っていた。しかし、見逃してしまっていたので、わざわざ見る気もしなくて…。ダコタ・ファニングが子役として素晴らしい演技を見せる。赤ちゃんでエル・ファニングが出演しているとは知らなかった。ミシェル・ファイファーもローラ・ダーンも出演していることを知らなかったが、演技巧者なスターが出演していることは良かった。知能指数が低い父親がシングル・ファーザーとして普通の知能の娘を育てらるかどうか。その裁判と父の愛と娘の思慕を強く描いている作品である。クライマックスで声を出して泣いてしまった。泣くことによって私の気持ちも洗われたようだ。号泣必死の親子愛のドラマであった。NHK-BS 録画したものにて2001年/アメリカ/133分/監督:ジェシー・ネルソン脚本:クリスティン・ジョンソン、ジェシー・ネルソン出演:ショーン・ペン、ミシェル・ファイファー、ダイアン・ウィースト、ダコタ・ファニング、リチャード・シフ、ダグ・ハッチソン、ロレッタ・デバイン、ローラ・ダーン、エル・ファニング原題:I am Sam(「私はサムです」) お薦め度「I am Sam アイ・アム・サム」★★★★☆(90%)日本語字幕:嶋田美樹
2023.04.08
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イキル – マイケル・J・シネマ (michaeljcinema.com)今から70年前の作品だ。昭和27年(1952年)公開だから、構想から2年くらいかかったとして戦後5年、復興も一息ついてまだまだという頃なのかもしれない。♩いーのちみじかしー、こいせよおとめー♩と歌う曲は大正時代の歌とのこと。定年間近の主人公だとすれば50代半ば、現代だとまだまだ若い気がするけれど、昭和20年代半ばであれば隠居すべき年齢なのかもしれない。とすれば主人公の生まれは明治。大正期に青年期を過ごし、懐かしく輝かしい生活を送っていた時期なのだろう。さて、本日、映画館でカズオ・イシグロ脚本の「生きるLIVING」を見た。この「生きる」と視点がちがうと前のブログに書いたけれど、視点は同じでも捉え方が違ったのかもしれない。原作となる映画「生きる」を見るとカズオ・イシグロは原作をなぞりながらもアレンジを加え、表現を変えていた。私が視点が違うと思ったのは、私が最も感動したシーンを割愛していたからだということがわかった。そのシーンをなぜ割愛したのか。それは私にはわからないけれど、その割愛されたシーンはとてもとても印象深く、この「生きる」という作品で強烈に鮮明に記憶に残っていたものである。今回、そのシーンを見た時に、またもや私は大泣きし、魂を揺さぶられた。”生きる”というのは、どういうことなのだろう。この映画「生きる」の主人公以上に生きてしまっている私は考えざるをえない。U-NEXT にて1952年/日本/143分/監督:黒澤明脚本:黒澤明、橋本忍、小国英雄出演:志村喬、日守新一、田中春男、千秋実、小田切みき、左卜全、山田巳之助、藤原釜足、小堀誠、金子信雄、中村伸郎、渡辺篤、木村功、伊藤雄之助、浦辺粂子お薦め度「生きる」★★★★☆(90%)
2023.04.02
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Amazon | アントニー・ジマー [DVD] | 映画なんという落ち…。ソフィー・マルソーの未見作品だからと見てみたが、退屈で緩慢で、おすすめできない作品であった。このブログを書くにあたり映画.COMを見てみれば”2010年にジョニー・デップ&アンジェリーナ・ジョリー共演により「ツーリスト」としてリメイクされた。”とあった。なんだ、そうだと知っていれば見なかったのにと思った。一部で評価されている「ツーリスト」であるが、私としてはあまり評価できない作品であった。この「アントニー・ジマー」よりは見られる作品になっているけれど、大したことはない。うーん、推理の妙はあるけれど、スリリングさに欠けて、興味が持続できない。U-NEXT にて2005年/フランス/90分/監督:ジェローム・サル脚本:ジェローム・サル出演:ソフィー・マルソー、イバン・アタル、サミー・フレイ、ジル・ルルーシュ原題:Anthony Zimmer(「アントニー・ジマー」)お薦め度「アントニー・ジマー」★★★(60%)
2023.04.01
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(C)2012 LIONS GATE FILMS INC. ALL RIGHTS RESERVED.見ないと決めていた「ハンガーゲーム」を見た。なぜ見たかというと原作があり、ベストセラーであるということを知ったからである。見るべき内容のものと思えず避けていたが、見てみた。民衆を抑え込んだ政府という国があり、彼らが民衆を抑え込むために仕組んだ余興。仕組んだゲーム。政府の志向によりやらせ盛りだくさんのゲームとなる。12地区男女一名づつ、計24名を選抜した勝ち残り一名のみのサバイバルゲーム。その結末は…。こういうものは何も考えずに見るべしと思って考えないようにと思うけれど、その状況、時々によって見ているこちらの心理も影響を受ける。悲惨さ、壮絶さがそこまでひどくはなかったが、見て良かったかどうか…。U-NEXT にて2012年/アメリカ/143分/PG12監督:ゲイリー・ロス原作:スーザン・コリンズ脚本:ゲイリー・ロス、スーザン・コリンズ、ビリー・レイ出演:ジェニファー・ローレンス、ジョシュ・ハッチャーソン、リアム・ヘムズワース、ウッディ・ハレルソン、エリザベス・バンクス、レニー・クラビッツ、スタンリー・トゥッチ、ドナルド・サザーランド、ウェス・ベントリー、トビー・ジョーンズ、アレクサンダー・ルドウィグ、イザベル・ファーマン、アマンドラ・ステンバーグ、ウィロウ・シールズ原題:The Hunger Games(「飢餓遊戯」)お薦め度「ハンガーゲーム」★★★☆(70%)
2023.03.28
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(C) MILITARY WIVES CHOIR FILM LTD 2019情緒的に内容を知らせる邦題は良くもあり悪くもある。この作品については原題がいいかなと思える。実話ネタ。イギリス軍基地で暮らす家族。軍人たちは訓練などで家族とともに暮らせるときはいいけれど、戦地などへ出かけると半年は帰ってこない。従軍する夫たちがいない時には基地に残る妻たちが留守を守り、お互いをケアする。そのケアの手立てとして茶話会や編み物会などが開かれる。編み物会が不発に終わった時、コーラスを始めることとなる。町中のマーケットの一角でのコーラスデビューはさんざんたるものだったが、コーラスの練習風景を見た上官の推挙で戦没者追悼式典でコーラスすることとなるが…。夫や息子を失った残された家族の無念さ、苦しさ、悲しみを描きながらコーラスで一丸となる妻たち。感傷的ながら感動的でもあった。U-NEXT にて2019年/イギリス/112分/G監督:ピーター・カッタネオ脚本:レイチェル・タナード、ロザンヌ・フリン出演:クリスティン・スコット・トーマス、シャロン・ホーガン、グレッグ・ワイズ、ジェイソン・フレミング、エマ・ラウンズ、ギャビー・フレンチ、ララ・ロッシ、エイミー・ジェームズ=ケリー、インディア・リア・アマルテイフィオ原題:Military Wives(「軍人の妻たち」)お薦め度「シング・ア・ソング!笑顔を咲かす歌声」★★★★(80%)
2023.03.28
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Brittany Runs a Marathon (2019) (imdb.com)この日本語に何も訳さない題名。これはこれで問題かなぁ。28歳おデブ女子。仕事は母の劇場で案内……。自分に自信がなく、数値は最悪。改善のためスポーツクラブに行くも通う金がなく…稼ぐにもベビーシッターは不合格。しかし、ペットシッターを紹介してもらうと…。今までの自分を変えるために走ることを始めた女子が、ルームメイトと仲違いし、ルームシェアを抜け出し、ペットシッター宅に無断で泊まり込み、そこでシッター仲間と出会い…。走ることに減量することに目覚めた彼女が目指すのはニューヨーク・シティ・マラソン。果たして、走れるのか…。現代を生きる20代女子。自身のない彼女の転機を日々の努力を映像化した作品。こて、実話みたいね。Amazon Prime Video にて2019年/アメリカ/103分/監督:ポール・ダウンズ・コレイゾ脚本:ポール・ダウンズ・コレイゾ出演:ジリアン・ベル、ミカエラ・ワトキンス、ウトカルシュ・アンブドゥカル、リル・レル・ハウリー、マイカ・ストック、マイキー・デイマイキー・デイ、アリス・リーアリス・リー、ケイト・アリントン、パッチ・ダラ、サラ・ボルト、ジェニファー・ダンダス、ピーター・バックピーター・バック、原題:Brittany Runs a Marathon(「ブリタニー、マラソンを走る」)お薦め度「ブリタニー・ランズ・ア・マラソン」★★★(60%)
2023.03.28
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(C)2012 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITEDいい映画だ。とても楽しんで見た。ギャング映画としてすぐれた作品だと思う。ギャングのボスであるミッキー・コーエンを演じるショーン・ペンの悪役ぶりはさすが。主役のジョシュ・ブローリンをはじめ、ライアン・ゴズリング、ニック・ノルティ、アンソニー・マッキー、ジョバンニ・リビシ、マイケル・ペーニャ、ロバート・パトリックといった一線級のそうそうたる顔ぶれ。花を添えるエマ・ストーンはもちろんオマラ夫人役のミレイユ・イーノスも素敵な役どころ。時は1949年、第二次世界大戦が終わり、まだ町は戦争の余韻の中、振興ギャングがロサンゼルスの街を一手に乗っ取ろうとしていた。ギャングのボス、ミッキー・コーエン(ショーン・ペン)が西海岸一帯を取り仕切る顔役になることを恐れたパーカー市警本部長(ニック・ノルティ)は非公式のギャング掃討を進める。リーダーのジョン・オマラ巡査部長(ジョシュ・ブローリン)をはじめ総勢6名が隠密裏に処分していく…途中、数々ある銃撃戦もすごいがクライマックスのホテルでの総力戦は圧巻である。ストーリーもしっかりとしていて見ごたえのある作品となっている。Amazon Prime Video にて2013年/アメリカ/113分/R15+監督:ルーベン・フライシャー原作:ポール・リーバーマン脚本:ウィル・ビー出演:ジョシュ・ブローリン、ライアン・ゴズリング、、ショーン、ペン、ニック・ノルティ、アンソニー・マッキー、ジョバンニ・リビシ、マイケル・ペーニャ、ロバート・パトリック、エマ・ストーン、ミレイユ・イーノス、サリバン・ステイプルトン、ホルト・マッキャラニー原題:Gangster Squad(「犯罪者分隊」)お薦め度「L.A.ギャング・ストーリー」★★★★(85%)
2023.03.27
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ドイツ語ですべて順調ですという題名とは裏腹に表向きは順調でも内心ハラハラ。すべてをうまくしようとすると……。Netflixには”新しい上司の義理の弟にレイプされても、何事もなかったかのように前に進もうと決心した女性。だが、その事件は、思う以上に大きな傷を彼女の心と体に残していた。”とある。したい、したくない話したい、話したくない…、……人は心のうちのすべてを話すわけではない。ラストショットの電車内のシーンは何を物語ているのだろうか。Netflix にて2018年/ドイツ/93分/監督:エーファ・トロビッシュ脚本:エーファ・トロビッシュ出演:アネ・シュワルツ、アンドレアス・ドゥーラー、ハンス・レーヴ、ティロ・ネスト、リーナ・ヴェンデル、リーザ・ハーゲマイスター原題:Alles ist gut/All Good(「すべて順調」) お薦め度「私は大丈夫」★★★(60%)字幕翻訳:大泉花菜子
2023.03.27
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チャンス : ポスター画像映画「ロング・ウィークエンド」で主人公バート(フィン・ウィットロック)が名画座で”Being There”(チャンス)を見に行くシーンがある。その後、道端でヴィエナ(ゾーイ・チャオ)に声をかけられて100回以上見ている映画だと答える。また、映画「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」でも意味深に投影されるのが映画「チャンス」であった。それゆえ、ずっと見なかった「チャンス」をこの際、見てみようと思ってみた。何か寓意的な作品かと思ってみたところ、この映画の中の主人公チャンスの庭師としての発言が聞く人々に勝手に寓意的に捉えてしまったという皮肉、またはジョークの作品であった。このような作品の場合、この映画「チャンス」の中で政治に長けたチャンシーと呼ばれる主人公が実はただの庭師チャンスであるとわかり、化けの皮をはがされて終わるということが多い。有能な人だとあがめて狂喜し指示した人はバカ者であるといったような、童話「裸の王様」の結末のように事実が周知されて終わるのだが、この作品はそうなっていない。他人の誤解と承認により実力者とみられる主人公チャンシーは終盤までただの庭師であったはず。ところが終幕のシーンでの彼の行動を見た時に、突然ファンタジーの世界の人となってしまう。これの意味するところは映画を見ただけではわからない。その寓意、これは汲み取ることができない。私には無理だ、理解不能。わけのわからない作品が良しとされるのは、現代絵画と同じで良いか悪いかは、好きか嫌いか、受け入れられるか否か、なのかもしれない。U-NEXT にて1979年/アメリカ/124分/監督:ハル・アシュビー原作:イエジー・コジンスキー脚本:イエジー・コジンスキー出演:ピーター・セラーズ、シャーリー・マクレーン、ジャック・ウォーデン、メルビン・ダグラス、リチャード・ダイサート、リチャード・ベースハート 原題:Being There(「そこにいる」)お薦め度「チャンス」★★★☆(70%)
2023.03.27
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Long Weekend (2021) (imdb.com)なんと胸キュンな作品なのか。こんなに素敵な映画なら誰か教えておくれよ。誰にも教えられず評判もきかないから、こんなにビンビン感動すると思わなかった。主人公が男性なため、彼の気持ちになって、ありえないことを信じ、疑い、真っ当な答えを出そうとして頭の中でぐるぐる考える。で、良かれと思って行動する。そのすべてがシンパシィ。まったく同感だった。みなさんにもこの気持ちを共有してほしいので物語については一切言わない。ただ、冒頭に映画館で映画を見ることがあって”Being There”とあって、字幕にも「チャンス」とでてくるんだけれども、主人公はこの映画を100回以上見てるらしい。未見なので「チャンス」を見てみたいと思う。Netflix にて2021年/アメリカ/91分/監督:スティーブン・バジロン脚本:スティーブン・バジロン出演:フィン・ウィットロック、ゾーイ・チャオ、ケイシー・ウィルソン、ジム・ラッシュ、デイモン・ウェイアンズ・Jr.、ウェンディ・マクレンドン=コービー原題:Long Weekend(「長い週末」) お薦め度「ロング・ウィークエンド」★★★★☆(90%)Netflix Long WeekendAmazon Prime Video Last Weekend
2023.03.26
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サンダルウッドの記憶 - 映画情報・レビュー・評価・あらすじ・動画配信 | Filmarks映画U-NEXTで見たい映画を探し出して見てみた。離ればなれになった妹を探し出して…という内容に興味をひかれた。貧しい貧しいインドの片田舎で水汲みの少女が壺を頭にのせて懸命に戻ってきたのは母が七転八倒する家。バケツに水を入れ運ぶとやっと女の子が生まれる。乳児を取り出した産婆は「女の子か…」と言ったかと思うとバケツに乳児を沈めた。妹ができたと喜んだ少女はバケツの乳児を取り上げ「殺さないで!私の妹!!」と叫ぶ。しかし、貧しい貧しい家で家畜の牛が病気で死ぬとこの少女を売るしか方法はなかった。妹もさらわれるように車に乗せられ、延々とドライブしたのち、幼子の妹は修道女孤児院に引き取られる。引き裂かれた姉妹は……。大人になった姉は妹探しを始める……。この後は映画を見ていただくとして、インド人の姉とイギリス人になっている妹があまり似ていない。妹はインド人に見えない。そこのところが難点であるが、逆にであるからこそイギリス人として生きる妹にリアリティがあるともいえる。そんな滅茶苦茶なキャスティングでありながら物語が成立しているのは不思議。見てみても悪くない作品であるが、不可思議。U-NEXT にて2014年/スペイン・インド・フランス/95分/監督:マリア・リポル原作:アシャ・ミラ、アンナ・ソレル・ポン脚本:アンナ・ソレル・ポン出演:ナンディタ・ダス、アイナ・クロテット、ナビー・ダクリ、ヴァイバヴィ・ハンカレ、スボド・マスカラ 原題:Rastros de sandalo(「サンダロの痕跡」)お薦め度「サンダルウッドの記憶」★★★☆(70%)字幕翻訳:平井かおり
2023.03.26
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Amazon | ラスト・キング 王家の血を守りし勇者たち [DVD] | 映画ノルウェーの史実に基づく、アクション活劇。1206年王は亡くなり、その子も毒殺された。北へ進行するローマ教会の一派と対立派が国を乗っ取る画策をしたため。王侯の不満分子が王になりかわって王になろうと。しかし、王の子であり毒殺されたホーコン3世には旅先で子を産ませていた。その幼子を王とするために救出へ向かうと対立派が追っ手を差し向けていた。世継ぎである幼子を守る忠義深い者たちと対立派のスキー・チェイスは見ものである。圧倒的な武力で勝る対立派に国に忠義な農民たちが立ち上がる。クライマックスは両者の闘い。しっかり見ました。U-NEXT にて2015年/ノルウェー/99分/監督:ニルス・ガウプ脚本:ラン・レーンスコッグ出演:ヤーコブ・オフテブロ、クリストファー・ヒビュ、ポール・スベーレ・ハーゲン、ベンヤミン・ヘールスター、アンダース・ダールバーグ、アン・ウリモーエン・オベリ原題:Birkebeinerne(「白樺の脚(戦士)」)お薦め度「ラスト・キング 王家の血を守りし勇者たち」★★★☆(70%)
2023.03.26
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Amazon | 愛を複製する女 [DVD] | 映画エヴァ・グリーンなので、期待したが、なかなか辛抱のいる作品である。あまりに緩慢で冗長で何かが起こることを待ち続けて見続けてという忍耐を強いる作品である。あまり我慢しきれなくなってきたのでやめようかと思った時に展開が起こり、ちょっと最後まで見てしまった。最後まで見て良かったかと聞かれれば、否。もったいない時間つぶしをしたものである。というのもクローンを表題にして、何かしら生きることへの英知、生存することの意義、クローンの必要性のようなものが提示されるかと思ったけれど、ほぼ皆無。作成者が自己満足に終始した作品なのではないかと思える。何かしらの展開、何かしらの発見、何かしらの提言を期待したのだけれど…。U-NEXT にて2010年/ドイツ・ハンガリー・フランス/110分/監督:バネデク・フリーガオフ脚本:バネデク・フリーガオフ出演:エバ・グリーン、マット・スミス、レスリー・マンビル、ピーター・ワイト 原題:Womb(「子宮」)お薦め度「愛を複製する女」★★★(60%)
2023.03.26
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(C)2020 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.気にはなっていたが見逃していた「リトルシングス」を見た。デンゼル・ワシントン主演作品である。デンゼルは映画「リコシェ」での警官役で初めて見て以来、花のある役者だと思ってきた。その彼が名声を博し、スターとなって、アカデミー賞俳優として大成する姿を嬉しく見ていた。近年は息子が活躍し、本人の登場は減ってしまったが、老いて盛んなリーアム・ニーソンに負けずに活躍してほしい。さて、”リトル・シングス”、小さな事柄。この小さな物によって事件が解決するものだと思った。そういう刑事ドラマだと。でも、違った。地方の警官に降格された昔の名刑事ジョー・ディーコン(デンゼル・ワシントン)は裁判に必要な証拠品である長靴を受け取りに以前の部署ロサンゼルス郡保安局に赴く。司法取引により証拠品は必要なくなったので帰ればよかったが、おりしも殺人事件が発生し、彼の後任であるジム・バクスター巡査部長(ラミ・マレック)に意見を聞きたいので現場検証への同行を乞われて承諾する。現場は悲惨な死体であった。バクスターはディーコンを刑事コロンボや刑事コジャックと呼び皮肉る(どちらもテレビ番組の有名敏腕刑事)さぞ、名解説、謎解きで事件を解決してくれるだろうと思ってみていると、容疑者に翻弄されるディーコン。任意同行も容疑者を逮捕拘留することはできなかった。精神的に追い詰められていくディーコンとバクスター。バクスターが一人になった時、容疑者は現れる…。真相はやぶの中…。こんな結末になるなんて…後味の悪い作品である。Amazon Prime Video にて2021年/アメリカ/128分/監督:ジョン・リー・ハンコック脚本:ジョン・リー・ハンコック出演:デンゼル・ワシントン、ラミ・マレック、ジャレッド・レト原題:The Little Things(「小さな事柄」)お薦め度「リトル・シングス」★★★☆(70%)
2023.03.26
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Human Capital (2019) (imdb.com)ヒューマン・キャピタル=人的資本。ウィペディアによると”ヒューマン・キャピタル(英: human capital)は、人間が持つ能力(知識や技能)を資本として捉えた経済学(特に教育経済学)の概念。”とのこと。それを表題とした映画。お気に入り女優マリサ・トメイが出演しているので見てみた。ひき逃げ事件と投資損失が絡んだ数日間を描いている。人生が変わってしまうほどの難局において二つの家族が絡まって、ひき逃げ事件も性的嗜好も入り込み、混とんとしていく内容である。アメリカゆえ酒もドラッグもドライブも高校生が存分にやってしまっているというところが恐ろしい。ひき逃げ犯人は誰なのか、複雑な家庭事情、観客を不明のスリルにいざない、悲惨は結果を予測させる。しかし、クライマックスは…血まみれのシーンから一転したら、予想しえない結末にて終わる。見ごたえはある作品だと思う。主演リーブ・シュレイバーにお気に入り女優マリサ・トメイ、リーブの娘役にマヤ・ホークとは。マヤ・ホークはイーサン・ホークとユマ・サーマンの長女である。Netflix にて2019年/アメリカ/97分/監督:マーク・マイヤーズ原作:スティーブン・アミドン脚本:オーレン・ムーバーマン出演:リーブ・シュレイバー、マリサ・トメイ、ピーター・サースガード、マヤ・ホーク、アレックス・ウルフ、ベッティ・ガブリエル、アーシフ・マンドビ、ポール・スパークス、フレッド・ヘッキンジャー原題:Human Capital(「人的資本」) お薦め度「ヒューマン・キャピタル」★★★★(80%)
2023.03.25
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Finding You (2020) (imdb.com)原題通りの”ファインディング・ユー”だけでいいのに、どうして副題をつけたがるかなぁ。予想以上に素敵で心にしみる作品だった。音楽大学の受験に落ちた彼女は亡き兄が4年前に留学し、変化成長したアイルランドで兄と同じ景色を見たいと、成長したいと短期留学することにした。アイルランドへ向かう飛行機で隣同士になったのは軽薄とされる青春スターだった。着陸とともに感じ悪く分かれた二人は下宿先のペンションで宿泊する青春スターと再会する。彼を警戒する彼女であったが…。学科のボランティア・プログラムで施設に入居している老女のケア(気晴らし)を担当する彼女であったが、老女は世捨て人で怒りんぼで取り付くしまがない。その老女には過去の秘密が…。フレンドリーなアイルランドの人々、風光明媚な自然を映しながら、芸能界の軋轢、人間模様、生き様を垣間見せながら将来の描きかた、日々の暮らし方を考えさせる内容になっている。もちろん、恋バナ、恋物語も重要だ。恋敵となる青春スターもただの憎まれ役でなく彼女の人生をにじませる描き方となっている。思っていた以上に感動してしまった。しかし、これがアメリカの高校生だとしたら、なんと大人びていることだろう。私の経験が奥手だったせいか、日本では大学で経験しそうなことをアメリカでは高校で経験し、青春を謳歌している。驚きである。Netflix にて2021年/アメリカ/115分/監督:ブライアン・ボウ原作:ジェニー・B・ジョーンズ脚本:ブライアン・ボウ出演:ローズ・リード、ジェディダイア・グッドエイカー、キャサリン・マクナマラ、パトリック¥バーキン、シアーシャ=モニカ・ジャクソン、トム・エベレット・スコット、バネッサ・レッドグレーブ原題:Finding You(「あなたを発見し続けて」)お薦め度「ファイディング・ユー あなたに逢えてよかった」★★★★☆(90%)
2023.03.25
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(C)2022 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & (C) DC Comicsヴィランとのことだが、面白く見た。二転三転する展開に興味は尽きない。テス・アダムの過去が実はちょっと違うとか、生死の意味が違うとか、魔術だけではないとか、いろいろな要素を組み入れて楽しませてくれる。あまりに強すぎる怪物はどうすればよいのか、ちょっと考えてしまう。老いて盛んなピアース・ブロスナンが登場している。正義正義というな、それは自分の正義だろっていうのは現代の問題であり、表現している。市民が正しいとは言えないが為政者が良くなければ市民が立ち上がるしかない……。それも描けてるかな。スペクタクルな地球レベルのバトルに拍手。堪能しました。U-NEXT にて2022年/アメリカ/124分/G監督:ジャウム・コレット=セラ脚本:アダム・スティキエル、ローリー・ヘインズ、ソフラブ・ノシルバン出演:ドウェイン・ジョンソン、オルディス・ホッジ、ノア・センティネオ、サラ・シャヒ、マーワン・ケンザリ、クインテッサ・スウィンデル、モー・アマー、ボディ・サボンギ、ピアース・ブロスナン 原題:Black Adam(「ブラック・アダム」)お薦め度「ブラックアダム」★★★★(80%)
2023.03.25
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Luther: The Fallen Sun (2023) (imdb.com)見ごたえ十分の刑事ドラマ。といっても犯人捜しや犯行阻止というよりも猟奇的無差別誘拐→殺害をどのように阻止、解決するかに重点を置いた作品。捕物帳もさんざん繰り返されているので、何回も何回もスリリングに楽しむことはできた。しかし、犯人の動機や誘拐してきたターゲットの条件、はたまたなにゆえに北欧まで遠征しているのか、RED ROOM の意味を知らないものにはピンとこないので、その説明が必要だと感じた。人々の拉致目的、刑事ジョン・ルーサーを監獄へ押し込むなど説明のない展開は勢いで押し流していく気がした。作品の中で描かれていたように恥ずかしい事柄は死よりも恐怖なのだろうか。勢いとパワーで押しきったような作品に圧倒され、いい作品を見た気分になっている。Netflix にて2023年/イギリス/130分/監督:ジェイミー・ペイン原作:ニール・クロス脚本:ニール・クロス出演:イドリス・エルバ、シンシア・エリボ、ダーモット・クロウリー、アンディ・サーキス、トーマス・クームズ、ハティ・モラハン、ローリン・アジュフォ、ビンセント・リーガン原題:Luther: The Fallen Sun(「ルーサー:落ちた太陽」)お薦め度「刑事ジョン・ルーサー フォールン・サン」★★★★(80%)
2023.03.24
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(C)2022「さかなのこ」製作委員会「さかなのこ」が話題になっていたのは知っていた。さかなクンの話であることは薄々感づいていた。しかし、予告もニュースも見ず、Twitterでこの映画をお勧めするようなツイートを発見して、見てみた。主人公が男の人のところ女性に設定を変えて映画化したものだと勘違いしたまま見た。常人ではない変人に思える人が登場する内容に思えた。さかなクン自身が出演し変質者扱いされる人物がいたので、主人公の女の子は誰なんだろうと思ってみていた。数年がたって少女がのんに代わった時、即ち、のんが学ランで登場した時に、どうして女の子がズボンを履いているんだろうと思った。その時の私の脳はジェンダーレス、最近の制服の女子でもズボンを履くという変更に感化されて、彼女があえてズボンを履いていると認識してしまった。と、誤解をしたままずっと見ていたので、情緒情感を感じるシーンでも、まったく何も感じ取れず、セリフの意味もまったく別物として受け取っていた。それゆえ、ほぼ何も感動できず、意味不明のまま見終えた。見終えてから少しは理解しようと作品解説を読んで愕然とした。”のんが性別の垣根を超え体現”(U-NEXT解説)とあり…ショックだった。あれは男だったのか。全くなんてこった。作品は作品だけで評価すべしと思っているから、ほぼ何も事前知識は入れずに見るのが私のスタイル。こんな誤解をしてしまうならば、のんが男役をすると一言初めに書いていてほしかった。それがないなら子役は男の子が演じてほしかった。今から思うとさかな博士になりたかった男の子が常識人になることなく天賦の興味のままさかなのことだけ考えていたらいつしか有名人になっていたという素敵な物語を十二分に受け取ることができずに、もやもやとわけのわかんない人物を見た感じになってしまった。残念である。総長の磯村勇斗と籾山の岡山天音はなぜかとても良かったなぁ。U-NEXT にて2022年/日本/139分/G監督:沖田修一原作:さかなクン脚本:沖田修一、前田司郎出演:のん、柳楽優弥、夏帆、磯村勇斗、岡山天音、三宅弘城、井川遥、さかなクン、西村瑞季、宇野祥平、前原滉、鈴木拓、島崎遥香、賀屋壮也、朝倉あき、長谷川忍、豊原功補お薦め度「さかなのこ」★★★(60%)
2023.03.24
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