これまで国語は安定して上位にいた生徒さんが、この時期にかくっと国語だけ成績が落ちるということは割とあります。
まずは、下位~中位ぐらいの生徒さんが頑張ってきて、全体の層の幅が狭くなっていて高い偏差値が出にくいということ。
もう一点、上位校向けの「深く考える」練習を積んで、ある程度自分の中で型ができてきたときに、塾の模試の傾向とズレが出てしまうというときです。
下位~上位まで全員を対象にしている大勢が受ける模試、設問ごとに難易度が上がる算数なら、本人もどれが難しいかどれが簡単かわかるのですが、国語は難易度順に並んでいるわけではないのでつかみにくく、全部自分の志望校ぐらいに深くじっくり考えて答えを出すということをするためです。
成績的には下がっているけど、進歩している、ということがありえます。
単純に答えたらいいのまで、念のため他の可能性を考えてみたりするので時間切れとなってしまったり、要求されているのより多くのキーワードを入れて記述問題の解答を作ろうとして字数におさめるのに苦戦したり。
そのため本文にさっと目を通して(理解せずに)線の近くしか読んでいない浅い解き方をする子に一時的に抜かれてしまうことがあります。
長い目で見ると「自分が理解することを優先させる(時間切れになっての悔しさ、バランスの重要性に気づく)」感覚も必要です。プロ野球のスピードに慣れた後に、急に素人投手のボールがスローすぎてペースが狂うというか。やり直しで解けたなら、「時間内にその解答をすつっと出せるようにするには、どんな印をつけておけばよかったか、どんな練習をすれば時間短縮できそうか」本人が考えてみるのも大事です。
時間切れで空白になった問題は、時間無制限でやり直しで、正解できているのなら全く問題ありません。あまり「時間」「スピード」というと、正確さを犠牲にするクセをつけてしまいます。それは長期的に見ると本末転倒になりますから、焦らずに。
「時間がもう少し余裕できたら、○○点取れたはずだね。」と言ってあげてください。ここは、せめてはいけないところです(せめた方がいいのは、「記号問題、最初に書いていた方が合ってたわー。」という時。)
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