桜の森の満開の下

桜の森の満開の下

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Calendar

Category

Archives

2025.11
2025.10
2025.09
2025.08
2025.07

Comments

はんびゃーぐ @ Re[1]:ママ(11/18) ともさん >この物語はおもしろいです。 …
とも@ Re:ママ(11/18) この物語はおもしろいです。
はんびゃーぐ @ Re:はじめまして(06/29) saku5319さん > 可愛い、お話。私も転…
saku5319 @ はじめまして  可愛い、お話。私も転校した事あります…

Favorite Blog

まだ登録されていません
2006.07.29
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
【税込み】 丹寿 紅麹 (たんじゅ・べにこうじ) 300g


 絶対に死なないと分かれば、人は向上心を失うだろう。限られた人生だからこそ、人は努力するのだ。永遠の命を手に入れた人類は、衰退の一途をたどるはずだ。私に人類を滅ぼす権利はない。 
 博士はそう判断すると、七十年近い人生のほとんどの時間をつぎ込んで発明した不老不死の薬をトイレに流した。流れていく薬を見ていると、自分の人生がまるで無駄だったように思えて悲しくなったが、同時にこうも思えた。・・・いや待てよ、寿命があったからこそ、私は不老不死の薬を発明できたのではないか。そうだ、人生の時間が限られているからこそ、私は不老不死の研究に没頭できたのだ。そんな皮肉な現実が博士には妙に痛快だった。
 トイレの水が止まると、まるで暗い気持ちまで一緒に流してしまったように開き直った博士は、残りの限られた人生をタイムマシーンの開発にそそぎ込むことに決めていた。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2006.07.29 21:37:08
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: