新聞記事の終わりごろ、豊中市手をつなぐ親の会会長の言葉が紹介されていましたが、「いいことを言っておられるなあ」と感じました。

「障害のある子とない子が地域で一緒に学ぶのは、地域で共に遊び暮らすことにもつながる。」

この「地域で共に遊び暮らす」というのが、中途半端な交流教育ではなかなかできない。

「友だちと遊ぶ」というのは、一生の財産になりますから、単に「学校でその子に合った学力を保障します」というだけの取り組みでは、そこが抜け落ちてしまう。原学級保障の取組の中で、「一生の友だち」としての友だちづきあいを成人の障害当事者が持てている話をこれまでに多く聞いてきました。そこから思うのは、やはり「地域で共に遊び暮らす」ことは大事だなあ、ということです。 (2010.03.01 21:18:49)

きょういく ユースフル! ~ 僕は触媒になりたい ~

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2010.03.01
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カテゴリ: 特別支援教育

特別支援教育のML(メーリングリスト)で流していただいた情報です。

「インクルーシブ教育」ということに大変興味があるので、さっそくチェックさせていただきました。

下のリンク先の毎日新聞の記事です。

▼インクルーシブ教育:推進へ法的整備を
  大谷恭子弁護士が講演--豊中シンポ /大阪

さすがプロの新聞記者。

説明が長くなりそうなことを、短い言葉で整理して書かれています。

一部だけ引用します。

==============================

障害のある子の教育が、特別支援教育ではなく、なぜ、インクルーシブ教育でないといけないのか。

 インクルーシブ教育は、まず、障害のある子もない子も一緒の場に統合する。同じ空間にいて、障害のある子に配慮と支援がなされる。そのことで障害児の社会参加が実現する。社会が変わることを前提にしている。

 一方、文科省の進める特別支援教育は、統合されないままの支援。障害児に自己努力を課す。今ある社会は変わらないことになってしまう。両者の違いは大きい。障害とは社会との関係で生じる、というのが障害者権利条約の基本的立場だ。

という説明の言葉、かなり分かりやすく、短くまとめていると感じました。ただ、少し断定しすぎで、ちょっと補足がいるかも~とも思いましたが。(^^;)

制度上の背景については、少し知識として知っておかないと新聞記事の理解がしにくいかもしれません。

現状、「障害のある子もない子も」一緒の教室で学ぶということはされています。
ただ、それは「学籍」「所属学級」が分けられたうえでの、「交流」「共同学習」といった位置づけが中心です。そもそも最初から分けずに、「同じ場所にいろんな子がいるのが当然なんだ」という考え方に立つのが「インクルーシブ教育」です。
豊中などでされている「原学級保障」の取組は、かなりこれに近いと思っています。

引用した新聞記事の第1文で、「特別支援教育」という言葉は明確に否定されています。

僕は「特別支援教育」というのは、「インクルーシブ教育」へ向かうステップの一つだと思っています。

変わらなければいけないのは社会です。
「障害のある子の教育を特別に行う」という流れは、
やがて、違いを包み込む大きな社会の制度のへ統合されるべきものだと思います。

「インクルーシブ教育」の理念は、障害者だけでなくて、
外国人、異文化、少数派など、さまざまな「違い」を包み込むものとして
次の時代の理念となるでしょう。

僕は今「特別支援教育」と「小学校外国語活動」の両方にかんでいますが、ねらっているものは同じだと、常に思っています。

「違い」を包み込む「インクルーシブ教育」です。

皆さんのご意見をお聞かせ下さい。大笑い

☆ここまで読んでくださって、ありがとうございます。 (^0^)
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Last updated  2010.03.01 21:08:44
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Re:インクルーシブ教育:推進へ法的整備を -豊中シンポ(毎日新聞)(03/01)  
にかとま  さん

しなやかなインクルーシブを  
西風 さん
サラマンカ宣言はインクルーシブな学校について以下のように述べています。

~引用~
すべての子どもは何らかの困難さ、もしくは相違をもっていようと、可能な際はいつもともに学習すべきものである。
 インクルーシヴ校は、さまざまな学習スタイルや学習の速さについて調整をしながら、また、適切なカリキュラムと、編成上の調整、指導方略、資源の活用、地域社会との協力を通じ、すべての子に対し、質の高い教育を保障しながら、生徒の多様なニーズを認識し、それに応じなければならない。
 インクルーシヴ校内で、特別な教育的ニーズをもつ子どもたちは、彼らの効果的教育を保障するのに必要とされるあらゆる特別な支援を受けなければならない。
~引用終わり~

「まず統合ありき」ではなく、どのように統合していくのかというプロセスに目を向けたいものです。

私自身、通級指導教室で子どもと関わっていますが、「在籍教室に戻す」という大目標から軸を外さぬように心がけています。
そこには、「学級担任が適切に支援できるよう、的確にアセスメントする」というサポートこそが通級の役目だとの認識があります。

「違いを包み込む」風土と「学びを保障する」支援の両立を常に考えるべきだと思っているところです。でないと、「共に過ごしはしたけど・・・」となりそうですね。

現時点のインクルーシブな学校に対する私のイメージは、「大きな屋根の下にみんな集い、学び、必要に応じて、みんなで学んだり、その子に合った場で学んだり、内容に応じた人数で学んだりと、柔軟に形が変わる。そしてそれをみんなが違和感なく当然と思っている」そんな姿です。

しなやかに進めていきたいものですね。





(2010.03.03 00:28:40)

Re:しなやかなインクルーシブを(03/01)  
にかとま  さん
西風さん、コメントありがとうございます。
「しなやかなインクルーシブを」というご意見、なるほどなあとうなづきながら読ませていただきました。(^0^)

「インクルーシブ教育」という概念自体、包括的に理解しなければならない、と思います。単純に、場を統合するとか分けるとかいうことでなく。
たとえば「特別支援教育」の中で、通常教室にいる子どもの「取り出し」が場合によっては必要である、ということが言われていますけれど、僕はこの意見に賛成です。ベースとなる所属が同じであるという意識を共有するものの、指導や支援は一人一人に合ったものを提供されるべき、と思っています。
現状で不満なのは、実情よりも「制度」や「人手不足などの学校側の事情」により、そのあたりが大きく制限されていたり、縛られていることです。たとえば制度の例で言うと、「学籍」について、特別支援学級や特別支援学校と、通常学校通常学級との2重学籍がもっと認められていいと思っています。

柔軟にいろいろできたり、しなやかに余裕を持って、じっくり着実に歩みを進めていくためには、やっぱりその「後押し」が必要だろうと思います。

「プロセスに目を向けたい」という西風さんの意見に大きくうなづきました。そのうえで、「そのプロセスを支援する体制づくり」を進めていきたいです。実際に日常の取組を進めておられる西風さんのような方を尊敬します。ぜひまたご意見、お寄せ下さい。よろしくお願いします。(^^) (2010.03.06 09:40:57)

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