では、本書の中から、いくつか、覚えておきたいと思ったところを、引用・紹介させていただきます。
方向性を見据える、というのを、再確認しました。
社会をインクルーシブなものにするためにも、決定的に重要だと思うのが、やはり「(教育する)子どもを自分から選ぶ」というような、選民思想のようなものがあることに気づき、それを改めていくことだと思います。
月曜夜のイタリアのインクルーシブ教育についての学習会でも、「イタリアではすべての子が通常の学校に入学してくるので、どんな子が入ってくるにしても、入学してくる子に合わせて用意をしている」という話がありました。
日本でも、それは当たり前のようにされている学校が、ほとんどだと思います。
どんな子どもでも受け入れる、というのが、前提として、素地として、まずある。
このことがやはり基本だな、ベースだな、というふうに思います。
そのうえで、「実践」の話があります。
本書が特徴的なのは、幼児教育から高等教育までの具体的な実践の話が、それぞれの立場から載っていることです。
■ インクルーシブ教育を推進するための各学校段階におけるキーポイント
特別支援教育が始まったときに、ライフステージをまたいだ支援、貫く支援といったことが盛んに言われていました。
自分の所属校種だけでなく、子どもが来た道、これからたどっていく道を、イメージできていることは、大きいと思います。
特に、就学前教育では、「統合保育」という言葉があるように、インクルーシブ教育が、自然とできていたり、それが当たり前だったりするものです。
この特集の中で「幼児期におけるインクルーシブな教育・保育」を書かれている久保山茂樹先生が、
「 特別支援教育は幼児教育そのものである
」(p68)
と言い切られているのが、印象に残りました。
つながりを意識しながら、子どもが途中で排除されてしまうようなことがないようにしたいと思います。
あったはずのつながりを、無自覚な大人が切ってしまう、ということは、絶対に避けたいです。
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