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Break Time(一休み)
格式と豪華さを備えるホテル(ラグジャリー・ホテル)のみが加盟を許されるリーディング・ホテルズ・オブ・ザ・ワールド(The Leading Hotels of The World)
と言うホテル・チェーンがあります。
日本で登録されているのは、帝国ホテル東京、ホテル・オークラ東京、パレスホテル東京の格式ある高級ホテル3件のみ。
オーストリアには7件あり、 そのうち2件がウイーンとザルツブルグにあるホテル・ザッハー(Hotel Sacher)
となっています。
ホテル・ザッハーと言えば、かの有名なチョコレートケーキの「ザッハ・トルテ」を創出した老舗ホテルです。
カフェ・ザッハー・ザルツブルグ(Cafe Sacher Salzburg)
ホテル・ザッハー・ザルツブルグ(Hotel Sacher Salzburg)
カフェ・ザッハー・ザルツブルグ(Cafe Sacher Salzburg)
オリジナル・ザッハ・トルテ(Original Sacher Torte)
ザッハー(Sacher) vs デーメル(DEMEL)
ザッハ・トルテからホテルへ
ホテル・ザッハー・ザルツブルグ
(昨年7月)
ザルツァッハ川畔、新市街側 マカルトシュテーク(Makartsteg)橋の所。
実はここがホテル・ザッハーになったのは割と近年の事。
前身はホテル「d’Autriche」とホテル「エスターライヒッシャー・ホフ(Österreichischer Hof)」
1866年ホテルとしてオープンしている。
ザルツブルグがちょうど オーストリア・ハンガリー帝国(1867年~1918年)となるほぼ同時期のオープン
。特に 夏の音楽祭には世界中からザルツブルグにセレブが集まる為に高級ホテルの存在は不可欠。
エスターライヒッシャー・ホフは当時から貴族のサロン的なホテルとして存在
していたようです。
それが 1988年、現オーナーの ギュルトラー・ファミリー(Gürtler family)がホテル
を買い取りホテル・ザッハー・ザルツブルグが誕生
する。
正面入り口はシュバルツ(Schwarzstrasse)通り
写真左側・・・カフェ。
写真右端・・・オリジナル・ザッハ・トルテ(Original Sacher Torte)を販売しているショプで、店はホテルとは独立した入り口になっている。(カラヤンの生家は道路隔ててその前。)
ロビー
客室数83 内スイート30室
1階階段脇にはここの常連と思われる著名人の写真が並べられている。
カフェ・ザッハー・ザルツブルグ(Cafe Sacher Salzburg)

カフェは1階シュバルツ(Schwarzstrasse)通り側
ここにも常連とおぼしき著名人の方々の写真が・・。
カフェ・ザッハー・ザルツブルグのカフェは静かで落ち着いた 雰囲気の
お店。
観光客っぽいお客様は他にはいませんでした。
ケーキは十数種。
驚いたのは昔と違い、ケーキの甘みが遠くなっていて日本人にも食べやすい甘さになっていた事。昔はもっと甘かった・・と思う。
テーブルにあるスタンドはメニュー表でした。
本のようなメニューが挟まれているのだが、案外使いにくかった。
ウインナー・コーヒーとケーキ
オリジナル・ザッハ・トルテ(Original Sacher Torte) €4.90

オリジナルのトルテは中程に薄くアプリコット(杏子)のジャムの層がある。
※ザッハ・トルテに関しては、2009年12月デーメル(DEMEL) のザッハトルテで以前紹介しています。
リンク デーメル(DEMEL) のザッハトルテ 1 (ウイーン王宮御用達菓子店)
リンク デーメル(DEMEL) のザッハトルテ 2 (ザッハトルテの商標権争い)
ホテル・ザッハーとデーメル、両者のザッハ・トルテに関し以前争いがありました。
係争7年。1963年に示談が成立したそうです。
ホテル・ザッハーの物は オリジナル・ザッハ・トルテ(Original Sacher Torte)とし、
後から真似した? デーメルの方はデーメルズ・ザッハ・トルテ(Demel's Sacher Torte)
とする。
オリジナル・ザッハー・トルテ(Original Sacher Torte)
ホテル・ザッハーのトルテを考案したのはホテル創業者の父。フランツ・ザッハー(Franz Sacher)(1816年~1907年)
です。
フランツは当時時の宰相クレメンス・フォン・メッテルニヒ(Klemens von Metternich)の所で見習い料理人をしていたところ メッテルニヒの依頼を受けた主任シェフの代役で
1832年、このお菓子を考案したと言われている
。僅か16歳の時だそうだ。
フランツは修行を続け、その後 1884年にデリカテッセンをウイーンに開業。そしてザッハー・トルテを販売。
好評を博し、 その得意顧客には以前スミレ菓子で紹介したシシィ(Sissi)こと皇妃エリザベート (Elisabeth)(1837年~1898年)もいた。
リンク シシィとゲルストナーのスミレ菓子
因みに デリカテッセン部門は1871年に「k.u.k. Hoflieferant (皇室および王室御用達)に認定されている。
ザッハー(Sacher) vs デーメル(DEMEL)
ところで、デーメルとの争いは、デーメルがザッハー・トルテを販売した事に始まるのだが、そのレシピはフランツ・ザッハーのレシピであった。
だからこそ本家ザッハーが怒ったわけであるが、その レシピの流出の理由
は諸説ある。
最も信憑性のあるのが 1934年頃
、アンナ・ザッハー亡き後、 財政難となったザッハー家がホテル部門をギュルトラー・ファミリーに譲渡し、デリカ部門はライバルのデーメルの援助を受けた事。
デーメル援助の見返りにデーメルの子女との政略結婚があり、その時にレシピがデーメルに「流れた?」 あるいは「売った? 」とする説である。
何にしても 秘伝のレシピが流出したのはこの頃のようで、後年、訴訟を起こしたのはザッハー側
のようである。
Apfelstrudel €4.30
アップルストューデル、所謂アップルパイの事であるが、生地が薄くて、スライスされたリンゴがたくさん詰まっている![]()
ザッハ・トルテからホテルへ
1876年、フランツの息子エドゥアルド·ザッハー(Eduard Sacher)(1843年~1892年)の時に貴族向けの賃貸ルームを開業
。
それはエドゥアルド亡き後、妻の アンナ・ザッハー(Anna Sacher)(1859年~1930年)が引き継ぎ、支配人となり彼女の才覚により業績は伸び、ホテル・ザッハーが誕生
。
現在のホテル・ザッハーは ギュルトラー・ファミリー(Gürtler family)が所有している。
5つ星ホテルとしては珍しい個人所有のホテルだそうだ。
Erdbeerschnitte €3.20
所謂イチゴ・ショートである ![]()
静かで、落ち着いた素敵な雰囲気の中で優雅にカフェ・ブレイク。思った以上にケーキも甘くなくて、全て美味しかったです ![]()
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