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《秀存語録》より《三二 帰の三義》
當流の信心は順(したが)ふのみなり。帰(き)の字に帰還(きげん)の義と帰投(きとう)の義と帰順(きじゅん)の義とあり。當流は第三義なり。また雑修十三失の初の三は三仏に随順せざるなり。また黒壑聖人は報恩(ほうおん)藏にて順彼仏願故の御ことばてうたがひを破したもうなり。二河のたとへには、信順二尊勅命せよとなり。仏の仰せにさからはずして、したがふを、帰するとも、たのむともいふなり。次に信後は善知識の御教化にしたがひ、御地頭の制札定目にしたがひ、六親眷属(しんけんぞく)したがひやふてくらすべし。殊に女人は三從(しやう)の身なり。したがふべし。男子たりとも、觸光(そつこう)の益のゆへに、こころやはらかになり、たとひ如何なる悪しき人たりとも、二三度も立腹(りっぷく)もなくしたがへは感心するなり。「したがへば、嵐もこまる柳かな。」したがふほどの徳はなきなり。
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