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2026.06.02
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カテゴリ: 国宝・重文

昨日は徳島県の箸蔵寺の重文建築物群を石段を登り降りしながら見て歩く。建築の方向性が一貫しており彫り物に手が込んでる。

生涯に重要文化財の半数以上を見ようとすると、今後月に30件を10年間見続けなければならない。大規模な美術展なら一気に稼げるが、ないときは地道に1件1件稼ぐしかない。6月に入ると春の展覧会期間がほぼ終わって、もうそんなに見られない。車で1時間ほどで行ける箸蔵寺に目標を定めた。

宝珠山 真光院 箸蔵寺、本尊は金毘羅大権現。箸蔵寺が建ってる山の名を箸蔵山(719.7m)という。地図を見ると山頂から南南東に延びた尾根のピーク633mが境内の北側にあるがこれが院号由来の宝珠山かな。空海が瑞気を感じ登ったところ金毘羅大権現から 「箸を挙ぐる者、我誓ってこれを救はん」というお告げを受けて開山したと伝わる。

讃岐の金刀比羅宮が神仏分離令前に象頭山金毘羅大権現と称し松尾寺金光院が別当だった時代から、こんぴら奥の院と称してきた。分離令で真言宗 御室派 別格本山の箸蔵寺となったが今も神仏習合が強く残ってる。2つの距離は20数キロ。伝説が残る天狗さんならひとっ飛び。


重文は、標高の高い順に御本殿・天神社・薬師堂・鐘楼堂・護摩殿・本坊(写真もその並び)。薬師堂の附 厨子も覗いて見た。

最近の指定で指定番号が同一だからこれだけ見てもカウント1件。江戸時代の2回の火災後のいづれも安政以降の江戸末期の再建なので建物がこれだけ立派でも国宝昇格は難しいだろうな。

護摩堂前の一対の灯籠は金毘羅信仰が篤かった七代目市川團十郎の寄進。天保の改革で江戸を追放された歴史的有名人であり、歌舞伎十八番を定めて市川宗家のブランドを確立した人物。
團十郎と7人の子の名が刻まれる。右端には「七代目海老蔵」とある。すぐ隣が倅「八代目團十郎」だから、團十郎の名を子に譲って海老蔵になった後のもの。だとすれば海老蔵の「五代目」のはずだが、あえて團十郎の代数(七代目)を記したのだろう。1859年に亡くなる。
一番左にある「権之助」、のちに明治の歌舞伎界を牽引し、今でも「九代目」といえばこの人を指す、劇聖・九代目市川團十郎のこと。当時は市川家から河原崎家に入ってた。1854年に八代目が亡くなった後も河原崎家で活躍し、1869年に七代目河原崎権之助を襲名、1874年に市川家に戻って九代目市川團十郎となった。そう、この灯籠に刻まれた名前は、時系列的に少し合わない。箸蔵寺の公式サイトに、この謎に関する詳細な考察が載ってた。七代目・八代目・九代目團十郎は幕末から明治の激動の時代を生きたエピソードの多い人たちで、初代は別格として、今も市川宗家が宗家として存在する、歌舞伎が伝統芸能として継承されてるのはこの人たちの功績!
以上で重文終了。本殿の横の奥にある県有形文化財指定の移築された観音堂。桃山様式の境内で一番古い建物になるが移築だからか重文には届いてない。

登録文化財が本殿脇にある手水舎、本坊入口の中門、ロープウェイから見下ろす中腹にある仁王門・高灯籠。ロープウェイは吉野川を見ながら本坊のところまで数分で一気に登るから、本坊から仁王門までは降りるのに13分。往復券を買ったので仕方なく23分もかけてまた登った。下までは距離があったけど片道券買ってそのまま降った方が安いのは当然として多分早くて楽だった。

国道32号の猪の鼻峠がトンネルになったので山道から解放され快適に着ける。旧道に比べると迂回して折り返すことになるから時間は変わらないかもしれないが、直線で走り易い。
車道を仁王門まで登る選択肢もあるが複数なら人数分のロープウェイ代の節約になるからありだけど、1人なら細い山道の離合を考えるとロープウェイ一択。なお、仁王門前の駐車スペースは充分あった。

写真では分かり辛いが、手水鉢(手水舎のじゃない)の右上にも左下にも蝶か蛾が飛んでる。麓から山上までのいたるところで群れをなして舞ってる。モンシロチョウのようにヒラヒラ舞うのでなく勢いがある直線に近い飛び方。黒っぽく顔先端の風貌も見慣れた蛾とも違い最初は何という虫?と思った。止まったのを観察すると羽を合わせてるから蝶、羽根の上に黄色の斑点その下がオレンジ色。速さで飛び回るので寄れず、写真も上手く撮れない。ネット検索では種類不明。お寺の人に聞くとテングチョウの異常繁殖だそう。天狗伝説の箸蔵寺での天狗に似たテングチョウの乱舞!






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最終更新日  2026.06.02 11:57:53
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