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2008.12.22
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カテゴリ: Figure Skating(2008-2009)
<きのうから続く>

中野選手のように単独ジャンプですら減点される選手、しかも年齢的にも限界に近づいている選手が、「3回転+3回転を」などと、できもしない挑戦をするより、今ある技をミスなく決めるよう努力したほうがずっといいのだ。シリーズをとおして、中野選手は3フリップと3ルッツが常に不安的だった。2回転になったり、回転不足を取られたり。今回のファイナルでは「!」もついてしまった。このエッジ判定自体が適切かどうかはハッキリいえないが、少なくともフリップのエッジがやや曖昧だった、ということは認めなければいけないだろう。ルッツに気をつけるとフリップがおかしくなる、というのはどの選手にも共通のことなのだが、安藤選手や浅田選手は少なくとも、今までEも!ももらっていない。イチャモンのような判定でも、1つだけはっきりしてるのは、「きっちりインで踏み切れば、どんなにイチャモンをつけたいジャッジでもフリップに!はつけられない」ということだ。現在のルールではそれを目指すべきだろう。



浅田・安藤・中野の3選手は程度の差こそあれ、それぞれルッツあるいはフリップにwrong edge問題をかかえていた。昨シーズン、この不正エッジで一番減点されていたのは浅田選手だった。安藤選手はいち早く矯正に取り組み、不正エッジ判定はなかったが、ジャンプがめちゃめちゃだった。中野選手は浅田選手ほどは減点されず、安藤選手ほどはジャンプで転倒しなかった。ところが、今シーズンになったら、浅田選手はしっかりとルッツを跳び、加点までもらった。ルッツを直そうとするとフリップにも影響が出るのが普通だが、浅田選手はそれもなく、しっかりフリップを跳んでいる(ファイナルのフリーのフリップの転倒はエッジ矯正とは関係ない失敗だ)。安藤選手はやや回転不足を取られているが、転倒はなくなり、しかもやはり不正エッジはない。中野選手だけが中途半端。Wrong edgeも取られたり取られなかったり。ジャンプも2回転になったりちゃんと跳べたり。この不安定さが中野選手の弱いところなのだ。つまり、矯正も不完全なままジャンプも不安定になってしまっているということ。同じコーチについている小塚選手は、エッジを矯正したうえに、加点までもらうジャンプ(彼の場合はフリップのほう)を浅田選手以上にコンスタントに跳んでいる。大技を入れた場合でも、エッジが曖昧になることもない。

さて、大技を入れた場合に連動するジャンプミスだが、中野選手と安藤選手--そして小塚選手、織田選手もだが--のフリーでのジャンプのミスはまったくパターンが同じなのだ。

安藤選手は大技4Sを入れることで、次に彼女にとっては難しいフリップ(一般にはルッツだが、安藤選手はルッツが得意なのだ)で回転不足、後半の3連続ジャンプの最後の2Lo(つまり、いつもなら難なく跳べるジャンプ)でも回転不足。それにもう1つ2A+3Tの3Tが回転不足を取られ、見事に中野選手と同じパターンにはまったのだ。

モロゾフは4Sを入れることのリスクを十分考慮してジャンプ構成を組んだ。

4S(<)

3F(<)

2A+3T(<)



3Lz+2Lo+2Lo(<)

3Lz

3Lo

2A



3+2+2の連続ジャンプは、中野選手は一番バテてる後半の後半、エレメンツでいえば後ろから2番目に来るが、安藤選手の場合は後半の一番最初に入れた。これは後半の後半にもってくると、高さがなくなるという体力面でのリスクを考慮したうえでの決定だったはずだが、それでも安藤選手は3つのジャンプを全部きちんと回りきることができなかった。またルッツの失敗にも考慮して、連続ジャンプの入るルッツの直後に単独ルッツを並べている。つまり、最初のルッツで失敗しても、すぐに次のルッツでリカバリーできるようにしてあるのだ。これがルッツが離れてしまうと、選手は最初のルッツで失敗すると「次のルッツで必ず連続ジャンプにしないと」という心理的な負担が大きくなる。ルッツが連続していれば、失敗してもすぐにリカバリーできるし、成功した場合は、そのままのリズムで同じジャンプを跳べばいいので、選手の心理的な負担はずっと軽くなる。

モロゾフが後半に単独ジャンプを連続させるのは、「またかよ」とファンには不評だが、あれも合理的な理由がある。後半に入ったところで10%増しの加点がもらえるジャンプを「後半の前半」に集中して片付けてしまって、最後にスピンとスパイラルにしておけば、選手は連続ジャンプのところではジャンプだけに集中し、それが終わって体力が限界にきても、あとはスピンとステップだけ片付ければいいからだ。そこにいくと中野選手のフリーの構成は、後半にジャンプ→スピン→ジャンプ→スピン→ステップ→ジャンプ(しかも3連続)→スピンとエレメンツがバラけている。これはどちらがいいとは一概にはいえないが、少なくともモロゾフは、「ジャンプミスをなるたけ少なくする」構成で来たことは間違いない。それでも、厳しい判定によって連鎖ミスを取られてしまったのだ。

現在の日本の女子は、どの国より選手層が厚い。安藤選手、中野選手といえど、日本代表の座が約束されているわけではない。全日本でもまだ大技に固執するつもりなら、ジャッジは国際基準に合わせて、すべてのジャンプの回転不足を厳しく判定すべきだ。何度も無駄にチャレンジさせて他の選手のチャンスを奪うのは公平ではない。

フリーで100点前後の点しか取れないなら、4回転もトリプルアクセルもハナっからないが、難しいルッツジャンプを安定して回りきることのできる鈴木明子選手に世界挑戦のチャンスを与えるべきだろう。村主選手は2つのグランプリ・シリーズでそこそこの成績を出したが、ジャンプがあまりに不安定で、あの状態では層の厚い日本女子の代表として世界選手権に出すわけにはいかない。一方鈴木選手は、フリップにwrong edgeがあるという大きな欠点がある--そして、気をつけようとすると失敗する状態だ--が、ジャンプを回りきる力は中野選手以上のものがある。「着氷でステップアウトしていても、ちゃんと回りきっている」のが鈴木選手。「(3Aを入れるととくに)見た目の着氷はきれいだが、実は回転が足りないジャンプがあちこちに出てくる」のが中野選手。現在のルールでは3Aを入れた中野選手より鈴木選手のほうが明らかに強い。中野選手が3Aを入れずにすべてのジャンプを安定させれば、中野選手の勝ちは揺るがない。中野選手はショートで60点以上出せる実力があるし、3Aをいれずにミスを減らせば180点近い点を出せる選手。鈴木選手にはそこまでの地力はない。ところが、中野選手は今季はルッツとフリップが不安定で、よく2回転になってしまう。これだと、wrong edge減点があっても3回転回りきる力のある鈴木選手のほうが強い。つまり、2人の実力は拮抗しているのだ。

鈴木選手はステップに魅せる力があるし、スパイラルやスピンでも安定している。成熟した大人の女性の独特なムードもある。10代のころは、ジュニア時代から傑出した美しさで世界で驚嘆させた1つ年下の太田選手の陰に隠れていたが、もともと鈴木選手は実力のある選手だった。中野選手も太田選手の怪我で国際大会への出場がまわってきて、自分の力だけで現在のポジションを築いた選手だ。そして、世界の誰もかなわないようなエレガントな表現力を備えていた太田選手はもういない。鈴木選手のNHK杯での3A+3Tの3Tはダウングレード判定だったが、これだってまだ始めたばかりですでに「肉眼ではまったくわからない」程度の回転不足。もう少しで完璧におりられる。中野選手の「何年たっても、いつも肉眼でわかるぐらいあからさまな回転不足でおりてくる」トリプルアクセルより、ずっと完成させられる確率が高い。不完全な大技にいつまでもしがみつくのは、幻想に逃避するのと同じだ。

中野選手のファンだって、「ゆかりタンがトリプルアクセルを跳ぶからスキ」だということではないはずだ。彼女の清楚な雰囲気や可憐な笑顔、常に努力する姿勢、軸のきれいなスピン、向上してきたステップ、厳しすぎる判定をされても品行方正な態度を貫く健気さなどを愛しているはず。目立つ話題のほしいメディアの煽りにのって、すでに武器にならないトリプルアクセルに中野選手を駆り立ててはいけない。スピンをすべてレベル4にし、ステップもレベル3にする。3回転予定のジャンプはキッチリ回りきり、決して2回転にならないようにする。そしてそれを安定して試合で続けること。この目標に向かって努力するべきではないかと思うが、どうだろうか。





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最終更新日  2008.12.26 01:34:18
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