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2026.07.26
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カテゴリ: ユマニチュード
「ユマニチュード入門」

p.137

ℚ2 目を離したすきにひとりで動き出してしまい、自分で転倒することをどう防ぐのですか?

A(イヴ・ジネスト) 私なら「まだバランスがうまくとれないので、自分では絶対に立たないでください。近くに誰かがいるときに一緒に立つようにしてください」と伝えます。場合によっては、家族に相談して可能な範囲で見守ってもらうことをお願いします。
 この回答を聞いて「それくらいでは、転倒防止にはなりません」と思う人はたくさんおられることでしょう。 しかし私が強調しておきたいのは、倒れることを恐れるあまり、一時的でも抑制してしまうと、高齢者の健康はひどく損なわれてしまうということです。
 紐、柵、鍵などを用いて抑制すれば、必ず高齢者に害を与えます。ユマニチュードの中で抑制を認める唯一の例外は、その害を相殺できるプログラムの実施と組み合わせる場合だけです。抑制すれば血行は悪くなり、筋肉量は減少し、カルシウムは骨に定着しにくくなります。だからその代わりに「一日30分はわたしと歩きましょう」と提案しなくてはなりません。
 また転倒防止を重視し過ぎると、抑制しなくとも、一日中座ったまま、寝たまま過ごすことを強制してしまうことに気づいてください。日本においても一部の病院や施設ではできるだけ立ってもらう、歩いてもらうように取り組んでいるところがありますが、多くの病院や施設では、安全の立場から転倒予防をより重視しているのが現状でしょう。この改善には時間と労力がかかることは言うまでもありません。


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💛映画「急に具合が悪くなる」を知人も見たという。
私は「自閉スペクトラム症の智樹を演ずる黒坂煌代(こうだい)さんの演技が自然で、役者が演じているように見えなかった」というと、彼は最後「希望の園」で、「智樹が認知症の高齢者と走るところをハラハラして見ていた」と語った。見るところは、人それぞれだなあと思った。



黒崎:どんな役でもそうですが、「黒崎煌代が演じる」という事実を受け入れることです。今回それを学びました。それを無視すると、結局「なったつもりの人」になってしまう。そうなると、そこにいるのは「自閉症になったつもりの人」「智樹になったつもりの人」だけになってしまいます。だから智樹を自分の感覚とすり合わせて、なるべく自分の内側にあるものとシンクロさせていこうと考えました。そもそも「つもり」で演じて通用する脚本でも監督でもないので、最初はすごく怖かったんです。ですが、リハーサルを重ねる中で、その感覚を学んでいったと思います。

濱口監督:智樹という架空のキャラクターを“つもり”で演じるのではなく、 黒崎煌代という人の振る舞いや発言が、智樹としか見えない状況をいかにして作るか 。それを考えていました。

──黒崎さんを起用した決め手は何だったのでしょうか。

濱口: 「この人を選ばなかったらきっと後悔しそうだ」とオーディションで感じたからですね。「選ばない」という選択肢を消された感じです。そんなこと、あまりないんですよ。

彼がカメラの前で何かを感じて確かに「存在している」ことは、カメラを通してわかる。それはすごいことで、多分黒崎さん自身が何かを見たり聞いたりして、何かを感じているからでしょう。実のところ観客は、何かを感じてそこにいる俳優というのを見る機会が少ないものだと思います。それが映っているということの素晴らしさを、黒崎さんから感じていただきたいと思います。いつも「この人で、本当によかった」と思いながら見ていました。





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最終更新日  2026.07.26 09:14:09


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