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2026.09.23
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カテゴリ: 報徳記を読む
下館談話記【二】その2


たとえば医者が病毒を治すように、その毒が浅い時に除くのは易しく、その病毒が骨髄に入ってはどのような名医であっても施術できません。借財は元利が年々に増倍し、国の大害となるのは、微毒をすぐに除かないで人身に満ち、ついに治すことができないようなものです。ですから名医は病者の一時の痛苦を顧みないで病を治して、永安を得させることを主とします。よく国を治める者は凡情の怨み言にかかわらないで、その害のまだ深くないうちに除いて、万世の平安を計るのです。おおよそ事物の道理は今いいようで、後に大変よくないものもあります。今よくないようで後に非常な幸いとなるものもあります。このところがはっきりと分からないようではどのような良法も行うことが難しいのです。このたび、皆様方が始めに志が有る面々が、給与された扶持1ヶ年分を残らず差し出され、立直ることを厚く心願される趣きはもっともの至りです。人臣として誠の心があれば、君上の分度にない借財で渡されたものを受けては、一日も安心はできないはずで、もっともなことです。しかしながら戌年以来組み立てて差上げた当然の道を守ることなく流れて、なおまたこのたびいたずらに依頼されても取り計らうことはできないことから、ご一藩で相談した上で、これまで分度にないものを頂戴したのは間違いですから、この後に2割8分を減じても、一切異論が無く、ご趣意を押したてたときの決心が有るか、またはご重役衆で一同何と申されても、ご家政が立ち直るまでは一切異論いたしませんとか、大丈夫のご決心が有るならば、どのようにもご安堵の道も開けることでしょう」と道理を説かれた。
家老は言った。「謹んで命を聞きました、今一応相談しお答えに及びましょう。」と、退散した。







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最終更新日  2026.09.23 00:00:09
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