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One for the road! 別れを惜しんで飲む一杯(本)長い別れのこともあれば気心の知れた友人と飲んで夜も更けて,「これ飲んだら帰ろうぜ」と言って飲む一杯もある。 万年筆も色々と使い勝手の良い気に入った製品を探してきたが,主力部隊は確定した。 パイロットシルバーン石畳 細字 フロー増強 Pilot BBパイロットニコイチ君 ニブ首軸=カスタムカエデ細字 ボディ=パイロット平蒔絵FK-3000P つまりカスタム74クラスのボディに10号ニブをつけたもの 掠れない程度の絞ったインクフロー パイロットブルーインキ 通常はシルバーンを用い,補充的にニコイチ君を使用する。手帳やノートに細かい字を書くときに国産細字と極細の中間くらいの字幅で速乾性を実現している。 これ以外は使用頻度は少ない。サブも十分吟味したものがあるのでもう買う必要性を認めない。道具としての万年筆はこれで十分だ。 そこで万年筆行脚の旅とのお別れの一本としてウォーターマンエキスパートエッセンシャルブラックGTのEFを通販で買ってみた。鉄ペン最強とか実用最強とか言われる製品だ。万年筆好きなら一本は持っていなければならない(嘘です。信用しないでください。持っていなくてはならない万年筆なんて存在しません。)。この万年筆は前から気にはなっていたが,以前カレンの首軸が破片を飛び散らせることなく両断された経験があり,またネット上でもエドソンの軸が折れて交換したというユーザー報告もあり,ウォーターマンが信用できなくなっていたので手が出なかった。 で,もう買わないと決めた最後の一本,One for the roadとして選んだのがこのモデルだった。 まずは諸元から重量 カートリッジ装着時29g重心はキャップポスト時ペンポイント先端から約90mm。概ねキャップの太いリングの付近。奴吾は首軸と胴軸の境のリングの2ないし3ミリ軸尾側に人差し指の腹が接するため,万年筆で筆記体勢に入ったとき人差し指と親指でできる円の中心あたりに重心が来るので理想的な重心位置になる。バランスが良いという多くのユーザーのレビューがその通りだと感じた。 軸径は画像の通り。単位mm ニブは硬い。パーカープリミエ14Kといい勝負だ。やつがれは筆圧が弱く,フォルカンでも普通にノートに書けるのだが,好きなのは硬めのニブの万年筆が多い。巷間柔らかいと言われるシルバーンやカエデのニブも奴吾には十分硬いのだ。 シルバーン細字フロー増大モデルの字幅とほぼ同じか僅かに太い字幅だ(ウォーターマンミステリアスブルー使用)。両者を入り混ぜて書いても違和感がない。色も似ている。 フローは多からず少なからずと言ったところ。 届いた個体はペンポイントが上下にずれていたので,くにくにといじって正常位置に持ってきた。筆記感はゴリゴリと言ったところ。シェーファーのゴリゴリ感よりもプラチナに近いか。擦過抵抗はあるが,引っかかりはない。 ペン先は少し乾きやすい。フローを増やせば良いのだが,そうすると今の筆記感が失われる。まあ良しとする。 確かに実用性としてはトップクラス。金ペンでもないのに1万円以上の価格は高いと思うかも知れないが,金ペンでも鉄ペンでもどちらでも良いというのが正直な感想だ。 最初の万年筆からして14Kのパーカー45だったので,以来金ペンが当たり前という既成概念が出来上がっていたが,ペンポイントの研ぎさえ良ければ金ペンでも鉄ペンでも大差ないと思わせる一本がこのエキスパートなのだろう。ラミーサファリもそうしたものの一つではあるがあちらはフライ級,エキスパートはミドル級からライトヘビー級というところだろう。 そしてこのエキスパートは実用本位とはいえ,そのスタイリングはかなり色気がありセクシーだと思うのだが。 まあ,兎にも角にも,そろそろ筆記具探しも収束させよう。 One for the road!これ飲んだら帰ろうぜ。(また明日なっ!)ん?
2017年01月15日
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インク沼からの脱出 iMac 4KとMacbook pro 15インチを同時に入れ替えたので調教するのに時間がかかった。 さて,前回に引き続きインク沼の話。 我々が新たにインクを買うとき,サンプルを頼りに色を想像する。この場合サンプルはモニターの色調整や撮影条件による色の相違は別として,数文字ないし数行の筆記サンプル,または通常することのない方法での描画による色見本だ。我々が実際に使うとき,そのインクでノート一面を文字で埋めることも少なくない。そうすると,一文字,数行で良いと思った色も,一面を埋めると何かやりすぎの感じがしてくる。で,「コレジャナーイ!」ということになる。 インクサンプルは大抵買ってすぐにつけペンやガラスペンで書いたり,万年筆にインクを入れた直後に書いたものであるものが多い。鮮度の高い時期のインクの色だ。けれども万年筆に入れたインクは次第に濃縮される。インクを補充しても濃縮したインクが残っているので入れたばかりの時の色とは異なる。インクを買う時,種々のインクの微妙な違いに注目して慎重に選んでも,その微妙な差は濃縮による色変化に吸収されて大差ないものになってしまう。で,「コレジャナーイ!」となる。 そんなわけで,インクの微妙な色の差を追い求めても,手に入れた色を維持するのはなかなか困難なのである。 結局奴吾の価値観から行くと,微妙な色の差を神経を研ぎ澄ませて探してみても多くの場合徒労に帰するから,これ以上好みの色のインクを求めて探す努力は無駄であると判断した。 後は機能的な差異で目的に沿うものがあれば多少色が不満でも目をつぶって試してみるくらいのものだろう。乾燥の遅速,耐水性耐光性,滲み,裏抜け等の面で注目すべきものがあれば試してみても良いかと思う程度。 さて残り少ないパイロットブルーブラック,ブルー,プラチナブルーブラック,セーラー青墨くらい補充しておくか。最近アマゾンが単品の直売が少なくなってマーケットプレイス品が増えた。この種の購入は送料無料のヨドバシが便利に感ずる今日この頃。
2017年01月14日
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スタブ系の万年筆が欲しくなった。スタブといえば国産ではカスタム742,743そしてカスタムヘリテイジ912が頭に浮かぶ。 ポチろうかなあと思ったのだが,中字で長いこと休眠中で,そのまま放っておけばこの先も使わないであろうと思われるものがあるので,これをスタブ化しようかという悪心が芽生えた。 やるなら思い切ってやってみる。ビクビクしながらやると失敗する。簡単に言えばペンポイントをヘラのように研いで先端を平らにする。ジョリジョリとペンポイントを削るので不安になる向きもあろうが,やってみなければ分からない。 ラミーサファリMで試行。初体験としては予想通りに出来上がった。まだ形を整えただけで仕上げはしていないが,字幅はなんとか予想どおりにできた。調子に乗ってパーカーIM,コンウェイスチュワートクラシック58,カスタムカエデの何も中字を弄ってみた。モンブラン146は削っていない。 筆記例はつぎのとおり。
2017年01月08日
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LEVENGER 消耗品 ボトルインク クラシック 古典インク 50ML 全17色 明けましておめでとうございます。年末に新しいiMac 4KとMacbook pro 15インチを導入して少々手こずった。反面昨年末には懸案の(というほど大した問題ではないが)オブリークニブの問題が解決された。 で,今年は(今年も)インク沼から抜けだそうと年初の誓いを立てようと思ったのだが,途端にぐらついた。 表題記載のインクが目に入った。 このインクの日本語の説明に次のような記載がある。 「発色が良く,一度乾くと耐水性を有し水に濡れても滲まず,しっかりと書いた文字が残ります。」 でもこれ嘘っぽい。 まず「クラシック」「古典インク」という表現がいかがわしい。 こういう表現を見ると,いわゆる日本の一部で言われるパーマネントインクの一種を思い浮かべ,耐水性耐光性を期待してしまう。 しかし,第一にネット上のメーカーが「古典」なんていう表現を使っているのを見たことがない。さらに,海外でクラシックインクなんていう言い方もしない。むしろ「an iron-gall based ink (a traditional recipe for permanent ink) 」あるいは単に「iron-gall ink」という表現をしている。 LEVENGERは著名なネットショップだ。奴吾もこの会社のシェーファーコノソワールのオリジナル万年筆を持っている。で,この本家本元のサイトでこのインクを探してみた。 インクの商品名は「Levenger Bottled Ink」とだけ書いてある。そしてこの商品のサイトには「Dip into a classic American microbrew」というところに「classic」という単語があるが,別に「parmanent ink」だと書いているわけではない。日本語の説明はこの「classic」という単語に釣られたのだろう。 そして次のような説明がある。 A few tips about the colors of Levenger inksThe Raven Black is semi-permanent, and therefore ideal for record-keeping. The other colors are washable. つまり Raven Black というインクはセミ・パーマネント,準耐久インクであり,保存記録用に向いているが,他の色のインクは水に流れる,というわけだ。ユーザーレビューでもそのような記載がある。 したがって,このインクは黒以外は普通の水性染料インクで,黒も一応保存に耐えるインクと言える程度だ。 大変困ったものだ。R&Kの顔料騒動と同じく,よく調べないで(R&K本家本元のサイトには dye=染料と書いてある。)こういう情報を載せるのはユーザーを混乱させる。万年筆ブームやインクブームに便乗した業者による安易な誤解ではあろうが,きちんとした調査をして欲しいものだ。 ああ,年頭のブログで文句を言うとは先が思いやられる。でもまあ年明け早々沼に戻らずには済んだ。幸先良いと言うべきか。良い方に考えよう。
2017年01月03日
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