なめこ先生の我ら食べ鉄道中記

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2024.09.16
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SATONOは只見線にも不定期で入線したことがあり、この秋も会津若松~只見間で臨時列車として走ります。実は只見線にSATONOやトキ鉄の雪月花が入った理由の一つには、五能線と併せて観光路線にしたいという地元やJR東日本の戦略があるからなのです。

2011年の水害では、橋梁流失など甚大な被害が出たことから、只見線は廃線が取り沙汰されていました。しかしながら、福島県の観光資源として活用したいという後押しもあり、上下分離方式で復旧までこぎつけたのは相当な意味を持ちます。その活性化の一つとして具体化したのが観光列車の新製です。これは7月に福島民友新聞や朝日新聞の記事から明らかになったのですが、詳細な車両の仕様や運行区間についてはこれからという感じになりそうです。そこで、おそらくは2~3年先になるだろうと思われますが、どのような感じの列車になるのか考えていきたいと思います。

1、車両
順当ならJR東日本の観光用標準ハイブリッド車、HB-E300になるかと思われます。これなら訓練運転も最小限で済みますし、導入もスムーズです。また、リゾートしらかみのくまげら編成の更新と併せて製造が可能になりますから、やるとなったら現実的な選択肢になってきます。しかし、車両は会津鉄道乗り入れも視野に入れていて、お座トロ展望の更新に合わせて会津鉄道が保有するといった記事も出ています。実際、新車を入れるとなると、HB-E300は普通の通勤車よりも費用が高額になるので、沿線自治体からは費用対効果を見極めたいという声もあるほどです。それでもトキ鉄の雪月花は新規に製造していますから、インバウンドを含め沿線の活性化に効果があると判断されれば、導入の可能性はあるでしょう。この他、只見線には風っこも臨時快速として入ってくるので、このあたりの客層も入れる車両の参考にはなりそうですね。

2、サービス
案として会津ならではの雰囲気を出した内装になる他、日本酒が楽しめる売店の設置などが挙げられているようです。そのため、不定期運行のただみSATONOでは食事やおもてなしを含め、どのようなサービスが最適か色々な策が練られると思われます。SATONOは旅行商品としてグリーン車をダイニングカーとして活用できる設備のため、車内での食事が取れるプランについては、今後出てくるかもしれませんね。おもてなし等は、これから不定期運用で複数回企画を重ねてから固めていくのではないでしょうか。

3、食事
これは色々な選択肢が出てきそうです。先ず、ベースとしてうけとりっぷを使った車内限定商品や弁当が挙げられます。うけとりっぷを使うと、注文分だけ提供する側も作ったらよいですし効率的です。また、グリーン車を旅行商品として設定をすれば、豪華な食事を充てることが可能になりますので、雪月花の特別運行で提供された田事さんの三段重と輪箱飯のようなスペシャリテが食べられるかもしれません。また、クルーズトレイン四季島の会津でのおもてなしとして、朝食に田季野さんの輪箱飯と地元でしか食べられない珍しい一品が出されていますから、食については本腰を入れて取り組んでくるでしょう。管理人も喜多方ラーメンとソースカツにこだわり過ぎたことで、輪箱飯や郷土料理についてのアプローチができなかったのは迂闊でした。


これもSATONOの定期運行で売れ筋を見極めると考えられます。あくまでも地元のものを販売していく形になりますが、付加価値の高いものをプロデュースして集客の一助にするのは勿論、戦略の一つです。主な商品としては日本酒やおはぎなどの和菓子が考えられます。また、お座トロ列車で扱っている商品もヒントにはなってくるでしょう。

【まとめ】
只見線は田舎の原風景や自然がいっぱいの車窓を楽しめる隠れた観光路線で、インバウンドでの認知度も上がってきています。路線単体で黒字を確保することは難しいですが、県全体、地域全体の活性化を考えると、トータルでは利益に還元できるようにはなれるポテンシャルを持っています。観光列車が走るという、鉄道ファンや旅行ファンの関心が先ずは集中すること。これだけでも第一関門はクリアです。あとは今後の集客がどのぐらいの割合になるのか、会津の浮沈を握るプロジェクトが始まります。





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最終更新日  2024.09.16 09:19:42
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