おしゃれ手紙

2020.07.04
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テーマ: 読書(8476)
カテゴリ: 読書


●内容紹介●
遠目には無地、近づけば小さな紋様が浮かび上がる「小紋染め」。
裃に用いられ、武士のものとされてきた小紋染めを、何とかして町人のものにしたい―そう願い、幸たちは町人向けの小紋染めを手掛けるようになった。
思いは通じ、江戸っ子たちの支持を集めて、五鈴屋は順調に商いを育てていく。
だが「禍福は糾える縄の如し」、思いがけない禍が江戸の街を、そして幸たちを襲う。
足掛け三年の「女名前」の猶予期限が迫る中、五鈴屋の主従は、この難局をどう乗り越えるのか。
話題沸騰の大人気シリーズ第八弾!!

 コロナ騒ぎが起こる前に図書館にリクエストしていた本が、やっと届いた。
私の後ろにも待っている人がいるから、なるべく早くといわれたが、今回も、面白かった。

今年2月に東京に行ってきたので、場所にも思い入れがわく。
また、■ みをつくし料理帖 ■や
着物始末暦 ■を読んでいたので、それぞれの店の位置関係が分かる。
●読書メモ● ◎は私のつぶやき。
●世智弁


◎「世知辛い」というのもここからきた言葉だろうか?
●(呉服仲間)近年一大消費地として急激に成長した江戸と、商都として古くから栄えていた大坂とでは、仲間の結束の固さにも随分と隔たりがある。
大坂の仲間は仕来りを大事にし、商家の婚姻や縁組、相続など店の行く末に関わることの全てについて、仲間全員の承認を要する。
だが江戸ではそうしたこともなく、極めてさっぱりしていた。

(大いに略)

例えば大坂の天満組呉服仲間は、縁組や相続、家屋の売買といった大きなことから、花見の宴の相談や持ち回りの掃除のような細かいことまで、いちいち
仲間全員で決めていた。
江戸の呉服仲間はそこまでの結びつきを求めない。

◎幸が五鈴屋の長男の後妻になる時にも、ここで詮議された。
承知の印は、出席者それぞれが、扇を広げること。
承知度が大きいほど、扇を大きく広げる。

ところぉてん、てんやぁ

何処からか心太売りの良い声がしている。
けれども、麻は冬には寒すぎる。
その点、木綿は格段に温かく、手入れも楽だ。
「綿は暖かい土地でないと、よう育たへん。
せやさかい、北の国も者にとっては、木綿は憧れの織物なんですよ」


三十畳ほどの表座敷には、鯛を抱え、釣竿を手にした大きな恵比寿像の段飾り、蜜柑に餅、睨み鯛、珊瑚や翡翠細工の置き物、金襴の反物、中身が入っているか否か定かではないが、千両箱が積み上げられている。(略)
町人の男たちも、珍しく裃の礼装姿であった。

(恵比寿講)


鉢植えぇ 寄せ植えよぅ
福寿草ぉ 白梅ぇ 室咲きの白梅よぅ


迎春用の鉢植えを前後に担い、花売りが伸びやかな声を上げている。
小さな鉢にぎゅっと詰められた黄白の花々に、掛け取りに追われるひとびとが、ふと緩んだ眼差しを向けた。


御物師(おもし)というのは、裁縫を専(もっぱ)らとする女の奉公人を指す。
針妙(しんみょう)ともいうが、もとは、公家や武家など身分の高い家に仕える者を御物師(おもし)と呼んだ。
●江戸の庶民、ことに女に人気のある商いに「端切れ屋」「古裂(こぎれ)屋」と呼ばれるものがある。
仕立て直し等で出た端切れの類を、見え易いように広げて、丸い輪っかに挟む。
天秤棒の前後に、その輪っかを吊り下げれば、風が吹く度に輪っかが回って何種類もの端切れが風に踊る。
なんとも風情のある光景で、つい足を止めて見入る人が多い。
好みの端切れは、手柄にしたり継に用いたり、あるいは、手拭い代わりにしたり、と使い道は幾らでもあった。
あきない世傳金と銀
あきない世傳金と銀(2)
あきない世傳金と銀(3)
あきない世傳金と銀(4)
あきない世傳金と銀(5)
あきない世傳金と銀(6)
あきない世傳金と銀(7)
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Last updated  2020.07.04 00:09:42
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