October 15, 2025
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カテゴリ: 気になるTV番組
2025年NHK大河ドラマ
『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』 のあらすじ及び感想日記です。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

寛政2年(1790)最愛の妻・きよを失い半ば狂ったようになった
歌麿(染谷将太さん)は何日も食事をとらず、まるできよの後を
追うかのようでした。
歌麿を案じた蔦屋重三郎(横浜流星さん)は母・つよ(高岡早紀
さん)を呼び、つよには少し心を開く歌麿の見守りを頼み自身は
仕事がたまっている店に戻っていきました。



続き、なんとかしなければと考える地本問屋の皆は鶴屋喜右衛門
(風間俊介さん)が代表になって、水面下で奉行所の初鹿野信興
(田中美央さん)らとやり取りを重ね、寛政2年10月、正式に
地本問屋の株仲間が発足となりました。

これにより自主検閲での本の出版が許され、やはり定信の改革の
せいで苦しい状況にあえぐ吉原の皆を救うために、重三郎はその
内容に好色が含まれる本を出そうとしました。

行事の吉兵衛(内野謙太さん)と新右衛門(駒木根隆介さん)は
この本は出せないと判断しますが、重三郎は「教訓読本」の袋に
入れて中を見せないようにして出せばいいと強く主張。
吉兵衛と新右衛門は渋々認めて出版となりました。



ためにつよが旅支度をしていました。
自分から離れたいと言う歌麿に、あの時の言葉の真意をわかって
もらおうと重三郎は歌麿に会いに行こうとしました。
しかしつよから、それは重三郎が自分の気持ちを歌麿に押し付け
たいだけだと叱られ、重三郎は思いとどまりました。



古川雄大さん)が書いた『錦之裏』『仕懸文庫』『娼妓絹籭』の
3作を袋に入れて販売し、売れ行きは好調でした。

しかし3月、その内容がお上に知られて重三郎と京伝は奉行所に
連行され、本は絶版となりました。
奉行所での詮議では、重三郎はご公儀を謀ったとして老中首座の
松平定信が見分に出てきました。

重三郎は定信に対し、臆するどころか皮肉を交えた挑発するかの
ような物言いで自分の考えを堂々と述べていきました。
ただやはり、その不遜な態度は定信のカンに障って怒りとなり、
重三郎は引っ立てられて厳しい責めを受けることになりました。


夫・重三郎の身を案じるてい(橋本愛さん)のために地本問屋の
仲間が公事宿の知り合いの飯盛の男を呼んでくれていました。
飯盛は「厳しい裁きは朱子学の説くところと矛盾している。」と
教えてくれ、ていは重三郎の命乞いをするために長谷川平蔵宣以
(中村隼人さん)を介して、定信の師である柴野栗山(嶋田久作
さん)に会い、栗山に朱子学で問答を挑みました。

てい: 子曰
   導之以政 齐之以刑
   民免而無恥 導之以德
   斉之以礼 有恥且格


栗山: 君子中庸 小人反中庸
   小人之反中庸也 小人而無忌憚也


「重三郎は二度目の過ちであり、赦しても改めぬ者を許し続ける
意味がどこにある?」と問いました。

てい: 見義不為 無勇也

重三郎は、女郎は揚げ代を倹約令のために値切られ嘆いていると
言っていた、だから本で遊里での礼儀や女郎の身の上などを伝え、
礼儀を守る客を増やしたかったのだろう、と栗山に述べました。

さらに「女郎は親兄弟を助けるために売られてきた孝の者であり、
不遇な孝の者を助けるのは正しきこと。」と考えを述べ、最後に
「どうか儒の道に損なわぬお裁きを!」と強く訴えました。


その後、それぞれに裁きが下りました。
京伝は手錠鎖50日、吉兵衛と新右衛門は江戸所払いに、そして
重三郎には「身上半減」という罰が下りました。

ただ奉行所のお裁きが下る場であっても重三郎には真摯な態度が
見受けられず、ていはたまらず進み出て重三郎に平手打ちをして、
いつも自分の考えを言いたいだけだと泣きながら責めました。

そして後日、地本問屋の皆に詫びを入れるときでもまたふざけて
しまい、その場の誰もが腹立ちの顔になって、ふだん温厚で声を
荒げない鶴屋喜右衛門から「そういうところですよ!」と叱られ
てしまいました。


さて身上半減で重三郎の店がどうなったのかというと、金だけで
なく店にある全てのもの---看板・のれん・畳・版木・在庫の本
など、あらゆる物が半分にされてしまいました。
定信の几帳面さに呆れたり、ていは情けなくて涙したり。

しかしその様子を見に来た大田南畝(桐谷健太さん)は面白くて
たまらず大笑いし、集まっていた町の人たちも笑い出しました。
「世にも珍しい身上半減の店」でひらめいた重三郎はこの状況を
逆手にとって「罰を受けても生き残る。縁起がいいよ!」と店に
残る本を売り出して賑わっていました。

その様子は松平定信にも報告が入っていました。
定信は「あまりに厳しい処分は朱子学との矛盾を生み、ご公儀の
威信を損なう。身上半減を与えられる者こそ賢者にふさわしい。」
という栗山の助言を受けいれたのでした。


ところでそのころ江戸では押し込み強盗が市中を荒らしていて、
強盗は平蔵が捕らえて厳しい処罰をしたものの、この件について
老中たちからは定信に、これらは倹約令の反動であり、倹約令や
風紀の取り締まりを切り上げるべきだ、と進言がありました。

本多忠籌(矢島健一さん)は定信に「帰農令があっても、生活が
苦し過ぎる百姓にはもう戻りたくない。人は正しく生きたいとは
思わない。楽しく生きたいのです。」と切に訴えました。
また松平信明(福山翔大さん)は、このままでは田沼以下の政と
誹りを受けると進言し、老中2人の言葉は「自分は常に正しい」
と信じて強気で改革を進めてきた定信には堪えるものでした。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

今回、蔦屋重三郎(横浜流星さん)を見てつくづく思ったこと。
それは何かにつけてすぐにおちゃらけて笑いを取ろうとする人は、
時と状況を間違えるとマイナスになって、周囲を凍りつかせるか
怒らせるかになる、ということでした。

また奉行所で松平定信(井上祐貴さん)に詮議を受ける場面では、
一言一言いちいちカンに触る言い方をして定信を怒らせ、自分で
罪を重くしています。

重三郎は自分の考えに自信があり、自分が必死に訴えれば相手は
わかってくれると信じる人なのでしょう。

でも自分に思いがあるように、相手にも思いがあるのです。
重三郎の必死の訴えを「受け入れる」かどうかは相手次第です。

歌麿(染谷将太さん)は今は聞きたくなくて重三郎から物理的に
距離を置いたし、定信は自分に逆らうとは許せん!となりました。

このドラマはこれまで、重三郎のプラス思考で困難を乗り越えて
きたようでしたが、今回は重三郎のこのおめでたい思考が各所で
相手をイラつかせた感じがしました。








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Last updated  October 15, 2025 09:02:14 PM


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