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・二十五年会わずじまいに兄は逝く 節分前日 行き倒れの末・いもうとからのメール画面に「兄死す」と 間違い悪戯 頭脳は混線・暮れの街に行き倒れ住所不定のまま 食道癌にて死亡と聞きぬ・父の骨置き去りに消えたる兄なれば 亡骸に会うを瞬時躊躇う・なれどわれのはらからなるは事実なる 確かめにいくわたくし自身を・霊安室に横たわる父似の兄の顔 いかように生きていかように死せしか・おさな日の兄との想い出もたどたどしく 記憶の時間のはるけきを思いぬ・兄の娘との霊安室にての再会は 初対面のごと他人行儀なる・納棺に花に飾られゆく顔は まぎれもなくて我が兄の貌・再びの会話する時なきままの 兄との訣れに残るは悔恨・室番「5」兄の火葬の始まれば 滲む涙を戸惑いつつ拭う・骨箱を抱く姪もまた十数年 逢わずじまいに終わると聞きぬ・父眠る納骨堂に兄もまた 並びて祭らん四十九日後は・「真心を持って供養す」との住職の 言葉にこうべを下げつつ号泣す・ちちははよ兄は往きましたそちら側 やっと逢えましたね愛しい我が子に・骨堂の朱塗りの色は我が胸の 逢いたき想いの叫び色やも・台東区清川町の納骨堂 過ぎゆく初春風(はるかぜ) 隅田の川面より・人の世の生きて死にゆくプロセスは 過ぎゆく風の運ぶひとこま・もう少し頑張るよかあさん見ていてね うんうん 私らしく生きていくから
2007年02月25日
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・ひたむきに生きて来たよと冬月を 仰げば早世の友の顔になり・乳癌に早世したる友のあり 今宵は満月命日の辺り・志半ばに往きし友在れば 送りくれしはあまたのエール・コンサート「あさみちゆき」とう若手歌手 ストリートライブの歌姫の異名・1200人の観客と人生の つなぎ目を共有したいと語る・観客はいずれも中高年を占め 若き歌姫の応援団なる・井の頭公園に歌い始めしと 原点を語るステージの歌姫・のびやかに高らかに歌い続けるを まばたきせずに見つめつつ聴く・人生の哀しみ漂う歌詞なれど 情感溢れる二十九歳歌姫・演歌未満ポップス以上の歌い方に 人生重ね涙する人 ひと・夢探し更に翔けゆく歌姫に 吾子を重ねてエールを送る・夢求め生きる姿こそ親孝行 病気をせずに元気に励め・若き日に失くせし夢の数々を 拾いつつ聴く歌姫の歌・聴きいれば叶う気のする夢々が モノクロに変わり胸熱くなり・びゅんびゅんと強風行き交う窓の外 陽射しは明るき立春の朝・公園の桜の蕾み膨らみて 地底より聴こえる春の序奏曲
2007年02月04日
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