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2015.09.24
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カテゴリ: エッセイ
グリーンランドの西側から出発して、凍った海を通ってカナダ北部を通ってアラスカまで犬橇で一万二千キロ旅行した手記。1974年の出発当時33歳で、3年の計画を立てて1年半で達成したそうな。
日記形式で、時系列順にその日の出来事が書いてある。そのせいか構成があまりよくなくて、次はどこの村に寄るとかという情報はその都度出てくるもの、計画の全体像がわかりにくい。予算が600万で300万は途中で送ってもらう予定だったとか、準備に関する情報が小出しになっている。どういう計画でどの程度協力者がいてどれくらい過酷なルートなのか等をある程度まとめて説明してほしいところ。でないと旅の困難さがあまり伝わらない。
日記の内容については面白い。私は一生北極圏に行くことはないだろうから普通の話を聞くだけでも面白いけれど、死と隣り合わせの冒険旅行となるとなおさら面白い。犬の選び方、各地で立ち寄ったエスキモーの村の様子、犬の餌にするオヒョウ釣りやアザラシ狩りやカリブー狩りの様子、犬に逃げられたり氷が割れて橇が海に落ちたりする失敗談の一つ一つが興味深く読める。しかし犬を酷使して役に立たなくなると捨てたり、犬を非常食扱いしたりしているので、愛犬家の人は胸糞悪くなるかもしれない。リーダー犬のアンナと仔犬のコンノットとボス犬のイグルー以外は名前さえついておらず、犬の管理が旅の成否を決めるにもかかわらず犬の扱いがぞんざいな感じがする。263ページではコンノットの死について犬を家畜扱いするエスキモーと違って家族のような感じだというものの、その割には役立たずの弱い犬の扱いはひどい。
手記以外の部分では、地図に通ったルートが書いてあるのはよい。しかしカメラを持っていったのに掲載されている写真が少ないのが残念なところ。
ひとつ気になった点は、植村直己が犬が雪にもぐって暖を取ることを知らなかったらしく、68ページで地吹雪に埋まった犬を急いで掘り出していること。しかし私は犬を飼ったこともないのに植村直己さえ知らなかった犬の習性を知っていた。というのもジャック・ロンドンの『野性の呼び声』に犬が雪にもぐって暖をとることが書いてあったとなんとなく覚えていたのである。『野性の呼び声』は酷使されるそり犬側の視点の物語なので、対比させて読むと面白いかもしれない。

★★★★☆






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最終更新日  2015.09.24 07:24:13
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