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2025.08.16
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​​ 深沢潮「海を抱いて月に眠る」(文春文庫)
​ 最後に勤めていた職場での、最後のポジションが「総務部図書係」という名前で、まあ、ただの図書係ですが、自称「図書館長」を名乗ってご機嫌でした。あれから10年くらいの年月がたちましたから、最近の県立高校の現場については、まあ、まったく知りませんが、あの当時、PTA会費、だから、生徒さんのお金ですが、その費用から30万円に満たない金額の予算で、1学年、確か、8クラス、3学年で合計1000人くらいの生徒さん用の図書費を賄っていました。県費の予算は0円で、図書購入の予算ははそれっきりでした。教育委員会とかの方がどんな考え方なのか、当時も、今も知りませんが、学校の図書館には新しい本があるなどということは夢のまた夢の現実でした。
 まあ、そういうわけで、図書館長が購入するのは、ほとんど文庫本で、それも、古本サイトとかで探して購入していましたが、新しいマンガとかには苦労しました。とはいうものの、なけなしの予算で購入する価値も気になりますから、そのころは、評判になったり、流行っているらしいと気づいた新しい書き手を、そこそこ読んでいたのですが、ここ10年の、特に若い人たちの間ではやっている本、若い人たちが読みそうな本、文学に限らず新書とかマンガとか、新しい書き手については、市民と予感の新入荷の棚で見かける程度で、トンとご無沙汰です。​

​​​​​​​ で、最近、 深沢潮 という女性作家が 「日本も嫌い、日本人も嫌いは勝手だが、ならばせめて日本名を使うな」 とかいう 「週刊新潮」 誌上で 差別発言 に抗議したというニュースを読んで、まず、発言者であるインチキジヤーナリストと、その発言を載せて、世論をあおった 週刊新潮 にあきれましたが、一方で、 深沢潮 という作家に興味を持ちました。
​​「やるじゃないか!」​​
​​​​​​​  ​ですね(笑)。
 で、とりあえず読んだのが 「「海を抱いて月に眠る」(文春文庫) です。​
​​「なるほどな!」​​
 ​読み終えて感じたのはそういう納得でした。
父が死んだ。
弔問客が頭を下げても、梨愛(りえ)は現実を受け止めることができなかった。
死化粧を施された遺体はまるで父に似た人形のようで、どこかで父は元気にしているような気さえする。
九十にしては若く見えた。ここ一、二年は足腰が弱っていたものの、頭はしっかりとしていた。
今年の正月だって、相変わらず一人でまくし立てていたではないか。(P7)
​  ​​​​これが書き出しです。
書き手 文山徳允(ふみやまとくのぶ) と通名を名乗りつづけて70数年、戦後の日本で暮らしてきて、 90歳 で亡くなった男の娘で 文梨愛(ぶんりえ:ムンイエ) という韓国名で暮らすシングル・マザーの女性です。​​​​

​​​​​  彼女 は、パチンコ屋だった に対しても、結婚を機に日本国籍を取り、日本名 文山鐘明(かねあき) で暮らし、 父の葬儀 に配偶者の家族も、会社の関係者も呼ばない に対しても、わだかまりを抱えながら葬儀の席にいます。​​​​​
 小説は、上に引用した書き出しのような、 文梨愛 ​​​の 一人語り と、亡くなった父が、一人暮らしだったアパートの机の引き出しに残した 「小説のような手記」 というか、 「日記」の文面 で構成されています。​​​
​​​​​​​​​​ 作品は、残された ​日記・手記​ で綴られていた ​​、 1945年 、解放直後の動乱の朝鮮半島から、敗戦直後の混乱の日本へ逃げのびてきた、当時、十代だったの朝鮮人青年が 戦後の日本 で、 在日韓国人 として送った 70数年の​年月 、まあ、それこそが​ 「父」の人生 のだったのですが、明かされていく驚くべき事実を前に、おそらく、40歳前後であろう 娘の心情の吐露 を綴る 「語り」 とが サスペンス小説 として構成されていて、 父親発見の「教養小説」 としても、 日本と朝鮮の関係の闇を描く「歴史小説」 としても読みうる力作でした。​​​​​​​​​​
​​​  文体 や、 小説の構成 については、決して上手な作品だとは思いませんが、戦後の日本社会で在日2世として生きてきた作家の​
​​「これが父たちの姿です!」​​
​という、 真摯で率直な叫びが響く 作品でした。​​​



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最終更新日  2025.08.19 00:41:21
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Re:週刊 読書案内 深沢潮「海を抱いて月に眠る」(文春文庫)(08/16)  
ミリオン さん
おはようございます。
本を読むのが楽しいですね。大好きです。頑張って下さい。 (2025.10.03 10:03:05)

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