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朝食を抜くと体内時計が狂い、肥満につながりやすいことがラットの実験でわかったと、名古屋大の研究チームが発表しました。名古屋大の研究チームは、ラットを2グループに分け、片方は活動開始から食事を与え、もう片方は食事を4時間遅らせ、人間の「朝食抜き」に相当する状態にしました。その結果、食事の量に差はなかったものの、朝食抜きのグループは脂肪が増え、朝食をとったグループよりも体重が増加したそうです。詳しく調べると、朝食抜きのグループは、肝臓で脂質の代謝に関係する遺伝子の働きが遅れており、食事中の体温上昇時間も短かったそうです。こうした肝臓や体温のリズムの異常から、エネルギーの消費量が減少し、太ったと考えられるとしています。
2018.11.09
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東京大と東北大、群馬大の研究チームが、寒い環境にさらされ続けると、燃えない種類の脂肪を燃えるように変える酵素の働きをマウス実験などで解明したそうです。この酵素の働きを肥満や生活習慣病の治療、予防に応用できる可能性があるとしています。脂肪には燃えて熱を生じる褐色脂肪と、燃えずにエネルギーを蓄積する白色脂肪があります。寒さを感じると、褐色脂肪の細胞で熱を生み出す遺伝子が働き、さらに寒さが長く続くと、白色脂肪もこの遺伝子の封印が外れて働き、褐色脂肪に変わって燃え始めるそうです。遺伝子を構成するひも状のDNAは非常に長いため、普段は多数の糸巻きに巻かれた状態になって封印されており、遺伝子が働く際にほどけるというシステムです。 研究チームは、白色脂肪細胞では「JMJD1A」と呼ばれる酵素が熱を生み出す遺伝子のDNAをほどいて封印を外し、褐色脂肪に変えることを明らかにしたそうです。
2018.04.26
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禁煙の補助として電子たばこを使った人は、そうでない人に比べ、禁煙の成功率が約4割低いとする調査結果を、国立がん研究センターなどのチームが発表しました。電子たばこは、味や香りのついた液体を加熱して蒸気を吸う製品で、禁煙に有効との意見もあるが、明確な根拠はありませんでした。2015年1~2月、過去5年間に禁煙に取り組んだ20~69歳の男女798人にインターネットで調査した結果、電子たばこを使った159人のうち成功したのは39人でした。喫煙開始年齢や婚姻状況などの影響を差し引いて計算すると、電子たばこを使った人の成功率は、使わない人に比べ37%低かったそうです。これに対し、禁煙外来でニコチンを含まない治療薬の処方を受けた人は、受けていない人より成功率が86%高かったとしています。また、既婚者と比べ、未婚者は40%、離婚や死別を経験した人は57%成功率が低かったとも報じられています。どう解釈するのか、難しいところですが、たばこを口にくわえる習慣自体を減らす必要があるということでしょうか。ところで、昔はやった禁煙パイポって、禁煙に有効だったのでしょうか。
2017.12.18
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松波総合病院は、肥満症の新たな治療法の開発に向け、東京大学と共同研究を始めるそうです。小腸の内壁を穴の開いた筒状の人工膜(インナーシャントソック)で覆い、栄養素の消化吸収を妨げるものです。子豚を使った実験で体重増加の抑制が確認されたといい、3年以内の臨床実験を目指したいとしています。現在、肥満症治療で行われている胃の一部を切って栄養素の吸収を制限する手術は、食欲が減退しても元に戻せず、高齢になると体重が減少する欠点がありました。インナーシャントソックは、内視鏡を使って口から挿入する方法を想定しており、取り外しが可能としています。厚生労働省の2015年の国民健康・栄養調査によると、男性の29.5%、女性の19.2%がBMI(体格指数)25以上で肥満とされています。BMIは、体重(kg)を身長(m)で2回割るものです。65kgで160cmなら、65÷1.6÷1.6≒25.4でやや肥満となります。肥満の目安BMI25は、160cmで64.0kg、170cmで72.3kg、180cmで81.0kgぐらいです。標準とされるBMI22は、160cmで56.3kg、170cmで63.6kg、180cmで71.3kgとなります。昔は身長から105を引くというのがありましたが、これでは身長の低い人に厳しく、高い人にやや緩いということから、現在はBMIが使われています。
2017.07.12
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日本高血圧学会は、毎月17日を「減塩の日」にすると発表しました。日本高血圧学会などは2008年以降、世界高血圧デーの5月17日を「高血圧の日」と定め、啓発に取り組んできました。高血圧の治療や予防に効果がある減塩を推進するため、新たに「減塩の日」を設け、調理法の紹介や減塩食品売り場の設置呼びかけなどを行うそうです。脳卒中などのリスクを高める高血圧の人は国内で推計約4300万人です。1日の食塩摂取量(2015年)は、男性11.0g、女性9.2gで、学会が推奨する6.0g未満を大幅に超えています。まあ、外食でラーメン食べれば、6gぐらいでしょうか。スープを残しても4gほど。6gにするには、薄味の自炊しかなさそうです。
2017.04.30
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金沢大と「カゴメ」の研究チームは、ブロッコリーの新芽(ブロッコリースプラウト)に多く含まれる成分「スルフォラファン」に肥満を抑制する効果があることを発見したそうです。脂肪のエネルギー消費を促し、肥満型の人の腸内環境を改善させる作用があり、糖尿病や脂肪肝など生活習慣病の予防に期待されています。匹ほどのマウスを用い、スルフォラファンを混ぜた高脂肪食を与えた群と、高脂肪食のみを与えた群などに分け、14週間にわたって体重増加を観察したところ、スルフォラファン入りを与えられたマウスの群は、高脂肪食のみの群に比べて、体重増加率が約15%抑えられ、内臓脂肪量が約25%減少しました。スルフォラファンは、体内に取り込まれた化学物質の解毒作用や抗酸化力があり、ガンの予防効果があることが知られています。今回の研究ではさらに、(1)脂肪の燃焼効果を高め、エネルギー消費量を増加させる、(2)腸内の悪玉細菌を減らし、血糖を血中から取り入れるインスリンの正常な働きを助ける、という二つの作用があることがわかったそうです。実験でマウスに毎日与えていたスルフォラファンの量を、人間の体重で換算すると、市販されているブロッコリースプラウト1~2パック分にあたる約50~100mgだそうです。研究チームは、人間の肥満予防にもこの量を取るのが好ましいとしています。また、スルフォラファンの含有量はブロッコリー1株分と、ブロッコリースプラウト1芽分が同程度だといい、効率的に同成分を摂取するには新芽を食べるのが適しているとしています。
2017.03.24
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近大と吉本興業の笑いの研究ですが、お笑い鑑賞を伴う試験は合計4回実施予定で、各試験の結果報告は開始から約1年後を予定しているそうです。当初は健常者を被験者とした試験を行い、2018年10月より患者向けの試験を実施します。2021年1月の実用化をめざし、順次臨床研究などを行う予定となっています。研究方針(1)「笑い」が身体や心理的健康に与える効果について明らかにする(2)「笑い」の測定方法の開発(3)「笑い」介入後の疾病発症率や生活習慣の変化といった「笑い」の有効性の調査実用案について、現段階では「近畿大学附属病院での「笑い」のストレスマネジメントプログラム導入」、「『笑い』を活用した、企業でのストレスマネジメント研修」、「ICTを活用した遠隔での、お笑いによるストレスマネジメントの提供」といったものが想定されているそうです。ちょっと参加してみたい気がするニュースです。
2017.02.21
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近畿大学、吉本興業、オムロン、西日本電信電話(NTT西日本)は、「笑い」の医学的検証および身体・メンタルヘルスに与える効果を解明する目的で、共同研究を行うそうです。うつ病など精神疾患の治療のみならず、健常者のストレスマネジメントに活かすための方策を探りたいとしています。初回試験では、各段階約20人の健常な成人男女を対象とし、2週間に1回の間隔で、定期的に「吉本新喜劇」や「漫才」の鑑賞を実施します。鑑賞の前後で心理テストを行うほか、鑑賞中は顔の表情の変化データやバイタルデータの取得するそうです。顔の表情のデータ測定には、オムロンのヒューマンビジョンコンポ(HVC-P2)を利用し、心拍数などのバイタルデータ測定に関しては、NTT西日本の技術協力を受けます。バイタルデータの取得について、2016年に行われたイベント「スマート光お笑い劇場」での前例があり、その時と同様、客席側にセンサ・カメラを設置。被験者に器具装着に伴う緊張を与えない状態でデータ取得が可能だとしています。笑いと健康の関係の解明が進むことを期待したいと思います。
2017.02.21
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内閣府のプロジェクトチームと食品メーカーの明治は、カカオを多く含むチョコレートを中高年の男女30人に4週間にわたり毎日食べてもらったところ、学習などにかかわる大脳皮質の量が6割の人で増えたと発表しました。脳の機能が平均1~2歳若返った可能性があるとしており、今後は対象者を増やした長期的な実験を行う計画だそうです。研究チームは、脳の構造を画像化する磁気共鳴画像装置(MRI)を使って、大脳皮質の量を数値化する手法を開発しました。試験的にカカオを70%以上含むチョコを1日25gずつ、45~68歳の男女に食べてもらいました。その結果、18人で大脳皮質の量が増え、特に女性でその傾向が強かったそうです。抗酸化作用のあるカカオが、脳の若返りに寄与している可能性はあるものの、さらにデータを集めてメカニズムを調べる必要があると報じられています。ただし、脳の機能が1~2歳といわれても、誤差範囲のような気がします。4週間で1歳だから、1年つづけて12歳若返ったら、はっきりと効果がいえるかもしれません。しばらく前にも、カカオリッチなチョコでダイエットと記憶力アップ、といった番組を見た記憶もあります。ただ、カカオリッチチョコがいいといわれても、チョコメーカーが1枚噛んでいるのが少々気になります。下衆の勘繰りかもしれませんが。
2017.01.23
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従来の医療費控除制度は、1年間(1月1日~12月31日)に自己負担した医療費が、自分と生計を一にする家族の分を合わせて「合計10万円」を超えた場合、確定申告することにより、所得税が一部還付されたり、翌年の住民税が減額される制度です。 薬局などで、自分が治療のために購入したいわゆる一般薬もの代金もこの医療費控除制度の対象となります(レシートはとっておきましょう)。薬局で、処方箋なしで買える薬をOTCといいます。OTCは、「Over The Counter」で、処方箋でなく、カウンター越しに買う一般薬という意味からきています。OTCの中でも、治療薬として使われていた医療用医薬品が、一般薬になったものがあり、それをスイッチOTCといいます。薬局でも、薬剤師の説明が必要な、胃潰瘍治療薬、鎮痛薬、水虫薬、抗アレルギー薬など1500種類あるそうです。医療用として長く使用され、安全性が確立した医薬品を対象に、病院に行かずに薬局で買えるようになった薬です。患者さんにとっては、手軽に買えるメリットはありますが、医療保険がきかないので、かえって高いものについたりします。ただ、政府としては、医療費抑制が期待できるので、どんどん進めたいところでしょう。そこで、従来の医療費控除制度の特例として、2017年1月から新たに〔セルフメディケーション税制(医療費控除の特例)〕が施行されることになったようです。上記のスイッチOTCで特定の成分を含んだ医薬品の年間購入額が「合計1万2,000円」を超えた場合に、その超えた額が所得から控除されます。厚生労働省のホームページに例がありますが、2万円購入した場合、1万2000円をこえた8000円が控除の対象となり、所得税と住民税で、2400円程度減税となるそうです。手間に見合うと思うかどうか、微妙なところのような感じがします。
2016.12.28
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広島大などの研究チームが遺伝子を改変して、メタボリックシンドロームで炎症を起こした脂肪組織が光るマウスを作製したそうです。広島大生物圏科学研究科の研究チームは、脂肪組織が炎症を起こすと反応する遺伝子を特定し、反応すると光るように遺伝子を改変したマウスを作製しました。高感度カメラで撮影すると、炎症を起こした脂肪組織が発光している様子を確認できたそうです。肥満に伴った脂肪組織の慢性的な炎症は、糖尿病や高血圧の原因となることがマウスの実験で報告されています。今回の手法で炎症の状態を長期にわたって継続的に確かめられるので、メタボリックシンドロームによる疾患を予防したり、抑制したりする食品や薬品の開発に役立つのではと、期待されています。人間の遺伝子を改変するわけにはいきませんが、一時的にでも、メタボリックシンドロームで炎症を起こした脂肪組織が光るようになれば、自分のお腹を見て病気の進行を把握する時代が来るかもしれません。余計なお世話といわれるかもしれませんが。
2016.12.14
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筑波大学は、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の人が減量成功後に行う体重維持プログラムを開発し、8月以降、効果を調べる研究に乗り出すそうです。プログラムを受講して研究に協力してくれる人を水戸市と筑西市で募るそうです。筑波大医学医療系の研究チームによると、メタボの人が減量に成功しても、その後の支援がないと元に戻ってしまうことが多いそうです。そこで、2013年度からインターネットを通じて体重維持をサポートするプログラムを開発しました。参加者は同大が開発した3カ月間で平均8kg減量出来るプログラムを受講し、食事や運動に関する教室に8回通うそうです。その後2年間は、インターネットを通じて体重や運動量を報告した上で、専門家から体重を増やさないコツなどの助言を受けるグループと、受けないグループに分かれて調査を受けます。生活習慣を変えるには、大きなエネルギーが必要です。アドバイスする人がいることは大きな力になりますが、その労力をどう賄うかが問題です。インターネットの活用で、効率的に、生活習慣改善へのインセンティブが働く仕組みができれば、大きな成果といえそうです。
2014.07.16
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主食を控える「糖質制限食(低炭水化物食)」について、日本糖尿病学会は、「極端な糖質制限は健康被害をもたらす危険がある」との見解を示しました。糖質制限食は、糖尿病の治療やダイエット目的で国内でも急速に広まっています。糖尿病学会の門脇理事長は、「炭水化物を総摂取カロリーの40%未満に抑える極端な糖質制限は、脂質やたんぱく質の過剰摂取につながることが多い。短期的にはケトン血症や脱水、長期的には腎症、心筋梗塞や脳卒中、発がんなどの危険性を高める恐れがある」と指摘しています。「現在一部で広まっている糖質制限は、糖尿病や合併症の重症度によっては生命の危険さえあり、勧められない」とコメントしています。バランスのとれた適量の食事と、運動が一番のダイエット方法のようです。
2012.07.28
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医薬品のインターネット販売を規制した厚生労働省令は過大な規制で違法だとして、健康食品・医薬品のネット通販大手「ケンコーコム」など2社が、国にネット販売できる権利の確認などを求めた訴訟で、東京高裁は26日、原告敗訴の1審判決を取り消し、2社に権利があることを認める判決を言い渡しました。厚労省は上告を検討するそうです。三輪和雄裁判長は、ネット販売を認めた理由について、「薬事法には、ネット販売の禁止を直接定めた規定がなく、省令は国民の権利を制限するもので違法」と述べています。2009年に施行された改正薬事法は、副作用の危険性に応じ、市販薬を1~3類に分類。これに合わせて厚労省は省令で、副作用のリスクが高い1、2類の通信販売を禁止しました。同省によると、「ガスター10」など効き目の強い一部の胃薬や「リアップ」などの発毛促進剤、「ベンザブロック」や「バファリン」といった一般的な風邪薬や頭痛薬などをネットで売ることはできなくなっていました。特に1類の薬については、薬局でも薬剤師の対面販売が義務付けられました。といっても、薬剤師の説明も一般的なことで、2回目ですといえば、ほとんど説明なしに渡してくれます。薬のネット販売をしていた会社にすれば、ネットに対する不当な差別と感じるでしょう。やむを得ない部部もあるのかもしれませんが、今のシステムがいいとはとても思えません。
2012.04.27
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食べているものを大きく見せかけることで、満腹感を感じさせ、食欲を抑える「メガネ」を、東京大学の研究チームが開発しました。開発されたのは、お菓子などを手でつかんで食べる時に、手の大きさはそのままで、食べ物の見た目だけを自在に変化させる映像処理システムです。ビデオカメラが付いたメガネを着用すると、1.5倍までの拡大と、3分の2までの縮小であれば、食べ物をつかんでいる指と指の開き具合も、不自然にならないように画像処理できる仕組みになっていて、カメラがとらえた映像は、ケーブルでメガネにつなげたパソコンで画像処理します。メガネを装着した20~30歳代の男女12人に、クッキーを満腹になるまで食べてもらう実験を実施したところ、クッキーを1.5倍に大きく見せた場合、食べた量はメガネをかけていない時より平均9.3%減少しました。逆にクッキーの大きさが3分の2(0.67倍)に縮んで見えるようにしたところ、食べた量は平均15%増えたそうです。見た目そのものほどの変化ではありませんが、それなりの効果はあるようです。なんか、いろいろなところに応用できそうですね。
2012.04.03
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ベルリンマラソンが25日行われ、男子でケニアのパトリック・マカウが世界新記録で2連覇を果たしました。マカウは、27キロ過ぎで従来の記録保持者エチオピアのハイレ・ゲブレシラシエを振り切り、従来の記録を21秒上回る、2時間3分38秒の世界新記録で優勝しました。2時間3分38秒ですので、1km2分56秒を切るスピードになります。昔は、マラソンでは1km3分、2時間6分35秒を切るのは難しいと思われていましたが、98年に初めて2時間6分5秒の記録が出ると、翌99年だけでも3人が6分35秒を切りました。壁と思われていた記録が、一度破られると次々と新記録がでることがありますが、マラソンもそんな感じですね。ちなみに、日本人で 6分35秒を切っているのは、高岡選手一人だけです。ちなみに、従来、マラソンはコースによって条件が違うので、これまでの記録を上回っても、「最高記録」と言われていました。「世界最高記録」というやつです。ですが、2004年、国際陸連は記録公認諸条件を整備したことから、マラソンを含む道路競技の記録も「新記録」と表現されるようになっています。当然、今回の記録も世界新記録です。なお、個人的な話ですが、今年も東京マラソン申し込みました。競争率は約10倍だそうです。万一当選した場合は、「世界新記録×2」を目標にしようと思っていたのですが、このハードルも、一段高くなってしまいました。
2011.09.27
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出張中や旅行中でもジョギングをしたい人向けに、シューズなどランニング用品を貸し出すホテルの宿泊プランが登場しているそうです。ランニングブームを追い風に、手厚いサービスでランナー客を呼び込む狙いです。メーカーも商品提供で協力し、他社製品からの買い替えに期待しています。ホテルグランヴィア大阪はスポーツ用品大手ミズノと組み、Tシャツの提供やシューズを無料で貸し出すプラン「Stay+Run@大阪ステーション」を始めました。1人1室9400円からだそうです(ちょっと高い?)。市内中心部を巡る4kmと4.5kmの独自コースマップも用意しているそうです。チェックアウト前の朝、Tシャツにランニングシューズ姿の宿泊客を多く見かけるようになったため、かさばるシューズを持ち運ばなくて済むようにと企画したそうです。ミズノだけでなく、アシックスも10月から、グランドプリンスホテル赤坂などで、シューズやパンツ、スパッツなどの無料貸し出しを始めたそうです。最近はさぼっていますが、昔は多少走っていたので、出張先などでも走りたいという気持ちはわかります。もっとこうした動きが広がることを(できれば格安ホテルにも)期待したいと思います。
2010.12.06
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経済協力開発機構(OECD)は、肥満予防策が健康に与える効果を推計した初の報告書をまとめました。報告書はOECD諸国の現状に触れており、日本は、国民の肥満率が3%と、OECD諸国の中では最も低いものの、高齢化が進み慢性疾患を持つ人が多いと指摘しています。このため、肥満を予防する総合的な対策を進めれば、他の国より大きな健康増進効果を上げられるとしました。具体的には、学校での健康教育や、家庭医による食事・運動指導などを総合的に実施することが重要と指摘し、1人あたりの計算で年間19ドル(約1600円)支出すれば、慢性疾患による死亡者を年間15万5000人減らせるとしています。報告書は、多くの国で過去30年に肥満率が2~3倍に増え、平均6人に1人が肥満になっていると指摘した上で、総医療費の1~3%は肥満によるものと推計しています。肥満を減らすことが有効なのは間違いありませんが、どんな肥満対策が効果があるのかが、難しいところです。健康診断に、メタボリックシンドロームの判定が組み込まれましたが、こちらの費用対効果の評価も進めるべきでしょう。なんて書いていますが、最近やや体重増加気味。自分への対策が必要なようです。
2010.09.25
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食事の前に水をコップ2杯飲むだけで、減量に効果があることが、米バージニア工科大の研究チームの臨床試験でわかりました。水でやや満腹を感じ、カロリーが高い料理をあまり食べたくなくなるためで、手軽で安価にやせられるかもしれず注目されそうです。研究チームは55~75歳の48人を二つのグループに分け、一方のグループには1日3回の食事前にコップ2杯(約470cc)の水を飲んでもらいました。両グループとも、食事制限による12週間の減量プログラムに参加しました。終了後、食前に水を飲み続けたグループは7kg減量しましたが、水を飲まなかったグループの減量は5kgでした。これまでの研究で、中高年が食前に水をコップ2杯飲むと、食事によるエネルギー摂取が75~90kcal減ることが知られていましたが、研究チームは「水を飲む量を増やすと減量に効果があることが初めてはっきりした」としています。チームによると、食前に飲むのは水でなくてもいいそうですが、砂糖がかなり含まれるジュースなどは勧めていません。また水の飲み過ぎで、まれに「水中毒」が起きることにも注意が必要、としています。水を飲むだけで、プラス2kgの減量は大きいと思います。「ウォーターダイエット」なんて本が、続々出てきそうです。ただし、今回の試験では水を飲まなくとも、3カ月で5kg減量していたことは、重要です。つまり、「ダイエット+水」は有効だとしても、今回御結果から「水」だけでダイエットできるとまでは言えないはずです。ご注意を。
2010.09.01
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%生活習慣病の予防のために2008年度から始まった特定健診(メタボ健診)の初年度の受診率が38%にとどまることが、厚生労働省のまとめでわかりました。大企業のサラリーマンらが加入する組合健保は58%、公務員らが加入する共済組合が59%と受診率が比較的高かったものの、自営業者らが加入する市町村国保は31%、中小企業のサラリーマンらが加入する全国健康保険協会は30%と低かったそうです。性別ごとの受診率は、男性が42%、女性が34%。扶養家族になっている専業主婦などの受診が少なかったのが影響したようです。ちなみに、メタボ健診は、健康保険組合などが40~74歳の加入者と扶養家族を対象に実施するもので、腹囲が男性85cm以上、女性90cm以上で、それに加えて血糖値、脂質、血圧のうち、一つの異常で「予備軍」、2つに異常があると「メタボリックシンドローム」と診断されます。結果ですが、受診者の27%が「メタボ」または「予備軍」と診断されましたが、食事や運動などの保健指導を受けたのは対象者の7.8%だけだったそうです。国が12年度までの目標として掲げる受診率70%、保健指導実施率45%を大きく下回った結果です。厚労省は「初年度で準備に時間がかかり、半年ほどしか実施期間がなかった。受診しやすい環境を整え、目標達成に努力したい」とコメントしています。メタボリックの診断基準も、いろいろ議論があるようですし(男性のウエストサイズ85cmが厳しすぎる)、メタボ健診が定着するまでは、まだ少しかかりそうです。
2010.08.26
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猛暑の中でウオーキングする時、熱中症を防ぐには中高年は若い世代に比べて1.7倍の水分補給が必要なことが、滋賀県立大学の運動生理学の研究グループ の調査でわかりました。健康のため長い距離を歩くウオーキングは中高年を中心に約4000万人が取り組むと推定され、夏も多くの大会が開かれています。水分補給の重要性は指摘されてきましたが、実際にどれだけ必要かは明確ではありませんでした。研究グループは、年代の異なる約200人を対象に、様々な温度や湿度でウオーキングした時の発汗量を測定し、熱中症予防には発汗量の8割の水分補給が必要として、1時間のウオーキングに求められる水分量を計算しました。中高年(40~79歳)は、若年(18~39歳)に比べて汗をかきやすく、35度以上の猛暑では、男性は1060mL、女性は890mLル飲むことが必要でした。若年の男性の620mL、女性の520mLに比べると、約1.7倍でした。研究グループは「中高年のウオーキングは、若者のジョギングに相当するような発汗をもたらす。目安の量を何回かに分け、こまめに補給してほしい。暑さが厳しい時は運動を中止することも必要」と呼びかけています。若年者は、1時間ごとに、500mLのペットボトル1本、中高年は2本は必要ということです。やはりかなりな量の水分補給が必要なようです。
2010.08.15
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運動で生活習慣病の予防効果が上がるかどうかは、その人の持つ遺伝子によって違う可能性があることが、信州大のスポーツ医学グループによって確認されました。研究グループは中高年の生活習慣病の予防と体力強化のために「インターバル速歩」を考案しました。参加者(754人)が5カ月間、週4回ずつ、最大速度の7割の速さで3分間歩き、次の3分間はゆっくり歩く運動を5回繰り返しました。参加者のデータと血液を分析した結果、運動に反応する遺伝子が見つかりました。体の血圧調節や糖代謝などを促すホルモンに反応する受容体の遺伝子が一部違うと、感受性が変わっていたそうです。また、5カ月後の変化を分析すると、特定の遺伝子タイプを持つグループは、血圧や悪玉コレステロールなどの生活習慣病の指標が大幅に改善していました。たとえば、脳卒中の危険因子になる血圧では、拡張期血圧(下の血圧)は、平均5mmHg下がり、違うタイプのグループでは変わらなかった、としています。太っている人ほど改善が目立ち、太っている集団では平均9mmHg減っていたそうです。遺伝子の差の影響があったのは男性だけで、女性では見られなかったそうです。受容体が男性より少ないためではないかとしています。効果が大きな遺伝子タイプの人は全体の3割だったとしています。太っている人ほど効果があったというのは、運動している人は、すでに体重も減少し、血圧も低くなったいた、ともいえそうに思います。効果がどれだけ出るかはともかく、運動は心がけたいものだと思います。
2010.02.13
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メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の適正な診断基準を検証していた厚生労働省研究班は、診断の必須項目の腹囲の数値によって、心筋梗塞や脳梗塞の発症の危険性を明確に判断できないとする大規模調査の結果をまとめました。現在の腹囲基準(男性85cm以上、女性90cm以上)の科学的根拠を揺るがすもので、診断基準の見直しに影響するのでは?とみられています。現在の診断基準は、腹囲に加え、血糖、脂質、血圧の3項目のうち二つ以上で異常があった場合、メタボと診断され、保健指導(積極的支援)の対象となります(私の周りにもたくさんいます)。しかし、他の先進国に比べ男性の腹囲基準は厳しすぎ、女性の基準は甘いと、批判がありました。研究班は、全国12か所の40~74歳の男女約3万1000人について、心筋梗塞、脳梗塞の発症と腹囲との関連を調べました。その結果、腹囲が大きくなるほど、発症の危険性は増加しましたが、特定の腹囲を超えると危険性が急激に高まるという線引きは困難であること結論づけています。現在の腹囲基準は、学会などが集めた小規模の研究データをもとに、腹囲が基準を超えると、内臓脂肪が蓄積して、生活習慣病になりやすいという前提で設定されています。同研究班は昨年、腹囲が男性85cm、女性80cmを超えると、血糖や脂質などの検査データの異常が急激に増えるということを明らかにしましが、今回の発症との関連では腹囲基準の妥当性は導きだせなかったとしています。国際的には、腹囲を必須とせず、総合的にメタボを診断するのが主流。米国では、腹囲(男性102cm以上、女性88cm以上)は中性脂肪、HDLコレステロール、血圧、血糖値を含めた五つの診断基準の一項目にしています。ただ、今回の研究でも肥満の人ほど発症しやすい傾向は変わりなく、現行の基準でメタボと診断された人は、そうでない人に比べて発症の危険性は男性で1.44倍、女性で1.53倍高かった、としています。という結論ではありますが、腹囲が大きくなるとリスクが増えるのなら、いくら難しくとも線引きは可能だと思います。また、男女それぞれに、妥当な基準を見つけるべきだと思います。日本だけ男に厳しいとの批判もありますが、心筋梗塞、脳梗塞などの発症は、女性の方が(少なくともある年齢までは)確実に少ないことを考えれば、妥当な気がします。確かに、腹囲にばかり注目させるのは(センセーショナルではあっても)、いきすぎだったかもしれませんが。
2010.02.10
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朝の目覚めの良さは、仕事のストレスなどを反映すること、さらに、年代ごとによて影響する内容が異なることが、北里大などの調査でわかったそうです。北里大は、企業のメンタルヘルスを助言する日本ヴィクシーと共同で、東京都内の情報通信企業に勤務する20~40代の社員1500人を対象に、生活習慣やストレス度、意欲などをアンケートしました。〈1〉朝の目覚め〈2〉仕事中の眠気〈3〉休日の寝だめの3項目から睡眠の充足度を「高い」「普通」「低い」の3段階に分け、ストレスとの関係を調べるというものです。その結果、充足度の低い群は、高い群に比べてストレスを訴える割合が高く、「会社に行くのがつらい」「ぼーっとする」「集中力が低下する」と答えた人が、それぞれ11.7、11.4、6.6倍も多かった、としています。朝の目覚めの良さは、仕事のストレスなどを反映し、20代は上司との関係、30代は仕事の満足度、40代はリラックスできる時間の有無が最も影響していたそうです。ストレスの内容は、年代だけでなく、企業や業種によっても変わりそうです。もうちょっと詳しい内容が知りたいものです。
2009.12.06
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メタボリック症候群の基準をどうするか検討していた国際組織が、内臓脂肪の量をみる腹囲について「大きくなくてもメタボの恐れあり」との見解をまとめ、新たに統一の基準を作りました。日本のメタボ基準では腹囲が必須条件ですが、専門家からは「やせていて病気のリスクが高い人を見落とす恐れがある」という声も出ていました。今回統一見解に加わったのはIDF、世界心臓連合、国際動脈硬化学会など六つの組織で、議論の結果、腹囲のほか中性脂肪、HDLコレステロール、血圧、血糖値を加えた5項目のうち、3項目以上の検査値に異常があれば、メタボとすることに決めました。腹囲が普通でも、血圧や血糖値などに異常があればメタボということになります。腹囲の値は、国や民族ごとにそれぞれ定めるとしています。日本では男性85cm以上、女性90cm以上という腹囲であることが第一条件です。ただ「女性の方が大きいのは変だ」との声が国内外から出て、厚生労働省の研究班が測定値を見直す作業を進めています。また、太っていなくても血圧や血糖値といった異常が重なる人は日本人に多く、心筋梗塞や脳卒中のリスクも高いことが調査でわかっています。腹囲が大きくないと特定健診にもとづく保健指導の対象にならないのが現状ですが、「やせていてリスクの高い人への対策が不十分」との指摘もありました。新しい世界基準だと、こうした人たちもメタボに含むことになります。批判もあったものの、いままでの基準も科学的だったとは思いますが、再度、議論が沸騰しそうです。
2009.10.31
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文部科学省が発表した、2008年度の体力・運動能力調査の結果によると、子どもの体力は前回調査に続いて回復基調を示していることが示されました。一方、小中学生のころ体力がなかった世代は、大人になってもほかの世代より体力が乏しいことも指摘しています。調査は1964年度から毎年行われ、今回は昨年5月~10月、6歳から79歳の男女約7万人を対象に実施されたものです。子どもの体力は、最も高水準だった1985年ごろには及ばないものの、08年度までの10年間の傾向を見ると、小学校高学年以上は体力が回復する傾向を示していたそうです。同様の傾向は前回調査(2007年度)までの10年間でもうかがえ、子供の体力が回復基調にあることがより明確になった、としています。今回の調査では、子どもの体力低下が著しかった2000年前後に小中学生だった19歳について、35歳、50歳の人が19歳だった時のデータと比較したところ、男子の持久走(1500メートル)でタイムが26~34秒遅いなど、今の若者の方が体力がない傾向があったそうです。ちなみに、35歳と50歳の人は、それぞれ子どもの体力が向上していた70年代、ピークを迎えた80年代に小中学生だった世代です。子ども時代の体力水準が大人になっても影響していることが裏付けられた、としています。体を動かすことに親が積極的であるほど、子どもの体力向上につながる、との指摘もあり、今の19歳が親になったときの子どもの体力低下を心配する声もあるようです。過去最高の世代と比べられて、いろいろいわれる若者もかわいそうな気がします。いずれにしても、体が資本ですので、子供の体力向上は喜ばしいことです。
2009.10.12
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同じ量を食べても、夜に食べると、昼間に食べるより太ることを、米ノースウエスタン大の研究チームがマウスの実験で確かめました。食事をとる時間帯がカロリーの摂取と消費とのバランスに大きな役割をはたしていることを示す成果だとしています。研究チームは生まれてから毎日、12時間は明るく、12時間は暗くした環境で飼い続けているマウスを、明るいときだけエサが食べられるグループと、暗いときだけエサが食べられるグループに分け、高脂肪のエサを与えて6週間観察しました。摂取カロリー量や運動量にはグループによる差は認められなかったものの、体重は暗いときだけ食べたグループは平均1.48倍も増えたのに対し、明るいときだけ食べたグループは同1.20倍で、統計的な差があったとしています。食事の時間帯と体重増加との関係を直接的に示した研究成果はこれが初めてだそうです。たしかに、成長ホルモンなどの分泌も夜間に増加するそうですので、食べる時間と体重増加に関係があるのは間違いなさそうです。でも、締めのラーメンがおいしいんですよね。http://
2009.09.10
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双日は、食べると生活習慣病予防に効果があるクロマグロの開発にめどをつけたそうです。脂質の燃焼を進める成分をエサに混ぜて、魚の体内に蓄積するというものです。長崎県にある子会社の養殖場で今秋から育成をはじめ2011年秋の商品化を目指しています。開発に協力する東京海洋大学などの研究チームが、米ぬかに含まれる「オリザノール」という成分に、体内の脂肪をエネルギーに変えやすくする効果があることを発見しました。魚類は哺乳類などに比べオリザノールを体内に蓄積しやすいことも突き止めました。オリザノールには成長促進作用もあるため、養殖期間を2割程度短縮できる、としています。こうした効果は、すでにブリやニジマスを使い確認しているそうです。双日は昨秋からクロマグロの養殖をはじめた長崎県で、この秋から約5千匹の稚魚を対象にオリザノールを0.02%混ぜたエサを与え、2011年秋には30kgほどに成長する見込みです。「生活習慣病を防ぐ効果」をうたった商品として市場に出す予定としています。脂肪を燃焼させ、かつ成長促進効果がある、という物質に目をつけたわけですが、一石二鳥となるでしょうか。
2009.09.03
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前回、脂肪組織の老化で糖尿病が起こるという記事をアップしましたが、今度はメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)を引き起こす原因タンパク質を、熊本大学の研究グループが見つけたという話題です。このタンパク質が脂肪組織で慢性的な炎症を起こし、最終的に糖尿病が発症することも確かめられています。新たな治療薬開発につながる成果と見られています。研究グループは、肥満や糖尿病、動脈硬化症の患者の血液中で、Angptl2というタンパク質の濃度が高いことを発見し、このタンパク質をヒトの血管の細胞に作用させると、白血球を呼び寄せて炎症につながることをみつけました。慢性的な炎症があると様々な生体物質が作られ、インスリンの働きが悪くなって血糖値が高まるなど病気の引き金になることがしられています。Angptl2を働かないように遺伝子操作したマウスに、脂肪の多い餌を与えても、通常のマウスよりも血糖値が低く抑えられ糖尿病を発症しなかったそうです。逆に遺伝子を過剰に働かせたマウスは太っていなくても脂肪組織で炎症を起こし血糖値が高くなったとしています。今度は、血液中のタンパク質の働きのようです。病気治療ののターゲットも、次から次からでてくると、モグラたたきみたいで、退治するのも大変そうですね。
2009.09.02
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糖尿病の発病に脂肪組織の老化が関係していることを、千葉大などの研究グループがマウスの実験で確かめました。脂肪組織の老化を抑えることが糖尿病の新たな治療法開発につながることを示した成果といえます。研究グループは、遺伝子操作で老化しやすくしたマウスには、糖尿病が多いことに注目しました。このマウスに高脂肪のエサを与えると、通常のマウスに比べ、インスリンが効きにくくなって血糖値が上昇しました。脂肪組織を調べると、細胞の老化を示す酵素が増え、脂肪組織の老化が進んでいたそうです。さらに、老化した脂肪組織を摘出すると、このマウスはインスリンが効きやすくなります。一方、正常なマウスにこの脂肪組織を移植すると、インスリンが効きにくくなり、老化した脂肪組織が糖尿病の引き金になっていることがわかりました。老化した脂肪組織では、炎症を引き起こす分子の量が増え、p53という遺伝子の活性が高まっていました。活性化すると、細胞の老化につながることで知られています。糖尿病になりやすく改変されたマウスでも同様の変化が認められたため、遺伝子操作でこのマウスの脂肪組織のp53を働かなくさせて老化を阻害したところ、インスリンの効きが改善され、逆にp53を過剰に働かせるとインスリンの効きが悪くなりました。つまりp53の活性化による脂肪組織の老化が糖尿病を引き起こしていることが明らかになったわけです。もともと、メタボリックシンドロームが注目されたのも、内蔵脂肪が放出するさまざまな物質が、インスリンの働きを抑制し、糖尿病や、虚血性心疾患などの動脈硬化性疾患を引き起こす、という点です。今回の研究で、脂肪組織というだけでなく、その老化が重要ということがわかったわけです。脂肪も体も脳も、若々しく保ちたいものです。
2009.09.02
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低タール、低ニコチンのたばこを吸っている人ほど吸煙量が多く、タールやニコチンが多いたばこを吸っている人と同程度の有害な化学物質にさらされていることが、厚生労働省の研究班の調査でわかったそうです。パッケージに表示されているニコチン量が10分の1になっても、摂取量は3分の1程度にしかならず、表示通りには煙害(?)が減らないことも明らかになりました。調査対象は、1日約19本(平均19本という意味でしょうか??)を吸う20~65歳の約100人で、いつも吸っているたばこの種類に合わせ、〈1〉タール1mg表示(ニコチン量はタール表示の約10分の1)〈2〉同3~6mg〈3〉同8~10mg〈4〉同14mg、の4グループに分類し、ニコチン摂取を示す化学物質(コチニン)量、呼気に含まれる一酸化炭素量などを調べました。その結果、タール6mg以下のグループは、1回で吸い込む平均吸煙量が58.4mLで、それより高いタールのたばこを吸っている人(50mL)よりも多い傾向がありました。1日当たりの平均吸煙量では、高タールグループより、約4.5Lも多くなっていたそうです。コチニン量については、表示されたニコチン量が多いほど増える傾向にはあったものの、タール1ミリのグループの唾液(だえき)1mLに含まれるコチニン量は、タール14mgのグループの約3分の1でした。一方、たばこの煙に含まれ、動脈硬化などの要因とされる一酸化炭素はタールやニコチン量による差はなく、ほぼ同量を吸引していたそうです。報道の範囲では、低タールにすると強く吸うようになるのが原因なのか、それとも本数が増えるのか、良くわかりませんが、低タールなら安心とはいえないのは確かなようです。
2009.08.11
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メタボリックシンドロームの原因となる内臓脂肪の炎症が起きる仕組みを、東京大大学院医学系研究科の研究グループが、マウス実験で突き止めました。免疫細胞の一つ、Tリンパ球が炎症の引き金になっていました。メタボリックシンドロームの治療薬開発につながる成果と見られています。内臓脂肪が蓄積し、脂肪細胞が大きくなると、白血球の仲間のマクロファージなど免疫細胞が集まって慢性的な炎症が起きます。炎症によりインスリンの効きが悪くなることなどがマウス実験で示され、動脈硬化や糖尿病などにつながるとされています。しかし、炎症の起きる仕組みはなぞでした。研究グループは、高脂肪食を与えた肥満マウスと通常の食事を与えたマウスを比較し、肥満マウスは病原菌を撃退する「CD8陽性Tリンパ球」が、マクロファージより先に増えていました。このリンパ球を減らしたり、存在しないマウスを作製して調べると、高脂肪食を与えても内臓脂肪組織に炎症が起きないことがわかりました。さらに、一度炎症が起きたマウスから、このリンパ球を取り除くと、内臓脂肪の炎症が抑えられ、インスリンの効きが改善されることなども分かりました。ちなみに、Tリンパ球は免疫のシステムをつかさどる司令塔のような細胞です。エイズで免疫不全になるのは、このTリンパ球が破壊されるからです。いずれにしても、このTリンパ球の働きを抑制すれば、メタボリックシンドローム(にともなう動脈硬化)を抑制できる可能性がでてきました。胃潰瘍は感染症となったように、メタボリックシンドロームはアレルギー疾患となるかもしれません。
2009.07.27
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カロリー摂取量を大幅に減らすと、がんや心疾患、糖尿病など加齢に伴う病気の発症を抑えられることが、アカゲザルを使った20年間の追跡調査で明らかになったそうです。霊長類で、こうした効果が実証されたのは初めてだそうです。研究チームは、7歳から14歳の大人のアカゲザル(飼育下の平均寿命27歳)を30匹使って、1989年に研究を開始しました。1994年には46匹を追加。二つのグループに分け、片方のカロリー摂取量を30%減らし、血圧や心電図、ホルモン量などを測定し、死亡した場合は、解剖で死因を詳しく調べました。カロリー制限しないグループでは、5匹が糖尿病を発症、11匹が予備軍と診断されましたが、制限したグループでは兆候は見られなかったとしています。がんと心疾患の発症も50%減少。また、脳は加齢とともに、萎縮(いしゅく)することが知られているが、制限したグループでは、運動や記憶などをつかさどる部分の萎縮が少なかったそうです。以前にも、健康な中高年が摂取カロリーを制限すると、記憶力が向上するという実験結果を掲載したことがあります。飽食が現代病の根本原因なのかもしれません。
2009.07.11
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食べ過ぎで「メタボザル」という愛称がついたアカゲザルの運動不足を解消しようと、堺市堺区の大浜公園に、新たな飼育施設が完成しました。アカゲザルは戦前から飼育され、現在は40匹が同園で暮らしています。ここ数年、一部が太り始め、2年前の調査では当時飼育していた53匹のうち、19匹がオスの標準体重の10キロをオーバーしていました。肥満の割合は約3分の1ですね(ウチの会社のメタボ率と同じぐらい??)。新施設は、これまで暮えらしていた猿山の2.5倍にスペースを広げ、ブランコなどを設置しました。運動が何よりですね。
2009.07.02
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40歳時点の体格によってその後の余命に大きな差があり、太り気味の人が最も長命であることが、厚生労働省の研究班の大規模調査で分かったそうです。この調査は、宮城県内の40歳以上の住民約5万人を対象に12年間、健康状態などを調査したもので、BMIごとに40歳時点の平均余命を分析したものです。やせた人(BMI 18・5未満) :男性 34・54年、女性 41・79年普通体重(BMI 18・5以上25未満):男性 39・94年、女性 47・97年太り気味(BMI 25以上30未満) :男性 41・64年、女性 48・05年肥満 (BMI 30以上) :男性 39・41年、女性 46・02年やせた人が明らかに短く、その他はあまり変わらないという傾向です。ちなみに、病気でやせている例などを統計から排除しても傾向は変わらなかった、としています。研究班はやせた人に喫煙者が多いほか、やせていると感染症にかかりやすいという説もあり、様々な原因が考えられるとみています。たしかに、高齢になってからは、多少太り気味ぐらいの方が健康であるといわれてきましたが、それを裏付ける結果といえるかもしれません。「メタボ」対策が世の中を席巻する中、行きすぎたダイエットにも警鐘を鳴らすもの、との見方もあるようです。ただし、同じ研究で、医療費の負担は太っているほど重くなることも分かったそうです。肥満の人の40歳以降にかかる医療費の総額はやせた人の1・3倍だったそうです。太っていると、生活習慣病などで治療が長期にわたる例が多く、高額な医療費がかかる脳卒中などを発症する頻度も高い可能性があるとしています。どこかの車のコマーシャルではありませんが、「ちょうどいい」を目指すのがよさそうです。研究グループのメンバーも、「無理に太れば寿命が延びるというものではない」とくぎを刺すコメントをしていました。
2009.06.11
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顔がすぐに赤くなるお酒に弱い体質の人が飲酒と喫煙をすると、食道がんになるリスクが、お酒に強くて飲酒も喫煙もしない人に比べ、最大190倍も高くなることを、東京大学の研究グループが発表しました。同じ体質の人でも、飲酒・喫煙をしないと、リスクは7倍程度に下がりました。体質を理解して生活習慣に気を配ることで、予防したり、早期発見したりできると期待される、としています。研究チームは、食道がんの患者1070人と健常者2832人の遺伝子情報を比較し、発がん性が指摘されているアセトアルデヒドをアルコールから作る酵素と、アセトアルデヒドを分解する酵素の二つが、食道がんのリスクに関連していることを突き止めました。アセトアルデヒドはお酒で気分が悪くなる原因物質で、たばこの煙にも含まれます。顔が赤くなるのは、アセトアルデヒドの分解能力が弱いためで、日本人の4割がこのタイプだそうです。アセトアルデヒドを作る働きが弱いと、気分が悪くなる前に、ついつい余分に飲んでアセトアルデヒドが増えます。飲酒・喫煙の影響についても調べたところ、お酒に弱く二つの酵素の働きが弱い人が、1日缶ビール1本以上の飲酒と喫煙をすると、相乗効果が働き、お酒に強く飲酒・喫煙をしない人に比べ、食道がんのリスクが190倍も高くなっていました。一番、リスクな少ないのは、お酒に強い人が、飲酒も喫煙もしないことでした。飲まないなら、お酒に強い必要はない、というわけではないようです。
2009.05.17
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成人後に5kg以上体重が減った中高年は男女とも、死亡する危険が1.3~1.4倍高いことが、厚生労働省研究班の大規模調査で報告されました。一方、体重が増えても死亡率増加との関係は認められなかったそうです。肥満になると死亡率が上がるとする従来の研究とは反対の結果で、肥満の健康影響を重視する国の健診体制に一石を投じそうだ、と報じられています。研究班は、全国の40~69歳の男女約8万8000人を平均約13年間追跡調査し、がんや循環器疾患など主な病気、ダイエットによる激やせなどによる影響を除いた上で、20歳時からの体重変化と死亡率との関係を年齢別に調べました。その結果、調査期間中に6,494人が死亡しましたが、このうち、5kg以上体重が減少した人は、変化が小さかった人に比べ、男性で1.44倍、女性で1・33倍死亡率が高いことがわかりました。一方、20歳時から5kg以上体重が増加した男性は、死亡率が0.89倍に下がりましたが、女性では変化が見られなかったそうです。体重が10kg以上増加した人で見ても、男女とも死亡率に大きな変化はなかった、としています。これまでの複数の研究によると、極端な肥満は死亡率を上げる。しかし、日本人は外国人とは異なり、極端な肥満がもともと少なく、肥満が死亡率に与える影響が調査結果には反映しなかったとみられています。やせると死亡率が上がる原因は今回の調査からはわかりませんが、体重低下で免疫力が落ち、感染症などにかかりやすくなることが考えられています。確かに、ある程度高齢になっていからは、多少体重のあるほうがいい、ということは聞いたことがあります。今回の報告も、それを裏付けるものなのでしょうか。もともとの体重がどうなのかを含めて、詳細を知りたいものです。
2009.04.24
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文部科学省と経済産業省は、超小型衛星を低軌道に計50~100基打ち上げる「衛星群」づくりに着手する、と発表しました。災害や交通渋滞など、観測の目的ごとに機能を限定した衛星を何基も周回させることで、観測頻度を高め、詳細なデータを得ることが可能になる、としています。大型衛星は価格が高く、衛星を利用したビジネスが広がらずにいました。超小型衛星は価格が安く、目的に応じて画像を撮影することも可能になることなどから、画像を利用したビジネスなどの新産業創出につながると政府も期待しています。早ければ2年で「衛星群」を構築する方針としています。政府・与党は追加景気対策に、超小型衛星で新市場を作り、3年以内に関連ベンチャー企業100社を創出することを盛り込んだ。2009年度補正予算に両省がそれぞれ約20億円要求する予定だそうです。衛星群の高度は約400キロ。災害、気象、農作物の生育状況など、様々な現象の把握に役立つと期待されています。新素材などの最先端技術を搭載、宇宙空間で性能を確認することで競争力のある産業技術の育成につながる可能性もありそうです。超小型衛星は、一辺50センチ、50キロ・グラム以下を想定。衛星の本体は同じものを使い、打ち上げ目的に応じて搭載する装置だけを変える予定です。本体を量産するため、低価格、短期間での開発が期待できるとしています。ところで、撤退が検討されている日本の気象衛星はどうなったのでしょうか。
2009.04.18
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メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の日本人女性が、腹部肥満や高血糖などの症状を改善するには、体重の8~13%の減量が望ましいと、筑波大の研究チーム発表しました。茨城県内の病院で、食事制限や運動などの減量指導を3か月間受けた20代~60代の女性309人を対象に、メタボ指標である〈1〉腹部肥満〈2〉高血糖〈3〉高血圧〈4〉脂質異常――の改善と、減量率との関係を詳しく調べたものです。平均減量率は11.9%で、全体の72.8%(225人)が何らかの症状の改善に成功しています。減量率8.1%を境に、成功率に大差が生じることも分かりました。個別症状をみると、腹部肥満は減量率13%、高血糖は同13.2%で成功率が高まったとしています。なお、高血圧と脂質異常は、減量率との関連は薄かったそうです。分析から、チームは減量目標を「体重の8~13%」としました。よく、体重の5%減を目標にしましょうといわれますが、もう少し上を目指したほうがいいようです。ところで、男性についてはどうなのでしょうか。
2009.04.17
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体内であまったエネルギーをため込むのではなく、消費して熱を出す脂肪組織が大人の体にあることがわかったそうです。やせた人はこの組織がより活性化されていて、この性質を利用すると肥満解消の新しい手法になる可能性があります。脂肪組織には2種類あり、多くは余ったエネルギーを脂肪としてためる白色脂肪組織です。一方、人間の新生児や寒さに弱いネズミの仲間にある褐色脂肪組織は寒いときにエネルギーを出して体温を維持する働きがあります。新生児の褐色脂肪は、体を動かして体温を上げられるようになると、消えると考えられていました。ところが、オランダの研究チームによると、健康な大人を陽電子放射断層撮影(PET)などで調べたところ、室温で見つからない活性化した褐色脂肪組織が、寒い部屋で2時間ほど過ごした後では背中の上部などに見つかったそうです。しかも、やせた人は太った人に比べて4倍ほど活発だった、としています。別の米チームでも、やせた人は褐色脂肪組織が見つかる確率が太った人に比べ1.4倍ほど高かったと。この褐色脂肪組織を活性化させられれば、余分なカロリーの消費手段になるとみられ、ダイエットの切り札としても注目を集めています。
2009.04.15
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タニタは、動きを検知することで消費カロリーを計測する活動量計「カロリズム」を発売すると発表しました。歩行時以外でも家事や仕事など、1日の活動量全体を把握できるという。無理せずに健康を維持したいという40代の男女を中心顧客に据えて売り込む考えです。新製品は3軸加速度センサーを内蔵。歩数計と同様に歩数を計るほか、掃除や洗濯、パソコン入力などで生じる身体の動きも検出して消費カロリーを推定します。運動の強さを安静時と比較して表す単位「メッツ」の表示機能も備え、厚生労働省が設けた1週間あたりの運動目標量にどの程度達したかも分かるもので、価格はオープンで店頭実勢は8000円前後になりそうです。 ここで使われている簡単にいえば、箱の中に電車のつり革のような物をぶら下げて、動いたときに生じる傾きの量と時間を計測するものです(ただし3次元で)。そこで得られた値をそれぞれの方向別に積分すると、どれだけの速さで動いているかがわかり、さらにそれを積分すると、どれだけ動いた動いたかがわかります。微分・積分を知らないと、経営だけでなく、ダイエットもできないようです(いいすぎ?)。
2009.04.03
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JR東日本は、今日1日から、首都圏の201駅で禁煙としました。先行した25駅を合わせ、計226駅が禁煙となりました。すでに関東の大手私鉄9社は駅構内を禁煙にしていることから、首都圏のほとんどの鉄道駅でたばこが吸えなくなりました。JRによると対象となるのは東京駅を中心に30~50km圏内にある1都4県の駅。ただ、東京や上野、新宿、大宮駅にある「喫煙ルーム」は残し、駅売店のたばこ販売も続けるそうです。各駅では昨日の終電の後、ホーム端に設置された喫煙コーナーを撤去しました。東京駅の山手線ホームの旧喫煙所(跡)には、かなり目立つ黄色い作業服の方が立っていました。禁煙を知らずにきた人に、知らせるためでしょうか。ちなみに、JR西日本も、京阪神地区の全駅を含む計251駅(一部実施済みだそうです)で7月から全面禁煙化に乗り出すそうです。
2009.04.01
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メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の診断基準は、腹囲が男性85cm以上、女性で90cm以上あることを必須条件としているのに対し、単に腹囲が大きいだけでは生活習慣病の危険要因としては不十分という調査結果を、厚生労働省研究班がまとめました。メタボ基準を巡っては、男性の腹囲が女性より厳しいことなどについて異論が続出しており、今回の結果も見直し論議に一石を投じそうだと、報じられています。研究班では、無作為に選んだ愛知県内の40~82歳の男女3253人について、内臓脂肪の断面積をコンピューター断層撮影法(CT)で計測。内臓脂肪面積が100平方cm以上の肥満の人とそれ未満の人で、2000年から6年間、心臓病や脳卒中を引き起こす動脈硬化の進み具合を、心臓の冠動脈や脳血管の梗塞(こうそく)の有無など6項目で比較しました。肥満の人は、そうでない人に比べ、動脈硬化のある人の割合が、心臓の冠動脈は女性では約1.2倍でしたが、男性では差がみられず、脳内の細い血管(動脈硬化?)は男性は約1.2倍だったが女性では差はあまりなかったそうです。6項目すべてで差は1.5倍未満にとどまり、「全体として関連はそれほど強くない」と結論付けられました。メタボの基準では内臓脂肪面積が100平方cm以上の場合に危険が高まるとして、それに該当する腹囲(男性85cm以上、女性90cm以上)と血圧、血糖値、脂質の基準が定められています。現行の基準では、腹囲+2項目でメタボと診断され、腹囲+1項目で「予備軍」となり、いずれも指導対象です。ただし、腹囲が基準を超えていなければ、血圧、血糖値、脂質のすべてに異常があっても、指導の対象になりません。男性にきびしいこと、腹囲重視であることが、議論の的になっているようです。いずれにしても、腹囲については、基準、取り扱いともに変わってくる可能性はありそうです。ただ、男性の方が内臓脂肪がつきやすいこと、動脈硬化性疾患になりやすいこと、などを考えると、現行の基準も妥当だと思えるのですが・・。
2009.03.03
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食事を1日2千キロカロリー以下にするよう勧めるキャンペーンを、ニューヨーク市が6日から始めたそうです。高カロリーと低カロリー(比較的)のハンバーガーやチキンなどのファストフードに、それぞれのカロリーが書かれた旗が立てられ、「少ない方を選べばやせられる」としたポスターが作成されました。なかなかおしゃれなポスターです。通常、体重維持のために必要なのは大人で2000kcalだとして、それを意識してもらおうとの取り組みです。肥満が原因の疾病を減らすためNY市は「肥満追放運動」を進めています。大手レストランチェーンにメニューへのカロリー表示を義務づける条例も今年から施行されました。一連のキャンペーンで、肥満に悩む人が5年間で15万人減ると保健局では見込んでいますが、どうなるでしょうか。日本でも、取り組みが必要な時期かもしれません。、
2008.10.12
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糖尿病の発症に大きく関係する遺伝子を、理化学研究所と国立国際医療センターの研究チームが、それぞれ日本人患者の調査から突き止めたそうです。糖尿病になりやすい人の早期診断に道を開く成果、としています。糖尿病との関連が判明したのは、「2型糖尿病」(約1千万人いるといわれる日本人の糖尿病患者のほとんどが2型)の発症にかかわる「KCNQ1」と呼ばれる遺伝子です。2型糖尿病は食べ過ぎや運動不足などの生活習慣のほか、遺伝的要因で発症することがわかっています。欧米人を対象にした調査では、2型糖尿病に関係する別の遺伝子が知られていたが、遺伝的要因には人種差があるため、日本人の調査が求められていました。両チームは2型糖尿病患者と健康な人の遺伝子を、それぞれ計約9000人規模で比較調査し、患者群のKCNQ1遺伝子の配列にわずかな違い(一塩基多型)があることを突き止めました。とはいっても、糖尿病になりやすい遺伝子をもっていても、発症率は1.4~2倍程度の発症率です。つまり、糖尿病型の遺伝子でも糖尿病にならない人もいるし、正常型の遺伝子でもなる人はなる、といえそうです。遺伝子がどうあれ、よい生活習慣を保つことが重要といえそうです。
2008.08.19
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ランニングの習慣に老化を遅らせる顕著な効果があることを米スタンフォード大の研究チームが20年以上にわたる追跡調査で突き止めたそうです。調査期間は、1984年から2005年まで。チームは、ランニングクラブに所属し、週4回程度走る男女538人(84年当時の平均年齢58歳)に毎年質問票を送り、歩行や着替えといった日常の行動能力や健康状態などを調査。走る習慣がない健康な男女423人(同62歳)も同様の方法で調べ、比較しました。その結果、走る習慣のないグループは、2003年までに34%が死亡したのに対し、習慣的に走るグループの死者は15%にとどまったそうです。また、走るグループは、走る習慣のないグループに比べ、日常の行動能力が衰え始める時期が16年も遅かった、としています。チームは「年齢を重ねても健康的に過ごすために何かひとつ選ぶとすればランニングのような、有酸素運動が最も適している」と結論づけています。まあ、元気だから走れるともいえるわけで、ランニングで若返るという因果関係といえるかどうかわかりませんが、ランニングが体にいいのは間違いないようです。手を抜かず、ぼちぼちでも走り続けたいと思います。
2008.08.17
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中学卒や大学卒の女性は、高校卒の女性に比べて、くも膜下出血や脳梗塞など脳卒中を発症するリスクが高いことが、厚生労働省研究班の調査で分かったとしています。学歴に関連した発症リスクの調査は日本では初めてだそうです。調査は、青森、秋田、長野、沖縄4県で、40~59歳の女性2万人を、1990年から12年間追跡したもので、最終学歴と、脳卒中や心臓病との関連を調べましたた。調査期間中、脳卒中にかかったのは451人で、中学卒の発症率は高校卒と比べ1.6倍、短大・大学・専門学校卒は1.4倍高かったとしています。中卒のグループは運動量が少なく、肥満や高血圧が多いのが特徴で、大卒などのグループは心理的なストレスを感じている人の割合が高かったそうです。研究班のコメントとして、「予防のためには、生活習慣の改善に加えて、ストレスの対処法なども考える必要があるのでは」としています。学歴が原因ではなくて、何らかの因子が隠れていそうですが、いずれにしても、適度な運動とストレスへの上手な対応が必要とはいえそうです。
2008.08.14
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北京五輪では、選手だけでなく観戦者も大気汚染に注意してほしいと、米国の研究チームがそう呼びかけています。微粒子を吸い込むと血液が固まりやすくなって、心臓発作や脳卒中、エコノミークラス症候群のリスクが高まるとしています。米ノースウエスタン大医学部(シカゴ)のチームは、大気中の微粒子(直径100分の1ミリ以下)を吸い込んで肺で炎症が起きると、血液が固まりやすくなることを動物実験で確かめ、昨年10月の米医学誌に発表しました。これまでの研究でも、ディーゼル車や石炭を燃やす工場から出る微粒子が増加すると心臓発作や脳卒中が増えることがわかっています。研究チームは、五輪開幕を直前に控えた北京の大気汚染が問題になっているため、観戦者にも注意を呼びかけています。また、血が固まりやすい状態で帰りの飛行機に乗ると、足の静脈にできた血栓が肺の血管を詰まらせるエコノミークラス症候群(正確にはロングフライト血栓症)になる恐れも増加するそうです。欧米人は、日本人より血液が固まりやすいといわれています。北京から12時間かけて米国へ飛行機で帰るリスクは高い、との指摘もあります。特に、高血圧や高コレステロール血症の人は要注意だそうです。
2008.08.08
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ヨーグルトや牛乳などのカルシウムを含む食品を多く食べる人ほど脳卒中になりにくいことが、厚生労働省研究班の調査で報告されました。対象者は岩手、秋田など4県の40~59歳の男女約4万人。脳卒中などの病気と食事との関連を13年間調べ、カルシウム摂取量に応じ、対象を5グループに分けて分析したものです。その結果、摂取量が最も少ないグループ(1日233ミリ・グラム)と比べ、最も多いグループ(同753ミリ・グラム)では脳卒中の比率が30%少なく、3番目に摂取量が多い中間のグループ(同439ミリ・グラム)でも21%低かったとしています。なお、同時に調査した心筋梗塞(こうそく)などの心臓病は関連が見られなかった。研究班のメンバーは「カルシウムが血圧を安定させ、脳卒中を起きにくくしている可能性がある」とコメントしています。まあ、カルシウムには精神安定作用もあるので、血圧もあまり上がらなかったのかもしれません。また、牛乳をよく飲む家庭は、食生活が洋風で、食塩摂取量も少ない可能性があります。この場合は、原因は食塩なので、カルシウムをとっても無意味ということになります。健康にいいといっても、なかなか単純ではないようです。
2008.08.01
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米カリフォルニア州のシュワルツェネッガー知事は、トランス脂肪酸を含む食品を州内の飲食店から追放する州法案に署名し、同法が成立しました。トランス脂肪酸は、植物油などを加工するときに主に生じる物質で、マーガリンや揚げ物の油、菓子やパンづくりに使われるショートニングなどに含まれています。トランス脂肪酸は、ニューヨーク市などが事実上禁止していますが、州レベルでは初めてだそうです。今回の州法により、同州内の飲食店は2010年以降、トランス脂肪酸の削減を進め、ゼロにすることが義務付けられます。2011年には、トランス脂肪酸を焼き菓子やパンなどに使うことも禁止されます。トランス脂肪酸を取りすぎると血液中の悪玉コレステロール(LDL)が増えて、動脈硬化や心疾患の危険性が増すとして、大手ファストフードチェーンが、トランス脂肪酸ゼロの食品を増やしています。日本でも低減の動きがあるようですが、日本人の摂取量は米国人より少なく、あまり問題視されていないようです。戦後、栄養不足を心配した日本政府は、食事に油スプーン1杯の追加を推奨していました。そのご、動脈硬化予防でリノール酸が推奨された時期もありました。現在では、リノール酸などの不飽和脂肪酸の摂取による害が指摘されています。健康を考えるとむしろ酸化しにくいバターの方がいい、との指摘もあります。脂肪は、高カロリーであり重要なエネルギー源ですが、動脈硬化を抱えた現代人にとっては、諸刃の剣となりそうです。
2008.07.31
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