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大阪大学の研究チームが青く輝くチョウの羽にヒントを得た採光窓のデザインを開発しました。日中、照明をつけなくても自然光で部屋を明るくできる窓で、省エネにも役立つのではと期待されています。チームが注目したのは、中南米にすむモルフォチョウです。このチョウは羽の表面にあるとても小さな凸凹や膜などの構造によって、光を反射して美しい体色を生み出します。こうした仕組みは「構造色」と言われ、色素の色ではないので色あせることがありません。CDやDVDの裏面が虹色に見えるのも、データ記録のために付けられた微細な凹凸が、構造色を生み出すからです。太陽光は白く見えるが、実際には赤や黄色、緑、青などの多くの色が含まれ、それが反射して見えています。ただ、モルフォチョウの多くの雄が持つ羽は、どの角度から見ても青系統の色が強く見え、虹色になりません。そこで、チームは「虹色にならない」というモルフォチョウの特徴が利用できるのではないかと考えました。うまく光を広げるための採光窓を作ろうとして、窓に加工して光を曲げたり、広げたりしようとすると、室内に差し込む光が虹色になってしまい、光の明るさが弱くなるといった課題がありました。そこで、モルフォチョウの羽の表面に似た、とても小さな凹凸を窓ガラスにつけた場合、室内に差し込む光がどうなるのか、コンピューターで計算した結果、一般的な窓に比べて光が広範囲に広がり、窓ガラスを通った光が虹色にならないことを発見しました。微細構造をつけたことによって透過した光の明るさが下がることもなかったそうです。さらに、様々な微細構造のパターンで計算し、光がよく広がり、色の変化も少なく、より効率的な微細構造を突き止めました。
2021.05.17
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国連のグテレス事務総長は、新型コロナウイルスワクチンの生産能力を2倍に拡大する必要性を訴えるとともに、新たな感染の波に襲われている途上国へのより公平なワクチン再配分を呼び掛けた。ワクチンが不足している国は多く、特にインドでは感染第2波が猛威を振るい、病院や遺体安置所の収容能力が限界に達し、医薬品や医療用酸素も不足しています。一方で、欧州連合(EU)はワクチンの余剰分を保持しています。グテレス事務総長は、モスクワでロシアのラブロフ外相と会談後に行われたブリーフィングで「先進諸国で国民のほとんどへのワクチン接種が可能な一方、多くの途上国では1回も接種できないという状況は全く容認できない」と述べました。また、途上国では感染が「猛烈な勢い」で拡大しており、新たな変異株が出現するリスクがあると指摘しています。あらゆる国や地域で誰もがワクチンを接種できることが、世界共通の利益になるとし「世界のワクチン生産能力を2倍に拡大することと、ワクチンのより公平な配分が必要だ」と強調しました。
2021.05.16
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千葉工業大学は、日油株式会社、JAXA(宇宙航空研究開発機構)と共同研究にて開発した宇宙を汚さないクリーンなロケット推進薬について公表しました。2021年3月25日、千葉県千葉市にある千葉工業大学千種グラウンドにおいて新小型固体ロケット2機に"宇宙を汚さないクリーンなロケット推進薬"を搭載し、打ち上げ実験を実施したそうです。通常のロケット推進薬では、性能が向上のため金属燃料を用いるため金属酸化物などが排出され、宇宙空間を汚染することが指摘されていました。今回のロケット推進薬では、燃料兼結合材として用いられている高分子材料に高エネルギ物質で ある Glycidyl Azide Polymer (GAP)を採用することで、金属燃料を使わないことによる性能低下が抑制できたとしています。打ち上げ実験は2回行われ、いずれも予定通りの高度へ到達し実験は成功。これにより、新しいロケット燃料の有用性が確認されたとしています。今後はクリーンな推進装置として、人工衛星や惑星探査機などに搭載し、他の惑星を汚染しない推進系としての利用が期待されます。
2021.05.15
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政府は、今年度から運用予定の基幹ロケット「H3」に続く次世代機について、打ち上げ後に機体の一部を海上などで回収する「再使用型」で開発する方針を固めました。早ければ2030年にも初打ち上げを目指すとしています。これまでの使い捨てを改め、機体を繰り返し使うことでコストを大幅に下げ、国際競争力を高める目的があります。文部科学省が、ロケットの将来計画をまとめた工程表案を有識者会議で示しました。工程表案では、2026年頃に小型機の飛行試験を実施し、2030年頃に1号機を打ち上げる目標を掲げています。宇宙産業分野では、地球観測用の人工衛星を中心に、市場規模が拡大しています。現在の主力である「H2A」は、約100億円という打ち上げ費用の高さがネックで、海外衛星の商業打ち上げの受注実績に乏しい結果です。こうした課題に対し、今年度に初打ち上げを目指すH3では、打ち上げ費用を約50億円に抑えています。次世代機は、主エンジンを搭載した第1段ロケットを分離した後、その姿勢を制御して海上などに着地させ、繰り返し使用する方式を想定しています。再使用によるコスト圧縮に加え、民間が開発した別のロケットの部品を活用するなどして、H3よりさらに低価格での打ち上げを目指すとしています。再使用型ロケットをめぐっては、米国の宇宙企業スペースXが、世界に先駆けて、機体を海上の施設に着地させることに成功しています。既に衛星や宇宙飛行士を乗せた宇宙船の輸送でも実用化しています。
2021.05.14
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5月11日に、気象台は九州南部が梅雨入りしたとみられると発表しました。九州南部では平年より19日も早く、統計史上2番目に早い梅雨入りだそうです。5月5日に梅雨入りした沖縄と奄美と同じく、平年より早めの梅雨入りとなりました。
2021.05.13
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塩野義製薬の手代木功社長は、開発中の新型コロナウイルスのワクチンについて、最終段階の大規模な治験(臨床試験)と並行する形の条件付きの使用承認が得られれば、年内に実用化できる見通しであることを明らかにしました。塩野義は遺伝子組み換えのタンパクワクチンを開発中で、現在は第1、2段階にあたる第1/2相試験を進めています。現在、条件付き承認に向けて国と協議中であるとし、実用化後の全数調査などを条件として提案する方針だそうです。また、コロナの変異株に対応したワクチン開発を進めていることも明かしました。すでに年間1千万人分の生産体制を構築しており、年内には3千万人分以上への供給力引き上げを目標としています。一方、コロナの治療薬については「できるだけ早く(自宅でも服用できる)経口剤を作りたい」と述べ、今年度前半に治験を開始する方針を説明しました。今年度内の実用化に向けて開発を進めているそうです。
2021.05.12
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藻類などで光合成を担う葉緑体のDNAを、細胞内に収まるようコンパクトに折りたたむユニークな「DNAクリップ」の仕組みを、京都大などのチームが明らかにしました。「2本の手」を持つたんぱく質がDNAを折り曲げたり、束ねて固定したりしているとしています。京大理学研究科の研究チームは、緑藻のクラミドモナスを使い、葉緑体のDNAが折りたたまれた「核様体」に含まれる約100個のたんぱく質群を質量分析し、2カ所でDNAに結合する「HBD1」というたんぱく質を発見しました。このたんぱく質を作る遺伝子をゲノム編集で破壊すると、DNAがほどけて細かく散ることを突き止めたそうです。核様体では長い2本鎖のDNAが約3000分の1に束ねられ、0.2マイクロメートル程の大きさで収まっています。一方、HBD1が機能しなくても細胞の働きは死なず、光合成も可能だそうです。
2021.05.11
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東京電力福島第1原発の処理水の海洋放出の方針が4月に決まり、中国や韓国が反発を強めていまs。今月5日の日韓外相会談でも、韓国の外相が「韓国民の健康や安全、海洋環境に潜在的な脅威を及ぼし得る」と懸念を示しています。しかし、世界各国の原子力関連施設は原発事故前から処理水と同様にトリチウムを含む水を放出しているのが現状です。韓国・釜山のように付近で原子力関連施設がトリチウムを放出しながらも海産物の名所として知られる地域もあり、専門家は反発について「科学的根拠がない」と指摘しています。説明や補償の必要性を訴えた上で、釜山の事例は、むしろ福島の可能性を示す例といえるとの指摘もあります。
2021.05.10
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大阪大学の研究グループが、ネコがてくてくと安定して歩く「反射」の仕組みを、神経や筋肉の特性を再現するネコ型ロボットを開発して明らかにした、と発表しました。反射は、ヒトなどの動物が熱い物に触れると瞬間的に手を引っ込めるなど、刺激を受けて無意識に起こる反応の仕組みです。動物が歩くためには脳や脊髄の複雑な回路ではなく、この反射回路をうまく使って動きが生まれていることが、近年の研究で分かってきたそうです。それに関わるとみられる個々の神経回路は過去の研究で分かっていても、歩行を実現するための全体的な配線は未解明だそうです。生体を動かす神経の仕組みを調べることには限界がある上に、動物愛護のため動物実験が厳しく管理、制限されるようになっています。研究グループは、動物を使わずに実験ができるよう、動物の神経や筋肉の特性を再現して歩く四つ足のネコ型ロボットを開発しました。全長47センチ、重さ7.6キロで、力強くかつ柔らかい動きができるよう、高出力でギアを多く使わないモーターを採用しました。コンピューターが計算した筋肉の特性を再現できるようにしたとしています。完成したロボットで実験した結果、膝から腰に伸びる回路と、逆に腰から膝に伸びる回路がクロスして機能しているとみられることを発見したそうです。過去の研究を参考に、この全体的な仕組みをプログラムで再現すると安定して歩くことができました。ネコが地面を踏みしめて膝の筋肉が力を受けると腰が後ろに動き、腰の筋肉が力を受けると膝が伸びるという、自動連動があって歩行が実現しているそうです。また、この回路の電気信号をゼロにして働かなくしたところ、歩行のリズムが崩れてしまったそうです。
2021.05.09
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大阪産婦人科医会は、大阪府内で新型コロナウイルスに感染した妊婦が昨年3月から今年4月までに168人確認されたと発表しました。人工呼吸器か体外式膜型人工肺(ECMO(エクモ))を使った重症患者は5人いたそうです。感染拡大で入院先の調整に時間がかかるようになっているとしています。調査期間は昨年3月2日~今年4月25日で、大坂府内で妊婦の搬送調整を担う「産婦人科診療相互援助システム」に入る34医療機関と、新型コロナ治療を担うなどする4医療機関の38医療機関で調べたものです。新型コロナで治療を受けた妊婦の9割以上を扱っているとみられています。
2021.05.08
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米宇宙企業「スペースX」が開発した次世代宇宙船「スターシップ」試験機に搭載されるロケットの打ち上げ実験が5日、南部テキサス州で行われ、ロケットは地上に無事着陸しました。昨年12月以来、4回連続で着陸時に爆発するトラブルに見舞われていましたが、5回目で成功しました。スターシップのロケットは、自力で着陸して再利用できるのが特徴です。公開された動画によると、ロケットは予定された高度10キロにまで到達し、打ち上げから約6分後に着陸パッドへ戻りました。スペースXは将来的にスターシップを月や火星の有人探査に活用する計画で、米メディアによれば、マスク氏は年内に地球周回軌道に到達させる方針を表明しているそうです。また、NASA(米航空宇宙局)は2024年の実現を目指す人類の月面再訪計画で、宇宙飛行士を月面に運ぶ着陸船にスターシップを採用する方針を発表しています。
2021.05.07
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新型コロナウイルスの感染力が強い英国型変異株が広がる大阪など関西圏で、子供にも感染が広がり始めています。子供は大人に比べて感染しにくいとされてきましたが、最近は保育園などでのクラスター(感染者集団)の発生も相次いでおり、専門家は「コロナをめぐる小児科医療の正念場は、これからかもしれない」と警戒感を強めています。(地主明世)大阪府の担当者は最近の傾向として、「児童施設関連のクラスターが増えている印象はある」とコメントしています。府内では3月以降の「第4波」で感染者が急増し、厚生労働省に新型コロナ感染症対策を助言する専門家組織は4月末、関西圏での変異株の割合が8割程度となり「置き換わったと推定される」との見解をまとめました。こうした変化に合わせ、増え始めたのが子供の感染者数です。従来株が主流だった「第3波」(昨年10月~今年2月)では、感染者のうち10歳未満は2.7%、10代は7.3%で計1割。だが、第4波の変異株感染者の年齢別割合をみると、10歳未満が6%、10代は12.9%で、合わせて18.9%に達しています。
2021.05.06
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RSウイルスは2歳までに1回は必ずかかる疾患です。かぜ症候群の原因として、インフルエンザウイルスに次ぐくらいのイメージの、ポピュラーなウイルスです。しかし、特にRSウイルスに『初めて』罹ったときには約15~50%が気管支炎や肺炎を起こし、1~3%で入院を経験し、生後2~6か月の乳児が最も入院リスクが高いと推測されています。RSウイルス感染症は、お年寄りでも入院するほど悪化することが多いことがわかってきました一般に、繰り返し罹っていく間に徐々に軽症化していくため、子どもの感染症と考えている方も多いのですが、最近になってお年寄りにとっても、RSウイルス感染症は大きな入院原因になることがわかってきています。たとえば2019年に報告された先進国の高齢者におけるRSVによる急性呼吸器感染症のエピソードは約150万件であり、そのうち病院に入院したのは約14.5%だったと報告されています。
2021.05.05
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宮城県内の沿岸各地でアサリやカキ、ムラサキイガイなどの二枚貝から国の規制値を超える「まひ性貝毒」が検出されているそうです。宮城県は大型連休中に潮干狩りや磯遊びをする際は、二枚貝を取ったり食べたりしないように注意を呼びかけています。宮城県によると、4月以降、県北部と南部の海域で採取されたムラサキイガイから貝毒が検出されるなど、二枚貝の出荷規制・自粛が続いているとしています。貝毒は、二枚貝が有毒なプランクトンを食べて毒を体内にため込むことで発生するもので、加熱しても毒は消えず、食べると手足や顔面がしびれ、呼吸困難などで死に至ることもあるとしています。
2021.05.04
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4月施行の改正高年齢者雇用安定法では、企業側に70歳までの就業機会を確保することを努力義務として定めています。巷では65歳までの定年延長に対応を急ぐ企業が多い中、さらにその後も働き続けられる環境を用意する必要があります。YKKグループは4月から、国内事業会社を対象に正社員の定年制を廃止しました。本人が希望すれば、制度上は、会社が求める成果が伴う限りは何歳でも正社員として働き続けられるようになりました。同社は2015年度から、職場での役割と成果に応じて給与が決まる役割給を採用し、65歳以上については、それまでの経験やノウハウを元に担当する仕事が決まり、これに応じて処遇が決まります。つまり、会社側が従業員に対して同じ役割を果たせると判断すれば、65歳以上でも以前の給与水準を維持できるシステムです。同社によると、2026年までに従業員の5~6%を占める約800人が65歳に到達する見通しだそうです。
2021.05.03
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キユーピーは、家庭用と業務用のマヨネーズ関連商品を7月1日出荷分から約2~10%値上げすると発表しました。原料である食用油の価格の高騰や物流費などが上昇しているためとしており、値上げは2013年7月以来、8年ぶりです。家庭用は全商品の約7割に当たる20品が対象で、主力の「キユーピーマヨネーズ450グラム」の参考小売価格を378円から402円に値上げします。食用油の配合が少ない商品の値上げ率は約2~4%で「キユーピーハーフ400グラム」は370円から382円に引き上げます。一方、「キユーピーアマニ油マヨネーズ」のほか、ドレッシングの各商品の価格は据え置くとしています。
2021.05.02
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トヨタが、カーボンニュートラルなモビリティ社会実現に向けて「水素エンジン」の技術開発に取り組むことが発表されました。モータースポーツの厳しい環境で水素エンジンを鍛えていくことで、サスティナブルで豊かなモビリティ社会を実現すべく、貢献していくとしています。カローラ スポーツをベースとした競技車両に水素エンジンを搭載し、5月21日から23日に行われるスーパー耐久シリーズ2021 Powered by Hankook 第3戦 NAPAC 富士SUPER TEC 24時間レースから、「ORC ROOKIE Racing」の参戦車両として投入するそうです。トヨタの「MIRAI」等に使用されている燃料電池(FC)が、水素を空気中の酸素と化学反応させて電気を発生させモーターを駆動させるのに対し、水素エンジンは、ガソリンエンジンから燃料供給系と噴射系を変更し、水素を燃焼させることで動力を発生させます。ガソリンエンジンでも発生するごく微量のエンジンオイル燃焼分を除き、走行時にCO2は発生しません。水素エンジンにおける水素の燃焼の速さは、ガソリンよりも速く、応答性が良いという特徴があります。優れた環境性能を持つと同時に、車が持つ音や振動を含めた「車を操る楽しさ」を実現する可能性を秘めているといえそうです。今回の水素エンジンには、昨年9月に販売を開始したGRヤリスなど、モータースポーツで鍛え続けてきた技術も活かされています。安全性については燃料電池車の開発やMIRAIの市販を通して、積み重ねてきた技術・ノウハウを活用していくとしています。
2021.05.01
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