人生とサムマネー
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*************************日本人の行動特性でしょうが、隣の人が何しているのか気になります。家や車は目に見えるので分かりますが、金融商品となると他人が何を持っているかわかりません。それにベンツはいつ購入しても高級車であることは変らず乗る人のプライドをくすぐってくれるでしょうが、リスクのある金融商品の場合は、仮に同じものでも購入するタイミング次第で損得が変ってきたりするのでやっかいです。やはりここは一番、もよりの金融機関に聞きに行くのでしょうか。そして、「ゼロ金利で悩んでいる方には今これが一番売れています」と店頭の女性に云われると、「そうなの?それでは私も買おうかしら」とレストランの食事メニューを選ぶ感覚と同じレベルになってきました。今回は参考に自分の投資方法をメニューのたたき台にしてみます。*************************ITバブルが崩壊して以降低迷してきた投信販売が静かにブームを迎えつつあります。しかも、昔はMMFや公社債投信など銀行預金と類似の商品が主力でしたが、最近は外債ファンドの人気が高く、これに加え不動産や株式などに投資するファンドにも個人投資家の食指が伸びてきています。つまり、値動きが大きいリスク商品を購入する人が増えてきました。それだけ得する人、損する人の差が開いてきたということです。個人はリスク商品のどこをどう見て、何を考えて買うのでしょうか<種類の違う投信を継続的に買おう>どんな投信を買えば良いのか、絶対儲かる方法や秘訣を教えてくれということを期待されても、そんなものは知らないということを再度断っておきます。その上で、参考までに筆者が現在行っている投資がどんなものかをお話しますと、日本株に投資するものや外債に投資するもの、外国株に投資するものなどいろんな種類の投信を買うやり方です。これら保有しているものをひっくるめて運用資金全体をポートフォリオと呼びますが、投信で作るポートフォリオの投資方法をお勧めしたいと思います。この方法の良いところは難しいことを知らなくても気楽にスタートでき、また、気が向かなかったらいつでも止められます。因みに、いつでも換金できることを流動性と呼びますが、金融商品を選ぶ時にはこの流動性の高さに留意すべきです。とりわけ自分が投資の初心者であると思う人は、大怪我をしないために守るべき鉄則です。小泉首相の言葉ではありませんが人生いろいろな訳で、将来何が起こるか予測つきません。イベントの発生・変化に対応するのに資産の流動性が高ければ格段の支障がありませんが、換金できずに苦渋をなめる悲劇は避けるべきでしょう。それに流動性に低いものに危険な、もしくは悪質な商品が多いと思います。この投資方法をスタートしたのは5年半前(不運なことにITバブルのピーク!)でした。最初3年間の株価は下落続き、漸く2003年の春から反転上昇してきましたが、途中売却は殆どせず、ずっと保有しています。また、その間少しずつですが毎月定期的に購入し続けてきました。勘違いする人がいるので一点補足します。種類の異なる投信とは、いろんな投信会社の商品を買うことではありません。A社、B社、C社とたくさんの運用会社から投資対象の同じもの、例えば日本株に投資するものだけを買ってもあまり意味がありません。肝心なことは、何に投資しているかという投信の中身です。誰が運用しているのかという会社の選択より優先・重要度が高いものです。日本株や欧米など外国の株、日本に限らず海外の国や企業が発行する債券など、投資対象の異なる様々な種類の投信を買うことがポイントです。<そんなので儲かるの?>運用業界の友人からも驚かれます。「そんなので」とは、投資教育の世界では誰でも最初に学ぶ長期分散投資の基本をそのまま実践しただけだからです。生き馬の眼を射抜くような金融市場を相手にしようと思えば、他人を出し抜くために何か特別の工夫・努力をしなければならない筈ではないかと考えたからでもあります。そんなストレスと時間がかかる方法を採らずに収益を上げているので彼らは意外感をもった訳です。頭では基本を知っていても、いざ実践するとなると、余計な知識や情報など雑音に邪魔されてしまのは運用業界の人も同じです。なまじ職場で人一倍豊富な情報に囲まれ、緻密な分析方法を身につけているだけに、誰でも(子供でも!)参加できる投信に任せるのを躊躇うのかもしれません。雑誌社の人に聞いても、「こうやると儲かります」式の記事で紙面を覆い尽す編集方針の割には、記事に書いてある投資情報を実践している編集者の存在を知りません。雑誌が売れるように編集しているのであり、購読者のニーズに合わせているというのが口実でしょうが、他人の金のことだと何でも好き放題、適当に書けるのではないかと訝ってしまいます。知識・情報を持っていることと、実際に行動できることは別です。情報過多で何を信じて行動すれば良いのか分からなくなっている人が金融関係にはあまりに多いという気がします。<投資対象を分散し、いつ買ったか忘れるくらい長く持つ>「長期分散」を投信ポートフォリオで実践しましょうというのが結論のメッセージです。現在保有している投信の種類は、日本株(大型グロース、大型バリュー、小型株)、米国株、欧州株、アジア株、エマージング株、資源株、REIT、外国債券、日本債券などです。(聞いたことのない用語があるかもしれませんが、いつか後で触れるので気にしないで下さい)なお、ヘッジファンドは持っていません。調べても中身があまりに分からないので見送っています。当面買うこともないでしょう。これが自分の身の丈に合ったやり方だと思っています。個別株を選んで投資することも技術的には可能ですが、敢えて距離を置いています。仕事という圧倒的な時間的制約、家族や友人との時間、自分の趣味・娯楽の時間、そうした時間という最も自分にとって貴重な資源を「投資」で費やすのがあまりにもったいないと考えるからです。自分の生き方にあわせたお金との付き合い方を探そうと思えば、お金に縛られ金融市場を深夜まで追いかける生活を選ぶのは虚しい気がしてなりません。
2005/09/16