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金魚運動 金魚運動は魚が泳ぐように、体を細かく横揺らしする健康体操で、 正式名は”金魚式脊柱整正法”です。 効果は、 1・背骨の左右亜脱臼をなおし、神経の左右差を整える。 2・腸管に刺激を与え、腸の働きを正常化、促進する。 やり方:仰向けに体を真っ直ぐにして寝て、首の後ろに手を組み両肘は開きます。 アキレス腱は伸ばし足首を立てましょう。 腰を左右にゆすり、その振動を頭や足に伝えます。 時間は1~2分。 応用変化としては ・うつ伏せでやる伏臥金魚 ・両膝を立て左右に交互に倒す、膝立金魚 があります。 人にやってあげる時は、足元に立ち、相手の足を持ち上げ左右に揺すります。 また幼児にするときは、足ではなく腰に手を添え行ないます。 人にやるときは相手の具合を聞きながら、様子を見ながら行ないましょう。 (左右の振動の伝わり方で、左右の体の硬さを見る。または足を持ち上げる高さを変化させ どの角度が気持ち良いか聞くなど。)毛管運動 毛管運動は仰向けになり、両手両足を垂直に上げ細かく振動する、 西式健康体操です。 (正式には首の後ろに、青竹踏みのような硬い枕を置きます。) これも1~2分行ないます。 効果は、全身の毛細血管から心臓へと血液を循環させ、血行をよくし、 栄養と酸素を巡らせます。 内臓と循環器の病気によい運動です。 また手足の傷の治りを速くし、足の不調を治します。 応用として手先、足先で丸く円を書くように、手首足首を動かしたり、 股関節と肩を動かし、手足は真っ直ぐのまま”馬”の字を書く運動をします。 西式健康法の一部は現代では、武道の準備運動や、日本ヨガのウォーミングアップやリラクゼーション法として活用されています。資料:原本・西式健康読本 (農文協) 医薬にたよらない健康法 (農文協)
2014/08/18
西式健康法とヨガ 私はかつて(昭和62~63年に掛けて数回)沖ヨガ本部道場で、 東洋の修業法・鍛錬法・健康法の集大成としての、 日本式ヨガ生活を体験をしました。それはインドの生活をベースにしたヨガ生活ではなく、 日本の文化風土を背景にした、日本人の生活法としての総合的ヨガ生活でした。 その体験から、沖ヨガのもとになったさまざまな東洋の修行法、 健康法に興味がでて勉強をしたものです。 食生活は桜沢如一の食養(マクロビオティック)、 生活スタイルとしては、西勝造の西式健康法の影響が見うけられました。 他に中国の気功導引術の操法、 野口整体や均整法などとヨガポーズを組み合わせたヨガ修正法。 橋本敬三の操体法。 精神的なヨガとして中村天風の影響もありました。 それらは沖ヨガの創始者、沖正弘が修養・修業の過程で得たものと、 その道の大家との交流からきたものです。 (敬称は略させて頂いています。) 西式健康法からの影響として、 ・朝食抜き健康法。(沖ヨガ道場ではランニング後の”味噌汁一杯”の朝食) ・温冷交互浴。 ・寒いときにも薄着、裸での鍛錬法。 ・金魚運動や毛管運動などの実行。 等が沖ヨガ道場では、行なわれていました。 他に広池ヨーガ等でも、西式の金魚運動や毛管運動にヨガポーズ名をつけて行なっています。 西式健康法とは 西式健康法は”西勝造”氏(1884~1959)により作られた日本の民間健康法です。 病気の症状は、病気に対する自然の”良能作用”であり その症状を利用することにより治療を助けるという原則に立っています。 「症状即療法」というものです。 風邪の発熱は風邪の菌をやっつけるために体が熱を持っているのであり、 下痢は体に悪いものを排出する作用であるから、その症状をそのまま治療に役立てる考えです。 薬で症状を抑え、悪いところを切り取る対症療法とは違う、ホリスティック医療に共通する考えで、 野口整体や沖ヨガにもみることが出来ます。 それでは、この生物が本来持っている自然良能作用(自然治癒力)の働きを弱めているものは 何かと西勝造氏は考えました。 それは、人間を他の生物と切り離す”人間生活の要素”だとしています。 直立歩行、衣服の着用、火を通したものを食べる文化生活などです。 これらのために心身の弱体化、良能作用が弱まっていると考えに成り立ち、 西式健康法はつくられています。 直立歩行からくる、足や脊椎の無理からくる病気、体の故障に対し 足の運動法(扇形運動や上下運動など)、 衣服の着用からくる皮膚の弱体化に、薄着、裸での皮膚鍛錬、温冷交互浴。 火食からくる弊害に、生のものを食べる健康法。 文化生活から来る弊害に、固い枕の利用や、平らで固い床の上に寝る睡眠を奨めています。 西式健康法を代表する健康体操もこの考えで作られました。 寝て腰を中心に体を揺する、金魚運動。 両手両足を上げゆする毛管運動などです。 ひと昔まえ、金魚運動を自動でしてくれる機械が TV通販で売られていたりしていましたから、 ”西式”は知らなくても、金魚運動の名はご存知の方がいらっしゃると思います。(つづく)
2014/08/18
足の指をさすり動かす 「五更におきて坐し、一手にて、足の五指を握り、 一手にて足の心(うら)をなでさすること、久しくすべし。 如此(このごとく)して足心熱せば、 両手を用ひて、両足の指をうごかすべし。 ・・中略・・ 如此(このごとく)する事久しければ、足の病なし。 上気を下し、足よはく、立ちがたきを治す。 久しくおこたれざれば、 脚のよはきをつよくし、足の立ちかぬるをよくいやす。 甚(はなはだ)しるしある事を古人いへり。 養老寿親書。及東坡が説にも見えたり。」 養生訓 巻五 五官 より 意訳:朝4時に起きて坐り、片手で足の五本の指を握り、 もう片手で足裏をなで擦ることを充分しなさい。(足裏マッサージ。) 足裏が暖かくなってきたら、 こんどは両手で足指を(曲げたり、そらしたり、捻じったり、開閉したり)動かしなさい。 (中略) これは足の病を無くす。 気が上がっているのを下ろし脚を強くし、立ちづらいのを治す。 長く続ければ、とても効果があることと昔の人も言っている。「養老寿親書」や東坡(中国,北宋の文人)も述べている。 →「養生訓」に見る気功導引術
2014/08/18
「導引の法を毎日行へば、気を巡らし、 食を消して、積聚(せきじゅう)を生ぜず。」 養生訓 巻五 五官 より 導引気功を毎日行なえば、気のエネルギーが全身に巡り、 消化もよくなり、 悪いものが滞ったり溜まったりしない。 以下具体的な導引法を述べているので、 それを列挙します。 ・朝、目を覚ましたら、起き上がる前に両足を伸ばし(背伸び)、濁気・体の中の悪い気を吐き出す。 ・その後起きあがり坐り、両手を組んで腕を前方に伸ばし、上を向く。 ・歯を打ち合わせる(叩歯) ・項(後ろ首筋)を左右の手で交互に揉む。 ・両肩を上げ、目を閉じ、力を抜いてストーンと肩を下ろす。 ・顔を両手で撫で下ろす。 ・目を目がしらから、目じりに向かって撫でる。 ・鼻を中指で挟むように撫でる。 ・耳を手の指で挟み、撫で下ろす。 ・耳の中に中指を入れ、動かして耳の中を刺激する。 ・そのまま耳の穴をしばらく塞いでから、指を抜く。 ・両手を組み、腕を伸ばし左右に振るように上体を捻じる。 ・左に捻じるときは顔を右を向き、右に捻じるときは顔は左を向く。 ・両手の甲で、背中の肋骨の最下部のあたり(京門)を斜めに撫で下ろす。 ・両手のひらで、上下に往復しながら腰を押し、軽く叩いて刺激する。 ・脚部を太ももから膝へと撫で下ろす。 ・片膝を立て両手を組んで、膝下・三里のツボのあたりを抱える。 ・そこから脚は伸ばそうとし、手は逆に体へ引きつけようとする。左右数回。 ・下腿部、ふくらはぎの表、後ろを両手で撫で下ろす。 ・足指と手の指を足の甲側から組む。右足は右手、左足は左手で。 ・空いた手で足裏・湧泉のツボあたりを撫でる。 ・足の指を引っ張ったり、捻じったりして刺激する。 →「養生訓」に見る気功導引術
2014/08/18
修養の五宜 「孫真人が曰く『修養の五宜あり。 髪は多くけづるに宣し。 手は面にあるに宣し。 歯はしばしばたたくに宣し。 津は常にのむに宣し。 気は常に練るが宣し。 練るとは、さわがしからずしてしずかなる也』と。」 養生訓 巻二 総論下 より 意訳:中国の有名な名医、孫真人(孫・思ばく)が言う修養五つの良いことがある。 ・髪は頻繁に梳かすのが良い。 ・手で顔を擦るのが良い。 ・歯を打ち鳴らすのが良い。叩歯(こうし) ・津(しん:唾液)は飲むのが良い。 ・気は練るのが良い。 練るというのは、心を興奮させないように静かにすることである →「養生訓」に見る気功導引術
2014/08/18
朝の行事と食後の養生法 「凡(およそ)朝は早くおきて、手と顔を洗ひ、髪を結ひ、事をつとめ、 食後にはまづ腹を多くなで下ろし、食気をめぐらすべし。 又、京門のあたりを手の食指のかたはらにて、 すじかひにしばしばなづべし。 腰をもなで下ろして後、下にてしづかにうつべし。あらくすべからず。」 養生訓 巻二 総論下 より 意訳:朝は早起きして、手や顔を洗い、髪を整えるなどし、 朝食の後には最初、お腹を充分に撫でおろし、 食気=消化のエネルギーを活性化しなさい。 その後、背中側肋骨の一番下の端(京門)を 人差し指の側面で斜めに撫で擦り、 腰も撫でおろし、腰の下のほうを優しく叩きなさい。 *”京門”を左下腹部としている資料もありますが、 京門は東洋医学のツボでいうと、足少陰胆経に属するツボで、 背中側、第12肋骨の先に位置します。 腎の募穴。 主治は腰痛、下痢、肋間神経痛、下腹神経痛。 →「養生訓」に見る気功導引術
2014/08/18
養生の術の第一は心気を養うことである 「養生の術は洗心気を養うべし。 心を和(やわらか)にし、気を平らかにし、 いかりと慾とをおさへ、うれひ、思いをすくなくし、 心をくるしめず、気をそこなはず、是心気を養ふ要道である。」 養生訓 巻一 総論上 より (原文引用は岩波文庫「養生訓・和俗童子」石川謙 校訂より) 意訳:養生術とは、意識して”心”を洗うように清らかに保ち、 気のエネルギーを良い状態に保ち、大切に育てることである。 怒りや欲の感情を抑え、憂い、消極的思考や無駄な思いを少なくし、 心を苦しませたり、気力を損なわいようにする。 これが”心気を養う大事な道”である。 養生とはなにかを、説明した名文です。 繰り返し原文で読み、味わう価値のある文章だと思います。 これにつづき具体的な心得が書いてあります。 養生訓の内容のダイジェストといえる、そこの部分を箇条書きにします。 何々すべし。という”益軒・老先生”の言葉、 あなたの身を心配してくれる優しいご先祖さまの言葉として、心で読み聞いて下さい。 ・眠りすぎはよくない、気が滞ってしまう。食後すぐに寝るのも良くない。 ・酒は軽く酔う程度にたしなむこと。 ・食事は満腹になるまで食べないこと。 ・色欲(セックス)に溺れないこと。 ・風・寒・暑・湿の外邪をおそれ防ぐこと。(生活環境の衛生。) ・起居。ふるまいを正し静かに行なうこと。 ・食後には、導引術でお腹から腰まわりを撫でこすってから、 歩行で手足を動かすこと。 ・一箇所に長く坐り、じっとしていないこと。(体をよく動かしなさい。) ・病気でないときに、生活習慣を省み、節制し気をつけること。 →「養生訓」に見る気功導引術
2014/08/18
真向法第2体操 ”真向法第2体操”は、長坐からの前屈です。 足を揃え伸ばして坐った坐法”長坐”から上体を前屈させます。 ヨガではこの体操を”パスチモッターナアーサナ”とよびます。 では第2体操をしてみましょう。 1、両足を揃え伸ばして座ります。 背すじを伸ばし、足先を立て、アキレス腱を伸ばしましょう。 両手で足先をもちます。 2、息を吐いて、背すじは真っ直ぐのまま、 股関節を支点に骨盤を倒すように前屈します。 ヘソを太腿につけ、胸を膝のあたりにつけ、額を脛につけましょう。 3、息を吸いながら上体を起こします。 真向法、第2体操は股関節と脚部の後ろ側を柔軟にします。 腰回りの血行を良くします。真向法第3体操 ”真向法第3体操”は、開脚坐からの前屈です。 両足を左右に大きく開き上体を前屈させます。 ヨガではこの体操を”ウパビシュタコーナアーサナ”とよびます。 では第3体操をしてみましょう。 1、長坐から足を左右に大きく広げます。 背すじを伸ばし、足先を立て、アキレス腱を伸ばしましょう。 両手は前の床につけましょう。 2、息を吐いて、背すじは真っ直ぐのまま、 股関節を支点に骨盤を倒すように前屈します。 お腹を床に近づけます。両手は遠くに伸ばして、 額が付くところの床に置き肘を左右に開きます。 胸、額を床に下ろします。 3、息を吸いながら上体を起こします。 真向法、第3体操は股関節と脚部の後ろ側を柔軟にします。 腰回りの血行を良くします。 足腰の開く形の修正をします。真向法第4体操 ”真向法第4体操”は、割り坐から上体を後ろへ倒す体操です。 ヨガではこの体操を”スプタ・ヴィーラアーサナ”とよびます。 では第4体操をしてみましょう。 1、正坐から足をお尻の外へ”ハの字”に出し、。 お尻を床へぴったり落とした座り方が割り坐です。 2、息を吐きながら、両手を腰の後ろにつき体を倒していきます。 肘をつき、背中も後ろ床に着けていきます。 膝が浮かないようにふとももの前を伸ばしましょう。 額が付くところの床に置き肘を左右に開きます。 胸、額を床に下ろします。 3、しばらく上体を後ろに倒した姿勢を続けてから、 上体を起こします。 真向法、第4体操は太もも前部を伸ばし、膝と足首を柔軟にします。 腰の締める形の修正をします。 真向法のよい点は、 毎日4つだけのシンプルなメニューの体操を繰り返し、 少しずつ確かな効果を上げていくことです。 いろいろなものを”かじって”、中途半端になるよりは 真向法のようにシンプルなものを日課として、長く続けて行くことが大事だと思います。 以上、「いきいき健康体操 真向法」 加茂 真純・著 祥伝社・刊 を 参考にさせて頂きました。
2014/08/18
真向法とは 真向法(まっこうほう)は長井津(ながいわたる)氏(1889~1963)によって 作り出された健康体操法です。それは、手軽に出来る4つの運動を毎日短時間行なうことにより、 体のゆがみを直し、人間の本来持っている柔軟性と自然治癒力を蘇らせ、 健康になっていくという体操法です。 創始者の長井津氏は自らの脳溢血の後遺症を、真向法を作り実践することにより克服したと言われます。 真向法のもとになったものは、仏教の礼拝の姿勢だと長井氏は言われています。 仏教はお釈迦さまが、ヨガの瞑想修行により作られた宗教ですから、 真向法は、インドから離れた日本の地で生まれた”ヨガの遺伝子を継ぐもの”、日本のヨガ体操であるとも言えます。 4つの体操はすべてヨガアサナ(ポーズ)に含まれるものです。 真向法の第一体操はヨガの”バッタコーナアーサナ”。 第二体操はヨガの”パスチモッターナアーサナ”。 第三体操はヨガの”ウパビシュタコーナアーサナ”。 第四体操はヨガの”スプタ・ヴィラーアーサナ”。 真向法は、礼拝の心構え(メンタル面)からくる自然治癒力の発現。 腰骨、背骨に対する操法が効果の”みなもと”だと私は考えます。 (ヨガでは背骨の最下部に大事な生命エネルギーが眠っているとされます。)真向法第1体操 ”真向法第1体操”は、足裏を合わせ坐った姿勢からの前屈です。 足裏を合わせ両膝を外へ開く坐り方を合蹠(がっせき)坐、または楽坐といいます。 ヨガではこの坐り方と前屈を”バッタコーナアーサナ”といいます。 では第1体操をしてみましょう。 1、足裏の小指側を合わせ坐り、足を両手で包むようにもちましょう。 (ヨガとは違い完全に足裏を合わせなくてよいです。) 股関節を開き、内腿を伸ばして膝が浮かないようにします。 2、背すじを伸ばし、真っ直ぐのまま、 息を吐いて上体を倒します。(口から吐いてお腹を凹ませます。) 体を丸めず、股関節を支点に骨盤を倒すように前屈します。 お腹を踵に近づけ、胸を足先につけ、額を床につけましょう。 両肘は開くように床につけます。 3、息を鼻から吸ってお腹を膨らませながら体を起こします。 この前屈、戻るを腹式呼吸に合わせ10回繰り返します。 真向法、第1体操は股関節と内またを柔軟に伸ばします。 鼠径部のリンパの流れを良くします。腰を開く体操です。 (つづく)
2014/08/18
6、双関轆轤(そうかんろくろ)両方の肩を36回、後ろに回す。 先の”単関轆轤”は片方づつの肩回しでしたが、 これは両肩を同時に後方に回します。 手は体の前に置き、 ボートの櫓を漕ぐような感じで両肩を後ろに回しましょう。 (別法:左右の肩を時間差をつけて交互回しにする方法もあります。) 応用:ヨガをされてる方は、 両手を後ろ合掌で双関轆轤をしてみてください。 またゴムカアーサナ(牛の顔のポーズ)のような ”後ろたすき”の状態での肩回しも大変効果があります。 この導引で、上背部・肩と腕の気血の流れがよくなります。7 托天按頂(たくてんあんちょう) 両足を揃えて伸ばして坐り、 両手を組み、 掌を上向きに返し背伸びをし、 次に掌を下に向け、頭頂部を押さえるを、9回繰り返す。 両足を伸ばし長坐で座ります。 両手を組み手のひらが上に向くように頭上に上げ、 背伸びしましょう。 背すじを伸ばし、背骨に気を入れるイメージです。 次に手のひらを下に向け、 頭頂部に降ろし”百会”を圧迫します。 このとき背骨の下端の仙骨・尾骨まで、 すーっと掌の気が通るイメージです。 仙骨部分と頭蓋骨は呼吸のとき連動し動いています。 また、髄液がこの両端を巡回しています。 その連携をよくする気功導引がこの”托天按頂”です。8、低頭攀足(ていとうはんそく)伸ばした両足を手で持ち前屈、戻るを12回繰り返す。八段錦、最後は足を伸ばした前屈です。(膝を軽く曲げた姿勢でいいです。無理なさらないでください。) 八段錦は、上から下へ気を動かす流れでメニューが組まれています。 この前屈で、7の操法によって仙骨尾骨まで下ろした気を、 足先まで動かしているのです。 そして足をつかむことで、 5~6の導引で流れをよくした手に気を戻す輪を作っています。 *上から下への流れはインドの気の操法である”クンダリニーヨガ”の逆の流れです。 この”低頭攀足”、前屈の導引気功は ・背中、背骨から脚の裏側を伸ばし柔らかくします。 ・腎臓によい動きです。 ・お腹のぜい肉を取ります。 ・消化の働きをよくします *収功 8つの動きを終えたら、楽に坐った姿勢に戻り、呼吸を整え、姿勢を整え、心を整えて下さい。 調息、調身、調心です。
2014/08/18
坐式・八段錦の続き3、赤龍攪水(せきりゅうこうすい)口の中で舌をまんべんなく動かし、 湧いてきた唾液を3回に分け飲む。 口の中で舌を上下左右、また回すなどして動かしていくと 唾が沢山湧いてきます。その唾を3回に分け飲み込みます。 これは口の中の気血の流れをよくし、消化をよくする導引術です。 唾液には消化酵素とともに、若返りのホルモンと言われる”パロチン”が含まれています。 ”赤龍攪水”はこれらの分泌をよくする効果があります。 「パロチン 耳下腺・顎下腺から分泌されるホルモン。 骨成長作用があるとされる。唾液腺ホルモン。」 三省堂 「大辞林」より この”赤龍攪水”は八段錦の別の操法と組み合わせて行なったり、 全部やり終えた後の”収功(納めの気功)”で、締めとして行なうこともあります。4、背摩腎堂(はいまじんどう)掌を擦り暖めてから、腰背部(腎臓のあたり)に当て、上下に擦る。 両手のひらを合わせ、暖かくなるまで擦り、腰に当て、腎臓のあたりを中心に上下にさすりましょう。 手の熱感を背中に伝えます。その後、丹田からヘソのまわりにかけて”火の輪”が燃えているのをイメージし、 熱の感覚を感じる。 息を止め、肛門を締め、お腹に火の輪っかが燃えているようにイメージをしましょう。 このとき、心臓に暖かい気の火をつくり降ろしてきたり、また”赤龍攪水”を行い、その唾液を熱感に変えたりという 前段階のバリエーションがあります。 (*この操法は、ヨガのクンダリニー法を連想させます。) 先天の気、水分代謝を司る”腎”は東洋医学で重要視される概念で、 この”背摩腎堂”はその腎を養生する導引気功法です。5、単関轆轤(たんかんろくろ)片方の肩を後ろに糸車を回すように動かす。 36回×左右。 片手を背にまわして、手の甲を背中に当て、 肩を後ろに回します。 肩先だけでなく、肩甲骨全部を大きく動かしてください。 普段動かさない人は、胴体の各部分が、 癒着して個別に動かしづらくなっています。肩もそうです。 肩甲骨、鎖骨、胸骨、上腕骨の関係をこの導引術でほぐして、 気血の流れを良くしてください。 左右、両方行ないましょう。 (手を後ろに置くのがキツイ方は、体の前の楽な位置に置きましょう。) 応用:肩がほぐれてきたら、腕を背泳ぎのように動かしてみてください。 歳をとると肩が硬くなり、四十肩・五十肩という症状がでてきます。 それの防止とリハビリのため、この”単関轆轤”つぎの”双関轆轤”をお勧めします。(つづく)
2014/08/18
坐式・八段錦 坐式・八段錦(はちだんきん:はちだんにしき)とは、 中国導引術(気功)をまとめた健康法で、 八種の操法から成り立っています。 錦とは織物=集めて織り込み形にしたもの。イコール”集典”の意味で、 インドで”スートラ(横糸)”を経典の意味で使っているのに同じです。 また錦(きん)は”筋”と音が一緒であり、 筋=経絡の筋道というようにも解釈されます。 八段錦には、このページで解説する1、坐ってやるもの 2、立って行なうものがあり、それぞれ内容が違います。 坐式は静的なもので、唾を湧かせ飲み込んだり、 生命のエネルギーに関わる”腎”をさすって働きを高めたりというように 仙術・不老不死の健康法のような感じです。 それに対し”立式”は動的で、動功、動く気功体操です。 それぞれまた、違うやり方のバリエーションがありますが、 あまり堅苦しく考えず、自分の身体感覚、気の感覚を味わいながら、 その違いも楽しんで見てください。1、叩歯鳴鼓(こうしめいこ) 楽な座り方で坐り、八段錦の1番目の操法をしましょう。1-1、「叩歯」上下の歯を、カチカチと音が出るように36回噛みあわせる。 力を抜いて口を開け閉めし、歯を噛み合わせます。 口を動かすこと、また歯の振動は、 口の中の刺激活性化だけでなく、 脳への刺激となります。 1-2、後頭部に指を組んだ掌を当て暖める。 頭の後ろで手を組み、掌で後頭部を温めます。 (別法:手は組まないで、後頭部を指圧し揉みます。) 後頭部は”腎”の関連部位ですから、 この導引操法は東洋医学の複合機能としての”腎” (人体の生命エネルギーや、 体液のフィードバックを司る経絡・臓器。)の働きを高めています。 1-3、「鳴鼓」掌で耳を覆い、人差し指の上に中指を重ね一瞬力を入れてから、 人差し指を外し、指を弾いて後頭部を叩き、その音を頭蓋に響かせる。24回。 掌で耳を覆って外部の音を遮断し、 指を弾いて(指パッチン)後頭部を叩き、音を響かせます。 ヨガ操法に耳を塞いで体内の音を聴く呼吸法や瞑想法がありますが、 これも同じような体内音に意識集中する効果と、 頭蓋骨内部に音を響かせることで、 脳に刺激を与える効果を出します。2、揺動天柱(ようどうてんちゅう)頭をゆっくり左右に傾け肩先を見る。24回。 楽に坐り、手をお腹の前で組み姿勢を整えましょう。 背筋を伸ばし首を真っ直ぐにしてから、 ゆっくりと首を左右に傾け耳を肩に近づけます。 視線は横目づかいに肩を見るようにしましょう。 何回か動かし動きが滑らかになったら、動かす角度を変え、 うつむき気味にしてみたり、 ちょっと上向きにしたりして下さい。 肩は上がらないようにリラックスです。 (別法:振り向くように”横を向く”やり方もあります。) この導引気功は、首の筋を伸ばし、 頚椎を動かして首の気血の巡りを良くします。 首は神経や血管、気道(空気)、 食道(栄養)と大事なものが集中して通る部分です。 デリケートで大事な体の部分ですので、 ゆっくりとほぐして行ってください。 先の”叩歯鳴鼓”で頭部、口の刺激、 そしてこの”揺動天柱”では”首”と刺激部位が移動しました。(つづく)
2014/08/18
『スワイショウ交互振り』 これは歩くように前と後ろに手を振るスワイショウです。 腰幅に立つ立ち方1で行ないます。 これも3つのやり方を試してください。 A、スワイショウの前後振りのように前を向いて、 片手は前、片手は後ろに振る。どちらの手も甲を前に向ける。 肩・肩甲骨付近が、ほぐれすっきりする効果。 B、後ろに振った手に顔を向ける。後ろに上げた手の甲は上向き。 腰から振り向くような捻れが生まれる。腹部・胸がすっきりする効果。 C、前に振る手に顔を向ける。後ろに上げた手の甲は上向き。 腰から前に手を伸ばす捻れが生まれる。背中がすっきりする効果。
2014/08/16
6 スワイショウ、横振り 『スワイショウ横振り』 足を広く開いてつま先を外に向けて立ち、(立ち方2) 体の前で左右同方向に両手を振ります。 3種類の頭の動かし方をしてください。 ・方法A 顔は正面を向いたまま行なう。重心の左右移動のゆれで体をほぐす。特に体の側面をほぐす効果がある。 ・方法B 両手を振った方に顔を向ける。順方向のねじりを作り体をほぐす。特に体の前面をほぐす効果がある。 ・方法C 両手と逆の方を向く。ねじりに逆方向の絞りをかける。特に体の背面をほぐす効果がある。
2014/08/16
『ねじりのスワイショウ2』 ねじりのスワイショウ2は立ち方2の、 広く足幅を取りつま先を外に広げた姿勢で手を体に巻きつけるように振ります。 このスワイショウの特徴は、足幅が広いので左右の重心移動が大きい点、 つま先を外へ開いているので腰が開きやすくなる点にあります。 このスワイショウでは、手を振った方に腰が開き、そちらの足に重心がかかり重心軸が移動エネルギーとともに移ります。 反対の足は、重心が移ったため軽くなり踵が浮いてきて全身のねじりとなります。 野球のバッティングやゴルフスィングのような捻りです。 それが手・腕を大きく振ることにつながるのです。 振りを続けていくうちに手が肩まで巻きつくと思います。 肩に心地よく手を打ち当て、刺激マッサージしてください。 *全身をねじることで気血の流れをよくします。 *”重心移動に伴い全身を捻る”という、体各部の連動性を高める要素があるので、スポーツのウォーミングアップによいです。 *このスワイショウは運動量が多いので時間を長く行なえば、ダイエット効果も期待できます。
2014/08/16
4 スワイショウ、捻じり(1)腰を中心とした捻り 『ねじりのスワイショウ1』 立ち方1で立ちます。少し腰幅より広いほうがよいでしょう。 このスワイショウは、両手を横から後ろへ回すように振ります。 振った手につられ、顔・体が同じ方向へ捻れます。 両手を振った方の足へ体重が移動していきます。その移動のリズムも感じてください。 振った手を体に巻きつけてみましょう。 このねじりのスワイショウ1では、お腹から腰に腕が巻きつきます。 手や腕の当たる箇所を気持ち良い強さで叩き、刺激マッサージしてください。 腰や背中下部のツボを刺激できます。 特にへその後ろ第2腰椎と第3腰椎の間にある”命門”という経絡を叩くようにと、 このタイプのスワイショウでは言われます。 以下資料より引用。 「命門〔督脈〕第2腰椎棘突起の直下で、背部正中線にある。 左右の腎臓に関連し。『生命の門』という意味である。 睾丸、乳房、骨盤の状態をコントロールし、 性能力を支配して老化防止に役立つ大切なところである。」 人体ツボの秘法 佐藤久三 ナツメ社より
2014/08/16
3スワイショウ、前後振り 『スワイショウ・前後振り』 立ち方1で、手のひらを後ろに向け、両手を同時に前後に振り始めます。 肩の力を抜いて、手を前に放り出し、重力で後ろに戻す感じです。 緩めた膝や腰が自然に動く様子を感じましょう。 縦の振動が膝から腰、背骨へと伝わる感じも味わってください。 最初は振りを小さく、段々と大きくし、また終りには小さくしていきます。 でも勢いで動かすのではありません。 腕を振れば振るほどリラックスしていくようにします。 体がほぐれた分だけ腕も大きく振れるのです。 回数は50回ぐらいから始め、慣れるに従い多くしていきます。 *体の前側と後ろ側の伸縮のリズムが腕の振りと連動しています。これを感じることで気を循環する円をイメージできます。
2014/08/16
2 スワイショウ、準備姿勢・呼吸 『スワイショウ立ち方1』 左右の足を腰幅ぐらいに開き、つま先を正面に向け立ちます。膝は少し曲げ緩めましょう。 つま先の向きと膝の向きを合わせてください。特に膝が爪先より内に入らないようにします。(膝を痛めないため。) 『スワイショウ立ち方2』 左右の足を腰幅の2倍ぐらいに開いて立ちます。 つま先は外へハの字に開きます。 この二つの立ち姿勢を基本とし、ご自分のやりやすいよう足幅やハの字のつま先の角度は調整してください。 『横から見たスワイショウの姿勢』 横から見たスワイショウの姿勢を整えましょう。 立ち方1・2に共通です。 ・腰は反らないで、でも丸めないで、肛門が下向きになるよう真っ直ぐに骨盤を立てます。 ・背骨・首筋は天から引っ張られているように伸びやかにしましょう。 ・肩の力を抜き腕は自然に垂らします。顔の力を抜きましょう。 ・目は正面に向けリラックス、一点を凝視しないで視野を広げます。 ・口の中もリラックス。舌先は上あごの歯の裏の付け根につけます。 ・上半身はリラックス、下半身は重心を少し落とし充実させていきます。 『呼吸』 スワイショウの呼吸は普通の呼吸で行いましょう。 (吸うときは鼻から、吐くときは口からでも鼻からでも) 楽な呼吸でできる範囲でスワイショウを行なうことが、無理を防ぐコツです。
2014/08/16
1 スワイショウとは 『スワイショウ(せいしゅ)とは』 スワイショウは、中国気功・導引術のひとつで手を投げ出すように振る動功(動く気功、気功体操)です。 スワイショウには、主に・手を前後に振るもの・手を左右に捻じるように振るものがあります。 後者はデンデン太鼓のような動きなので、デンデン太鼓体操と呼ばれることもあります。 『スワイショウの効果・よいところ』 ○スワイショウは、簡単な動きなので誰でもやりやすい。 ○回数や時間を自分の体調・体力に合わせ気軽に取り組めるから気功の入門によい。 ○律動運動のリズムで気功瞑想状態(入静:にゅうせい)に入りやすくなる。 ○体内の気血(きけつ)の流れを良くする。 数多く手を振ることで、邪気(いらないエネルギー)を体の外へ払い、 気血の詰まりを無くしエネルギーの循環を良くする。 ○ねじりのスワイショウはダイエット効果があると言われている。 ○ スワイショウは太極拳をはじめとした武道、武術の準備運動によい。 簡単な動きの繰り返しで体が暖まる。腰・丹田中心の動作で下半身が安定する。 ○腕を振ることで 肩の血行を良くする。 ○ねじりのスワイショウは、手や腕で体を叩くマッサージ・ツボ刺激ができる。 叩ける経絡(ツボ)をあげると、命門・京門・志室・腎兪・気海兪・大腸兪、以上背中下部~腰。 中かん・肓兪 ・天枢・章門・帯脈、以上腹部。肩ぐう・肩井、以上肩のツボなどある。
2014/08/16
今回は、気功を少し紹介します。これは、立って腕を上げ下げするだけの動きですから簡単にできるものです。なにかの運動の後に深呼吸の代わりに行なってもいいし、ヨガのポーズの合間とか終わりに組み合わせてみるのもヨガの効果を高めるのにいいと感じています。ではインストラクターと交代します。 nobo∴「みなさん、簡単気功をいっしょにしましょう。」まず、立ち方ですが、足を腰幅ぐらいに開いて立ち、膝は軽くゆるめます。腰は反らせすぎず、少しだけ丸めるイメージで立ってください。一旦、背を伸ばしあごを引いてから、全身をリラックス~。腕は両脇に自然に垂らします。顔から力が抜けていますか~。眼は睨むような真剣な目つきでなくお風呂上りのリラックスした眼をしてくださいね♪ *(体のリラックスがどうしてもできない人は⇒スワイショウを少し行なうといいです)息を口からふ~~っと、体内の邪気を吐き出します。息を鼻から吸い~両手を上にあげ~~。息を口から細く出しながら両手をおろします。これをゆっくり繰り返します。腕を上げる↑ときは肩までのラインにします。↓下げるときはウェストラインぐらいです。(イラストを参考に)そして動きと呼吸がきもちよくシンクロ(同調)してきたら上げる手の甲に空気の重さを感じながら手をあげ~~・・おろしながら手のひらに空気を抑える感じを味わいます。手首は柔らかに・・ 肘も空気の抵抗に逆らわず・・・軽く、軽く両腕を上げ下げしましょう。終わるときは、息を吐き~へそ下・下腹部の奥に気を収めるイメージでゆっくり手を下ろして、腕を垂らし、眼をつぶり全身の感覚を観察してみてくださいネ♪ Mind and body Refreshing YOGA NOTEBOOK
2013/09/10
「気散じ」という言葉がある。 気を散ずるということは、固着してしまった考えや気分をほぐし良く動くようにすることだ。 東洋医学の重要な概念である”気血”の流れを良くすることだ。そこでは物質と気(エネルギー)・精神の間を明確に分離しないで気血と呼んでいる。 凝り固まった気(エネルギー)・気分は鬱的な状態のことだと解釈していいだろう。考えが堂々巡りして、結論がでない。 悲観的なことばかり思ってしまう。 血(体内流通物質)の流れが良くなければ体の凝りができる。疲労物質・老廃物が体に溜まる。 同じ動きの繰り返しばかりで、体の不均衡をつくってしまう。気血が滞った心身は、「流水は腐らず」の反対である。淀む水は悪くなる。 その流れを良くするには「気散じ」をするのである。気晴らしといっていいが、心身一如であるから体を動かすこと、体を動かしたくなる心になるものがいい。 一番いいのは散歩だ。適度に体と心を動かせるのだから。 散歩という言葉の『散』は、あちこちと散らばるようにであり、気散じの散だろう。歩いて体を動かし、さまざまな風景や季節の移り変わりで、五感に刺激を与え気を動かす。そんな散歩がいい。 歩数計の他に、好奇心や風物に対する愛情をポケットに入れてネっ!(・^v^・)
2012/05/31
私が長年親しんできた武道、合気道の鍛錬法に舟こぎ運動というのがあります。これは文字どおり舟の櫓をこぐ動きを繰り返し、肚(丹田)の意識を練り上げ、そこを中心とする全身の協調を引き出していく運動です。おおざっぱですが説明させていただきます。立ち方: 片足をつま先を正面に向け一歩出し(少し外に向ける立ち方もある) 後ろ足のつま先を外斜めに開きます。 半身立ちといいます。右前は右半身。左前は左半身。 ヨガポーズでいうと英雄のポーズ(ヴィラバドラーアーサナ)の立ち方で、 一直線を踏むように置いている前後の足を、腰幅に開いたものです。 太極拳では弓歩(ゴンブー)の立ち方になります。動き: 両手を舟のオールを漕ぐように前に出し手のひら開き、重心少し前 脇下に引き付け手を握ります。手先が円を描くように動きます。重心少し後ろ。 これを繰り返します。 腕を動かしますが、腕からは力を抜くようにします。 手が腰から出て、腰で引く感覚でやるのです。腰・肚: 腰の充実感は大事にして、他は柔らかくしなやかに動くように。 さらには臍下丹田(せいかたんでん:へそ下の腹部奥)を 意識と動きの中心としていきます。 筋力を鍛える現代的トレーニングでなく ”肚を練る”という動きです。 丹田をセンターとした重心移動と手足の連携の訓練です。 片方が済んだら足を踏みかえるか、回れ右で真後ろを向き、反対の半身になり舟こぎ運動を繰り返します。 合気道は熟達するにしたがい立ち方、構えも不自然に大きく前後、左右に開くのでなく、自然に立つ歩く幅にして、動きも小さく技を実現していきます。舟こぎ運動も小さな動きで丹田を活かせるようにしていくのがよいと思います。 話は変わりこの”舟漕ぎ運動”中国のある運動に似てると思いませんか。 手を振る健康体操、スワイショウです。 スワイショウは中国武術の鍛錬法がもとになっていると言う説がありますから。合気道の舟こぎ運動と目的が一緒なのかもしれません。【いろいろなスワイショウ(手を振る気功体操)】Mind and body Refreshing YOGA NOTEBOOK心身爽快ヨガノート|にほんブログ村 ボディワーク|ヨガステーション ヨガブログ集|
2011/11/26
わたしの故郷、喜多方市は太極拳の町宣言をし市民の健康づくりとして太極拳を奨励しているようです。その太極拳をやりやすくアレンジした、太極拳ゆったり体操というメニューもあります。立って動くのはキツイ方のため椅子に坐った動きや、いすの側に立ちバランスをとりやすくする方法も考えられているようです。イラストは、太極拳のなかで足裏を蹴り出す動き、とう脚です。(とうは足偏に登)Aは普通の太極拳のとう脚。Bは喜多方のゆったり体操 椅子の脇に立ち、バランスをとった、とう脚の動きです。 膝を持ち上げてから、できる範囲で膝を伸ばすようにするといいです。 足の高さは低くていいです。 足裏・踵で蹴る動きですのでアキレス腱も伸ばします。 椅子の逆側に立ち、反対の動きもしましょう。 (実際は蹴りだす前に体をかがめたり、伸び上がる動作が入ります。) 注意 CとDは 椅子に坐る太極拳を自分流に工夫したものです。(ゆったり体操全部がわかる資料がないもので~)C 椅子に腰掛け、片足を上げ下げします。 体をかがめ両手をお腹前に右腕を上にクロス。 体を起こし、両手を横へ広げます。 両手で大きな空気のボールを抱えているイメージを。 同時にゆっく~り右足を上げゆっく~りおろしましょう。 反対は、 体をかがめ左腕を上にお腹前でクロス。 体を起こし両手を広げ、 またゆっく~り左足を上げゆっく~りおろします。D 足を蹴る方の膝を開き、斜め前にあげる本来のとう脚に近い動きです。 蹴った足の真上に前の腕を出し、視線は蹴りだした足の方向を見ます。 反対の腕は後ろ斜めに伸ばします。 Mind and body Refreshing YOGA NOTEBOOK心身爽快ヨガノート|にほんブログ村 ボディワーク|ヨガステーション ヨガブログ集|
2011/11/26
チベット体操の新しいイラストを描きました。チベット体操の説明はこちらにあります。⇒チベット体操とヨガハート(^-^)リンク|クリック募金|日本赤十字社 東日本大震災義援金| |日本ユニセフ協会|あしなが育英会|Mind and bodyRefreshingYOGA NOTEBOOK 心身爽快ヨガノート
2011/05/27
真向法(まっこうほう)のイラストを今日描きました。いつもと絵柄(キャラクター)を変えてます。(*^_^*)真向法は、一日2回朝晩5分ずつで できる日本の伝統ある健康体操です。 これを見てヨガの経験のある方は、ヨガにもあるポーズだとお気づきだと思いますが、真向法として行なう場合は、第一~第三体操までは、口から息を吐きながら前屈し、吸う息で体を起こす動きを10回繰り返します。第四体操はヨガと同じで静止ポーズです。真向法とヨガについてはこちらでも解説してます。⇒真向法とヨガMind and bodyRefreshingYOGA NOTEBOOK 心身爽快ヨガノート ハート(^-^)リンク|クリック募金|日本赤十字社 東日本大震災義援金| |日本ユニセフ協会|あしなが育英会|
2011/05/26
スワイショウ解説のサイトをリニュアルしました。ここではスワイショウ説明用イラストをご紹介します。1:スワイショウの基本的立ち方のイラストです。2:前後に手を振るスワイショウです。3: ねじりのスワイショウ1 腰に巻きつける4:ねじりのスワイショウ2 大きく体をねじる5:横振りのスワイショウ6:前後交互振りのスワイショウ詳しい説明は【いろいろなスワイショウ(手を振る気功体操)解説】をご覧下さいませ。Mind and bodyRefreshingYOGA NOTEBOOK心身爽快ヨガノート
2011/05/24
体の使い方をスワイショウから別のもの”バレエ”に広げてみます。イラストはバレエの基本的な立ち方5種類(position des pieds)です。五つの立ち方全部が、180度の開きで爪先を外に向けています。 私が考えるには、爪先を開いた捻りのスワイショウのように、足を開いた側に腰を回転させやすくなるからだと思われます。 左右に極端に爪先を開いていますから、左右どちらの方向にも腰の向きをすばやく動かしジャンプ・回転がしやすくなっています。後ろにもすぐ向けますね。 足の向きが回転力のエンジンを作っています。 また全方向に体を向けることが可能なので、体を包む球体を想定してみると、その全ての向きに手・脚を高く上げる・長く伸ばすという美しい舞踊表現ができるのです。 それをさらに立体的にする基礎訓練が、1の立ち方でしゃがんだり立ち上がったりする”プリエ”の練習です。腰の高低やジャンプの溜めで、球体の表現に縦軸の幅をつけています。スワイショウにもどると、導引体操であるスワイショウは目的が芸術表現ではないですから、腰の向きや、膝の曲げによる高低差を利用した様々な手の振りで、自分の運動エネルギー・心理エネルギー・気のエネルギーを発散させたり、滞っていたのを通したりという自己の心身を包む気の球体を磨くための体操だということになります。Mind and body RefreshingYOGA NOTEBOOK心身爽快ヨガノート スワイショウの基本的なことはこちらでも書いています。【スワイショウ(手を振る気功体操)】
2011/05/16
手を振る気功・導引術スワイショウのレポートの続きです。●スワイショウで遊ぶ(体の発見:気功導引) ●スワイショウ前後振り(スワイショウ分析 (振りの振動から、微細な気の振動へ)) 今回は捻るタイプのスワイショウ2種類のレポートです。足を広めに開いて立ち、両手を体に巻きつけるように捻って手を振るスワイショウで、 A・つま先を正面に向けて両手を振ってみる。 B・つま先を外に八の字に開いて振ってみる。この二通りのやり方で動作を観察してみました。 ご自分で試される方は、体から余分な力を抜き、気持ちはリラックスして身体感覚をみていってください。特に顔・首・肩・膝裏は柔らかくしておきます。 Aのつま先を正面にした捻りのスワイショウをしていくと、腰から上だけが捻れていく形になっていきます。それは、左右の重心移動が腰で止まり下半身が安定しているからです。上体だけの捻りなので勢いが出ず、手の振りは低い軌道を描きます。 Bのつま先外八の字の捻りスワイショウでは、手の振りに伴う左右の重心移動が振った方の足に移り、腰が開いていきます。(足先の向く方に腰がついていくので)反対の足は軽くなり踵が浮いてきます。後ろ足から上の手までを繋ぐ全身の捻りとなり、手を振る軌道は高くなっていきます。スワイショウの効果面には、(1)気血の巡りをよくし体調を整える面と、(2)繰り返し律動運動をすることで、独特の瞑想状態に入りやすくする面の、二通り効果があると思います。{(2)は中国気功の世界では”入静(にゅうせい)”といっています。}この二つのスワイショウの効果でAとBの違いを考えてみると、 Aは下半身に気を沈め、上半身の気血を循環させていく働きが強いようです。腕を体に巻きつけ叩く効果でいえば、低い軌道で腰まわりを叩きます。ツボ(経穴)では、背中側 命門(めいもん:第2腰椎と第3腰椎の間)、 京門(けいもん)浮き肋骨の一番下の先、 また腎兪(じんゆ)気海兪(きかいゆ)大腸兪(だいちょうゆ)腹部側 帯脈(たいみゃく:肋骨最下部の先)天枢(てんすう:へその横)等が叩きやすくなります。武術的にはAのスワイショウは、安定して敵の動作を捌(さば)く動きがやりやすいと思います。入静の方から見れば、下半身が安定した静かな動作ですので入静状態に入りやすいかもしれません。 Bのスワイショウは、下から上までを使った捻りですから全身の気血の巡りをよくします。腕は振りに応じ低い振りから高い振りへと変化が大きいですし、消費カロリーも大きく、ダイエット効果のあるスワイショウと言っていいと思います。ツボ刺激では、胸から肩に腕を巻きつけ叩く刺激ができます。Aのツボに加え、 肩井(けんせい) 中府(ちゅうふ:体前面・肩と胸の境)などが叩きやすいツボです。 肩の柔らかい方でしたら”膏肓(こうこう:肩甲骨上部内がわも叩けるでしょう。 Bは武術的には鞭(むち)のように打撃を出す動作につながるかと思います。野球のバッターの球を打つ動作やゴルフスィングのような感じです。入静に入るとしたらこちらは余分なエネルギーを発散させつつ、ランナーズハイのような入り方になります。Mind and body RefreshingYOGA NOTEBOOK心身爽快ヨガノート スワイショウの基本的なことはこちらでも書いています。【スワイショウ(手を振る気功体操)】おすすめの本「導引」という癒し
2011/05/15
前回に紹介したスワイショウ(手を振る気功導引体操)を実際に試した方はいらっしゃいましたか。そのスワイショウを自分でおこない、気づいたことを書いてみます。イラストは、膝を軽く曲げて行なうスワイショウ(基本形)です。腕を前後に振るだけですが、観察するといろんなことに気づきます。観察・気づきには、力んでいたら出来ないのでリラックスして、ゆっくり丁寧に動作を行なうようにします。しばらく手を前後にふっていると、体の部分が手の振りに対して動いているが分かります。腕を前に振るときには、腰が後ろにかすかに動きます。腕を後ろに振るときは、腰が前に動いて体のバランスをとろうとしています。膝も腰に連れて動いています。 スワイショウの腕と重心の関係。 1 前に腕を振ると腰と膝が後ろに動き、 重心は踵にかかり、つま先が軽くなり、 2 後ろに腕を振ると腰と膝が前に動き、 重心はつま先にかかり、踵が軽くなります。 膝を伸ばしてスワイショウをおこなってみると、膝のクッションがないため、重心移動にともない、大きい前振りのとき踵が浮き、後ろ振りではつま先が浮いてきます。踵があがると体があがり、つま先があがり踵がおりれば体が下がるという、全身の上下動が生まれています。一方膝を軽く曲げたスワイショウでは、膝のクッションにより上下動が吸収されるのと、腰をおろした姿勢で足裏のとらえがしっかりしているので、上下動の動きが抑えられ前後動のはたらきが保たれてます。膝を曲げたスワイショウで、頭の動きを感じてみると、前振りのとき、あごが引け、少しうつむきになり、後ろ振りのときは、あごがあがり、少し上を向いています。その観察を全身に広げてみると、腕振りに同調して体の前面と背面に伸縮の波が起きているようです。前後の重心移動が起こす伸縮です。腕が前のときは、上体が丸まり背中側が上下に伸び、お腹側が縮みます。 腕が後ろのときは、上体が反り お腹側が上下に伸び、背中は丸まります。 イラストで力の流れを確認してください。 この背腹の力の流れに、 上は頭の動きの流れを矢印にして加え、 真ん中は腰の前後の矢印。 下には足の踵とつま先の力の流れの矢印を加えてみましょう。スワイショウではたらく力が円になっているのがわかると思います。腰から上の円、腰から下の円のふたつがあります。自分はスワイショウの腕振り体操の律動リズムから、この流れを感じました。腰から上の円はまるで小周天(しょうしゅうてん)の図みたいです。背中の”陽”のセンターラインの経絡である督脈と、お腹側の”陰”のセンターライン任脈を結ぶ円に気を回していくのが小周天ですが、スワイショウは、その気のルートを巡りやすくしているとも考えられます。ヨガの考えでは、粗大な事柄から、微細な事柄へ行を進めていくという考えがありますスワイショウに当てはめると、粗大な体の動きの力(振りによる振動)で気のルートを開発し、意念を使う小周天の段階で”微細”な力(振動)をあつかっていくのでしょうか。Mind and body RefreshingYOGA NOTEBOOK心身爽快ヨガノート |スワイショウ|
2011/05/09
気功・導引術にスワイショウという運動があります。手・腕をふることによって気血の運行をよくする運動です。同じ中国生まれの太極拳の準備運動などに、このスワイショウのバリエーション版をやったりします。立って、手を振るだけですから、実に簡単な運動・体操ですが運動または体操というものを筋肉を鍛えるものだ。またはカロリー消費のためにするものだ、というような合理的にきっぱり言い切ってしまうと、こういう一見単純すぎる伝統の運動・体操の持っている持ち味を捨ててしまうことになるような気がします。簡単だから誰でもやってみれますし、意味があるから現代まで受け継がれてきているのですから。 自分がやってるスワイショウ(手を振る導引体操)の練習実験を これを読んだ人にもやって欲しいと思います。 いやヨガに興味のある方はぜひやってください。(*^_^*)とりあえずは全身の連動性を感じてみることから、紹介します。代表的なスワイショウは、手を前後にふるものと、体に巻きつけるように振るものの二つです。前後に振るスワイショウのやりかたです。立って腰幅より広く足を開いて、つま先正面。つま先の向きと膝頭の向きをそろえましょう。両手をいっしょに前後に振りはじめます。呼吸は自然な呼吸で。ゆっくりゆっくり。力を抜いて、腕の重さが次の振りへつながるように、ゆらゆら前後に振っていくと、ゆれが体をほぐしていきます。では、実験1 A、膝をまっすぐにして前後振りをしてみましょう。 この姿勢のスワイショウをしばらく、続けてみてください。 B、次に膝を軽く曲げて前後振りをしてみましょう。 観察:腕の振りと膝のクッションの関係はどうでしょう? 体重の前後の移動、上下の移動を感じてみます。 行なった気持ちはどっちが気持ちいいですか? 膝の曲げ伸ばしと腰椎の関係はどうですか?実験2 腕を体に巻きつけるように振るスワイショウです。 足は腰幅の2倍に開いてください。 C、つま先を正面に向けて両手を左右に振り、 振りにあわせ体の捻りをつくっていきます。 しばらくつづけて下さい。 D、こんどはつま先を外にハの字に開いて ねじり振りをしてみましょう。 観察:CとDでは腕の振りの高さが変わります。 なぜでしょう? つま先の向きと膝の向きが骨盤の回転に関係しているのが 感じられますか?これを発見したときは、うれしかったですね。自分の中で動いている命の働き、仕組みに近づけた喜びというんでしょうか。ヨガも、なになにのポーズ、なんとかアサナといって名前でわかった気になったり、形だけのポーズをするより、気持ちを入れて自分の心身に取り組んでみる。すると発見がある。ささやかな進歩がある。気持ちは楽しむ・遊ぶ気持ちでいいんです。自分の体で遊べ発見がある、お金もかからないし、人手もいらない。こんな手軽な良いことないと思うんです。Mind and body RefreshingYOGA NOTEBOOK心身爽快ヨガノート |スワイショウ|
2011/05/03
これは、田舎の母に送っている健康体操のハガキです。母は高齢ですし持病もあり、あちこち痛むところもあるという状況ですから、激しいことは出来ません。出来るだけ簡単に実行しやすいものを、日本の健康ヨガ(東洋健康法の集大成)の方法から選んで書いて送るようにしました。プライベートなものですが、同じような年齢の方、体がちょっと不自由になってきた方のお役に立てるかも知れませんのでここに公開することにします。1回目は足、足の指を動かすことで体の末端までの血行や、神経の働きを良くする体操です。姿勢・状況 (1)寝たままで行なう。ふとんの中で足に意識を向け行ないます。 寝起き、就寝前にどうぞ。 (2)坐って行なう。床に座り足を投げ出して。 (3)風呂の中で暖まりながら行なう。 * のぼせないよう注意しましょう。 呼吸 すべて腹式呼吸で行なうと良いです。 息を出来るだけゆっくり長く吐き、お腹を凹まし~足の指をいっぱい開く~。 息を吸って、お腹をゆるめ戻してリラックス~。というふうに行ないます。 体を動かすことにがんばり過ぎて、息をすることを忘れないように。足の体操(1)足の指を開く体操 10回~30回 足の指と指の間を、吐く息でいっぱい開き~、息を吸ってゆるめるを10回以上。(2)足の指を握る体操 10回~30回 足の指をぎゅっと吐く息で握り~、息を吸って戻すを10回以上。(3)足の指を反らす体操 10回~30回 足の指を吐く息で反らし~、息を吸って戻すを10回以上。(4)足首回し 内回し外回しをゆったり呼吸に合わせそれぞれ10回以上。Mind and body RefreshingYOGA NOTEBOOK心身爽快ヨガノート
2011/04/22
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