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2007/05/29
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カテゴリ: カテゴリ未分類
これまで、ビタミンCを過剰摂取した場合骨形成異常を示す可能性がある、ということを中心に取り上げて来ました。

ビタミンCは比較的高用量でも目立った副作用が出にくいため、「ビタミンCは水溶性なので、多めに与えても不要な分は直ぐに体外に排出される。予防のために多めに摂取した方がいい」、というような安直な記載が、サプリメント等のショップ関係者のみならず、通常の愛犬家のサイトでもかなり見られる、ということもありました。


一般に日本のショップは販売に好都合な部分だけ引用する誇大広告が目に付きますし、健康管理士を名乗るサイトがこの 日米サプリメント事情 、という様なでっち上げを堂々と行っている位ですから、無理も無いのかも知れませんけれど。
(JAMAが自説をひるがえす、というような事実はありません。
ビタミンEやベータカロチンのサプリメント摂取の弊害等が何度も取り上げられたことは、日本の新聞・雑誌等でご存知だと思います。
ロバート フレッチャー及び、キャサリン フェアフィールド 両医学博士が発表、という記載と(2002.6.19)という日付からすると、多分オリジナルは Vitamins for chronic disease prevention in adults: clinical applications. だと思います。
これは、タイトルこそ「慢性病予防のためのビタミン」とありますけれど、内容は、欠乏症を防ぐ通常用量の摂取は必要かも知れないけれど、全ての成人がビタミンサプリメントを摂取することに関しては慎重であるべき(未だエビデンスが存在しないので)、ということや、妊婦の高用量ビタミンAや、脂溶性ビタミンの過剰摂取を控えるべき、というものです。
米医学会誌、「抗酸化サプリで寿命短縮」の報告 というレポートからも、この姿勢が継続していることがわかると思います)


こういった、似非(?)健康管理士が、『ビタミンCは生体を守る40以上もの働きをしていますが、たくさん働いてくれた方が身体のために良いはずです。水位の高いダム(体内ストックが多い)では充分に発電できますが、水位の低いダム(体内ストックが少ない)では、充分に発電する事ができないという状態を考えると分かり易いと思います。』( ビタミンCについて )、という様な、とんでもないことを如何にも科学的事実であるかの様に掲載していますので、ビタミンCは高用量の方がいい、と思い込む人も多いのかも知れません。




厚生労働省の 「日本人の食事摂取基準(2005年版)」 では、摂取上限値の設定されていない栄養素に付いては、

『上限量が設定されていない栄養素が存在する。これは、数値を決定するための科学的根拠が十分に存在していないことを示すものであって、多量に摂取しても健康障害が発生しないことを保障するものではない。』

としています。


また、ショップでも、大手のケンコーコム等ではきちんと ビタミンC の様に

『多量摂取により疫病が治癒したり、より健康が増進するものではありません。1日の摂取目安量を守ってください』







ビタミンCの副作用に関しましては、ちょっと面白い資料があります。
アスコルビン酸カルシウム指定のための検討報告書 (PDFです)の中で、アスコルビン酸、アスコルビン酸カルシウム等の特性や毒性等に付いて詳細に検討しています。

安全性や毒性等は次回記載することとしまして、今回は薬理作用に付いてです。

アスコルビン酸の薬理作用としましては、

・血小板増加作用

・アドレナリン作動神経系への作用
・利尿作用

等が挙げられています。

この中で気になりますのは、赤血球 溶血 作用です。

これまでは、私は、この 貧血 にありますように、ビタミンCの欠乏による貧血しか頭にありませんでした。


改めてMEDLINEで検索しますと、 Ascorbic acid-induced hemolysis of paroxysmal nocturnal hemoglobinuria erythrocytes が見つかりました。
タイトルの「アスコルビン酸起因の 発作性夜間血色素尿症の溶血 」から、何となくわかりますけれど、このレポートはタイトルだけで、アブストラクトもありません。


更に検索しますと、 Acute haemolysis induced by high dose ascorbic acid in glucose-6-phosphate dehydrogenase deficiency. (PDFです)が見つかり、 G6-PD欠損症 は全世界で1億人以上患者がいるけれど、ビタミンC(の多量摂取)は危ない様だ、とわかりました。
このG6-PD欠損症に関しましては、結構ビタミンCとの関連を指摘するサイトがあり、他にもAIDS関連での言及も目に付きました。



これらは、元々急性溶血の素養があるので・・・、と思いましたけれど、この Vitamin C-induced erythrocyte damage in premature infants. はマルチビタミンが素因となる幼児の ハインツ小体 による溶血性貧血のレポートです。
モルモットも影響を受けた、ともあります。

犬の場合はモルモットやヒトとビタミンCに対する動態は異なる様ですので、犬の場合も同様に発生するのかどうかはもうちょっと調べてみないと何とも言えませんけれど、高用量のサプリメントは避けた方がいいかも知れません。


尚、ビタミンCの大量投与による結石(シュウ酸カルシウム)は、この大塚製薬の ビタミンCを取りすぎると結石になると聞いたのですが、本当ですか? でも特に問題ない、と回答されていますし、上記 アスコルビン酸カルシウム指定のための検討報告書 (PDFです)の中でも、色々な実験レポートにより、問題ないことが示されています。







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最終更新日  2007/05/30 04:51:56 AM
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