♪らんどくつんどく♪

2003.01.25
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陰山英男著・小学館

 兵庫県の朝来町にある山口小。ここが教育関係者のなかでは話題になって久しい(らしい)。2000年の秋にNHKの「クローズアップ現代」で取り上げられたこの学校の実践。読み書き計算を徹底して反復学習することで、子どもたちに基礎学力と集中力、できるという自信がつく。その自信がもとになって、全体的な学力のアップに成功した、その実践を中心になって進めてきたのが著者の陰山先生なのです。

 名前だけは聞いていて遅ればせながら本を読んだのですが、つい先日の金曜日、広島県の尾道にある小学校の校長として赴任することになったとニュースで知ってびっくり。先生の HP の掲示板には励ましと、惜しむ声とがぞくぞくと寄せられていて、彼の影響力のすごさを知りました。この小学校、陰山先生のもとで働きたいという先生を集め、山口小で行われてきた陰山メソッドを本格的にやっていくらしい。公立小で! そんな時代になったんですねえ。

 反復練習。「読み」は、音読・暗誦学習。丸暗記の得意な子どもの時期に、記憶力をつけると自信につながる。「書き」では新出漢字を教科書の進行とは別にさっさと学習して復習の時間をとる。熟語での連想学習が効果的。「計算」は百ます計算というユニークな方法で、加減乗除をひたすら繰り返す。時間を計ってゲーム感覚で行うと、集中力がつき計算も速くなる。

 こうした取り組みはいわゆる詰め込み教育とは違うものだと陰山先生は主張しています。授業の最初5~10分ほどのドリル練習、それだけで実際の授業の進行が逆にスムーズになるといいます。準備体操のようなものでしょうか。
 山口小の取り組みが成功した条件として、学級の枠を取り払って学校ぐるみの6年間一貫指導で行われたこと、保護者の理解もあり、子どもたちの生活習慣のリズム(ご飯の朝食をとる。夜早く寝る。テレビの時間を減らす)がきちっとしていたこと、などがあるようです。
 学級の枠を取り払う例として面白いのが「お話しを聞く会」。全教師が読み聞かせの本をえらび、子どもたちはどの先生が読むか知らないまま本の題名だけでどれを聞くかえらぶ。担任以外の先生や違う学年の子どもたちとふれあうチャンスにもなっているそうです。これって、すぐにでも実践できそうな楽しい授業!


 ゆとりとか総合学習とか、目的自体は間違っていないけれど、基礎ができてないままに行ったせいで学力低下・キレる子どもたちという結果が生じている。いまになって見直されつつある基礎的な能力。それは訓練してつけるしかない。勉強を一生懸命することを否定的にいう風潮がありますが、「子どもは勉強したがっている。もっと伸びたがっている」のですね。
 計算とか、漢字を覚えるとか、最初の段階でつまづくと自分はダメなんだと思ってしまう。それはとても不幸なことで、だれだってやればできるし、楽しくできる方法があるよ、というのが陰山メソッドなのでしょう。





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Last updated  2003.01.30 13:01:33


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