ご承知の通り、日本の相対的貧困率は15.7%(厚生労働省「2019年国民生活基礎調査」)で、主要7カ国(G7)のうち米国に次いで2番目に高い。母子家庭に限ると貧困率は最悪で、米国36%、フランス12%、英国7%に対して日本は58%と半数超だ。シングルマザーの就業率は先進国でもっとも高い84.5%なのに、3人に2人が貧困というパラドックスが存在する(経済協力開発機構(OECD) Educational Opportunity for All、Overcoming Inequality throughout the Life Course)。
日本の最低賃金の低さ、円安で深刻化 幼少期に低所得の家庭で育った人は、そうでない場合に比べ、大学卒業の確率が約20%低く、成人後に貧困状態に陥る確率が約4%高くなり、成人後に幸福だと感じる確率は約9%低くなり、健康だと感じる確率は約12%低くなるという分析結果や、成人期に低所得を脱しても死亡リスクが最大2.3倍高くなるなど、成人期の幸福感や健康にまで影響を及ぼすことも分かっている(Child poverty as a determinant of life outcomes: Evidence from nationwide surveys in Japan/Takashi Oshio, Shinpei Sano & Miki Kobayashi)。