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2016年03月04日
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カテゴリ: ご当地グルメ





 −−潮鰹とは。

 カツオを丸ごと約2週間塩に漬け込み、潮風に当てて乾燥させたものです。縁起物でもあり、漁船の船主らは航海の安全と豊漁を祈って作りました。

 −−お正月の飾り物でもあったとか。

 ワラで飾り付けして、正月の神棚に供えました。三が日が過ぎると神棚から下ろし、薄く切ってあぶり茶漬けにしたり、吸い物にしてお節の具を入れるなどして食べます。正月に飾られる潮鰹を見ると、新年を迎える高揚感があって、皆で潮鰹の茶漬けをすすって食べるのがとても楽しみでした。

 −−おいしいものなんですね。

 ところが、潮鰹を贈答品として受け取った町外の方から「もらって一番うれしくない贈り物」と電話で言われ、ショックでした。確かに、そのままだと生臭いし、風通しのいい場所で保管しないとカビが生えます。硬くて切り分けるのも大変で、塩っ辛い。調理法を知らないとおいしく食べられない。

 −−そこで研究会を作ったんですね。

 神様に供える特別な食べ物なのに、そうした伝統がなくなってしまうのは寂しい。もっと家庭で気軽に手に取ってもらえるものにする必要があると感じました。現在製造するのは、私のところを含め町内の田子地区の3社のみですしね。

 −−苦労も多かったようですね。

 家庭でも調理しやすいよう、切り身や焼き身の商品を作って販売してみました。ただ地元のお年寄りからは「神聖な食べ物。そんな売り方をしてはいけない」と叱られました。地元の子供たちに郷土の味を知ってもらいたいと、給食での提供や食育授業を始め、現在では町内すべての小中学校や隣接する松崎町の高校などで毎年続けています。

 −−町外での活動はいかがですか。

 「西伊豆しおかつおうどん」としてご当地グルメの大会にも出場するなど、まずは知ってもらうことに力を入れています。イタリアと韓国で潮鰹についてレクチャーもしました。おかげさまで、研究会設立当時は年1トンだった生産量が24トンと大幅に増えました。

 −−今後の目標は。

 伊豆半島では子供たちの間で知られるようになりました。地道に食育活動を続け、海外のお客さんにも仕込みの現場に足を運んで、味わってもらう活動を続けます。

「味の箱舟」32品を登録 消滅危機の食文化

 食文化や食材の価値を再評価する運動に取り組む団体「スローフードジャパン」は2014年7月、地域や自然、暮らしと結びついているものの、消滅の危機にある食文化を保存する「味の箱舟」に潮鰹を登録した。現在の登録数は32品。ハタハタのしょっつる(秋田県)、クサヤモロのくさや(伊豆大島など)、サバのなれずし(福井県)などがある。

 スローフードジャパンの石田雅芳さん(48)は「グローバリズムの波の中で、流通の都合から食べ物が均一化され淘汰(とうた)されている。食文化を守ることは、作り手を守り、地域経済を守ることにつながる」と話している。






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最終更新日  2016年03月04日 08時04分48秒
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