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この人の書く文章がとても好きだと思う。世の中に文章のうまい人はたくさんいるけどいつまでも読んでいたい、読み終えるのが惜しい、とまで思う人はあまりいない。難しい言葉も厄介な言い回しもほとんどなくてするする~っと読めて頭やら心やらにすんなり入ってくるので一体どこがうまいのか全くわからない。それなのに決して他人と混じらない個性がある。技術的にも芸術的にも本当に優れているんじゃないかと思う。この本はエッセイで「走ること」について書く一方で「小説を書くこと」についても考察されている。もう長い間、走ることを習慣にしているこの人が長編小説に取り組むとき、書くという行為もまた日常の習慣として行われる。静かに、ペースを守って、確実に。きっとその姿は長距離を走るランナーみたいな感じなんだろうなあと思う。物語を生み出す力は、破天荒であったり不健康であったりという、予測不能な生き方からだけじゃなく、慎重に継続される日常の中からも生まれ得るんだと知ることができる。明日からもまた、平静を保って、いろんなことに適度な距離を取って、通り過ぎるものをしっかり見極めておこう、というような静かな決意を後押ししてくれる気がした。この人の久しぶりの長編小説が29日に発売される。上下巻2冊、その日にすぐ、買いに行こうと思う。仕事柄(?)、本を買うことはとても少なくてたいていのものは借りて済ませるのだけどそんなことはしたくない、と思う。借りる順番が回ってくるタイミングだとか、返却の期限だとか、そんなものに乱されることなくマイペースを守って大切に読みたいと思うので。これは破格の敬意だ。めったに長編を出されないことにも起因しているかもしれないけど心底、楽しみにしていることは間違いない。
2009.05.26
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昨晩くらいなら、「1番は誰だったかって?もう~やめてくれよ~」とか、「また日本で初めてかよ~」「また俺~?」などとフルーツポンチ風に言いたいところだったけれども(彼らを最近見ない気がするけれども…)今日、職場で1日過ごしてみてだんだん大変な感じになってきました。通勤時には車両にひとりだったマスク姿が、帰るころには7~8倍程度に増え夕方になるにつれ、お客様のマスク着用率が増え再来週、県立美術館に一緒に行く予定にしている友達は「行き先を変更したい」とメールを寄越し滅多に連絡してこない父からは「マスクが売り切れているなら送ってあげようか?」などと言われ。ちょっとした公共施設である私の職場では、明日から消毒薬を常備するそうです。そんな中、休みの私は近場の観光施設へのほのほと遊びに行きますが。そうなってくると、周りの空気自体が何となくウイルスに汚染されているという錯覚に陥りそうになりますがイヤちょっと待て。公開はされていなかったものの、数日前から感染事例があったわけだから私自身の日常は昨日と今日とで何も変わりはないはず。そもそもその類の病で今まで苦しんだことがあるか?と問われればなくはないけど自然治癒に任せられる程度でしたと答えることと思われます。震災の時と同じように上空を飛ぶヘリの音に、「ああきっと取材が来てるんだな」と思ってちょっと複雑な気分になったりはするけどまあ、目を曇らせんとこう。ただ、油断は禁物なので手洗いとうがいは心がけようと思うけどこうなったらまあ、マスクもしちゃおっかな~と思うけど。少なくとも、人に迷惑をかけないようにはしよう~。びっくりした。
2009.05.16
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ご無沙汰しています。近頃ちっとも文章というものを書いていない。ちょっとよわよわっ…日常的にはなぜかいらいらっとしています。何ということはないのに全体的に機嫌がナナメです。◇最近読んだ本の覚え書き◇『わたしを離さないで』カズオ・イシグロ薦めてくれた友達は「こわいなあと思った」と言った。一人称小説で、主人公の回想をベースに話が進んでいく。主人公たちが幸せな子ども時代を過ごした場所の特殊性や主人公たち自身の、完全に一般人とは異なる生存のあり方が徐々に明らかになっていく。そんな、独特な世界を描いてはいても同じ人間の心の動きに共感してしまう。主人公の延々と続く回想に付き合って、一緒に心が動いてでも根本的に私たちとは違う状況が最終的な共感をどこかで拒んでいる気がする。悲しい話だと思う。でも悲しいと単純に言うことができない。原題は「Never Let Me Go」「離さないで」、という訳がちょっと湿っぽい気がする。私をどこにもやらないで、、、というよりそのまま、行かせないで、でいいかも。とは言いながらも、主人公の行く末を読者の誰も止めることができない。主人公と読者との距離が、絶望的に遠い気がする。『図書館戦争』有川浩これも友達から「読んでみて」と言われて読んだ。図書館の自由に関する宣言という、実在するものをベースにして図書館と、出版物に検閲を加えようとする団体との間に起こる“戦争”を描く。それは、表現の自由をめぐる戦いでもある。キャラクターが立っていて、読みやすい。感情移入しやすい感じ。前に『阪急電車』も読んだけど、読ませる話作りが上手だなあと思う。でも、たぶんこの人のはもう読まない。なんか、体質的に合わない。さっさっと読み飛ばしてしまいたくなる。『美女と竹林』森見登美彦モリミさんはとことんエンタテイメントに徹したものを書きながら匂い立つ文体もある。と思う。文章が上手だなあといつも思い読んだ直後はモリミ文体に影響される。いいなあ~、モリミ。会ってみたら普通の人なんだろうなあ2人きりだったら絶対話が弾まないだろうなあ、と思えるところがまたちょっといい。その他、料理本を読むのが楽しいこのごろ。しんどいときには料理本をめくり、簡単すぎず、また難しすぎない料理を作ると無心になれてたまっていたものが発散されるということを発見。
2009.05.12
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