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一度は泊まってみたいと思っていました。和平飯店。何しろ古い建物フェチ。だからこそ上海にもう一度行きたいと思ったわけで、外灘はもちろん、各所に残る租界の跡。上海の最大の魅力です。前回は中に入ってうろうろと散策するだけだった和平飯店ですが、今回はいくつかの要因で泊まることができる運びとなりました。私たちの到着日と翌日は、うんこさんはお仕事です。そして、うんこさんの家は古北地区、つまり外灘界隈から遠いのです。そこで我々は最初の一泊をうんこさんの家ではなく和平飯店に決め、到着日と翌日をその近辺徘徊日としました。「でも和平高いぞ」とガイドブックを見る夫。「うんこさんにドメスティックパワーを見せてもらうのだ」と私。現地で予約した方が安いはず。ここはうんこさんに頑張ってもらおうではありませんか。しかもこの大晦日の紅白では、ユーミンが和平飯店で歌いそれを中継するとのこと、もしかして部屋がいっぱいになっちゃってるんじゃなかろうか。そんな心配もしてみました。結果は、うんこさん頑張りました。大変いい仕事をしました。泊まりたかった北楼のスタンダードを680元でとってくれました。しかし、まぬけなうんこさんのやることです。このまますんなりといく訳はありません。当日ホテルを訪れた私たちに、割と感じのいいフロント青年は「今朝キャンセルされてまーす」とさわやかに言い放つのです。「きゃんせる?誰が?誰がキャンセルしちゃったの?私してないよ。」「知りません。でも大丈夫。部屋を用意します。680元でよいです。」「・・・あ、そー。泊まれんのね?んじゃ、どうでもいいです。」こうして案内されたのは3階(?←すでにおぼろげ)のながーいながーい廊下をくねくね進んだ一番奥の部屋。ドアを開けると広いリビングがあり、天井もたかーい。さらにその奥にはまたまたひろーい寝室があります。浴室も広い。「広いね~」と娘ははしゃぎまわります。「これで680元?わーステキーいかすー」と親も浮かれます。しかし、信じられないくらいに寒い・・・!!「ここ、絶対しばらく使ってなかったねえ!サミーサミー」と暖房を入れます。そう、暖房ついてなかったのです。早くあったまれと待ちますが、一向に暖まりません。かなり初期の段階でこの部屋の暖房設備に疑問を持ちました。立ち上がりが悪すぎるのです。しばらくしてもまったくといっていいほど温度の変化のない部屋で徐々に体は冷えます。廊下に出ると、なぜか部屋よりずっとあたたかです。「おかしいよ。暖房効かないよ!」と電話をします。現れたのはパネルヒーターを持ったおじさんです。ちぃせぇ・・・とても小さいパネル。そんなものでこの広大な部屋は暖まらない。絶対暖まらない。それでなんとかなると思って持ってきているのか、おじさん。さらに、天井部分にあるエアコンの吹き出し口を指差し「冷たい風が出てるよ。ありえないよ。今冬だよ」と訴えると、おじさんは片言の英語で「コッチ、コワレテル」。ほほーそうかそうか。んじゃ仕方ないね。この小さいパネルと窓際にあるでかいけど全然熱くならないパネルとでなんとかするしかないね。でも、これは、なんとかなるような寒さでは、ないんじゃ!!再び受話器をつかんでフロントに、「寒い!寒すぎる!死んじゃう、死んじゃう、死んじゃうよ?」と電話します。「次は何がくるかなあ。もう一つパネルヒーターくるかなあ。・・・あははあははは・・・」と待っているとやってきたのはベルボーイさんでした。「チェンジかい?チェンジだろう?そうだよなあっ?!」と泣きながら詰め寄ると、「チェンジチェンジ」とうなづいて荷物を運び出してくれました。暖かい廊下をまたくねくねと歩き、ドアを押さえてないとあっという間に閉まってはさまってしまうエレベーターに乗り、6階で降ります。(これもおぼろげ)目の前にはEXECTIVE FLOORと書いてあります。ビジネスセンターもこの階にあります。「ん?なんでエグゼクティブなのかな?私たちは680元しか払わないんですヨ」とちらちらベルボーイさんの顔色を伺いながら部屋へと進みます。「さっきの部屋より狭くなっちゃうだろうねえ。」「二部屋はないだろ。さっきのは、明らかに使ってないとこに入れちゃえ、って感じだったもんなあ。だから広かったんだな。」「あの古くさい感じと広さ、よかったね。あれで寒くなかったらなあ。」などとこそこそ話していると、ボーイさんが鍵を開けてくれました。入るとまず廊下。ドアが二つ並んでいて、一つはベッドがあり、隣は浴室のドアです。「あ、やっぱ狭いね。」「でもあったか~い・・・気持ちい~」荷物を出しながらぬくぬくしていると、夫が廊下にもう一つドアを見つけました。「これは何だ?!」「気をつけろ!開けると寒くなるドアかもしれない!」あけると、そこにはあたたか~いリビングがありました。「い、言っとくけど、ほんとに680元しか払わないよっ!」と再び叫びます。誰に言っているのかもうわかりません。よく見ると部屋がとてもきれい。古びた感じがありません。まず、家具、調度品が新しい。そしてカーテン、クッションなどのファブリックが新しい。特にカーテンは厚地で柔らかい。最初の部屋のカーテンは固くて薄くてしわしわで、閉めても閉めてもしわしわで、のばしてものばしてもしわしわで、隙間ができてしまうのでした。窓からの冷気が侵入し放題という逸品でした。カーペットも新しい。照明も明るい。さらに、浴室が、ジェットバス。アンド、鏡貼り。オゥ・・・しびれる! つまりこっちはリフォーム後の部屋だったのですね。ちなみに廊下にはもう一つドアがあり、その中は大きなクローゼットでした。ドアだらけの廊下です。娘はそこにあった金庫をぬいぐるみの家と勝手に決め、暗証番号の設定をしないまま閉めてしまい、かなり泣きました。さらば犬。でも幸いなことに金庫は壊れていたので、力任せに引っ張ったら開きました。私たちは貴重品をどうしたらいいのでしょうか。このあと十分暖まった私たちは、きらきら光る困った地下トンネルを往復し、(←5歳の子供にはバカウケです)テレビ塔に上り、今日も元気にライトアップされている外灘を鑑賞しました。そして夜、もはや効き過ぎと言ってよいレベルの暖房の中、疲れきった3人は汗だくで熟睡したのでした。
2005.12.31
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7年ぶりの上海と比べ、何かが違う。何だらう?しかし私の脳には常に濃い霞がかかっており、7年前のことなど思い出せるはずもありません。でもその場に降り立つと電撃的に思い出せることもあります。まず、浦東地区が幕張状態。まあ、聞いてはいましたが外灘から眺めてまったく印象がかわってました。すごいにょきにょきっぷりで、雨が降った後の森みたいです。どれもこれも竹の足場で建てたのでしょうか。否。工事現場を見ましたが、鉄鋼管でした。よかった。あと、車の量。アジアの主要都市なんだからこうなって当然なのでしょうか。渋滞にはまらないよう、時間と場所に気をつけなくてはいけないのは東京と同じです。が、東京よりはるかにタクシーがつかまらないのが子連れには大変です。うんこさんもそればかり気にして行動ルートの策定に余念がありません。はたから見てると完全にノイローゼです。それだけの苦労をたくさんしているのでしょうが、結果として虚言癖だけでなく、中国は彼をさらに落ち着きのない30代にしてしまったようです。日本でも早口でよくしゃべるべしゃり男うんこさんですが、中国語のときもまったく同じでその辺の中国人よりはるかにやかましいです。話し好きの運転手さんに当たると、車内はおしゃべりおやじ二人の絶叫で凄まじい状況です。助けてください。とはいえ、今回の旅行中は我々家族の人徳で、タクシーに困ることはありませんでした。うんこさんがこれを読んだら「俺が頑張ったからだ!!」ときーきー言うでしょうが、聞く耳はありません。しかし街角でのタクシー争奪戦は本当に大変なものです。特に旅行中雨の日が多かったのですが、こんな日はより激しく街中が燃え上がります。夕方の帰宅ラッシュのころは雨の中で何人ものサラリーマンやOLがタクシーにとびかかり、乗客を引きずり降ろし、1台に5人6人当たり前で箱乗り、さらに屋根にも数人がフットルース状態、という光景が南京路あたりでは多数見受けられました。最後は運転手さんも追い出されて乗客が運転していく、なんてこともざらです。すっかり戦意喪失した私たちは地下鉄に向かったのですが、ホームにすべりこんできた電車の屋根には鈴なりの・・・まあとにかく子連れで上海に行く方は、移動する足の確保には充分留意されるとよいと思います。2時間くらいつかまらないことが結構あるようです。夜遅くなればつかまるようになるので、それまでどっかで飲んで時間を潰して・・・なんてことができればいいのですが、ちょうど子供が寝る時間あたりはまだばりばりピークです。繁華街でご飯を食べてさあ移動、というとき、流しのタクシーはまず空車じゃないので、ホテルや大きい集合住宅などで待ちそこで乗客を降ろすタクシーに子供ともどもとびかかって(以下同文)・・・というのが確実です。地下鉄は、ラッシュ激しいです。東京のピーク時なみです。子供がつぶれそうになるのを渾身の親ぢからを振り絞って仁王立ちしていましたが、数人が席を詰めてちょっとしたスペースを作ってくれました。およそ私の尻は入らない幅でしたので、頭を垂れて娘を座らせてもらいました。ありがたいです。心に染みます。これがソウルだったらどうなっていたのかな。大変なことだったろうな。あちこちからおばさんが呼んでくれて、座っている若者を叱りつけたりして、別な意味でむちゃくちゃ熱い車内環境になるんだろうな。ホント、ソウルの地下鉄車内の人間模様、感動しました。私たちは6時頃、新天地から馬戯城まで地下鉄を利用したのですが、子連れの方にはあまりおすすめできません。乗るなら身軽に、そしていっそ裸で。すっげ暑いから!タクシーの運転は、なんか昔よりジェントルになってました。たまたまそういう運転手さんなのかなーと思っていたら、乗る車乗る車ほとんどかなりの安全運転。おそらく速度規制の取り締まりが厳しいんだなあ、と思える走り方でした。自分もやばい場所ではこうやって運転してるな、という走り方ってあるでしょ。道は空いているのに周りの車全部が妙に同じ速度で走ってて。特に高架道路はそうでした。一般の道はやはりみんなわれ先に突っ込んでいくけど、渋滞が激しいのでスピードは出せません。ぶつかってもそんなに衝撃はないでしょう。でも子供は常にプロテクトしましょう。ただ、そんなジェントルぶりを見せていた運転手さんも、河を渡って浦東に入るとだんだん人が変わることがあります。ごみごみしていた道から、どーんとワイドで空いてるとこにきて、心が躍るのでしょうか。浦東郊外の野生動物園への往復では、アジアンタクシードライバーの荒ぶる魂を見せてくれました。子供はしっかりプロテクトしましょう。なお、本日のブログに一部激しい脚色がありましたことをくれぐれもお断り申し上げます。突然ですが、昨日の看板の続きをこちらに貼っちゃいます。
2005.12.30
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SARSのせいで子供と上海に行くのは今回が初めてです。2年半前、やはりマイルで予約をしたもののSARS問題が熱くなってきて断念。特殊なケースなのでマイルもそのまま戻ってきました。仕方がないのでそれを使って石垣島およびその周辺に行きました。楽しかったなあ。今回も鳥インフルエンザがあったけど、もういい加減にしろよテメー!人が行こうとするたんびに病気蔓延させてんじゃねえよと架空の誰かをののしりながら静かにチケットを予約しました。やはり子供がいると昔は全く気にならなかった衛生問題が心配になるのが親心というもの。新婚旅行でインドにいったときなどは空腹にまかせて道ばたの牛グソも食いかねない私たち夫婦でしたが、やはり子供が親を大人にしていくのですなあ。で、今回はとりあえず、ナマの鳥食べなきゃいいんでしょ。そんなの鳥良で鳥の刺身食べるくらいしか機会ないよ。鳥さばかなきゃいいんでしょ。さばいたことないよ。怖くて毛もむしれないよ。生きた鳥に近づかなきゃいいんでしょ。・・・あれ。けっこう大量の鳥とお近づきになっちゃったな。「触んなきゃいいんでしょ」と夫が言う。そうかよかった。今これを書いている1月13日現在、家族3人元気です。SARSのときは夫が上海に出張していましたが、こっちが心配しているのがまったく理解できない様子。中国国内ではほとんど報道がされていなかったからですが、今回は中国政府も頑張っている。うんこさんもちゃんと鳥インフルのことはそこそこ心配していました。街なかの食堂にも「みんな気をつけるように」的看板が出されています。あ、でもこれ鳥インフルの告知なのかどうかは確認してません。そういえば。中国語に卓越した造詣をおもちの方、もし間違いがありましたらご指摘いただければもっけの幸い。そんな中国国内ですが、先日の四川省でのエボラ騒ぎをうんこさんはまったく知らず、「今四川にきて麻婆豆腐食べてまあす」なんて浮かれたメールが来ました。ああやっぱりこいつはほんとに間の悪い奴だ、ちゃんとこういうときにきっちり豚肉を食べている。天才だ。さらばうんこさん。と思っていたのですが生きていました。本人いわく「かかったけど治った」のだそうです。虚言癖は中国に行ってますますひどくなっています。このままこういうじいさまになるのでしょう。そんなうんこさんですが、7年前に友人と上海を訪れたときにはなかなか優秀なガイドっぷりを見せてくれました。アホでアホでしょうがない奴ですが、食いしん坊なのでおいしい店をたくさん知っています。本人がいい年こいてもまだお子様なので、うちの娘の相手ができるのかと心配していたのですが、それもレベルが大体同じということでクリアです。娘にしてみればちょっと年上のお兄ちゃんと遊んでいるようで、とても楽しんでいました。もうおねしょも治ったようで、なかなか使える男に成長したものです。でもお化けがこわくて夜泣きはしているみたいです。(つづく)
2005.12.29
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いやあー久しぶりに日記を書きます。どうよ、この空きっぷり。いっそ気持ちいいよね。誰もが思ってるよ。このブログは終わったんだ、って。ところがね、そうはいかないよ。不死鳥だよ。いきなり蘇るのがゆにを屋だよ。長い間じーーーーーっと息をひそめているわけ。そしていきなり再開だもの。もうオシャレ極まりないブログスタイルだよね。まねしないでね。トレンドリーダーとかになりたくないから。一市民でいたいから。前置きはこれくらいにしておきます。あまりに空いちゃって恥ずかしいから無駄に多弁になっちゃって。で、中国に行ってきたわけですよ。5歳になった娘と夫で年末年始にマイルを使って上海に、行ってきたわけ。楽しかったね~。ほんと。旅行って楽しいよね。なんだろ。やっぱ現実からの解離なのかな。すべてを忘れてなんのわだかまりもなく出かけられる旅ってのはサイコーですな。上海には私の友達・・・いや、友達じゃないな。知り合い?うーん。顔見知り?そんな風な人が在住していて、仮にうんこさんと呼んでおきますが、ほんとにちょっとうんこみたいな感じの人です。あまりにうんこみたいなので日本人なのに日本に馴染めず、けっこうな期間海外赴任で上海に暮らしている淋しい人間です。そんなうんこさんを訪ねていった話をします。今日は眠いので明日また書きます。明日が何ヶ月後になるかもしれませんが、それは大した問題ではないのです。(つづく)
2005.12.28
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