未完成のブログ

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Feb 27, 2022
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諸田和音(もろだかずね):ミステリー小説は時々読む。



ReviveTheGunSword灰蘇の剣銃5「守山探偵事務所」

 亜瑠の足取りを調べるためにまずは刑事の比留山陶子と連絡を取らなければ。

「どうした柄留?」

 渡してやった携帯を眺めて顔をしかめている。

「和音君刑事さんと会うんでしょ?」

「そうなるかもな。電話で済めばいいが」

「その間ボクはちょっと離れてるよ。前のボクを知っている人を当たってみる」

 コイツなりに気を使っているらしい。記憶を失う前の柄留が警察にマークされてる可能性がある為だ。



「わかった!」

「ちょっと待て、お前一文無しだろ?電子マネーのカード買ってやるから」

 今の柄留はバスにも乗れない。文無しで行動させるわけにもいかない。
 柄留はスキップしながらバスに乗って行った若干不安だが仕方ない。携帯で奴の位置は把握できる。

「さて……」

 比留山陶子刑事に電話をかける。

『誰だ?』

「諸田和音です」

『……ああ、諸田亜瑠の双子か。どうした、何か用でも?』

「亜瑠の事について話があるのですが」

『わかった、病院に行けばいいか?』



 やけにあっさりと話を聞いてくれることになった。

 30分後、車で同僚の刑事と一緒に病院に来た。

「同僚は車でこの辺を適当に流すように言っておく」

 スーツ姿の比留山陶子刑事。スッキリとしたバックパックを背負っている。

「電話の会話は全て録音されるからな。直接会って話した方がいいだろう?」



 病院内のカフェに移動する。オレは亜瑠の携帯電話の履歴について訊いてみた。

「私と諸田亜瑠の関係、入院するまでの足取りか……」

「ええ、警察は亜瑠の事調べたんですか?」

「いいや。諸田亜瑠とは……妙な縁があってな、秋馬署で追ってる事件の捜査中に知り合った。目撃証言を取るだけで終わりだとその時は思っていた。彼女に助けられたこともあった……捜査は進み全てが終わったはずだったんだ。まさか原因不明の意識不明になるなんてな」

「亜瑠の意識不明については捜査はしてないのですか?」

「事件性は無しと上は判断した。私個人としては気になるところだが立場上勝手に行動するわけにもいかないしな。今は別の捜査をしている」

「別の事件?」

「詳しい事は何も言えないが……DMCという集団を知ってるか?それ関連で動いてる」

「DMC……ええ、耳にしてます」

「最近目立つようになってきた集団だ」

「比留山さん、G/Tについて何か教えてくれませんか?」

「G/Tだと?……関わらないようにしろ、そこの構成員の一人を指名手配中だからな」

「それが既に関わってるんです」

 オレはキャバクラ店で働く女性のカバンをG/Tのメンバーから取り戻した事。不意に囲まれたことを話した。柄留の事は伏せて。

「愚かな事をしたもんだな……警察は助けてやれないぞ。キミが怪我をして被害届を出すというのなら動かないでもないが私は担当ではない。キミが亜瑠の足取りを知りたいというのなら自分で動くのは危険すぎる、探偵にでも相談するのがいいだろう」

「ミラージュ探偵事務所には行きましたが立て込んでる様子で依頼はしませんでした」

「ミラージュか……それよりも元刑事でこの街で事務所を構えてる人がいる。そこを紹介してやろう」

「はぁ……」

「守山探偵事務所だ。場所はここだ、私の名前を出せばきっとキミの力になってくれる……諸田亜瑠も守山探偵事務所に足を運んでいたはずだからな」

 比留山刑事は守山探偵事務所の名刺を机の上に置く。

「今の時代アナログだと考えたか?警察は使い分けてるぞ。まぁとりあえず守山探偵事務所に行けばいい。私も時々顔を出す」

 比留山刑事は残りのコーヒーを飲み切って同僚の刑事に連絡する。

「また会えたら会おう。いつでも電話に出るとは思わない事だ」

「ええ、覚えておきます」

 カフェから比留山刑事が車に乗って去っていくのを眺めつつ守山探偵事務所の名刺に目を通す。

 【守山探偵事務所】
 東京新区・秋馬原(オータムホース)第四地区霧雨通り時計ビル3階。
 所長:守山徳三 他2名。
 連絡先:○○〇〇-◇◇◇-▽▽▽▽

「第四区はビジネス街だな」

 早速連絡を取ってみる。

『はい、守山探偵事務所です』

 ハキハキとした若い男性の声だ。

「そちらに依頼の事でお伺いさせていただきたいのですが」

『いつ頃来られますか?』

「これからお伺いさせてもらおうと考えています」

『……大丈夫です。それではお名前を伺ってもよろしいですか?』

「諸田和音です」

『……はい、ではお待ちしております』

 亜瑠の足取りはこれで追うきっかけは出来た。問題は探偵の依頼料だが……貯金を崩せば足りるだろうか。

 柄留の事を思い出し携帯の位置情報を見る。第五区にいるらしい、何をしているのか。

 電話をかけると1コールで出た。

『和音くーん!大変だよ!マジで!色々解ったことあったよー!!』

「そうか、無事そうだな。すぐに戻ってこれそうか?」

『ちょっとだけ待って、待ち合わせの時間には戻るから!怪人が出た!!』

「は?……とにかく無事に戻って来いよ」

『了解!じゃあまた後でねー!!』

 柄留は一方的に通話を切った。……怪人だと?

 オレは怪人でこの街のニュースサイトの検索をかける。
 数件ヒットした。

【正体不明 第二地区で怪人現る】
【死傷者50名以上怪人目撃情報も】
【怪人捕獲。事件との関連性は】
【怪人と反社会的勢力との繋がりは】

 ニュースサイトに載っている怪人の姿はコンクリート色の無機質な流線形の人型にコートを羽織って手には大型のハンドガンを持っている。

【過去に出現した薬物変異の怪人との関連性は】

 緑黒の鬼のような姿の怪人の姿。通称OG事件らしい。

【秋馬で有名なスクープ記者惨殺】

「……」

【怪人キャリバーの正体】

「怪人キャリバー……」

 少し前にこの街では怪人キャリバーなる存在が騒がしていたらしい。

 怪人キャリバーの正体は鈴村功太朗(41)
 KAMINA:神名に次ぐ大企業【ISEMI:院瀬見(いせみ)】の専務
 本人は怪人キャリバーではないと否定。取り調べ中。

「この辺の事も守山探偵事務所で訊いてみるか」

 柄留との待ち合わせの時間までまだしばらくある。少し話を聞いて戻ってこれるだろう。

バスに乗って第四地区に移動する。高層ビルが立ち並びビジネススーツを来たサラリーマンの姿を多く見るようになった。

 比留山刑事から貰った守山探偵事務所の名刺の裏には地図が記載されている。それを見ながら携帯の地図と照らし合わせて進む。
 便利なネットサイトの案内地図はない。守山探偵事務所へ行き方はこの名刺でしか解らない。

「ここか」

 大きな時計がある細長い20階建てのビル。その3階らしい。エレベーターに3階の表示はなく仕方なく非常階段を使う事にした。

 3階の踊り場からフロアーに抜けると何の表記もない金属製の扉の部屋が見える。廊下には監視カメラが2台見えた。

「連絡をした諸田ですけど」

『どうぞ』

 金属扉の鍵が開いた。中に入るともう一枚今度は透明の扉が。玄関の扉が閉まらないと開かない仕組みらしい。

「すみませんね、玄関でスキャンさせて貰ってるのですよ。セキュリティの為に」

 出迎えたのはクラシックなブラウンカラーのビジネススーツに身を包んだ若い男。眼鏡をかけ髪は後ろに撫でつけている。

「守山探偵事務所の所長・守山罅助(ひびすけ)です」

「諸田和音です」

 ん?所長は確か―

「守山徳三氏は所長では無いのですか?」

「……祖父の徳三は先週他界しまして……孫の私が継ぐことになりました。ご安心を、この罅助祖父から探偵のイロハを全て叩きこまれたエリートですので」

「そうでしたか」

「ささどうぞこちらにおかけになってください、すぐに助手に紅茶を用意させます。紅茶は飲めますかな?」

「問題ありません」

 ソファに腰を掛けるとすぐに紅茶を持って男が現れた。青白い顔で痩せている。

「紅茶どうぞ。じょ、助手の剛力猛(ごうりきたける)です」

「あ、どうも」

「ハハ、名前と一致してないですよね僕」

「……はぁ」

 作り笑いをしながら助手は奥に去って行った。

「失礼、剛力君はとても優秀な助手なんですが少々ネガティブでしてね。ですがご安心を仕事の腕は超一流ですから。……早速本題にかかりましょうか、何故この探偵事務所を?」

「比留山陶子刑事からの紹介です」

「なるほど……あのセクシー美人刑事の陶子さんからの紹介ね。諸田さん、貴方陶子さんとどんな関係で?私ほどではないにしろ美形ですよね」

「妹が比留山刑事と知り合いだったんです。それで妹の足取りを知りたくて相談に来たという訳です」

「ほう………話を聞かせてください」

 オレは守山罅助に亜瑠の状態と以前にここに来たことを話した。

「祖父と妹の亜瑠さんは知り合いだった………ふむ。祖父の捜査資料を持ってきましょうか……」

 守山罅助はファイルをもって来る。今時あまりない紙の資料だ。

「祖父の最後の仕事……依頼人の名前はM……」

「M?」

「妹さんは偽名を使っていたのでは?」

「……」

 Mと言えば……最初に柄留に出会った時にアイツはそんな事を―

『名前じゃないけどニックネームなら知ってるよ。Mって名乗ってたらしい?』

 こう言っていた。

「……」

 名乗っていたらしい?アイツは誰かからMと呼ばれたのか?

 亜瑠はMを名乗っていた?

 意識不明となった数日後柄留が現れた。

 柄留はオレと会う前に誰かからMと呼ばれた。そいつは亜瑠の事を知ってる。

「どうかしましたか諸田さん?」

「いえ、少し考え事を……依頼人のMの写真はありますか?」

「そうですね……う~ん……祖父は依頼人の秘密を守る為か監視カメラもつけてなかったので……Mの顔は分かりません。でも……祖父の助手をしていた剛力君のお父さんなら覚えているはずです。海外に出ていますがリモートで繋がります」

 携帯をかける守山、助手の剛力がPCの準備をしている。
 オレは携帯に亜瑠の写真と柄留の姿を表示させて守山のデスクのPCに近づく。
 PCの画面には筋骨隆々の日焼けした男性が座っていた。

『どれどれ、見せてください……』

「Mですか?」

『似ていますが……あの時会ったMの姿ではありませんねぇ。Mは髪は金色で表情も何処か思いつめた感じで……写真の人物と直接話せば解るのですが』 

「ありがとうございます。機会があればまたお願いしてもよろしいでしょうか?」

『構いませんよ』

 通信はそこで終了した。

「諸田さん……残念ながらMはハッキリしませんでしたね。どうしますか?」

「そうですね……一旦出直します。明日また来ても大丈夫ですか?」

「明日の昼以降ならいつでも構いませんよ」

「ではまたお伺いする前に連絡します」

 守山探偵事務所を後にした。怪人キャリバーの事も聞きたかったがまずは亜瑠の事だ。
 明日、守山探偵事務所に柄留を連れて行けばいい。

 亜瑠=M=柄留

 この謎をまずは解かなくては。

 亜瑠=Mだとすれば、柄留は何者なのか調べてやらなければならない。

 M=柄留だとすれば、亜瑠との関係を調べなければならない。

「情報を整理しなければな……」

 柄留の方でも何かあったと言っていた。合流して情報の整理をする必要がある。他にもアイツを今晩どこで寝かせるかも考えなければ。瞬栄伯父さんの家に一緒に連れて帰る訳にはいかない。

 バス停に向かう途中、携帯が鳴った。柄留からだ。

『和音くーん!今からマスドに向かうね!!』

「ああ、オレも今から向かう」

『ちょっと汚れたから……後でクリーニングしたいなー……』

「わかった、とりあえず会って話そう」

 バスに乗る。座席に腰を下ろし窓を眺めているとパトカー数台がサイレンを鳴らし走り去っていくのが見えた。第五区工場地帯の方向だ。

続く





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Last updated  Feb 28, 2022 08:18:41 PM
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長月(ながつき) @ Re[1]:Fallout:NewVegas 第1話2話「目覚め」(11/19) Keyさんへ ありがとうございますがんばり…
久 遠@ Re:FalloutNewvegas121話「ストレンジトランスミッション!」(07/20) やほーい(=゚ω゚)ノ 何周遅れか分からないけ…
長月(ながつき) @ Re[1]:近況(12/30) あけましておめでとうございます。 今年も…
久 遠@ Re:近況(12/30) あけましておめでとうございます。 今年…
長月(ながつき) @ Re[1]:FalloutNewvegas103話「Vault22」(07/09) こちらもFO4までに終わらせるつもりです!…
くおん@ Re:FalloutNewvegas103話「Vault22」(07/09) やあ( ´ ▽ ` )ノ EDーEとの意思疎通方法、…

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