ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン& オペラとクラシックコンサート通いのblog

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2008年05月10日
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カテゴリ: クラシック
 NHKホール 18:00~
 3階最後方

 ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番「皇帝」
 パヌフニク:カティンの墓碑銘
 ルトスワフスキ:オーケストラのための協奏曲

 ピアノ:レオン・フライシャー
 指揮:尾高忠明

 ラ・フォル・ジュルネも終わって、そろそろ週末はいつものパターンに戻ります。といいつつ、まだLFJネタは続くのですが......

 今日はつい勢いでダブルヘッダーになってしまいました。先に観た「軍人たち」が結構終わるのが早かったので、つい。順番から行けばそちらが先ですが、N響は明日も公演があるので、こちらを先に。今月のAプロはラジオ放送も無いようなので、ご紹介しておこうかと。「軍人たち」は後回しですが、短評としては「オペラとしての評価は難しいが演劇として面白いと言えば面白い」というところでしょうか。


 既に一昨年来日していますが、その時は聞きそびれたので、今回聞いてみたいと思い立ってのことです。こちらの興味は「あの"セルのピアニスト"がどんな演奏をするのか?」というところ。
 結果は?うん、まぁまぁでした。

 「皇帝」については、この間、第1楽章だけだけども、随分な演奏を聞かされてしまったところなので、あれから比べるとかなりいい演奏。
 正直、ミスタッチは多い。ああいう曲なので、皆無というのも大変だけど、ちょっと多かったですね。特に後半。それと、微妙にオケと合わない部分もあったように思います。要するに、上手にやろうと思えば、もう少し上手く出来るのではないかな、と。それに、一部、フレージングに不自然な点があったかな。
 じゃぁ、何が良かったか?一言で言うと、とてもリリカルな演奏だった。ああいうホールにも関わらず、恐れずに控え目な演奏。それでいて、ちゃんと3階の後ろまで届いてくる。ガンガンと叩くのではないけれど、きちんと聞こえる演奏。弱音は弱音として聞こえてくるし、旋律が旋律として聞こえる。そういうところはちゃんと聞かせるのです。ミスタッチは、例えばアルペッジョの処理で起きたりするのであって、音楽的に致命傷ではない。それを補って余りある、叙情的な演奏。
 そういう「皇帝」をいいと思うかどうか、という向きもあると思いますが、個人的にはこういう演奏、評価としては微妙だけど、微妙なりに好きです。
 そう、セルとの協奏曲の録音のイメージで聞くと、随分違うでしょうね。あの録音は、割合に端正で、力強さもあった。リリカル、というイメージではないですよね。でも、40年前の演奏と同じ、という方が本来妙なんだし、その間に病気もしているのだし。

 後半はポーランドの作曲家2曲。尾高忠明こだわりの選曲なんだそうですが、こだわるだけあって面白かった。
 パヌフニクという人、私は名前も音楽も初めて聞いたのですが、よく知られているのでしょうか。カティンとは、第二次大戦中にソ連軍によりポーランド人が虐殺された事件の地。冷戦下で曖昧化されそうだったこの事件の記憶を喚起せんが為にこの曲を書いたのだそうです。10分足らずの小曲で、美しく、かつ力強い曲。不謹慎な言い方をすれば、バーバーの「弦楽の為のアダージョ」の少し頭を使わされる版、でしょうか。「墓碑銘」と題されるだけあって、事件そのもののイメージを喚起するものではないのでしょう。ただ、大きく迫ってくる何かがあるのはよく分かる。そんな曲です。
 ルトスワフスキのは、まぁ、ルトスワフスキですね(笑)
 正直、このコンサートの前に、ツィンマーマンのガチンコ現代音楽(まぁ割合に聞きやすい方だけど)を聞いて来た耳には、なんと心地よく響くことか(笑)でも、実際、調性感の残るルトスワフスキの音楽は、ベルクあたりと比べても、聞きやすいと感じてしまうくらい。でも、それが悪い訳ではなく、むしろ現代オーケストラのパフォーマンスを最大限に引き出し、楽しませてくれる、という意味で、よございました。


 ちなみに、NHKホール周辺の広場では、今日明日は「タイフードフェスティバル」を開催中。大混雑で尚かつ雨模様ですが、早めに行ってスパイシーなタイフードに舌鼓を打ちつつ、N響のぴりっとした演奏を聞く、というのも悪くないのでは。

 ところで、コンサートマスターの篠崎氏、なんかパーマをかけてて、気のせいか茶髪気味に見えたのだけど..............グレた?(笑)








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最終更新日  2008年05月10日 23時51分43秒
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