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2008年12月01日
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カテゴリ: クラシック
 サントリーホール  15:00~
 2階後方

 ショスタコーヴィチ:交響曲第9番
 ウィリ:・・・久しい間・・・~フルートとオーボエの為の協奏曲
 ヤナーチェク:シンフォニエッタ

 フルート:マティアス・シュルツ
 オーボエ:ハンスイェルク・シュレンベルガー
 指揮:クリスティアン・アルミンク

 新日フィルはいつもすみだトリフォニーで聞いているけれど、覚えている限りではサントリーでは聞いたことがなかった筈です。まぁ、サントリーシリーズは平日公演が基本なので無理はないのですが。


 久しぶりにサントリーホールの2階席後方でオーケストラを聞いた気がしますが、やはり鳴り過ぎなんだよなぁ..... こないだ、グルベローヴァのリサイタルの帰り、どっかの爺様が「ここ(みなとみらい)は音響が良くないな。英語の歌詞が聞き取れなかった。やっぱりサントリーホールは音響がいいんだ」とか滔々と語ってましたが、思うに、サントリーでもやっぱり聞き取れないと思います。ただ、空間の造りが相対的に横方向の拡がりがあるサントリーの方が、オーケストラに関しては比較的響き過ぎが気にならず、「いい音」と思う人が多いのでしょう。くどいようですが、しかし、サントリー以下は響き過ぎの厚化粧。東京文化会館やオーチャードあたりの「デッド」と呼ばれるくらいが、ホールとしては真っ当だと思います。
 ただ、トリフォニーに比べれば、サントリーの2階席後方はまだましかと思わなくもない、というか。

 今回の入りは正直それほどではなかった。やはりP席はあまり入っておらず、他も、1階席前側や2階L/RA席はほぼ埋まっているけれど、他は若干空きがあるという感じ。全体としては7割の入りでしょうか。それはそれで仕方無いんでしょうかね。
 元々会員での埋まり具合がそんな感じなのでしょうか。加えて、今回の演目は流石に少々渋い、というか、微妙だし。

 ショスタコーヴィチの交響曲第9番は、先日東フィルで聞いたのですが、この曲としては、東フィルの方がはっちゃけていたと言うか、下品度が高かったというか。率直に言って、この曲として相応しいのは、東フィルの身も蓋もない演奏スタイルかも知れません。一方のアルミンク指揮の新日フィルは、よくまとめられていて、適度に抑制も効いていて、演奏としてはよりスタイリッシュだと思います。でも、その結果、ショスタコーヴィチの過剰とも言うべき諧謔、皮肉と言ったものの効果も抑制されてしまっているとも言える。その点では、東フィルスタイルの方が、この曲としてはいいのでしょう。音楽的には、アルミンクのスタイルの方が「角を矯めて牛を殺す」とまではいかない、という範囲でもあるので、より好ましいのでは、と思わなくもないですが。
 ショスタコーヴィチのこの交響曲は、「肩透かしの第9」ということで、例によって問題作とされています。諧謔というより皮肉に満ちている、と評されている訳で、その観点からすると、やはり新日=アルミンクのコンビの演奏は、ちょっと古典的すぎるのでしょう。ただ、そうした「苦渋の諧謔の作曲家」的アプローチが、いわば定説化してしまった中では、いっそ新鮮という言い方もあるかも知れません。

 休憩を挟んで2曲目は、オーストリアの現代作曲家、ウィリのフルートとオーボエの為の協奏曲。アルミンクが好んで取り上げている作曲家ですが、さて、どうかなぁ....何の魅力もない、ということはないし、面白くない訳でもないのですが、繰り返し聞いてみたい、と思わせるものがあまり無いような。
 言い訳じゃないですけど、現代作曲家の全てが繰り返し聞きたくなるようなものを持っている訳では無いと思います。否、むしろ殆どの作品は繰り返し聞きたいと思わせるものではないかも知れません。でも、中には。そう思わせる作品だって、数少ないけれどあるにはあるのでして。まぁ、そういう意味では、それほど悪くはないけど、特別でもない、というか....

 3曲目はヤナーチェクのシンフォニエッタ。バンダのファンファーレが入るこの曲、意外と聞く機会は多くないのですが、オルガン下のスペースを活用して、過不足無く聞かせてくれました。この、長調なんだか短調なんだか分からないような、微妙なニュアンスのファンファーレ、思えばヤナーチェクのオペラなどに色濃く反映されているニュアンスでもあります。
 アルミンクは、ヤナーチェクの名を冠したオーケストラを率いていたこともあって、ヤナーチェクを得意としていることになっていて、その評価も悪くないようですが、先日の「マクロプーロス事件」やこのシンフォニエッタを聞いて思うのは、アルミンクのアプローチは、一般にヤナーチェクで聞かれるようなのとは少々違う音造りをしているな、ということ。一言で言えば、出てくる響きが「古典的」なのです。思えば、この9月の「薔薇の騎士」でもそうだったのだけど、後期ロマン派から近代に掛けての作品を、アルミンクは、抑制された響きで演奏するスタイルを貫いているようです。この響きは、他の指揮者とオケではあまり聞かれないもの。
 私は、この音造り、結構好きですが、恐らく流行らないのでしょうね。一般には、もっとバリバリと派手に鳴り響く音楽をこそ高く評価するでしょうから。










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最終更新日  2008年12月02日 00時50分28秒
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