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今日、東京に初雪が降った。最初は霙だったが、次第に本格的な雪になり、梅干し大の白い結晶が、途切れなく空から降ってくる。道路には全く積もらなかったけれど、札幌の冬を思い返した。こんな景色が、札幌では日常茶飯事だった。 最初は用心して家にいたが、次第に外を歩いてみたくなった。年賀状の束を持って午後3時過ぎ、近くの喫茶店へ向かった。身体の芯が冷え冷えとするような寒さが、すがすがしくて懐かしい。思わず背筋が伸びる。喫茶店に着いたら、年賀状書きに励んでいる先客がいて、仲間だとおかしくなりながら、隣に座った。 予め、パソコンで宛名も印刷しているので、相手の名前を見ながらメッセージを書き込んでいく。1,2行で済ませれば、あっという間に全ての年賀状を書き終えるのだろうが、年に一度だと思うと、ついつい文章が長くなる。去年も確か、29日辺りから本腰を入れて書き始めたのだった。どうして、毎年、同じように遅くなってしまうのだろう。 しばらく書くと、ひじがだるくなってくる。しかし、はまると年賀状書きがとても愉しくなって来る。みんな、どんな一年を過ごしたのだろう。年賀状は、円と円の接点かもしれない・・と思った。日頃は全く異なる軌跡を描いている私たちが、年賀状のやり取りを通じて、そこだけはつながる。電子メールに変更すればずっと楽なのは分っているけれど、続けられるうちは、このスタイルを取っていこう。
2004年12月29日
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昨夜、あるひとから電話が掛かってきて、その結果、わたしのたいせつな友人が今、困った状況に置かれているのを知った。そのひとの携帯電話に何度も連絡を取ってみたが、相手は出ない。胸が塞がれるような思いで床についたが、ほとんど眠れないまま、朝を迎えてしまった。 幸い、熱が下がっていたから、そろそろと起き出してシャワーを浴び、近所の神社へ、友人の無事を願いにお参りに行った。神社からの帰り道、親しい別の友人にばったりと出会った。前に日記に書いた、仙台時代に親しくなり、今も近くに住んでいる女性記者だ。彼女と会うのはあの時以来だったから、やはりふたりともびっくりした。聞けば、彼女は今日、泊まり勤務なので夕方までに出勤すれば良いという。それではと、ふたりで一緒にお昼ご飯を食べた。 彼女が案内してくれたのは、若夫婦が一生懸命店を切り盛りするフランス料理店。居抜きで借りたらしく、店構えは居酒屋だけれど、店内はオレンジを中心とした暖色系で飾られ、とても居心地が良い。身体に良い食材を丁寧に調理してくれるのが分る料理を出してくれた。まともな食事を口にするのは殆ど、5日ぶりだったけれど、胃にするすると入る。ひとと話しながらの食事はやはり美味しいと、かみしめるように味わった。出勤する彼女を駅まで見送ったら、昨夜から胸に巣くっていた冒頭の友人への不安がきれいさっぱり消えているのに気付いた。 この世にはやはり、大いなる存在がいらっしゃるに違いないと思うのは、こんなときである。今日、彼女と偶然出会わなかったら、わたしは今も、友人を心配し、友人と連絡がつかないことに不安を募らせていただろう。しかし、彼女とゆったりした昼食を一緒に食べたお蔭で、連絡を寄越さないのは、友人の都合があるからだろうと静観できるようになった。神様のご加護をしみじみと感じる。今日の彼女との出会いを偶然で片付けるには、それこそ、無理がありすぎるように思う。 近頃、投資とか儲けといった言葉に、全く実感を持てなくなってしまった。この世で金儲けをして一体何になるのだろう。お金はあの世に持って行けないのに。お金で手に入れられるのはあくまでも物質である。物質で手に入れられる幸せの価値が、どんどん小さくなっていく。例えば今日の体験を、お金で買おうとしたって、不可能だろう。もちろん、わたしも人間だから、生きていくためには一定のお金は必要であるし、だからこそ働いているけれど、それ以上のお金を持つ意味が本当に分らない。お金を持って幸せになれるひとは、別の意味で、単純で良いな・・と思う。
2004年12月28日
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24日に発熱して、4日間連続、臥せっている。体温を測ると38℃以上になることがしばしばで、驚く。インフルエンザではなかったのが、幸いだった。25日に近くの病院へ行って薬を処方してもらったのだが、抗生物質が効かず、喉と口内炎の痛みに悩まされた。27日、再び病院へ行って違う抗生物質を処方してもらい、漸く痛みが軽減した。 うつらうつら寝ながら脳裏に思い浮かべたのは、正岡子規の日記「仰臥漫録」の文章だった。脊椎カリエスの患部が化膿し、激痛が走り、思わず子規は号泣する。さもありなん・・と思った。痛みの一番ひどかった昨日(26日)、明日になれば適切な薬が手に入るからと、それが大きな救いになった。しかし子規の頃は、カリエスに効く薬も、抗生物質も無かったのだから、苦しさが消えることは無かっただろう。わたし自身、今も、何かを飲み込む度に、口内炎と喉の痛みに悲鳴を上げているけれど、あの頃のことを考えたら、愚痴は言えないと思う。確実に、医学は進んでいるのだ・・・。
2004年12月27日
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このところ、体調がしっくりこないと思ったら、案の定(?!)久しぶりに本格的な風邪を引いてしまった。1日目の夜、食べたものをすっかり戻してしまい、以後2日間、ずっと起き上がれなかった。体重がこの3日間で、2.5キログラム減少した。 4日目の今日もふらついているが、論文の締め切りが近づいている。自分を励ますように、近所の図書館へパソコンと資料を持って出かけた。数時間前は、画面がぐるぐる回って、見ているだけでつらかったが、漸く、焦点が落ち着いてきた。何日間も、日記の更新を休んでしまって本当にごめんなさい。 今日、4日ぶりにパソコンのメールソフトを立ち上げたら、懐かしい友人たちからの返信が相次いでいて嬉しかった。不思議なことに、最近、友人たちとのメールのやり取りの間隔が空いている。メールを送信してから、1ヶ月、2ヶ月と経って漸く返事が来る。わたしも、何となくすぐには返信を出す気になれなくて、少し時間を置いてから出す。しかし、相手とのつながりが切れるとか、薄くなるといった心配はまるで起きない。相手にも自分にも、気が進まない何らかの事情があり、今、強引にことを進めるよりも、機が熟するまで待った方が得策なのだ・・と自然に分るようになった。 寝ている間、旧約聖書の解説書を読んでいた。風邪で倒れる直前、偶然、友人が貸してくれたのだ。登場人物が、時には神様から啓示を与えられ、預言を述べて奇跡を起こす一方で、神様の怒りに触れて、殺されたり、財産を奪われたりする。神様って一体、何なのだろう。
2004年12月21日
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久しぶりに、頭がくらくらするほど、怒りを覚えた一日だった。普段、静かな時間を過ごしているだけに、怒りに対する免疫が大きく落ちている。あたかも、しばらくお酒を飲まないと、少し飲んだだけで酔っ払ってしまうように。 なぜ、それほど怒りを覚えたのか・・と後から振り返ってみると、どうやら、以前、相手から受けた理不尽なことについて、自分の感情を処理できなかったからだと思い当たった。相手を見ないと、そういった感情は忘れていられる。しかし相手から、自分の感情を惹起するようなことを言われてしまうと、どこかにいっていた筈の感情が込み上げてしまう。忘れるだけでは、何も解決しないのだ。どうしたら、感情を流せるのだろうか。 まもなく、感情を鎮めることが出来たが、ぐったり疲れてしまった。自業自得だろう。ここのところ、食事をないがしろにしていたのを思い出して、手作りの和食の定食を出してくれる店へ行った。かつお節と昆布のだしで作られた味噌汁が、お腹に染みる。食事に救われている間は、まだ、希望があるだろうと思った。 明日から大分へ、3泊4日の出張に行く。慌しい時間が続くだろうが、せめて、ゆっくり温泉に浸かる一瞬があると嬉しい。
2004年12月09日
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夜のテレビニュースをつける。どこも、IBMのパソコン事業を、中国企業が買収したことを大きく特集していた。アメリカと中国の地位が逆転する、象徴的なニュースになるかもしれない。 ダイナミックな時代の変化を肌身に感じる。学生時代、世界史を勉強していて時間の密度が均等でないのを不思議に思ったことがある。平和な時代はゆったりと過ぎていたものが、変革期になると、短い時間の間に、驚くほど多くのことが、ばたばたとたたみかけるように起こる。ここ10年を振り返ってみると、ますます密度が濃くなっていて、時間の「圧力」は高まる一方だ。 逆に、自分の生活はますますシンプルになっている。静謐と言っても良いかもしれない。仕事と、勉強と、読書と、散歩。時々、ひとりでお酒を飲みに行く。友人と会うのは月に数回。世間と自分の内側で時間の流れ方のギャップが広がり、不思議な感覚がある。まだ、動きたくない自分がいる。階段の踊り場にいるのか、それとも全く異なる方向へ踏み出しているのか。 珍しく仕事が立て込んでいて、肩と腰が凝って痛い。今日はもう、寝よう。
2004年12月08日
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明日は、普段とてもお世話になっている横浜の友人のお誕生日なので、今日はその前祝いをしに、彼女の家へ行った。料理の堪能なひとで、普段なら、何もしないで食卓に座り、彼女が色々なものを出してくれるのをただ、ぼーっと待っているのだが、今回は、無性に自分の手を動かしたくなった。エリック・ホッファーの影響だろうか。 誕生祝いの夕食会の参加人数は、わたしたちを入れて4人。午後6時半スタートという段取りになっていて、準備に取り掛かったのは、午後2時過ぎだった。 まず、彼女と献立を打ち合わせる。野菜スティックに、セロリ、スモークサーモン、サワークリームを合わせたディップを添える。豆のサラダ。鶏肉と花豆のシチュー。生春巻き。ブロッコリーとかぼちゃの炊き合わせ。豚しゃぶ肉、白菜、セロリ、香菜のスープ。そしてデザートに、シュークリームを作ることにした。買い物の必要な食材を二人でリストアップし、シチューの下ごしらえに取り掛かる彼女を家に残し、ひとりで買出しに出かけた。 リストの食材をかごに入れていったら、いっぱいになった。ひとり暮らしでこんなに食材を買うことは滅多にない。それだけで、とても豊かな気分になった。彼女に家に戻って、二人で一緒に作るのが面白かったこと。今まで、この愉しみは知らなかったと思った。 シュークリームを作るのは多分、10年振りぐらい。間抜けなことに、最初、水を入れ忘れてシューが全く膨らまず、作り直しすることにした。失敗作を、彼女が上手い具合にカナッペに仕立ててくれて嬉しかった。二度目は無事に膨らみ、カスタードクリームに生クリームを合わせて、皮に詰めた。 2本のシャンパンも手伝って、夕食会の会話は弾み、生き生きと時間が流れた。自分の想像以上に、気分転換を欲しているのだと、痛切に思った一日だった。
2004年12月05日
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須賀敦子さんが、「ユルスナールの靴」というエッセイを、次の文章から始めている。 「きっちり足に合った靴さえあれば、じぶんはどこまでも歩いていけるはずだ。そう心のどこかで思いつづけ、完璧な靴に出会わなかった不幸をかこちながら、私はこれまで生きてきたような気がする。」 札幌に住んでいたころ、雪で凍りついた地面を歩くのが非常に難儀だった。つるつる滑って、油断した途端、すってん!と転んでしまう。いつだったか、交差点のど真ん中で脇腹を地面にたたきつけられて、息が出来ずに途方に暮れたことがあった。たまたま側を歩いていた中年の男性が手を差し伸べてくれて、漸く、起き上がった。根雪の上を歩くというのは、恐怖に他ならなかった。 その頃買い求めた、くるぶしまでの丈のブーツが、とても頼りになった。革製で暖かく、底のゴム版の表面がぎざぎざしていて、雪の上で転ぶのを懸命に防いでくれていた。東京に引っ越すことになっても大事に持ってきたのだが、昨年の今頃、靴を履いたまま、階段につまづいて、かかとの底のところが取れてしまい、そのまま靴箱に1年間、眠っていたのだった。 先程、思い立って、このブーツのかかとを直してもらった。インターネットで靴の修理をしてくれる場所を探し、地下鉄に乗って行ったのだ。10分もしない内に修理は終わって、ブーツに履き替えた。・・「馴染む」という言葉を久しぶりに、思い出した。外側は色がはげているし、あちらこちら痛んでいるけれど、ブーツ自体が、足を柔らかく包み込んでくれて、この履き心地の良さは、なかなか無い・・と思った。多分、新品のブーツと取り換えてあげるから、その靴をちょうだいと言われても、わたしは「どうぞ」と差し出せないだろう。 ブーツの底が昨年、壊れていなかったら、昨冬で履きつぶしていたかもしれない。故障したお蔭で、今冬、このブーツで過ごせる。少なくとも今は、「きっちり足に合った靴」が自分の手許にある。心細い日々が続いている中で、その事実がとても心強い。
2004年12月04日
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風邪を引いて、ぐずぐずした一週間を送った。仕事の締め切りが入っていて休めなかったので、薬で症状を散らしながら過ごした。昨日、漸く仕事を終えて油断してしまったのか、昨夜から今朝にかけて咳が止まらない。病院で診察してもらって抗生物質をもらい、やっと体調が落ち着いた。 病院からの帰り、仙台で一緒だった新聞社の先輩とばったり会った。本社の経済部に属しているそうで、忙しそうだった。「今、何しているの?」とたずねられて、正直に答えたが、相手はよく理解できないようだった。改めて、今は、お互いの世界が全く異なっていることを痛感した。あの4年半、かけがえのない数々の出会いに恵まれたが、やはり、あれ以上そこにいることは不可能だっただろう。傍から見たら訳のわからない選択かもしれないが、自分ではそれ以外、進みようがなかった。 昨日、帰宅途中に買い求めた大根が家にあったので、数種類の練り物と人参を買って、おでんを作った。久しぶりだったけれど、想像以上に美味しくて、満足だった。瑞々しい大根で、皮をむく間、水分がしたたるような気がした。土の中の養分をたっぷりと吸っている。・・今、しんどくないと言ったらきっと、嘘になる。しかし、真正面から受け止めようと思った。いつか、今日の大根のように、自分自身の瑞々しさを、しっかりと実感できる瞬間が来るに違いないから。
2004年12月03日
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