全3件 (3件中 1-3件目)
1

大昔に読んでいたのですが、再読しました。有名作ですね。というよりもこの小説を映画化したものが有名なんですよね。そっちは見ていないのですが。表紙もその映画を意識した?ものになっています。物語は作家志望の若い男性の視点で語られています。自由奔放なヒロインをはじめ、なかなか癖のある登場人物たちが多く、彼らの言動はどこからどこまでが本当で、どこからがホラ話?なのかわからないのです。虚構感はあるのですが絶望感はありません。おしゃれでリリカル、しかもユーモアのセンスもあり、ふふっと笑えるシーンもあったりしますが、やっぱりヒロインンの名セリフ「たとえティファニーで朝食をとれるようになっても、自分らしさは失いたくない」。素晴らしいです。しびれます。これだけでも十分この作品の価値はあります。ちなみにもちろんティファニーは宝石店で、食堂はありません。この小説の中で、ティファニーはアメリカの夢を象徴しているようです。映画はラブコメ調に作られてるみたいです。そういう解釈もアリだとは思います。私自身はこの作品がすごく好きなのですが、私が持ってるものはいささか翻訳が古いのですよね。村上春樹訳があるらしいので、そっちを読んでみてもいい気がしました。村上春樹の世界観とはばっちり合う気がします。
2026.06.27
コメント(0)

オカルト系の本で紹介されているのを見てからずっと気になってたんですが、邦訳があることを最近知っったので、読んでみました。表紙のイラストも素敵です。創元推理文庫、久しぶりに買いました。エドガー・アラン・ポー以来だわ。女学校の生徒たちと先生がハンギングロックと呼ばれている岩山の近くにピクニックに出かけていき、そのうちの数名が行方不明になるという話です。その事件をきっかけに、関係者達の運命がどんどんと狂わされていきます。警察とかも出てくるので一見ミステリーのような趣向に見えますが、小説の端々に不可解な表現が織り込まれていて、こういうところがいまだに「この小説は本当にあったことか否か」と議論されている所以なのだと思います。少女たちは宇宙人にさらわれたとかそんな話まで出てきているらしいので。いや、これは小説でしょう(笑)登場人物のうちの一人が「ハンギングロックでは時々行方不明者が出る」と言ってましたので、たぶんそういった事故は本当にあった出来事で、そこから作者はイメージを広げていったんだと思います。印象的な人物はたくさん出てきますが、私は特にアルバートとセアラの兄妹の運命の明暗が分かれたのには胸が詰まる思いがしました。物語の後半、最後の悲劇に向かって物語が加速していく描写はスピード感もあり、一気に読ませます。複雑に絡み合った人間模様もこの小説の醍醐味ですが作者が一番描きたかったのは、やっぱり「ハンギングロックの神秘性」だと思います。「触れてはいけないもの」に触れてしまったから少女たちは行方不明に、その関係者達にもその神秘の力が及んだのでしょうか。よい影響力と、悪い影響力、そのどちらにも。。。ハンギングロックをよく見、観察している人でないと、これは描けないだろうなという表現があちこちに出てきていました。ハンギングロックで不思議な雲を見たという証言がありましたが、もしかしたら地元の人にしかわからないような自然現象なのかもしれません。不可解な表現があるとはいえ、小説自体は難解なものではありません。物語を追うだけでも楽しめるので、ミステリー好きの人や、ヴィクトリア期の上流階級の話が好きな人にもお勧めできます。映画も好評価を受けているようですがそちらは見てないです。ですがこの本が原作なら、さぞ面白い映画だったことでしょう。
2026.06.20
コメント(0)

実家から借りてきたものです。短編集で、気楽に読めそうだったので読んでみました。講談師の方が書かれた本のようで、読むための怪談というよりは、基本は舞台で聞かせる系統の話だと思います。体験談がメインなので、きれいにまとまっているとは言えない話も多く、すっきりしないと思う人も多そうです。好みはわかれるかと思いました。ですが、シュールで意味不明な感じが逆にリアリティを感じさせました。というのは、私自身もここに載っていたような不思議な体験に似たことを体験したことがあるからです。巷で怪談と言われる系統の、死んだ人が幽霊になって出てくるとか、そんなドラマティックなものではなく、本当に陳腐なチープな経験なのですがね(笑)案外こんな体験をみんなしているものなのだなあと思いました。最後に2編、講談がのっていました。これにはちょっと「なんじゃこりゃ」と思わずつぶやいてしまいました。怪談のはずだけど笑いも誘うような感覚ですね。実家には、このての今はやりの怪談集がたくさんあったので(怖い間取り、事故物件系など)暇なときにまた読んでみようと思います。
2026.06.14
コメント(0)
全3件 (3件中 1-3件目)
1