天の王朝

天の王朝

PR

プロフィール

白山菊理姫

白山菊理姫

フリーページ

ハーバード経済日誌


ハーバード経済日誌(2)


ハーバード経済日誌(3)


ハーバード経済日誌(4)


ハーバード経済日誌(5)


ハーバード経済日誌(6)


古代飛騨王朝を探して


海外でのダイビングあれjこれ


海外でのダイビングあれこれ2


海外でのダイビングあれこれ3


驚異のガラパゴス(1)


驚異のガラパゴス(2)


驚異のガラパゴス(3)


歴史箱


山口博教授の講演録


古典SFの世界


富山サイエンス・フィクションの世界


ETとの交信は可能か


不思議な世界


不思議な世界2


不思議な世界3


不思議な世界4


不思議な世界5


不思議な世界6


不思議な世界7


不思議な世界8


フォト・ギャラリー


雑感


誰がケネディを殺したか


誰がケネディを殺したか2


誰がケネディを殺したか3


誰がケネディを殺したか4


カストロが愛した女スパイ1


カストロが愛した女スパイ2


カストロが愛した女スパイ3


カストロが愛した女スパイ4


カストロが愛した女スパイ5


カストロが愛した女スパイ6


カストロが愛した女スパイ7


カストロが愛した女スパイ8


カストロが愛した女スパイ9


カストロが愛した女スパイ10


カストロが愛した女スパイ11


出雲族と大和族の話(パート1)


出雲族と大和族の話(パート2)


サイド自由欄

設定されていません。
2006.01.30
XML
カテゴリ: 米外交史
▼ロレンツ証言に関する筆者の考察3


 二人はおそらく面識はないとみられるが、二人の証言は驚くほど一致するばかりか、実に完璧に補完し合っている。一致する部分では、二人ともCIAが暗殺の背後にいることを認識した上で、亡命キューバ人とマフィアが関与していたと断言。CIA情報部員、ハワード・ハントが暗殺にかかわったとするロレンツに対して、マローもハントの関与を臭わせている。二人とも、一九六〇年ごろからCIAの支援を受けていた「オペレーション40」などの亡命キューバ人非合法活動グループがカストロ暗殺を企て、かつその反カストロの流れの中でケネディ暗殺をも実行したとロレンツは確信、マローも疑いを持っている。

 補完し合う部分では、マローはケネディ暗殺に使われたイタリア製ライフル四丁を調達。ロレンツは、ライフル三、四丁をマイアミからダラスに運び、おそらくは暗殺を実行したであろうグループと行動を共にしていた。

ロレンツは、ハント直属の部下であるフランク・スタージスと親しく、オペレーション40の仲間であるが故に、実行犯グループと極めて近いところにいた。だが、ハントの上司がだれであるかなど、CIA上層部がどのように暗殺計画にかかわっていたかは知らない。

一方マローは、ハントが実行犯グループと関係あることを薄々感じながらも、だれが実際にケネディを撃ったのかは知らない。しかし、ハントの上司であるトレイシー・バーンズやチャールズ・キャベルといったCIA上層部が暗殺計画に関与していた可能性に気付いている。つまり、実行犯と接点を持つハントの風上をマローが、風下をロレンツが見事に証言で描いて見せてくれるのだ。

 もちろん、二人の証言の中にも矛盾がないわけではない。特にロレンツが証言したオズワルドとの出会いの時期は、オズワルドが旧ソ連にいたとされる時期と重なっており、結局これが大きな矛盾点となり、ロレンツの証言は暗殺に関する下院特別委員会で事実上の証拠不十分とされる最大要因となったのだ。

しかし、部分的にそうした矛盾はあるものの、二人の証言は全体的にみれば実に具体的で説得力がある。また、矛盾点もロレンツの記憶違いやCIAによる手の込んだ工作などで説明することができることはすでに述べた。それから考えると、彼らの証言は真実であり、唯一最大の矛盾点があるとすれば、それは彼らが殺されずに、よくここまで真実を伝えることができたということだろう。

 彼らの証言や著作を読んでいくと、彼らが殺されそうになりながら幾多の危険をくぐり抜けてきたことが分かる。彼らは慎重で、何をしたらCIAが彼らを抹殺しにかかるかも心得ていた。二人とも少なくとも十年は沈黙を守り、時期を待っていたに違いない。ロレンツは自著「マリタ」の巻頭で、両親や家族だけでなく、暗殺を遂行しないでくれた殺し屋にも献呈の辞を述べている。多分に幸運、もしくは奇跡の要素がないと証言は明るみに出なかったのかもしれない。
(了)


筆者は元下院議員のトマス・ダウニングを通じて、マローとのインタビューを試みたが、結局接触できなかった。マローは自分自身が命を狙われている恐れがあるため、非常に用心深く、どこに行くときでもピストルを背広の下の脇のところに携帯、しばしそのことを吹聴することにより自分の身を守っている、という。

今日で本当に終わりです。長期間にわたるご愛読ありがとうございました。
次は・・・?





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2006.01.30 09:27:06
コメント(8) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

キーワードサーチ

▼キーワード検索

コメント新着

立山の百姓@ 尖山について はじめまして。 尖山の近くで農園を営ん…
simo@ Re:新刊『UFOと交信すればすべてが覚醒する』の解説(03/21) こんにちは。初めまして。 昨年妻が海で撮…
たぬき@ Re:ニニギの兄に祭り上げられたホアカリの正体(03/12) ホアカリ。 徐福が秦の始皇帝の使節を隠れ…
たぬき@ Re:サノノミコト(神武天皇)になぜ神が付いたのか(07/29) ジンム。と読まずに 大和言葉風味、古代語…

カレンダー


© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: