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2006.02.06
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カテゴリ: メディア
▼夜遊び朝寝坊


その後私は浦和支局で3年間勤務したが、富山で一年間に起こる事件は、埼玉で一ヶ月間に起こる事件ぐらいの頻度。殺人事件で捜査本部が設置されるのは、埼玉では一ヶ月に一回ほどだったのに対し、富山では一年に一回あるかないかであった。

大津支局もそれほど忙しいところではないらしく、「原稿より健康、仕事より雄琴」とささやかれていた。赴任する支局によって、まったく忙しさが違うのである。

事件の少ない富山だからこそ、夜討ち朝駆けもつい、「夜遊び朝寝坊」となってしまう。夜遊びといっても私の場合、警察官の家に遊びに行ったりする夜遊びであった。とくにキャリアの富山県警本部長の家にはよく遊びに行った。県警本部長ともなると50代で私の父親に近い年齢であった。自分の子供は大学受験ぐらいで、家族をおいての単身赴任。一人寂しく夕食をするのもつまらないので、冬場は鍋料理の夕飯によく誘ってくれた。私はお酒を持参した。

本部長には官舎があてがわれる。大きな官舎で、確かに単身赴任の独り住まいにはガランとしていて寂しい。記者たちを家に呼びたくもなるはずである。鍋を囲んで世間話。あまり仕事の話はしなかったが、そこは新聞記者、頃合を見計らって、気になっている案件について質問をしたりもした。

どこの会社もそうかもしれないが、2月と8月は「ニッパチ」といって、とくに世の中が暇になる。富山の冬は雪に閉ざされてしまうので、何かと運動不足になる。そこで準キャリアの県警本部捜査二課長や友だちを誘って、夜間、体育館のインドアテニスコートを借りてテニスをしたりもした。テニスの後は、深夜近くまで飲み会である。

やがてその二課長は、生活保安課長として滋賀県警に異動していった。送別会の席上、大津支局では「原稿より健康、仕事より雄琴」と言われているようですよと私が話したら、その課長は沖縄出身だったからか雄琴のことを知らなかった。そこで私は、雄琴のソープランドは有名だから摘発すると大きな新聞記事になりますよと、つい口を滑らせてしまった。

それから半年ほど経ったころだろうか。滋賀県警生活保安課が雄琴の風俗店を一斉摘発したという事件が、全国紙で四段ほどの記事として紹介されていた。





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最終更新日  2006.02.06 09:53:36
コメント(12) | コメントを書く


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あまりにも平穏で  
脇が甘くなってしまいます(笑)が、魂の洗濯場として、とやまは、たぐいまれなる恵みの地ですね。
安全が確保されているだけに、なにかやらなくちゃ、と思わされます~。 (2006.02.06 10:52:00)

Re:新聞記者の日常と憂鬱7(02/06)  
情報を得るだけでなく与えてしまうこともあるのですね。
農家なので関係ない話ですが、義父の住んでいるところには「警官友の会」というのがあって、なにかと思ったらどうも飲み会のようでした。本来どういう目的の会なのか、今もあるのかどうかは聞いていないのでわかりませんが。 (2006.02.06 11:49:43)

Re:新聞記者の日常と憂鬱7(02/06)  
カズ姫1  さん
大分前ですが、学生の頃、友達と北陸の旅をして富山ででは、お寺に泊まりました。そしたら、何処か近くで殺人事件が起きたと夜中まで警察が来たり騒がしかったのを思い出しました。そんなに事件の少ない富山でねぇ。 (2006.02.06 12:47:06)

Re:新聞記者の日常と憂鬱7(02/06)  
呉雅力  さん
時々テレビで警察24時などというタイトルの番組を各局でやりますが、これなんて警察とメディアの持ちつ持たれつの関係を表しているように思います。

おそらく、警察官に出演料なんてないでしょうし、視聴率もそこそこいく。

でも、なんか腑に落ちないのです。

上前淳一郎さんの「支店長はなぜ死んだか」を読んだことがあります。これは警察発表をそのまま記事にしたため、その都市銀行の支店長が社会的に非難をあび、それがため自殺をするという顛末をルポした秀作でした。

いまの警察ネタがどうなっているかわかりませんが、私なんか警察ネタ以外も、そのまま発表ものが記事になっているように思えてなりません。

朝日は最近、ジャーナリスト宣言なんてコピーを大々的に宣伝していますが、たれながしだけはやっていないと信じたいです。

でも。どうなんでしょうね。 (2006.02.06 14:05:17)

Re:新聞記者の日常と憂鬱7(02/06)  
富山は田舎だから、のんびりムードでもありますよね。

転勤族同士、鍋をするとかって、わかる気がします。
なんか、楽しそう~。それも出会いというか、縁なんだろうなあ。縁って不思議です。

(2006.02.06 18:44:11)

Re:あまりにも平穏で(02/06)  
白山菊理姫  さん
ヤンチャリカ9971さん
こんばんは。

>脇が甘くなってしまいます(笑)が、魂の洗濯場として、とやまは、たぐいまれなる恵みの地ですね。

埼玉に比べたら犯罪も少ないし、水や魚もおいしいし、いいことだらけですね。東京の水道水はまずくて飲めないからなおさら、そう感じます。聖なる山もすぐ近くにありますね。

>安全が確保されているだけに、なにかやらなくちゃ、と思わされます~。

富山の田舎のほうは特にのんびりしていて、人情もあるし、いいですよ。面白い場所を訪ねたら、ブログなどで教えてください。 (2006.02.06 19:25:23)

Re[1]:新聞記者の日常と憂鬱7(02/06)  
白山菊理姫  さん
ヘリオトロープの小部屋さん
こんばんは。

>情報を得るだけでなく与えてしまうこともあるのですね。

時々あります。持ち込みといわれるものですね。今度、その例を紹介します。雄琴の件は情報とは言えませんが・・・。

>農家なので関係ない話ですが、義父の住んでいるところには「警官友の会」というのがあって、なにかと思ったらどうも飲み会のようでした。本来どういう目的の会なのか、今もあるのかどうかは聞いていないのでわかりませんが。

何でしょうね。警官OBを中心とする会か、見回りなどで日ごろお世話になっている警官を慰労する会ではないでしょうか。 (2006.02.06 19:36:19)

Re[1]:新聞記者の日常と憂鬱7(02/06)  
白山菊理姫  さん
カズ姫1さん
こんばんは。

>大分前ですが、学生の頃、友達と北陸の旅をして富山ででは、お寺に泊まりました。そしたら、何処か近くで殺人事件が起きたと夜中まで警察が来たり騒がしかったのを思い出しました。そんなに事件の少ない富山でねぇ。

それは滅多にないことです。ラッキー(?)でしたね。何かの因縁があったのでしょうか。富山は比較的安全な土地ですが、確か暴走族発祥の地であるとも聞いたことがあります。全く安全とはいえないようですね。 (2006.02.06 19:42:35)

Re[1]:新聞記者の日常と憂鬱7(02/06)  
白山菊理姫  さん
呉雅力さん
こんばんは。

>時々テレビで警察24時などというタイトルの番組を各局でやりますが、これなんて警察とメディアの持ちつ持たれつの関係を表しているように思います。

多分にそういう関係に陥りやすいです。その点、道警の不祥事を暴き、批判キャンペーンを展開した道新はたいしたものです。頭が下がります。ジャーナリスト魂は、まだ死んだわけではありませんね。

メディアはサツ担当など通常の担当を超えた報道班を設けないと、発表モノばかりを追うことになってしまいます。特別取材班とか遊軍が深く掘り下げた調査報道をするように心がけているはずですが、いかんせん時間と労力がかかるので、番組を打ち切りにしたりするケースも出ているようです。米メディアも同じような悩みを抱えていますね。

そういえば、共同の先輩である田英夫氏も自民党の圧力でTBSの報道番組を降板させられたのをふと思い出しました。

>上前淳一郎さんの「支店長はなぜ死んだか」は警察発表をそのまま記事にしたため、その都市銀行の支店長が社会的に非難をあび、それがため自殺をするという顛末をルポした秀作でした。

警察発表を書かないわけにはいかないし、難しいところですね。記者一人一人が警察の暴走をチェックする気持ちで原稿を書く以外にいい方法が浮かびません。

>警察ネタ以外も、そのまま発表ものが記事になっているように思えてなりません。
>朝日は最近、ジャーナリスト宣言なんてコピーを大々的に宣伝していますが、たれながしだけはやっていないと信じたいです。

本多勝一が朝日からいなくなってから、本当のジャーナリストが少なくなったような気がします。私はいつも、口直しに週刊金曜日を購読しています。常に週刊金曜日的視点で世の中を見ていかないと、権力者に洗脳されてしまいますね。 (2006.02.06 20:07:49)

Re[1]:新聞記者の日常と憂鬱7(02/06)  
白山菊理姫  さん
きときとさん☆☆☆さん
こんばんは。

>富山は田舎だから、のんびりムードでもありますよね。

とてものんびりしていましたよ。本当にいろいろ遊ばせていただきました。いい思い出ばかりです。

>転勤族同士、鍋をするとかって、わかる気がします。
>なんか、楽しそう~。それも出会いというか、縁なんだろうなあ。縁って不思議です。

そうですね。何かの縁なんでしょうね。富山署の副署長も正月に家に呼んでくれて、おせち料理をいただいたことを覚えています。ありがたいことです。お世話になりました。 (2006.02.06 20:12:13)

Re:新聞記者の日常と憂鬱7(02/06)  
ほわいと さん
白山菊理姫さん、こんにちは。

新聞記者さんと警察の関係はなかなかよいものなのですね。日頃のコミュニケーションは大切ですね。富山は魚がとても新鮮ですから、さぞかしお鍋は美味しかったことでしょうね(笑)。

私も主人の勤務の関係で埼玉の大宮市に住みました。親戚はほとんど東京でしたから毎週遊びに行ってました。こんなに人の多い都会で犯罪が起きたらどうやって捜査するのかと思ったことがありました。まだ若かった頃のことです(笑)。 (2006.02.07 00:47:20)

Re[1]:新聞記者の日常と憂鬱7(02/06)  
白山菊理姫  さん
ほわいとさん
おはようございます。

>新聞記者さんと警察の関係はなかなかよいものなのですね。日頃のコミュニケーションは大切ですね。富山は魚がとても新鮮ですから、さぞかしお鍋は美味しかったことでしょうね(笑)。

政治思想的には水と油でしたが、いつも顔を合わせていると親しくなってくるんですね。私にとっては未知との遭遇でした。お鍋はおいしかったです!

>私も主人の勤務の関係で埼玉の大宮市に住みました。親戚はほとんど東京でしたから毎週遊びに行ってました。こんなに人の多い都会で犯罪が起きたらどうやって捜査するのかと思ったことがありました。まだ若かった頃のことです(笑)。

富山の人口は約110万人、埼玉の人口は700万人以上ですから、犯罪も多くなります。東京への通勤圏として人口が飛躍的に伸びましたね。事件の多さに比べて警察官の数は少なく、未解決の凶悪事件が山積されていました。

ほわいとさんも、いろいろな場所で暮らされているのですね。ご主人も転勤族でしたか。未知の土地に行くのはわくわくしますが、引越しが大変ですね。 (2006.02.07 08:59:09)

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