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2007.12.25
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テーマ: いい言葉(573)
カテゴリ: 文学・芸術
▼薔薇は薔薇6


ちょうど、木の周りの「ローズの環」が完成しかけたとき、別の木に誰かが同じように名前を彫っていたことに気づきます。

...just then well just then her eyes went on and they were round with wonder and alarm and her mouth was round and she almost burst into a song because she saw on another tree over there that some one had been there and had carved a name and the name dear me the name was the same it was Rose and under Rose was Willie and under Willie was Billie. It made Rose feel very funny it really did.

・・・ちょうどそのとき、彼女(ローズ)が視線をずらしたちょうどそのとき、彼女の目はびっくり仰天して丸くなりました。彼女の口もあっけにとられてまん丸。思わず歌を歌いだしそうになりました。というのも、すぐそばの別の木に誰かがすでに名前を彫っていたんですから。それもなんということでしょう、その名前というのがローズだったんです。そのローズの下にウィリー、その下にはビリーという名が彫られていました。ローズは狐につままれたような気持ちになりました。本当にそんな気持ちになったのです。

ローズはおそらくこの場面で、自分探しの旅に出たのは自分だけではなかったことに気づくんでしょうね。みんなローズと同じことをしていたんです。それまで「丸」に対して抱いていた漠然とした恐怖心も、次第に消えていきます。ますます勇気を得たローズは、青い椅子をもって青い山の頂上を目指します。

そしてとうとう、山の頂上へ到達したローズは、青い椅子に座って「私はローズ」「ローズはローズ」と歌います。しかし、やがて夜になり、山の上で独りっきりのローズは歌いながら泣き出します。

ちょうどそのとき、ずっと遠くの山の頂上からサーチライトが光って、ローズが光の中に浮かび上がります。「いとこ」のウィリーがいなくなったローズを探して、別の山に登っていたんでしょうね。ローズは助かりました。二人は別々の山に登っていたわけですが、その後、どういうわけかウィリーが「いとこ」ではないことがわかって、二人はめでたく結婚して物語も終わります。

かなりシュールな物語です。しかし、名前(言葉)と自分(存在)の関係を考えさせる哲学的な物語でもありました。

この絵本は、実在するローズという名の女の子がモデルになっています。スタインは夏になるとよく、スイスに近いフランスの村にある別荘で過ごしました。その別荘のご近所に9歳になる女の子がいたんですね。ローズとスタインはすっかり仲良くなり、長いこと話をしているうちに、この物語を思いついたようです。献辞には次のように書かれていました。



ローズ・ルーシー・アネ・ディギー、フランスの薔薇に捧げる

今日の薔薇は、フランスの薔薇ではありませんが、昨日紹介し忘れた「シングル・ピンク・チャイナ」という中国原産の薔薇です。

シングル・ピンク・チャイナ

綺麗な一重のピンクの花を咲かせていますね。12月9日に撮影したものです。





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最終更新日  2007.12.25 12:18:38
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