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2015.05.22
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カテゴリ: 歴史箱
日本とギリシャの神話の中で、デメテルとアマテラスの岩戸隠れと同じくらい似ている、というか同根と言える話が、オルフェウスとイザナギの冥界訪問の物語です。

オルフェウスの物語は次のようなものです。

オルフェウスの妻エウリュディケが毒蛇にかまれて死んでしまいました。諦めきれないオルフェウスは最愛の妻を取り戻すために冥界に下ります。彼の弾く竪琴の哀切な音色によって、冥界への渡し守も、冥界の番犬ケルベロスもおとなしくなり、オルフェウスが冥界に入るのを許します。そしてついにオルフェウスは、冥界の王ハーデスとその妃ペルセポネの王座の前で竪琴を奏でて、エウリュディケを返してくれるよう訴えました。

オルフェウスの琴の音に心を動かされたハーデスとペルセポネは、エウリュディケを地上に連れて帰ってもいいという許可を与えます。ただしそれには条件があり、オルフェウスは「地上へ出るまでの間は、絶対にエウリュディケを振り返って見てはいけない」という約束をさせられたんですね。

そこでオルフェウスは先頭に立ち、エウリュディケが従って、二人とも黙ったまま険しい小道を登って行きます。そしてあと少しで地上に出るという時になって、オルフェウスは妻が後をついてきているか心配になり、振り返ってしまいます。約束は破られたわけですから、エウリュディケは冥界に連れ戻されてしまいました。

一方、イザナギの冥界訪問は次のような物語です。

火の神の出産によって愛妻イザナミを失ったイザナギは、嘆き悲しみながらも、どうしても戻ってきてほしく思い、後を追って黄泉の国に向かいます。黄泉の国の御殿まで来ると、イザナミがそこにいます。そこでイザナギはイザナミを連れて帰ろうとしますが、イザナミは既に黄泉の国の食べ物を食べてしまったので戻れないことを告げます。それでも、わざわざ迎えに来たイザナギを無下に門前払いすることもできません。その熱意に押されて、イザナミはイザナギと一緒に地上に戻れるかどうか黄泉の国の神と掛け合うことにします。

ただしその際、一つ条件を出します。その条件とは、イザナミが黄泉の国の神と相談している間は、決して覗き見てはいけないというものでした。だが、なかなか戻らないイザナミに不安を覚えたイザナギは、我慢できずに御殿の中に入って覗き見してしまいます。そこには醜い姿をしたイザナミがいます。その醜さに驚いたイザナギは一目散で地上に逃げようとします。それを見たイザナミは「よくも約束を破って、恥をかかせたな」と言いながら、追いかけてくるんですね。結構怖いホラー映画みたいです。

その追いかけごっこは現世と黄泉の国との境である黄泉平坂まで続きます。そこでようやく双方が協議して、「離婚」が成立するんですね。



また、黄泉の国の食べ物を食べたら帰れなくなるというイザナミの話は、ギリシャ神話にも出てきます。前回紹介した大地母神デメテルは、行方不明となった娘が冥界王ハーデスに誘拐されていたことを知り、ゼウスの助けを借りて取り戻します。ところが娘は冥界で食べ物を食べていたので、冥界に戻らなくてはならなくなるんですね。

つまり、オルフェウスの冥界下りとイザナギの黄泉の国訪問の話は、細部まで同じ物語であるとみなすことができるわけです。
(続く)





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最終更新日  2015.05.22 23:59:47
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