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助けを求めてきた「組織のボスの情婦」とそれをエスコートする「女刑事」が共に撃たれて、一方の体と他方の脳が無傷だったので脳移植をしてあわせて一人にしてしまう…めちゃめちゃご都合主義でトンデモな話だけれど、そのトンデモな設定以外は大沢ワールド炸裂。おもしろかった。誰が敵で誰が味方かわからず、奮闘するヒロインがいい。「実力のある人の脳」が「絶世の美女の体」に宿れば天下無敵じゃないかという勝手な設定…だけならなんてことはないが、鍛えていない体で以前のようなつもりで動こうとして失敗したり、というところが実にいい。(運動が)できる人ってある意味傲慢で「アンタなんか鍛えてないからダメなのよ」って所あると思うんだけど、「鍛えりゃできると言ったって限界あるんだよね」っていうの、ホントに実感する。死ぬほど練習したって誰でも100M10秒で走れる訳じゃないモンね。天使の牙(上)天使の牙(下)おまけ「ざ・ちぇんじ」1・2巻(氷室冴子・山内直美)娘が借りてきた漫画。とりかへばや物語も氷室さんの原作も未読。読まねば。「あさきゆめみし」とともに古典の入門編として適切な本なのでは?原作(とりかえばや)もそうなのかは知らないけど、ご都合主義というなかれ、これは実に「王道」な良展開な「御伽噺」なのだから。うまくまとめてめでたしめでたしとなっているのはいいな。【古本】ざ・ちぇんじ! 1 [文庫コミック]/山内直実【古本】ざ・ちぇんじ! 2 [文庫コミック]/山内直実
2009.07.31
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漫画。でも少女マンガと侮るなかれ。上質のSFである。(ハヤカワ文庫だしね)表題作はタイムトラベルものであり、逃亡者モノでもある。タイムマシンを持っていても決して全能ではなく主人公の抱く無力感のようなものが心に響く。読者が途中で放り出されたような読後感だが、それはそれでいいのかも。アレックス・タイムトラベル
2009.07.30
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自衛隊三部作…ということで読んでみた。実は再読(娘蔵書)細かい所忘れていたので(汗)自衛隊三部作といわれるほど、三部作らしくはないかも。「海の底(海)」「空の中(空)」とくればこれは陸上自衛隊のはずなんだけど、関係ありそうなのは「立川駐屯地」が出てくることのみ、かも。登場人物は空飛んじゃうわけだし。中学生が初めて手に取るにはこの表紙絵はいいのかもだが、内容と合っていないのでかえって邪魔。初出がラノベなので仕方ないのかもしれないけれど、いわゆる「萌え絵」で、(私はこれでは「萌え」ないが…趣味の問題だけどね)大人が読む本、とは遠いなぁ…前半の「流されるまま」な所を追求すると新井素子風かな?私の好みとしては後半の軍事部門もっと書き込んで欲しいが。「荷物になるなら軽い荷物になりたい」「重い荷物になれ」なところがいい。世界を救うために、よりも自らの欲望を果たすのために世界を救わなきゃ、の方が小気味いい。ヒロイン&ヒーローよりも入江氏の開き直った悪役風味なところが好きだったりする。いいよね。塩の街ラノベ版ではなくハードカバー版だと、後日談が載っているらしい。読んでみなくては!こっちの方が表紙もいいしね…塩の街
2009.07.29
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グロっちゃーグロだけどね、といった感じ。ホラーというより都市伝説を絡めたミステリだが、謎解きというよりは社会派かも(社会派風味は薄いけど)ぞわぞわ感はあるが、帯のアオリ(「超弩級の暗黒ミステリー」)は大げさだ。ストーリー的には面白いが、主人公が流されるままというか共感できないところがちょっと減点、でも雰囲気はある。(結局好きなんだな…)
2009.07.28
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高田 侑氏デビュー作。ホラーサスペンス大賞受賞作ということだが、ちょいグロ描写はあれど(たいしたことない)ホラーというよりも「特殊能力を持ってしまったヒトは幸せか」の超能力モノのような気がする。(愛って怖いのよ、って言われりゃホラーだけど)デビュー作であり、文章はうまいが主人公に好感が持てないためちょっとマイナス評価。悩める主人公が不倫なら不倫、家族愛なら家族愛に徹すればいいのに。でもそう割り切れないところが人間、かもね。裂けた瞳
2009.07.27
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アメリカ・エジプトに留学経験があり双方の言葉に堪能。アラブと日本の架け橋になろう、という意志を持ち自衛隊の派遣部隊にも協力という経歴。文化の違いやなかなか行けない世界遺産などのネタは面白い。文章が硬く読みにくいのが難点。たいして厚くない本なのに何日もかかってしまった。秘境添乗員
2009.07.26
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娘が図書館から借りてきたもの。題名から、水泳の話なんだと思い込んでいたのだけれど…水泳部かなんかのスポーツもの、とは全然違ってた!病院へやってくる「病んだ」患者たち。でも一番おかしいのはその医師だ。自らの欲望に忠実でやりたいことやっているようで、結果患者は治っているんだから伊良部医師は名医なのかも。治療法が端的にいえば「やりたいことをやれ」「真実を自覚せよ」で、カウンセラーとしてそれは正しいような気もする。読書メーターで他の方が書いている伊良部=芋洗い坂係長説を読んで私もそれでしか想像できなくなってしまった(笑)でもマユミは土屋アンナじゃなくもうちょっと色白肉惑系の美女(ちょっとツンデレ?)がいいなぁ…イン・ザ・プールちなみに映画化の配役は伊良部=松尾スズキ マユミ=MAIKOドラマ化のときは伊良部=阿部寛 マユミ=釈由美子 これは違うなぁ…
2009.07.25
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読書メーターの「読書会」課題図書(違)こういう機会でもないと読まなかった本だよなぁ。私にとって芥川とは「学校で読まされて」「感想文書かされる」ものだった。「教科書に載るような人」なので強く正しいのに違いないと。それがこの「河童」ではどうだ。生まれてきたくはないと言い、言葉によって病んで死んでしまうほど繊細でか弱いではないか。河童の世界にいても自らの世界へ戻っても結局居所は無く、河童の世界へ「帰りたい」と思う。そこまで病んでいる精神を、芥川はなぜ描いたのか。それは彼もまた病んでいたからであり生きることに絶望していたからかもしれない。子供の頃思っていたよりも「河童」は読みやすかった。芥川を「お堅い」「教科書」と思い込んでいたからかも。すっごいオジサンのように思っていた彼も、実は35歳で亡くなっていたのだから現代ならまだ「青年」の範疇かも。若かったんだよね。(今じゃ、肉体的にも50歳でもまだまだ「若い」もんね。マイケルにしろ郷ひろみにしろ、50とは思えない)その昔(笑)上高地の河童橋は何度か訪れた。元山岳部の親に毎年連れて行かれたのだ。元山岳部のミニ同窓会ともなっていたその登山会は、お互いみな子持ちの(子供の年齢も近くて)主婦であるためか例年お盆すぎだった。お盆も過ぎた夏山は雨も多く結局山に登れやしないのだが梓川の水の冷たさだけは覚えている。いかにも河童がいそうな川だ。…子供としては苦労して山なんか登るよりも、自然博物館(というほどのものでもなかったが)に行ったり一年ぶりにあう友達と宿でトランプしたりしていた方が楽しかったりした。懐かしい。河童/戯作三昧表紙天野喜孝氏。雰囲気あるけど「河童」ではないわな。
2009.07.24
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自転車レースでも、競輪ではなくロードレース。ツール・ド・フランスくらいしか知らなかったなぁ。表彰台にあがるのは個人だけどチームプレイとか、なじみが無いスポーツだが、引き込まれるように一気読み。さらっと書かれているので読みやすいのだが、キャラもさらっと通り過ぎてしまう印象。主人公にしろエースにしろ、もう少し書き込まれていたら親近感がわいたかも。「犠牲」の意味も深まるんじゃないのかな?アシストの説明はわかりやすかった。今度ロードレースを見ることがあったらその辺注目してみよう。あと、他の方の感想にもあったが元カノの魅力がイマイチ。香乃の最初の裏切りはアリかも、とは思うんですよね。恋は一瞬で落ちるものかもしれないし、高校生で若いし。でも一応社会人になったことだし、元カレに、大事なレースの真っ最中に会いに来るとか心を乱すようなことを言うとかそういうところがまぁ「まっすぐ」なのかもしれないけれどイヤな女だと思ってしまいますね。「きれいだ」「まっすぐに見る」「ふりかえらない」っていう感じの表現しかないのも、彼の目から見て表面的な魅力しかないのかもしれないなぁ、なんて。
2009.07.23
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続きがあるらしい、と借りてから気づいた。…図書館の予約はまだまだだもんな…無関心で流されていると、いつの間にか共犯者となってしまう。犯罪ではなく、世の中、政治の話だ。考える、行動することよりも無難に流されていく方が楽なのだけれど。だからこそ「考えろ、マクガイバー」なのだ。伊坂幸太郎らしくないとか、政治的メッセージを入れた小説だから面白くないとか言う意見もあるみたいだが、こういう小説という部分で何か少し「考える」ってことは大切なんじゃないかな、と思ったりする。政治的なことはさておき、超能力を持った人がどう生きるかという観点から見ても実にうまい。よくある「エスパー」ではなく微妙な「超能力」、持った人は幸福か不幸か。その力を使うことの是非は。
2009.07.22
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高田侑氏三冊目。「てのひらたけ」「顔なし子」なら、「てのひらたけ」の方に似た雰囲気かなぁ。ちょっと違うかな。とりあえず高田氏の作風の幅の広さに感心。仕事や恋愛に悩む由真はどこにでもいそうで理解しやすい。モンスターペアレントやら同僚との人間関係やら、あるいはなんだか思うように行かない恋愛やら。なんか身近にあるような話だな、と読みながら由真が知人のような気になってくる。でも実際にはハツモ君みたいな人はいないんだよね。波乱万丈な恋愛よりもハツモ君のような穏やかだけど楽しい人との生活っていいなぁ、と思うのは年のせいだけではなかろう(笑)もっと若い時・・・10代とかに読んだらどう思ったかな?表紙絵のイカ焼き、おいしそう。私もイカ、好きだ!
2009.07.21
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以前読んだ「てのひらたけ」が実に透明感があって切ない系の話だったので期待して読む。今回は系統が違う感じで、いろいろと引き出しの多い作家さん、なんだろうか。田舎(失礼)に伝わる伝承と都市伝説を絡めたホラー、と思いながら読んでいたらひっくり返された気分。なんということはない、普通のミステリであった。途中まで結構伝奇ホラーっぽかったのに!(結構期待)これじゃ、逆にホラー風味なくてもよかったんじゃ?ストーリー的には、ある意味めでたしめでたし、なのかも知れないが犠牲が大きすぎることもあり、読後感はあまりよくない。なんだかなぁ…顔なし子
2009.07.20
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副題が「牧場智久の雑役」牧場智久シリーズらしい。シリーズものなのに、これを最初に読んでしまった。人物関係は説明されているので ま、いっか。探偵役と顔を合わすことさえなく携帯などで推理、というのは新しい(イマドキだ)安楽椅子探偵モノとしては、本当に話のみで推理、ということで正統派なのかもしれない。イラストもキャラ設定もラノベ的だが、内容は普通のミステリなような気がする。面白かった。 せつないいきもの関係ないけど、作中の「せつないいきもの」見たい!
2009.07.19
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「エッセイ」を模した短編小説…といわれても、エッセイを読んでいるような気になるのでなんだか妙な気分。ついに「エッセイ」までパスティーシュにしてしまう清水氏の手腕はさすが。どこまでホントでどこから嘘なんだか!いろいろなパターンの「エッセイ」をからかうようにパロディにしていて、笑わずにはいられない。うまいね、やっぱり。【古本】似ッ非イ教室/清水義範
2009.07.18
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「ブリジット・ジョーンズの日記」が好きな人はぜひ、という評判で読んで見たのだが、こんなもんなんだろうか?(「ブリジット…」は読んでない&見てないけど)なんだか薄めのハーレクインっぽいような…というか海外ドラマっぽい(見たこと無いが)美貌の妹、有能な友達と比べて仕事も恋もうまくいかないアレックス。ありがちなストーリーだしヒロインも定番のグダグダした失敗ばかり。ちょっとヒロインに同情というよりも腹が立つのはどうなんだろ。(上司の女ったらしっぷりったら!)結局のところうまくいくんだろうなぁと思いつつ、どんでん返しも無く落着。いいんだけどね。イギリスのある程度以上の階級の人って、田舎に荘園があって馬に乗って…っていうのがやっぱりステータスなのかな。爵位とかあったほうがやっぱりいいんだろうそりゃ。他の作品は日本語訳されてないみたい。作品探して検索してみたらhttp://www.cafeglobe.com/news/worldnews/wn20060929-02.htmlを発見。なんとご本人は美人じゃん!
2009.07.17
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初、道尾秀介。良質のホラー短編集。うまく読者をだまし、だまされるのが快感なほどだ。表紙、装丁、文字のフォント(はじめて見るフォントなんだけどなんだか懐かしく古めかしい)さえにも心が配られている。いずれもぞわ、っとする逸品だが、強いて言えば「ケモノ」「悪意の顔」が好み。乙一からせつなさを少々引いて泥臭さ(民俗学的な香り?)を加えたような感じ?全篇に飛び交う鴉が無意識下に不気味さを増しているかも。あと、どの話にも「S]と言う人物が出てくるけど、別人のようである。他の作品世界とも絡んでいるものがあるそうなので、また別の本を読んでみなくては。鬼の跫音覚書的ひとことメモ。道尾氏は先入観ナシに読んだ方がいいそうなので、文字最小・薄色で書くので未読の方はご注意!「鈴虫」とりつかれた男、真犯人、鈴虫は見た!「(ケモノ)」モンシロチョウ、刑務所作業製品、「妹」「よいぎつね」祭の夜、神輿、狐面「箱詰めの文字」作家、床下収納庫、招き猫「冬の鬼」さかのぼる日記、鬼の跫音、春琴抄「悪意の顔」キャンバス、イジメ、鴉
2009.07.16
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ヲトメな部分もそうでない部分も共感してしまう、しをん氏のエッセイ。三浦しをん氏とはちょっと(ちょっとどころではなく?)年が離れているので「萌え」のターゲットが違うが、それでも一晩中話ができそうな気がする(笑)弟ぎみの深夜ドライブのその後が激しく知りたい!乙女なげやり
2009.07.15
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手紙をテーマにしたアンソロジー。6人の作家のうち、知っているのは若竹七海氏のみだったが、ティーン向けの本と言うことで、ティーンは知っている方なのかしら?ティーン向けで手紙と言うとどうしてもラブレターは避けられず、6編中2編がラブレター、その他も恋愛を絡めたものが多い。その中で若竹七海「読めない手紙」が良かった。この世界観、短いこの話だけではもったいない!連作短編で彼女らの世界をもっと見てみたい気がした。メモ的一言感想、キーワード三つつきで。「あした咲くつぼみ」(小手鞠るい)キーワードは’ラブレター’’憧れ’’未来の私へ’かな?ストーリーは途中でわかってしまうが、定番ということでOK.「グラノラトフィーバー」(安西みゆき)同じくキーワード、’女子寮’’お菓子’’別離’キャラ設定が面白い(ちょっとラノベ的)のと、「お菓子言葉」という発想がおもしろい。「雲の規格」(梨屋アリエ)’モテ男’’ボトルレター’’ヘンな女子がちょっと気になる’「オレは女子個人ではなく、女子の群が大好きなのだ」なんとなくわかる気がする。一対一で「おつきあい」するのを避ける気持ち。「赤い紙袋の中」(神田茜)’恋敵’’親友’’ラブレター’恋愛が主でなく友情、というかなんというか。まだまだ未熟な半熟少女、かな?「ヒーロー」(草野たき)’ラブレター’’いじめ’’演じること’対象が10代ということで「イジメ」も大きなテーマとなる。ムードメーカーって大変だけど大切。「読めない手紙」(若竹七海)’天然’’ツンデレ’’ミステリ’ツンデレ、は間違っているかもしれないけど、ヤンキー、というには下品ではないのでいちおうそう表現。世界観というか主人公達の通う学校の設定がありえなさすぎでかえって妙なリアリズムを感じる。またキャラ設定もおもしろい。もっと読みたい。
2009.07.14
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ホラー(かな?)短編集。主人公はみな子供。 「こどもはみんな無邪気な天使」なんて信じたら大間違い。無知は無垢ではなく残酷な一面を持つ。いいと悪いが区別できないんじゃなく、悪いことを悪いと知らないのも罪なのだから。自らも「無垢な」こどもであった時期があるはずなのだが、人はみなそれを忘れ、かわいらしい天使の微笑みの裏側を見落とすのだ。…ほら、その傍らに眠るおさなごのすべてを貴方は知っているのか?トゥインクル・ボーイ
2009.07.13
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副題が「―アスリート「上野由岐子」からの熱いメッセージ」 あの北京オリンピック女子ソフトボール優勝投手、上野由岐子選手の本。文章は硬いというか、この人は文の人ではないのだなぁ、とは思うが、語るべきもののある人だな、と。文章のうまい他人が書くよりもご本人が書かれることの方がやっぱりいい。(ゴーストライターで、読みやすい文章、の方がいいときもありますが…)
2009.07.12
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五十嵐貴久と間違えて借りた五十嵐均。SFというか医学ミステリというか、やっぱりSFかな。医学と政治家を絡めて書かれているのでちょっと入り込みにくいかもだが私は面白かった。「人の心とは」「私とは」のようなことはSFではクローン人間の時によく問題になったりしているが、この話のような展開にもなりそう。ラストもこうなるしかないよな、って感じで納得はした。ちょっと文体がイマドキではない気はするが。誰に似てるんだろう?ちょい昔のサラリーマン内幕モノっぽい文体かも。(よくわからないよね)余談だがクローンと言えば萩尾望都がそういう感じの描いてたけど(宇宙へ行く人が行く前にクローン作って保存しておいて、死んだらそのクローンが引き継いで、というようなもの)アニメ的に有名なのはやっぱりエヴァンゲリオンの綾波かなぁ。「私が死んでも代わりはいるもの」
2009.07.11
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「1985年の奇跡」「1995年のスモーク・オン・ザ・ウォーター」に続く三作目。三部作なのかな?1995年…とは違って、1985年…と同じく主人公は高校生。熱くもなくなんとなくぼ~っとと、言う感じなのも同じ。いきなり熱い青春、というより入り込みやすいかも。とはいえ、青春ど真ん中の直球ストライク。キャラも展開もベタで「先が読める」のに「読める」ことが心地よく感じるほどだ。ぼーっとした高校生活を送っていたので、こういうのにのめりこむのはちょっとうらやましい。(鳥人間も楽しそうだが)素直に楽しむのにお勧め。最初の美人の先輩、再登場すると思ったのに消えてしまったのが残念。2005年のロケットボーイズ
2009.07.10
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「1985年の奇跡」からの10年毎シリーズ?「2005年のロケットボーイズ」もあるし。あと、「2010年の殺人」もあるのだけれど、これは10年間隔じゃないなぁ。 (これ、よく見たら「五十嵐均」さんの本でした。並んでたからついうっかり…)主役が40代主婦というのは読者を選ぶかもしれないが私にはおもしろかった。Deep purpleといえばこの曲、と言った印象で自分にも思い出のある曲なので昔に?浸りながら読んだ。リアルタイムでこの曲が流行ったころは小学生だったんだけど(だから洋楽にあまり関心が無かった)中学で、ピアノの弾ける男の子が音楽室でよくこの曲を弾いていた。(ギターで、でないところがいかにも中学生でミソ)懐かしい!キャラ(奔放・堅実・流され型)、展開とも「ありがち」だがこれは「様式美」なのでこれでよし!読後感もいい。1985年ともそろえて、文庫になったら買い、かな。1995年のスモーク・オン・ザ・ウォーター
2009.07.09
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読書メーターでの「読書会」に参加するために読了。こんな機会でもないと読まない本だなぁ。読み慣れない文章にてこずっった。なにしろこの岩波文庫、図書館で借りたんだけど、1987年発行の40刷、定価が¥200というのは時代を感じさせる。訳の文体はともかく、文字の大きさ、フォントにもてこずりった。カタカナ表記部分、絶対に「-」を使わない主義らしい「トオマス・マン」「テエブル」「エレベエタア」なのだから。また、難しい言葉の使用法が独特「諧謔」(かいぎゃく)「愕然」(がくぜん)は漢字にルビなのに「のうずい」(脳髄)「せっぷん」(接吻)「せきつい」(脊椎)「まんえん」(蔓延)などはひらがな表記。単語を目立たせる手法なのかと思ったけど、いくつも繰り返されるので訳者の癖なのかと思う。 冒頭、ぐだぐだと話がなかなか進まないので読むスピードも遅れがちなのだが、老作家が少年に会ったころから惹きこまれる。少し病身にも見える完全なる美、陽のあたる海岸に築く砂の城、熱風と石炭酸の臭い、激しく燃える太陽、すべるように進むゴンドラ。少年と老作家の言葉が通じないことで「完全なる美」の手が届かないが故の憧憬がさらに増す。ただ単に「耽美」とか「恋」とか現代風に言うならば「やおい」か「BL」風味か(違う気も)、というよりは「美」そのものを追求するあるいはせずにはいられない魂の物語、なのではないか。手が届かなくても求めるものがあったほうが幸せか、それを知らないまま過ごした方が?私は求めたい、貪欲に。ヴェニスに死す〔2000年〕改2000年版だとちょっとは読みやすいんだろうか?余談だが「ひかがみ」は検索した。膝の裏側のくぼんだ部分、だそうだ。そんなところにも「美」を見つけるといいうことすなわち美の探究。石炭酸とはフェノールのこと。アレ、臭いんだよね…
2009.07.08
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先日読んだ「なぜ絵版師に…」のように、古典名作の題名をもじったものかと思ったのだけど(「アッシャー家の崩壊」エドガー・アラン・ポー)内容はあまり関係なかったみたいだ。ホラーがかったものから日常の謎モノまで作者の幅広い作風が楽しめる。やっぱりうまいよね。「溶けていく」同僚だったら怖すぎ。妄想のし過ぎに注意、と言ったところかな。「紙魚家崩壊」やっぱり本は借りる派でしょう(作家の方、出版社の方ゴメンナサイ!)でも日本の住宅事情は…「死と密室」ミステリ作家としてはやはり密室ははずせない。「白い朝」牛乳配達って最近みないよね。日常の謎、覆面作家シリーズに似た雰囲気で好き。「サイコロ、ころころ」は佐野洋風の洒落たショートショート。「おにぎり、ぎりぎり」アリバイトリック(笑)でもこういうのってあるかもね。「蝶」情景は美しいけど…「俺の席」阿刀田高風かな。実はこういうのがコワイのよ。御伽噺「あれとキリギリス」あれ、と書くとこうまでも怖くなるんだな。「狸殺人(獣)事件」視点がいい。まぁありがちかもしれないがおもしろかった。紙魚家崩壊
2009.07.07
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裁判員制度も本格スタートとなり、弁護士の人がバラエティに出たりしているこのごろ、ちょっとそういう法曹関係のことなんか読んでみようかな、なんて軽い気持ちで借りた本。裏話的な軽い本、を期待していたのだがちょっと違った感じ。退職判事とか現職なら弁護士の本ならよくあるのだが、筆者は現職検事正。事例とそれに関する法律が書かれているので便利ではある。小説ではないのでそこのところは仕方ないのだろうけど、さすが検事、というか文章が硬いので、読みにくいと感じる人もいるかも…検事はその時中で「大津地検」とか「三井寺」とか、懐かしい地名が出てきてちょっとうれしかった。
2009.07.06
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表紙絵の通り透明感のある短編集。描写が細密でいい。時空を超え、愛を家族を求め続ける。それが実は身近にあったのだ、となれば「青い鳥」ですが。手に入ろうが入るまいが求め続けることが美しくせつない。てのひらたけ以下ネタばれあり表題作は時間を越えて何度でも出会う恋人たちの話…となるとリ・インカーネーションものか何かみたいだけど、すれ違う結末もわかっているのに愛に生きるというのは究極の「初恋」なんじゃないかなと。「タンポポの花のように」廃墟となった遊園地、微笑む遺体、黄色い帽子(小学生の帽子を思い浮かべました)せつない寂しさとほんのりとした暖かさ。「あの坂道を登れば」身勝手と言えばそうなんだけど、ホームで追いかける子供のけなげさに涙。「走馬灯」ずっと守っているよ。
2009.07.05
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その昔(?)国書刊行会版の黒い本で読んで以来の再読。あっちは「真・ク・リトルリトル神話」だったっけ。復刊はされているようだけど、同じ装丁ではないようですね。あの黒いのがいいのに。やはり「インスマウスの影」がいい。じわじわとくる怖さがよいのだ。文章のとっつきの悪さも読みなれると味わいになる。イア!イア!クツゥフル・フタグン!蛙のような魚のような妙な「ものたち」がぴょんぴょん跳ねたりよろめくように歩いてくる。ぞわぞわする。ちなみにこの本には「インスマウスの影」「壁の中の鼠」「死体安置所にて」「闇に囁くもの」収録。ラヴクラフト全集(1)
2009.07.04
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怪獣モノとしても潜水艦モノとしても(ほとんど潜らないけど)成長モノとしても、自衛隊・警察モノとしても佳品。あ、恋愛モノでもあるのか。政治的皮肉も軍事マニア的味付けも福井氏よりは薄味で、逆に万人向け、食べごろになっている。怪獣モノ、宇宙人侵略モノってなにかっていうとすぐ自衛隊が(近未来とかなら地球防衛軍だったりするけど)出動しちゃったりするけど、現実だとそうはいかないよね。自衛隊出動のためには在日米軍やら武器を所持するか否かやらあるいは武器を使用するか否かやら、そういういわゆる政治的なあれやこれやを政治家が解決していかなきゃならないわけだし。そこらへんは田中芳樹ほど皮肉を効かせずに、うまく描いているなぁと。またキャラクター設定がいい。夏冬コンビ他、大人たちがいい。艦長をはじめ自衛隊の方々、明石警部をはじめ警備隊の方々および烏丸警視正。自分のできること、やるべきことをわきまえていることってホント重要だよなぁ。それに対してマスコミは類型的に「浅い」わけだけど、そこらへんの対比もいいんだね。母たちとかも。子供たちも、艦内にいる間に成長していて、ありがちな感じだけどそこがいい。最初レガリスが人々を襲ってくるのでグロテスク(スプラッタ)な表現はあるけど、人体損傷的グロよりもザリガニ集団の方が怖いな…これはぜひ「買い」の一冊!海の底
2009.07.03
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表紙絵が女性の体?と桃のダブルイメージだったり、副題が「Eat a Peach」だったりとうすうすは感ずいていたんだけど、官能小説、だった。たぶん。社会的に成功していて妻を持ち、何でも話せる友がいて隠れ家的酒場があって、愛人も妻も性に対して積極的。こういうのがオトコの理想、なんだろうか?出てくる女性がみな性に対して貪欲で(金にはさっぱり執着しないのに)主人公もまた欲望に忠実。欲しいと思ったら即メール、即会ってしまうし。愛人たる彼女も「奥さんと別れて!」なんて言わずに、ばれないようにこのままの関係でいましょうよとか言っちゃうし。オトコ目線ではいいのかもしれないけれどなんだかな~!こんな小説なのに(官能小説なはずなのに)じっとりとしたエロ(エロってちょっと淫靡なものだと思う)がなく、なんとなく綺麗にまとまった感じで、なんとも中途半端。渡辺淳一とかそれこそ他の官能小説家のミナサマだったらもちょっとクライじっとりとしたエロスを書かれるんじゃないだろうか?ま、いいけどさ。夜の桃
2009.07.02
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昨日に引き続き明治。タイトルがパロディなのでユーモアミステリかと思ったが、軽いタッチのミステリだった。読後感もよし。明治の初め、孤児な冬馬少年がベルツ先生の下で書生として働き、さまざまなことを学んでゆく…といった発端。ベルツ氏(ベルツ水が有名)の他にナウマン(ナウマン象)やらフェロノサやらやたら有名な外国人が登場し、事件に絡んでゆくのは面白い。キャラも設定も細かいところまで面白い(花瓶がツボ←意味不明だな)ちょっと不満なのは時間経過が早い。冬馬もあっという間に大きくなってしまうし。サクサク時代が進むのじゃなくもっと書いて欲しいな。シリーズ化希望ちなみに章題・なぜ絵版師に頼まなかったのか→なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか (アガサ・クリスティ)・九枚目は多すぎる→九マイルは遠すぎる(ハリィ・ケメルマン)・人形はなぜ生かされる→人形はなぜ殺される(高木彬光)・紅葉夢→紅楼夢 (曹雪芹)・執事たちの沈黙→羊たちの沈黙 (トマス・ハリス)なぜ絵版師に頼まなかったのか
2009.07.01
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