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4月1日(土)、2日(日) 集中地:敦賀気比の松原 北陸地方各地でワンデリングをしていた12パーティが集まる 【春合宿を終え】 NUWVにおける最大の行事である、春合宿を終え、自分自身感じたことを述べてみようと思う。このような形態の春合宿を行うようになってからの伝統かもしれないが、春合宿において「土地の人との接触」ということが、大きく打ち出されるのはどうしたことであろうか。又、春合宿においては、主に里歩きなるものを全面に打ち出し、文化面、文化面と皆が異口同音にとなえるのは何故だろう。こんな疑問が頭に浮かんでくるのである。 我々のパーティの行動について述べてみるなら、とりわけ土地の人との接触を行ったわけでもなく、それかといってパーティ内でしっかりしたミーティングというものを行ったわけでもなかった。 舳倉島へ渡った1日目。我々は海水をかぶりびしょ濡れになったシュラフ等を乾かし、テントサイトを探し、島での第1日目を過ごす予定であった。ところがどこからともなく、島のおばさんたちが我々を目ざとく見つけ、「朝ごはんを食べていけ」とか「今晩は空いている家に泊まっていけ」とかを非常に強く言ったため、我々はその好意に甘んじる結果となり、その晩は布団まで出してもらい、島の人々のほのぼのとした人情というものに触れることができた。 あくる日我々はその空き家(空き家といっても夏にはそこの家の人々が島に渡って生活する)を出、学校の校庭にテントを張り、島での残された日の生活をするはずであった。しかし、夜半から強くなった風雨で翌朝の7時頃にはかねてから破れていたテントの隙間から風が吹き込み、破れ目がさらに大きく裂け、ポールを立てていることが不可能になった。やむなくテントを撤収し一時避難せねばならなかった。 小学校の校舎の陰で風がおさまるのを待ちながら、立って朝食をとり、それからどうするかを考えねばならなかった。テントが使用不能ということは我々ワンダラーにとって手足をとられたのも同然であった。 自分も一時は昨晩やっかいになった家に泣きこんでいけば、きっと島の人々も喜んで迎えてくれるということは、まずまちがいないと思っていたため、なんとかなると気楽に構えていた。 リーダはかなり迷っていたらしく、我々への指示はなかなか出なかった。 結局、テントを直し、我々6人の力で生活していき、これ以上島の人に迷惑をかけないというリーダの決定が下った。反省のミーティングにおいてリーダは実際は大変迷ったということを述懐されていた。 島の人々に世話になるのは、最後にどうにもならなくなった時、そこで我々は木綿糸と針でテントを繕い、少しでも、風当りの少ない、窪地に再びテントを張り、島での残りの生活を送った。 この行動を通じて感じた土地の人との接触ということであるが、多くのパーティにおいて春合宿前からすでに訪れる土地の人々と手紙のやりとりをし、ある程度のコネをつけ、最初からその土地の人々の好意とか善意をあてにするような風にし、ワンデリングをするということに非常な反発を感じる。 ワンゲルとは我々若者があくまでも自分の力で自分の最善を尽くすものでなくてはならないと思う。そういう中から生ずる農村なら農村の漁村なら漁村の人々の善意であって、最初からこういう人の善意を当てにし、期待してワンデリングを行うのは余りに情けない。 土地の人との接触から得た知識を我々はいかに現実の生活に生かしていくのか。現在のようにクラブ全体としては春合宿のみに、そういった人々の接触を積極的に試みるのに終わっている現段階においては、それは断片的な活動にしかならず、クラブ全体から見ても発展性は乏しい。 また、個人においても、単にそういった人々の話から、彼らの生活のほんの一面を知ったというだけに終わり、それ以上のものは何もなしえないし、また望むのは無理でないのか。 こう考えると春合宿において、今回のように土地の人との接触というにしても、我々が歯をくいしばって歩いている時、ザックを降ろし休憩している時、又、サイトでテントを張っている時など、偶然生まれるもので、こちらから、積極的に求めるようなものでないと思う。 春合宿の12パーティーの活動は『41年度春合宿報告書』として138ページの小冊子としてまとめられている。単に合宿をこなすだけでなく、合宿を振り返り報告書としてまとめる作業が当時の活動として行われていたことは驚嘆に値する。
2015.10.02
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3月31日(金) 今回の春合宿のパーティの行動は一応今日で終わり。明日は集中地の敦賀気比の松原へ集まり、各々のパーティの成果を持ち寄り、第一段階の総仕上げを行うことになる。 一年生最後の活動の総決算として、自分が舳倉島を選んだということは、自分が今後やっていきたいと思っていたワンデリングとも一致するもので、このように、過去のクラブにおいてもなかった活動を、経験できたことは非常に大きな収穫であった。 明日からの集中地で他のパーティの活動の様子を聞き、良い点なり、悪い点を指摘し合い、舳倉島で我々が行ってきた活動とを比較、検討することにより、今後のワンデリング活動に役立つようにしたい。 「あみだくじ」でテントの一番入口側で寝ていたが、昨夜来の雨と風で、夜明け少し前から、シュラフの湿っぽさを感じ、起床してみると、テントの真ん中あたりまで、雨水で濡れ、空気の抜けたエアーマットをはじめ、シュラフ、ズボンまでじっとり濡れ、とても寝られる状態ではなかった。 あまりテントが湿り、寝られそうもなかったので、テントを撤収して、夏季に海水浴客を監視する建物の裏に風を避けテントを張り直した。 今度の合宿では、天候に恵まれなかったせいもあるが、非常にサイト地に悩まされ、最後の時までそうであったので、今後いつまでも記憶に残るのではないかと思う。 昨日から今回の合宿の最初に知り合った子供たちが、ちらほら姿を見せていた。一貫して冷たい態度をとることにしていたが、遂にはそうもできず、結局、再び張り直したテントで遊ぶこととなった。
2015.10.02
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