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2007.11.06
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 そこで昨日は、庭の余り虫の居そうもない所まで出張して眼を皿のようにして調べていた。すると、殆ど廃棄に近いビョウヤナギの枝先に小さな甲虫が居るのを見付けた。

 体長2.5mm、肉眼では何だか良く分からない虫である。


クモガタテントウ1
クモガタテントウ.体長2.5mmと非常に小さい.

キイロテントウに似て翅端が窄まっている(2007/11/05)



 小さ過ぎてマクロレンズで覗いても種類は良く分からない。一見テントウムシ、小型のテントウムシは種識別が難しいが、かなり特徴的な斑紋があるので、何とかなると思って一応写真を撮った。

 しかし調べてみると、図鑑にはこの斑紋に該当するテントウムシは出ていない。テントウムシは斑紋の変化に富む種類が多いので記載も読んで更に何回か見てみたが、やはり該当種は居ない。Internetで調べても同様である。

クモガタテントウ2
斜めから見たクモガタテントウ(2007/11/05)



 触角や頭部の構造は、どう見てもテントウムシである。しかし、テントウムシに擬態する虫も多い。こうなると疑心暗鬼になってしまって、テントウムシダマシ、テントウミジンムシ、テントウゴミムシダマシまで調べたが、やはり似たものすら見つからない。

 この虫の前から撮った写真を見るとキイロテントウに良く似ている。真上から撮ったものも、翅端が少し窄まっていて キイロテントウ 的である。これはキイロテントウの異常型、或いは、その近縁種ではないのか・・・。正体不明のまま、1日が経った。

 植物の場合、普通の図鑑で調べて見当たらなければ帰化植物図鑑を調べる・・・。と言うことは、ヒョッとするとこれは外来種ではないのか、と思った途端、キイロテントウと同じカビクイテントウ族に属す北米原産のクモガタテントウのことを想い出した。

クモガタテントウ3
正面から見たクモガタテントウ.触角や頭部、胸部の形は

キイロテントウに良く似ている(2007/11/05)



 図鑑にはクモガタテントウは出ていない。Internetで調べてみると、正にこの虫にソックリな写真を見付けた。しかし、ヒットするサイトの数は余りにも少ないし、信頼度の点でも多少の不安は残る。其処で学名の Psyllobora vigintimaculata で検索すると、原産地の北アメリカのサイトがゾロゾロと出て来た。

 結論から言うと、この虫はクモガタテントウとして間違いないであろう。クモガタテントウの多くは、この写真で淡い色になっている部分が殆ど黒になっているものが多い様である。特に、北米産のものは大半が白黒模様で、Twenty-Spotted Lady Beetle(ニジュウホシテントウ:二十星テントウ)と呼ばれている。

 イヤハヤ、こう言う小さい虫の名前を調べるのは容易でないですな。







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最終更新日  2008.05.31 11:58:19
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