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バンド初のフル・ライヴ作 ハート(Heart)は最初の黄金期だった1970年代後半のライヴをベスト盤の一部(2枚組のうちの一枚、ただしCD化で削られた曲もあり)として発表している。けれども、アルバム全体が純粋なライヴ盤というのは、1980年代半ば以降の人気絶頂期を経て1991年にリリースされた本盤『ロック・ザ・ハウス・ライヴ!!(Rock the House Live!)』が最初であった。 この『ロック・ザ・ハウス・ライヴ!!』の内容は、1990年10月28日に米マサチューセッツ州で行われたライヴの演奏である。ステージで披露された22曲(ギターソロ1曲を含む)のうち14曲が本盤に収められた。時期的に見ても納得のように、1980年代のナンバー中心の選曲となっており、演奏にきらびやかな部分も感じられる。また、当時の人気ぶりがわかる声援も聞こえてくる。とはいえ、ハートのバンドとしての実力がしっかりと発揮されたライヴ盤でもある。 アルバムは直前のアルバム作品『ブリゲイド』のオープニング曲でもあった1.「ワイルド・チャイルド」から始まる。2.「おもかげせつなく(フォールン・フロム・グレイス)」も同盤からの選曲だが、この演奏がなかなかよくて、筆者的にはお気に入り。その後も3.「コール・オブ・ザ・ワイルド」、7.「アンダー・ザ・スカイ」、8.「ザ・ナイト」、9.「いつわりのストレンジャー(トール・ダーク・アンド・ハンサム・ストレンジャー)」と同盤からの曲が多く収められている。これらのうち、特に8.「ザ・ナイト」および9.「いつわりのストレンジャー」は聴き逃がせない好演奏である。 ところで、本盤には1980年代のヒット曲だった「ジーズ・ドリームス(ディーズ・ドリームス)」や「アローン」などは収められていない。大衆受けとなった楽曲に頼りたくなかったということもあったのかもしれないが、その主な理由は、本ライヴ盤の表題通り“ロック”に焦点を当てているからということではないかと察せられる。ポップな路線に寄った1985年作の『ハート』からの楽曲である5.「シェル・ショック」や10.「イフ・ルックス・クッド・キル」の演奏からも窺える。特に後者は意図的にテンポを上げ(初めて本ライヴ盤を聴いた時には明らかに違和感を感じた)、やや大袈裟に感じるほど分厚い音やハードなギター演奏を盛り込んでいる。こうした点からもそうした意図があったように思われる。 ここまでで触れていない楽曲をあと2つほど挙げてから、終わりにしたい。11.「フー・ウィル・ユー・ラン・トゥ」は、アルバム『バッド・アニマルズ』のオープニング曲だが、ライヴで演奏した時の魅力が十分に引き出されている。それから、ラストの14.「バラクーダ」。こちらは1970年代のハートの代表曲だが、ハードでコアな演奏力が相変わらず発揮されている。[収録曲]1. Wild Child2. Fallen from Grace3. Call of the Wild4. How Can I Refuse?5. Shell Shock6. Love Alive7. Under the Sky8. The Night9. Tall, Dark Handsome Stranger 10. If Looks Could Kill11. Who Will You Run To12. You're the Voice13. The Way Back Machine14. Barracuda 1991年リリース。 ロック・ザ・ハウス・ライヴ!! [ ハート ] Heart ハート / Rock The House Live! 【CD】 以下のブログランキングに参加しています。お時間の許す方は、 クリックで応援よろしくお願いします。 ↓ ↓ ↓
2026.05.31
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ストーンズ“初の”ライヴ盤 1962年に活動を開始し、翌年にレコードデビューしたローリング・ストーンズ(The Rolling Stones)は、彼らにとって“最初のライヴ盤”となる『ゲット・ヤー・ヤ・ヤズ・アウト(Get Yer Ya-Ya's Out! The Rolling Stones in Concert)』を1970年にリリースした。実のところ、これよりも前の1965~66年には、イギリスでは加工された音源のライヴEP盤、米国向けリリースのライヴ・アルバム(どちらも『ガット・ライヴ・イフ・ユー・ウォント・イット!』というタイトル)が発売されているが、バンド自身の公式な見解としては、今回の盤が最初のライヴ盤ということになっている。 本盤に収録されているのは、1969年11月27~28日(各日2公演ずつ行われたとのこと)、ニューヨークのマジソン・スクエア・ガーデンでの公演での演奏である。2年半ほどライヴツアーを行っていなかった彼らは、1969年にこれを再開する。ブライアン・ジョーンズに代わって加入したミック・テイラーが参加した最初のツアーであった。ファン待望のライヴ盤(しかも1曲1曲の演奏の質が高い!)ということもあり、本盤はブートレグ抑止の意図もあったと言われる。 アルバムは、英米双方でナンバー1ヒットとなった1.「ジャンピン・ジャック・フラッシュ」で幕を開ける。デビュー盤に収録されていた2.「かわいいキャロル」は、元々はチャック・ベリーの楽曲であるが、このライヴ盤ではもう1曲、8.「リトル・クイニー」というチャック・ベリーのナンバーもカバーされている。 上記のライヴツアーを行っていない間に、ストーンズは『ベガーズ・バンケット』、『レット・イット・ブリード』といった名盤をリリースしており、これらの収録曲が本ライヴ盤の中核をなしている。3.「ストレイ・キャット・ブルース」、6.「悪魔を憐れむ歌(シンパシー・フォーザ・デヴィル)」、10.「ストリート・ファイティング・マン」は『ベガーズ・バンケット』で披露されていたナンバー。 ロバート・ジョンソンの楽曲である4.「むなしき愛(ラヴ・イン・ヴェイン)」、5.「ミッドナイト・ランブラー」、7.「リヴ・ウィズ・ミー」は、アルバム『レット・イット・ブリード』の収録曲である。また、9.「ホンキー・トンク・ウィメン」は彼らの有名なシングル曲であるが、『レット・イット・ブリード』にそのカントリー・ヴァージョンが収録されたという楽曲でもある。 蛇足ながら、ジャケットデザインについて一言。当時の感覚と言えばそれまでなのかもしれないが、後の時代から見るとどうもこの盤のジャケット(もちろんちゃんとアート担当者がいて制作されたのだけれど)は、本ライヴ演奏の魅力を伝えきれていない気がする。熱狂が伝わり、汗ほとばしるステージ上のメンバーや演奏の姿の写真ジャケ(あくまで筆者の感性による)みたいな方がはるかに本盤の魅力が伝わりそうな気がするのだけれど。 なお、2009年には本盤の40周年デラックス・エディションが発売された。その追加ディスク(筆者は未聴)には、リリース当時にバンドが希望したものの叶わなかったという共演アーティスト(B・B・キング、アイク&ティナ・ターナー)との音源も収められている。[収録曲]1. Jumpin' Jack Flash 2. Carol 3. Stray Cat Blues4. Love in Vain 5. Midnight Rambler6. Sympathy For The Devil 7. Live With Me8. Little Queenie 9. Honky Tonk Women 10. Street Fighting Man1970年リリース。 ゲット・ヤー・ヤ・ヤズ・アウト!/ザ・ローリング・ストーンズ[SHM-CD]【返品種別A】 ゲット・ヤー・ヤ・ヤズ・アウト! [ ザ・ローリング・ストーンズ ] 下記のブログランキングに参加しています。 応援くださる方は、バナーをクリックお願いします! ↓ ↓
2026.05.28
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1970年発表のサード作 ザ・バンド(The Band)は、1967年から1976年まで活動し、後にロックの殿堂入りもしたカナダ人を中心としたバンド。リヴォン・ヘルム、ロビー・ロバートソン、リック・ダンコ、リチャード・マニュエル、ガース・ハドソンの5人組だが、昨年(2025年)ハドソンの死去により、メンバー全員が鬼籍に入った。 1968年にデビュー盤(『ミュージック・フロム・ビッグ・ピンク』)、翌年にセカンド作(『ザ・バンド』)を発表した彼らの三作目が、1970年発表の本盤『ステージ・フライト(Stage Fright)』であった。全米ビルボードでは前作を上回る5位を記録し、ライヴ・パフォーマンスの場でバンドの顔となる楽曲(6.「ザ・シェイプ・アイム・イン」、9.「ステージ・フライト」)も生まれた。アルバム全体としては、ザ・バンドの作品群の中でいちばんロック・バンドらしさが伝わってくる作品と言えるのではないかと思う。 アルバム全体を見渡しながら、注目曲をいくつか挙げてみたい。1.「ストロベリー・ワイン」は、リヴォン・ヘルム節が前面に出た、個人的には特にお気に入りのナンバー。そして、前2作からのザ・バンドらしさという意味では、2.「スリーピング」が筆者としてイチオシのナンバーである。 上に書いたように、本盤はロックっぽさが強くなっている。その代表格としては、6.「ザ・シェイプ・アイム・イン」が頭一つ抜け出している。そして、別格として、9.「ステージ・フライト」。この曲は、さほど派手な演奏ではないのだけれど、曲調も演奏もヴォーカル(ダンコが担当)も、その魂はロックであるという印象が強い。 上記以外の収録曲もどれも質が高く、捨て曲はほぼない。強いて前2作に及ばない点を挙げるとすれば、前2作に比べて収録曲の統一感が低くなっていそうという点は指摘できるかもしれない。ファースト作とセカンド作で“深淵なる米国南部への探求”を進めたザ・バンドだったが、おそらくこのアルバムの頃にはある程度のところまでその探究は行きついてしまっていたのだろう。そういう意味では、次なるステップに移り行こうとする姿が垣間見えるアルバムだということもできそうな気がする。[収録曲]1. Strawberry Wine2. Sleeping3. Time to Kill4. Just Another Whistle Stop5. All La Glory6. The Shape I'm In7. The W.S. Walcott Medicine Show8. Daniel and the Sacred Harp9. Stage Fright10. The Rumor1970年リリース。 ステージ・フライト+4/ザ・バンド[SHM-CD]【返品種別A】 ステージ・フライト 50周年記念エディション [ ザ・バンド ] ブログランキングに参加しています。 応援くださる方は、ぜひクリックをお願いします。 ↓ ↓ ↓
2026.05.24
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編集盤ながら初期フリートウッド・マックを代表する1枚 かつて、同じアーティストの作品であっても、英国と米国の間でリリース内容が違うということはよくあった。ビートルズやローリング・ストーンズなんかでもよく耳にする“米盤(US盤)”とか“英盤(UK盤)”というやつである。その違いの中には、同じ表題のアルバムの内容が違うこともあれば、ある盤は一方でリリースされず、そのリリースされなかった内容は別な風に組み替えられてもう一方でリリースされるなどというケースもあった。 フリートウッド・マックの本盤『英吉利の薔薇(English Rose)』は、セカンド作の『ミスター・ワンダフル』(1969年)がリリースされなかったアメリカ向けに編まれた(それに準じて日本でもリリースされた)ものである。とはいえ、このバンドの初期の作品として広く聴かれているものはというと、このアルバムということが多いのではないだろうか。そして、実際、この盤はそうなるに相応しい内容充実のアルバムに仕上がっている。 収録曲の内訳は、上記の『ミスター~』から6曲(1., 3., 5., 6., 8., 11.)。シングル・リリース(B面含む)されたアルバム未収録曲が3曲(2., 7., 12.)、未発表曲が1曲(5.)、そして、次作として準備されていた『ゼン・プレイ・オン』(UK盤)のナンバーが2曲(9., 10.)である。また、本盤が出た後、イギリスではコンピ盤『聖なる鳥(The Pious Bird of Good Omen)』が発売されたため、そちらとの曲の重複も見られる。 『ミスター~』収録曲の中で突出しているのは、1.「ストップ・メッシン・アラウンド(モタモタするな)」、そしてインスト演奏の5.「夕暮ブギー」。個人的に、フリートウッド・マック最初期のブルースロック・ナンバーは、いつ何度聴いてもリピート必至だったりする。 本盤で聴き逃がせないのは、シングル曲の7.「ブラック・マジック・ウーマン」と12.「アルバトロス(あほうどり)」。前者は、この数年後にサンタナが取り上げてヒットさせたことでも知られる名曲である。後者は、従来の演奏とは一線を画すまったりムードのナンバー。他に個人的な好みとしては、上記12.のB面だった2.「ジグソウ・パズル・ブルース」、さらに10.「ウィズアウト・ユー」があり、どちらもダニー・カーワンによる楽曲である。[収録曲]1. Stop Messin' Round2. Jigsaw Puzzle Blues3. Doctor Brown4. Something Inside of Me5. Evenin' Boogie6. Love That Burns7. Black Magic Woman8. I've Lost My Baby9. One Sunny Day10. Without You11. Coming Home12. Albatross1969年リリース。 【国内盤CD】【新品】フリートウッド・マック / 英吉利の薔薇 【国内盤CD】【新品】フリートウッド・マック / 英吉利の薔薇 下記ランキングに参加しています。 応援くださる方は、“ぽちっと”お願いします! ↓ ↓
2026.05.21
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バンドとしての第2作 レスリー・ウェストのアルバムをフェリックス・パパラルディがプロデュースしたことを契機にバンドへと発展したマウンテン(Mountain)は、1970年にバンド第1作となる『勝利への登攀』を発表し、成功を収めた。そして、翌1971年に続いてリリースされたバンド第2作となるアルバムが、『ナンタケット・スレイライド(Nantucket Sleighride)』である。この盤は、前作を上回るセールスを上げ、全米16位(ファースト作は17位)、カナダ14位(同19位)、またイギリスでも初のチャート入り(最高位は43位)という結果を残した。 バンドのメンバーは、レスリー・ウェスト(ヴォーカル、ギター)、フェリックス・パパラルディ(ヴォーカル、ベース)、スティーヴ・ナイト(キーボード)、コーキー・レイング(ドラムス)。前作と同様の4人が息の合ったタイトでハードな演奏を展開する。 オープニング曲の1.「ドント・ルック・アラウンド」から畳みかけるように高いテンションとハードなサウンドが炸裂する。そもそも本盤が作られたのは、ハードロックなるものが作り出されていく時期に該当し、サイケデリック・ロックとブルースロックがハードロックへと展開し、昇華していく過程をリアルに聴けるというのも興味深い点だと言える。いくぶん幻想的な雰囲気を湛えつつ演奏が展開していくアルバム表題曲の3.「ナンタケット・スレイライド」なんかは、そうしたドキュメントを目の当たりにできる1曲と言えるのかもしれない。 アルバム後半に移り、6.「アニマル・トレーナー」のような初期ハードロック的楽曲は、個人的に聴いていて心地よい。かと思うと、続く7.「マイ・レディ」にはどこか牧歌的な雰囲気が残り、ウェストとパパラルディそれぞれの個性がうまく噛み合って作品を成り立たせている。そんな中、アルバムの中で一つの聴きどころと言えそうなのは、終盤の2曲。8.「暗黒への旅路」はパパラルディとその妻のゲイル・コリンズの共作で、楽曲としてきれいにまとまりつつも、ギターがスリリングさを醸し出している。9.「偉大なる列車強盗」はウェストを含むバンドメンバー4人の共作で、息の合ったハイレベルな演奏であると同時に、外へ放つエネルギー感が強く伝わってくるように思う。このように、ある意味では異なる志向性が同居するというのが、本盤のよさとも言えるような気がする。[収録曲]1. Don't Look Around2. Taunta (Sammy's Tune)3. Nantucket Sleighride (For Owen Coffin)4. You Can't Get Away5. Tired Angels (For J.M.H.)6. The Animal Trainer and the Toad7. My Lady8. Travellin' in the Dark (For E.M.P.)9. The Great Train Robbery10. Travellin' in the Dark (For E.M.P.)-Live-(リマスターCDのボーナストラック)1971年リリース。 【中古】 ナンタケット・スレイライド/マウンテン 【中古】 【輸入盤】Original Album Classics(5CD)/マウンテン 下記のランキングサイトに参加しています。 お時間の許す方は、バナーをクリックして応援いただけると嬉しいです! ↓ ↓
2026.05.17
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2026.05.15
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ハードロック界の不朽の名作 ディープ・パープル(Deep Purple)は、1968年にデビューし、レッド・ツェッペリンと並んで後のハードロックやヘヴィメタルの世界に多大な影響を与えた。メンバーを替えながらも長く存続しているバンドであるが、その全盛期の作品にしてハードロック界の不朽の名作と呼べるのが、1972年発表の本盤『マシン・ヘッド(Machine Head)』である。1970年の『イン・ロック』でハードロック路線での作品に成功した彼らのいわば完成形がこの『マシン・ヘッド』だった。セールス面でもイギリスをはじめ複数の国でアルバムチャートの1位、米国でも7位という成功を収めた。 録音はスイスのモントルーで行われた。当初、カジノのステージでの録音が計画されたものの、火事によってこの録音場所は失われてしまう。結局、録音はモントルーの別の場所で行われたのだが、この火災のアクシデントは、名曲5.「スモーク・オン・ザ・ウォーター」を生み出すことにもなった。 収録されているのは全7曲で、文字通り捨て曲なしの完成度の高い作品である。収録された順に各曲を見ていくことにしたい。 LP時代のA面は、1.「ハイウェイ・スター」から幕を開ける。イアン・ギランのヴォーカルが冴え、疾走感と勢いを感じる曲調と、リッチー・ブラックモアのハードで的確なギター・プレイが印象に残る名曲である。2.「メイビー・アイム・ア・レオ」はメリハリがあって安定感のある演奏が特徴。表題の“しし座(レオ)”というのは、ヴォーカルのギランのことである。 続く3.と4.はライヴでもあまり取り上げられなかったせいか、本盤の中ではやや影の薄い曲であるが、決して質の面で劣っているわけではない。3.「ピクチャーズ・オブ・ホーム」は、個人的にはこのギター演奏も結構好きなのだが、当時はブラックモアが気に入らず、彼の在籍中のツアーでは一切演奏されなかったという楽曲。4.「ネヴァー・ビフォア」は、シングルカットされた曲ではあるもののさほど大きなチャートアクションを起こしたわけではなく、ライヴでもほとんど演奏されなかった(大衆の受けという意味ではよくできた曲で、ハードロック的要素をうまく生かした演奏に仕上がっているとは思うのだけれど)。 LPでのB面に当たるアルバム後半に移ろう。5.「スモーク・オン・ザ・ウォーター」はハードロック界を代表するナンバー。この印象的なギターのリフは、エレキギターを手にした少年なら誰もが弾いてみたフレーズと言えるほどポピュラーなものである。上で触れたとおり、ステージ火災の顛末をスリリングな曲調で表現した名曲に仕上がっている。続く6.「レイジー」は本盤の収録曲の中で最も長い尺(7分超)で、キーボードのジョン・ロードとギターのブラックモアの演奏がとにかく秀逸。アルバムを締めくくる7.「スペース・トラッキン」は宇宙旅行がテーマとなっており、本盤では4分半の収録時間だが、ライヴではその締めくくりに長い尺で演じられるようになった1曲。なお、本盤には25周年や40周年のエディションがあり、それぞれにリマスターやライヴなど複数ディスクの加えられたものが存在している。[収録曲]1. Highway Star2. Maybe I'm a Leo3. Pictures of Home4. Never Before5. Smoke on the Water6. Lazy7. Space Truckin'1972年リリース。 マシン・ヘッド [ ディープ・パープル ] マシン・ヘッド 2012リマスター・スペシャル・エディション [ ディープ・パープル ] マシン・ヘッド:スーパー・デラックス・エディション (完生産限定盤 3CD+アナログ+Blu-ray)【アナログ盤】 [ ディープ・パープル ] 下記のランキングに参加しています。 お時間の許す方は、バナーをクリックして応援してください! ↓ ↓
2026.05.13
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パブロ名曲選(第3弾、その5) パブロ・ミラネス(Pablo Milanés)の名曲選の第3弾、最後となる5回目は「ジャ・ベス(Ya ves)」というナンバーで締めくくりたいと思います。彼の代表曲としても広く認知されている楽曲で、吹き込みも何度もなされているようです。そのため、複数の異なるヴァージョンが存在する曲ということになるのですが、今回はそのいくつかを見てみようといったところです。 まずは、最もよく耳にすると思われるヴァージョンです。これが初出なのかどうかは確認が取れずにいるのですが、ベスト盤などにも収められていることが多いものです。 続いては、ジャズ的なアプローチの入った演奏のヴァージョンをお聴きください。1978年の『ノ・メ・ピダス』(先の「ジョ・ノ・テ・ピド」が収録されているのと同じアルバム)に収められたものです。 さらに、“南国風ヴァージョン”と呼べそうなものも存在します。こちらは、エル・アルビーノと組んだ1980年の『アニョス』というアルバムに収められています。 今回は、さらにもう一つ。娘のアイデー・ミラネスとのライヴでのデュエットもお聴きください。ちなみに、父娘でのヴァージョンは、2人の共作盤『アモール』でも披露されています。 パブロは2022年に79歳で亡くなりました。当然ながら、もう新作は望めません。でも、数知れないほどの録音を残し、数々の美曲・名曲を残した偉大なアーティストとして、キューバだけでなく、スペインでもメキシコでも、スペイン語圏の各地で愛され続けています。筆者もまた、それらを愛着をもって聴き続けていく一人でありたいと思っています。[収録アルバム]Pablo Milanés / Antología(1992年)Pablo Milanés / No me pidas(1978年)Pablo Milanés y El Albino / Años(1980年)Haydée Milanés con Pablo Milanés / Amor(2017年) ↓ベスト盤です。↓ 【輸入盤CD】【新品】Pablo Milanes / Antologia Personal【K2021/11/12発売】 下記のブログランキングに参加しています。 応援くださる方は、バナーをクリックお願いします! ↓ ↓
2026.05.10
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パブロ名曲選(第3弾、その4) パブロ・ミラネス(Pablo Milanés)の名曲選、今回は、初期の楽曲の一つです。彼のレコード・デビューは1974年で、キューバの思想家ホセ・マルティの詩に歌をつけて吹き込んだものでした。そして、次のセカンド作においても同様の試みをしています。 1975年のそのセカンド作は、『ニコラス・ギジェンを歌う』という表題です。そして、ニコラス・ギジェン(Nicolás Guillén)というのは、1902年生まれのキューバを代表する詩人です。そのニコラス・ギジェンの詩を歌にした、同盤に収録のものをまずはお聴きください。 続いては、ライヴでこの曲を取り上げている場面をご覧いただこうと思います。1990年代、スペイン人のシンガーソングライターのビクトル・マヌエルとのステージで、このライヴの模様は、『ムチョ・マス・ケ・ドス』という2枚組アルバム(過去記事前編・後編)に収録されたものです。冒頭のMCでパブロは、“私たちの国民的詩人”としてニコラス・ギジェンのことを紹介しています。 [収録アルバム]Pablo Milanés / Canta a Nicolás Guillén(1975年)Ana Belén y Víctor Manuel / Mucho más que dos(1994年) *過去記事後編はこちら ブログランキングに参加しています。 応援くださる方は、ぜひクリックをお願いします。 ↓ ↓ ↓
2026.05.08
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パブロ名曲選(第3弾、その3) キューバ人のシンガーソングライター、パブロ・ミラネス(Pablo Milanés)の名曲選の続きです。今回取り上げるのは、「ジョ・ノ・テ・ピド(Yo no te pido)」というナンバーです。1978年に発表された『ノ・メ・ピダス(No me pidas)』という盤に収められた楽曲です。 このアーティストのよさは、何よりも作り出す楽曲の美しさにあると思います。もちろんこの曲もそうした美曲の一つということです。ただ、その一方で、パブロの歌唱は美しさだけでは測れない魅力があるように感じます。この曲の歌声なんかは、芯の強さというか、詞を伝えることの信念がそのまま歌唱に表れているような気がしてなりません。時折こうした歌唱を見せてくれるというのも、パブロ・ミラネスのよさだったのではないかと密かに思っている次第です。 さて、同じ曲の在りし日のステージでの様子もご覧ください。彼は、キューバだけでなく、スペインやメキシコを始めスペイン語圏各地で親しまれたアーティストでした。そのようなわけで、1990年代、スペインでのライヴと思われる映像をご覧いただきたいと思います。 [収録アルバム]Pablo Milanés / No me pidas(1978年)Pablo Milanés / Vengo naciendo(1999年) ↓ベスト盤です↓ 【輸入盤CD】【新品】Pablo Milanes / Antologia Personal【K2021/11/12発売】 下記のブログランキングに参加しています。 応援くださる方は、バナーをクリックお願いします! ↓ ↓
2026.05.07
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パブロ名曲選(第3弾、その2) パブロ・ミラネス(Pablo Milanés)の名曲を取り上げていますが、今回は彼の出身地キューバをテーマにした楽曲です。「アモ・エスタ・イスラ(Amo esta isla)」というナンバーです。この曲名は、“私はこの島を愛す”を意味し、この後に続く詞は“私はカリブ人だ”というものです。まさしく”キューバ愛”に満ちた曲ということになるでしょうか。 初出は1980年代初頭のことかと思われます。この当時の複数のアルバムに収録されていることは確認できたのですが、それ以上の詳しい情報はよくわかりません。ともあれ、まずはその当時にリリースされた音源をお聴きください。 それから40年ほど経った2022年、パブロは79歳で天へと旅立ってしまいます。実はパブロの生前にリリースされた盤で筆者が最後に手に入れたのは、ハバナでのライヴ盤でした。地元キューバでのということもあり、もちろんこの曲も披露されています。そのようなわけで、2018年、カール・マルクス劇場でのライヴの様子をご覧ください。 [収録アルバム]Pablo Milanés / Amo esta isla(1981年)Pablo Milanés / Yo me quedo(1982年)Pablo Milanés / Mi Habana(2019年) ブログランキングに参加しています。 応援くださる方は、ぜひクリックをお願いします。 ↓ ↓ ↓
2026.05.05
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パブロ名曲選(第3弾、その1) パブロ・ミラネス(Pablo Milanés)は、1943年キューバ出身のシンガーソングライター。キューバの“ヌエバ・トローバ”ないしは“ヌエバ・カンシオン”のムーヴメントを牽引した人物で、2022年に亡くなっています。本ブログでは、これまで彼の曲やアルバムを何度も紹介してきていますが、今回はパブロの名曲選・第3弾という形で、さらに5曲ほどピックアップしていきたいと思っています。 最初は「ア・べセス・クアンド・エル・ソル(A veces cuando el sol)」というナンバーです。1984年にリリースされた『コミエンソ・イ・フィナル・デ・ウナ・ベルデ・マニャーナ』というアルバムに収録されています。 後年、パブロは娘のアイデー・ミラネスと共演したアルバムを吹き込んでいます。2017年にリリースされた『アモール』というアルバムですが、そこにもこの曲も収録されています。そのようなわけで、親子でのデュエットによる「ア・べセス・クアンド・エル・ソル」です。 [収録アルバム]Pablo Milanés / Comienzo y final de una verde mañana(1984年)Haydée Milanés y Pablo Milanés / Amor(2017年) 下記のブログランキングに参加しています。 応援くださる方は、バナーをクリックお願いします! ↓ ↓
2026.05.04
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聴き逃がしてはならない、ブルースロックの1枚 ニック・グレイヴナイツ、ニック・グラベニテスなどと表記されるものの、正しくは、ニック・グラヴィナイティス(Nick Gravenites)と読む。この人物は、1938年シカゴ生まれで、2024年に85歳で没している。彼の名は、一部のマニアの間ではよく知られているが、広く一般にはそうではない。とはいえ、エレクトリック・フラッグのヴォーカリスト、あるいは、ポール・バターフィールドの「ボーン・イン・シカゴ」(参考過去記事)や「イースト・ウェスト」(参考過去記事)、ジャニス・ジョプリンの「素晴らしい世界に」や「生きながらブルースに葬られ」(参考過去記事)などの作者と言えば、ピンと来る人もそれなりに多いのではないだろうか。 そんな彼が1969年に残した名盤が『マイ・レイバース(My Labors)』である。決して派手な有名盤ではないけれども、上記の経歴からわかるように、まさしく“ホワイトブルース”ないしは往時のブルースロックという意味では聴き逃がすことのできない1枚なのである。 収録曲のうち、最初の4曲はマイク・ブルームフィールドのライヴ盤(『永遠のフィルモア・ウェスト』)と重複する内容。さらに、8.「ウィンとリー・カントリー・サイド」とCDボーナストラックの10.と11.も同ライヴの音源によるものである。 5.~7.の3曲はスタジオ録音によるもの。筆者の最も好みなのは、ブルースロックらしさ全開の6.「スロー・ユア・ドッグ・ア・ボーン」の畳みかけるような演奏。また、5.「マイ・レイバー」と7.「素晴らしい世界に」は、曲作りとヴォーカルにけるグラヴィナイティスの幅の広さを感じさせるものになっていると思う。 ライヴからのテイクで特に注目なのは、13分を超える長尺の8.「ウィンとリー・カントリー・サイド」。ピアノからギター、そして徐々にバンドが入っていくスロー・ブルースで、マイク・ブルームフィールドのファンも聴き逃がせない1曲となっている。さらに、上述の通り、CDでは、ライヴ・テイク2曲がボーナストラックとして追加されている。そのうち10分を超える尺の10.「ボーン・イン・シカゴ」は、ポール・バターフィールドのそれとは一味違う滋味深さが詰まった、曲の作者本人による解釈で、これも必聴だと言える。[収録曲]1. Killing My Love2. Gypsy Good Time3. Holy Moly4. Moon Tune5. My Labors6. Throw Your Dog a Bone7. As Good as You've Been to This World8. Wintry Country Side~以下、CDボーナストラック~9. Work Me Lord10. Born in Chicago1969年リリース。 【国内盤CD】【新品】ニック・グラベニテス / マイ・レイバース[初回出荷限定盤(完全生産限定盤)] 【中古】欧CD Nick Gravenites My Labors FLOATM6084 Retroworld 未開封 /00110 以下のブログランキングに参加しています。お時間の許す方は、 クリックで応援よろしくお願いします。 ↓ ↓ ↓
2026.05.02
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