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ボックスアートゲームボード(クリックで拡大)ガレー船タイル(プロトタイプ) デザイナーはMarco CanettaとStefania Niccolini。過去作の「African Park」、今年別会社から出す予定の「Rhein River Trade」も含め、3作ともこのペアだ。お友達なのかな。パブリッシャーはイタリアのGiochix.it。一部デザイナーによるゲームのルールが頻繁に改訂されるため、アマチュアルール翻訳者から(というか私から)蛇蝎のごとく嫌われているところだ。まあ何年も前に出したゲームのルールを“リビングルール”と銘打って、未だに変更し続けてる駄目なパブリッシャーより何倍もましだけどなw 時は16世紀初頭。“舞台は最も高貴なる共和国ヴェネツィア”。これが正式な国名だったんだからすげえ。どんだけ繁栄してたんだよw この国の一番偉い人が総督で、この人が「ヴェネツィア繁栄しまくってるし、記念にいっちょでかい船でも作るか」と思い立っちゃった。いくつかある造船所の長であるプレイヤーにとってこれほどうまい話はないので、一も二もなく建造に取りかかる。みんなで手分けして1隻のでかいガレー船を作る中で、一番役に立って総督のお眼鏡にかなったプレイヤーが勝者。 ゲームは数ラウンドに渡ってプレイされる。ラウンドの頭には総督カードがめくられ、そのラウンドにイベントが起こるかどうか、どんなガレー船が求められているか、総督がガレー船のどの部分に注目してるかが示される。 こんなの。これが引かれるとラウンド終了時に「高潮」が発生する。パラメーターは船の重さ、豪華さ、速度、操縦性なんかを抽象的に表している。紫区画は総督が目を向けてる区画。 そのあとスタートプレイヤーがプレイ人数に応じた色のダイスを全部振り、ボード上の対応しているスペースに置く。 ここから各プレイヤーは手番順に、おおむね5アクションを実行する。手元のアクションマーカー1枚をボード上の任意のアクションスペースに置いて、そのアクションを実行するわけだが、このとき「ダイスが置かれているスペース」より右側のアクションを実行するには、1スペース離れるごとに1金かかる。ダイスが置かれてるスペースと、それより左側のアクションは無料。だいたい右側のアクションほど効率がよくなってるので、出目が6だとイケてるアクションを無料で実行できてホクホクだが、出目が1だとちょっとしたアクションにも金がかかるので途端に苦しくなる。各色のアクションテーブルごとに少しずつアクションの種類や並びも異なっているので、ここはスタートプレイヤーが自分に(だけ)都合のいい目を出してくれることを祈ろうw こんな感じになる。アクションはダイスの絵の下に全部アイコンで示されてる。 アクションの実行によって、プレイヤーはガレー船、ゴンドラ、隔壁の材料(=対応するタイル)を買ったり、それらを建造したりする。 ゴンドラは主な資金調達手段で、0または1金でタイルを購入し、建造すると6金とか好意カウンターなどをもらえたりする。2アクションを費やすので必要最低限にした方がいい気がするが、資金繰りをせずにすむとも思えないので、ある程度はゴンドラを作る必要があるだろう。 隔壁は「高潮」イベントのダメージをなくすのに役立つ。どうもヴェネツィアというのは、地形の影響でちょっと潮が高くなるだけで水浸しになっちゃうらしい。ノーガードで「高潮」イベントを食らうと造船所内も水浸しになり、作業に支障が出て次ラウンドに使えるアクションマーカーが2枚も減ってしまう。しかし隔壁を高潮の数値と同じだけ作っていれば1枚失うだけですむし、数値より多く作っていればノーダメージになる。また、隔壁タイルには特殊能力があり、アクションの効果を高めてくれるので、たとえ高潮のダメージを減らせなかったとしても決して損はしない。さらに毎ラウンドの手番順は隔壁タイルの番号順で決まるなど、ゲームにいくつもの影響を与える。材料費は0か1金なので、折を見て何枚かは作っておきたい。 こんなの。手番順番号は10。「建造」アクション時、追加で1金を得られる。 ガレー船の建造は、もちろんこのゲームの中心だ。ガレー船の胴体部分を表す細長いタイルを、ガレー船の船尾を表すタイルから左→右、下→上へと2段に並べて置いて建造していく。プレイ人数に応じた枚数のタイルが置かれたら、ガレー船の船首タイルが置かれてゲーム終了になる。各ガレー船タイルはガレー船のどのあたりに置くかが決まっており、その区画が埋まってしまうと建造できなくなるので注意が必要だ(アクションによって一番端のタイルなら入れ替えることもできるが)。建造すると、タイルに示されている固定の勝利点や好意カウンターのほか、そのラウンドの総督タイルに応じた得点が得られる(失点することもある)。 右の総督タイルが出てるときに左のガレー船タイル(購入コスト5金)を建造すると、タイルによる固定の2勝利点と好意カウンター1枚のほか、水色マス2個分(0点×2)と緑色マス1個分(2点)と赤色マス1個分(1点)が得られる。もし黄色マスがあったら-1点だし、建造箇所(上段中央)が総督の注目してる紫区画(このカードにはないが)に一致しているとさらに好意カウンターを1枚得られる。 あと、いろいろといいことがある「陰謀」アクションと、直接資金をゲットすることができる「資金」アクションがある。どちらも地味だが、1アクションで即座に何かを得られるので、これが勝敗を分けることもあるかもしれない。何しろラウンドごとに5アクションしかないのだから。 ラウンドの最後にはイベント処理。総督カードに高潮アイコンがあれば、前述の高潮が発生する。 総督カードに総督の肖像画が描かれている場合、総督の視察が発生する。ここでプレイヤーは好意カウンターを使って握り入札し、その枚数による順位に応じた得点を得る。 ガレー船が完成したらゲーム終了。最後にもう1回視察が発生し(当然全部握るので単純に好意カウンターの数を比べるだけ)、中間視察よりちょっと効率のいい得点が入ったあと、最多得点プレイヤーの勝ち。 よくまとまったゲームっぽい。そんなに新しい感じのところはないが、アクションコストの決め方はちょっと新鮮かな? スタートプレイヤーが全ダイスを振り、その結果が全プレイヤーに影響するので、ダイスを振るけど運ゲー感はない。全然違うゲームだが、Stefan Feldの「マカオ」のダイスロールに通じるところがあるかも。ルールは比較的簡単だが、総督タイルに合わせたガレー船タイルを準備し、建造し、高得点を得るのは簡単ではなさそうだ。ダイス目が好転して低コストで建造できるようになるのを待つか、大金を払ってでもこのラウンド中に狙ったアクションを実行するのか。高度な資金管理能力が求められそうだ。 アートワークは渋く、雅なフランスゲーに対して、こちらは寂びのイタリアゲーといったところ。当然こういう雰囲気の方が好きな人も多いだろう。幸い、ルールの改定が多いのはこの2人のデザイナーではないので、気になった人は安心してゲットして欲しいwBGGの和訳ルール
2012.08.31
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ボックスアートカード(角丸加工してないからたぶんプロトタイプ) デザイナーは「キングスブルク」のLuca Iennaco。「キングスブルク」「Olympus」と続けてAndrea Chiarvesioとの共作だったが、今作で初の単独デザインとなった。パブリッシャーはイタリアのLo Scarabeoで、「アルカナム」を出してるとこ。基本的にはタロットやプレイングカードを作ってるとこのようだ。エロいイラストのプレイングカードとかも売ってるw 綺麗なイラストのカードがたくさん必要なゲームを作るのは(ゲーム性を抜きにすれば)お手のものだろう。 ようせいさんが統治しているファンタジー世界の森が舞台。長旅に出ていたようせいさんの王様がもうすぐ帰ってくるので、ある一族の長として、プレイヤーは歓迎セレモニーの準備をする。そのために配下のようせいさんを使って綺麗な花を集めたり、森の動物たちに話をつけてセレモニーに参加してもらったりする。しかしうっかりゴブリンを連れてきちゃうと失点するかもしれないし、オーガに出くわすと花を踏み荒らされたり怯えた動物が逃げちゃったりする。森中を探索し尽くしたらゲーム終了。集めた動物の種類ごとの数、花の種類と数から得点を得て、ゴブリンによって失点して、最多得点プレイヤーの勝ち。 各プレイヤーは自分の一族のようせいさんカード7枚(価値1~7)と「妖精の冠」カード1枚を持つ(“Fairy Crest”なので「妖精の紋章」かもしれない。何しろカード画像がないので分からないw)。場には森デック、王妃の謁見デック、ドルイドデック(森カードからランダムに9枚を引いて作る)がある。森デックからカードを3枚表向けて場に置いて「空き地」としたらゲーム開始。 手番プレイヤーは森デックからカードを2枚引き、任意の空き地2カ所に置く。1カ所に2枚置くことはできない。また、ゴブリンとオーガは「ゴブリンとオーガの数が一番少ない」空き地に置かなければならない。 そのあと「空き地1カ所にある全カードを競りにかける」「王妃の謁見カードを得る」「ドルイドデックのカードを得る」の3アクションから1アクションを実行する。たぶんメインになるのは「空き地の競り」だ。 手番プレイヤーは空き地1カ所を選ぶ。左隣のプレイヤーから時計回り順に、手札のようせいさんカードの価値を使って入札していく。手番プレイヤーは最後に入札する権利を持つ。落札者は使ったようせいさんカードを手元に置き、空き地のカードを全部得る。このとき「特別なようせいさん」カードを得た場合は手札に加える。オーガカードがあったら動物カード/花カードのいずれか2枚と共に捨て札にしなければならない。基本的には、この競りで入手した動物/花カードだけが得点手段なので、一度の競りでできるだけたくさんのカードを落札したい。しかしいずれかの空き地を気長に育てていると、他プレイヤーに競りを開始されてしまうかもしれない。競売人が圧倒的に有利なので、どの空き地をどの時点で競りにかけるかの見極めが重要になるだろう。 「王妃の謁見カード/ドルイドデックのカードを取る」アクションは、おおむね同じようにプレイする。手札からようせいさんカードを何枚か出して、その価値合計-1枚のカードを対応する山から引き、任意の1枚を取って手元に置く。王妃の謁見カードはすべてアイテムになっており、常時発動能力や使い捨て能力を持っている。これもカード画像が出てないので詳しくは不明だが、競りの際のようせいさんの価値に修正を加えるものや、使用済みのようせいさんカードを手札に回収するものなどがあるようだ。王妃の謁見カードを引くにもようせいさんカードが必要なので、そう何枚もは引いていられないだろうが、早い段階で1枚は持っておきたい。 ドルイドデックのカードは森デックから分けたものなので、こちらを序盤から積極的に引きにいく意味は薄いだろう。しかし森デックが尽きたとき、ドルイドデックの山が残っていてもゲーム終了なので、そのゲームに登場しないカードがあると可能性がある。余力があれば何枚かは確認しておいて、どのカードが出てこないのかを知っておけば大きなアドバンテージになるだろう。 手番終了時にカードが6枚以上置かれている空き地は空になり、そこに置かれていたカードはゲームから除外される。競り落とすのは難しいが、他プレイヤーに渡したくもないカードなんかは、混雑している空き地において流してしまうのもいいだろう。 森デックのカードが尽きたら、そのときのプレイヤーの手番を最後までプレイしてゲーム終了。持っているカードによる得点を計算する。 動物カードは、各種類のカードを最も多く持っているプレイヤーが、その種類に応じた得点を得る。森デックに10枚入っているリスカードで最多なら10点。1枚しかないユニコーンを持っていれば(自動的に最多なので)1点といった具合で、枚数の多いカードで最多プレイヤーになるほど得点も高くなる。なぜかカメだけは特殊で、4枚中3枚を持っている場合、通常の4点に加えてボーナスの3点が手に入る。 花は5色あり、まずは各色の花の枚数によって得点が得られる。2枚だと2点にしかならないが、5枚あれば15点にもなる。また、種類によっても得点が入る。5種類全部集めると15点だが、1種類も持っていないと-5点になってしまう。まんべんなく集めて、1、2色は集中して集めるのがよさそうだ。 ゴブリンは一番多く持っていると1枚ごとに-2点。最多プレイヤーでさえなければ失点しないので、必要なときにはゴブリンがいる空き地を競り落とすのも当然ありだ。 最後に手札に残ってるようせいさんカードの価値合計が一番大きいプレイヤーは3点を得て、最多得点プレイヤーの勝ち。 かなりシンプルな競りゲーといった印象。2枚引いて2カ所に置かなければならないというところと、王妃の謁見/ドルイドデックのカードの存在がちょっと目を引くくらいか。競りの対象となる森カードは84枚もあるが、競りで支払うようせいさんカードは7枚しかない上に、お釣りも返ってこないので、相当シビアな入札を強いられるだろう。また、最初から1枚持ってる「妖精の冠」カードを使えば使用済みのようせいさんカードを回収できるし、王妃の謁見カードにも有用なカードがあるだろうから、それらをどれだけ手に入れ、どのタイミングで使うかも悩みどころっぽい。 とにかく王妃の謁見カードの中身次第だが、最初に紹介したように、カード専門業者が作ってるだけあってカードのアートワークは素晴らしい。 カードの一例。特別なようせいさんである「探検家妖精」は、空き地の競りのときに使うと、その空き地にあるカード枚数分の価値を持つ。それ以外のときに使うと価値1。「ユニコーン」はレア動物だけど、その分最多プレイヤーになりやすいので価値が1点しかない。レアな方が点が低いというのは直感的じゃないなw 競りゲー好きなら、この内容で大きく外すことはないだろうし、美麗なイラストのために買っても損はないだろう。BGGの和訳ルール
2012.08.30
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ボックスアートゲームボード類 日本のボードゲーマーなら知らぬ者はないであろう、「世界の七不思議」のデザイナー、Antoine Bauzaの新作。パブリッシャーは「The Big Idea」とか出してるFunforge。完全日本語版も出た「タケノコ」に続く、日本をテーマにしたゲームだ。日本好きなんだろうか。しかし、それならもうちょっとこう……ねえw プレイヤーは京都を出発し、江戸を目指して東海道を歩く旅人となる。特に書かれてないが、プレイヤーキャラクターとして浮世絵師の「広重」が登場するので、たぶん19世紀前半だろう。特に目的のない物見遊山の旅なので、道中でいろんな経験をすればするほどいい。全プレイヤーが江戸に到達した時点で、各経験を一番楽しんだプレイヤーが追加得点を得て、最多得点プレイヤーの勝ち。 手番ごとに、プレイヤーは京都から江戸を目指して駒を進める。東海道の一番後ろ(京都側)にいるプレイヤーが手番プレイヤーとなるので、1人のプレイヤーが連続して手番をプレイすることもある。手番になったら、プレイヤーは駒を“任意の”スペースに進める。たとえば1スペースだけ進めてもいいし、6スペース進めてもいい。ただしすでに他プレイヤーの駒で埋まってるスペースには置けない。たいていのスペースには1駒しか置けないが、2駒置けるところもある。また、3つの宿場に止まらず通過することはできない。宿場には必ず全プレイヤーの駒が集結するということだ。 各スペースではいろんな経験をすることができる。村ではお土産カードを買うことができ、それによって得点を得ることができる。お土産は大きく4つのカテゴリーに分かれているが、同じカテゴリーのものばかり買っても得点は伸びない。4つのカテゴリーのお土産をすべて含む4枚のセットを作ることができれば、最大の16点を得ることができるが、何しろ何が売ってるかは運次第(山札から3枚引く)だし、お金もかかるので欲しいカテゴリーのものが買えないこともあるだろう。村に止まるときには充分な資金を持っておきたい。 温泉スペースでは温泉に入って温泉カードを得ることができる(1枚2点か3点)。景観スペースでは素晴らしい景色を見て、景観カードを得ることができる。景観には海、山、水田の3種類があり、同種の景観を見るほどに得点が高くなっていく。また、最初にある種の景観を完成させたプレイヤーは追加の3点を得ることができる。神社仏閣スペースではお賽銭を支払い、その分だけ得点を得ることができる。出会いスペースでは出会いカードを引き、その効果を適用する。「職人」カードなら追加のお土産を無料で得ることができ、「公家」カードなら銀行から3金を得ることができる。 ここまでなら、どのスペースに止まってもそれなりにメリットがあり、しかも手番は道の後ろにいる方が先なので、牛歩戦術の方が有利に決まっている。しかし宿場スペースだけは早く到着した方が有利になっている。このスペースでは必ず止まらなければならず、最初に止まったプレイヤーは「プレイ人数+1」枚の料理カードを引いて、そのうち1枚を購入することができる。あとから到着したプレイヤーは、順番に残りのカードから1枚を購入できる。料理カードは1金の「握り飯」だろうが3金の「河豚」だろうが同じ6点の価値を持つうえ、2つ目以降の宿場(と江戸)で同じ料理を食べることはできない(まだ持っていない料理カードを選ばなければならない)ので、圧倒的に先手有利だ。多くの経験を積むためにはゆっくり進んだ方がいいが、安くて美味しいものを食べるには早く宿場に着く必要がある……ここにジレンマがあるんだろう。 全プレイヤーが江戸に到着したらゲーム終了。各経験を最もたくさんしている(その種類のカードを最も多く持っている)プレイヤーは対応する偉業カードを受け取り、+3点。食事カードについては枚数ではなく、支払った金額を参照するので、あまり安い料理ばかり食べてもいられないところがミソだ。また、神社仏閣に寄付した金額の順位によっても点数が得られる。最終得点計算後、最多得点プレイヤーの勝ち。 まあずいぶんと簡単なゲームだ。「タケノコ」同様、ヘビーゲーマー向けとは口が裂けても言えない。ファミリー寄りだね。だいたい何をやっても同じような得点が入ってくる。最初に各プレイヤーに旅人タイルというものが配られ、それぞれ特殊能力があるので(「広重」なら宿場に泊まるたびに任意の景観カードを1枚得るとか、「光圀」なら温泉カードと偉業カード1枚ごとに+1点とか)、それに合わせて止まるスペースを選んでいくといった感じかな。 「絵師」広重と「芸者」笹奴。笹奴は村でお土産カードを2枚以上購入したとき、一番安いのをただにする。ひでえなw おフランスのゲームの例に漏れず、アートワークは実に美しい。「タケノコ」に比べると日本についての勘違い度もずいぶん減ってるので、日本が舞台のゲームが好きな人にはいいだろう……なぜか宿場で「豆腐」をそのまま出してきたり、「河豚」をさばかずに丸のまま皿に乗せてきたりするけどねw なお、Funforgeのウェブサイトでは、おまけの出会いカードがつく先行予約を開始している。 こんなのがつく。猿に出会うと温泉カード1枚を無料で得られる。確かになかなか貴重な経験だなw 残念ながら、今のところはエッセンシュピールでの受け取りのみとなっているようだ。どうしても欲しい人は現地に行く知り合いに頼むか、後日BGGストアなどで取り扱われることを祈ろう。BGGの和訳ルール
2012.08.29
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ボックスアート SlugFest Gamesの看板ゲーム、「赤竜亭」シリーズのミニ拡張。これまでは「赤竜亭2」「赤竜亭3」と、キャラクター4人入りのスタンドアローン型で展開してきたが、今回紹介する2つにはそれぞれ1人分のキャラクターデックとトークン類しか入っていないため、プレイするには「赤竜亭」1~3のいずれかからドリンクデックを用意する必要がある。ルールについては以前「赤竜亭3」を紹介するときにも書いたが、↓の田中としひさ氏による記事が素晴らしいので、そちらをご覧頂きたい。漫画も描いて欲しいなあw田中としひさの勝つまでやらせろ! 第18回「レッドドラゴンイン」 この手のゲームは、個性付けのために後発キャラの能力がどんどん派手になっていくものだが、もちろん「赤竜亭」も例外ではないw まずはプーキー。「赤竜亭」に登場した魔術師ゾットの使い魔である発狂兎。どうやら人気があったらしく、ついに主人をほったらかして単独で飲み会に参加することになったw 特殊ルールは“気分”に関するもの。というと「赤竜亭3」のカイリンとウルフリックを思い出すが、あちらが毎ラウンド自動的に気分が変わるものだったのに対し、こちらは特定の条件下でのみ変化する。その条件は以下の通り。 ・他プレイヤーの手札から使用されたカードが、プーキーの気力を減らした。 ・ドリンクによってプーキーのアルコール量が3以上増えた。 ・プーキーが賭博ラウンドに参加し、その勝者にならなかった。 ・カード効果に「プーキーの気分が悪化する」と書かれている。 要するに「不利になると機嫌が悪くなる」と言うこと。最初は「冷静」なのだが、次第に「躁」「乱心」「精神異常」とどんどん悪化していくw で、当然この気分に応じて効果が変わるカードがある。 たとえばこんなの。他プレイヤー1人の気力を減らす。「冷静」なら1点だけだが、「精神異常」だと4点。なんと「赤竜亭2」のゴグとダンスを踊ったときと同じダメージw で、ひとしきり暴れるとすっきりして「冷静」に戻る。ひでえ奴だよw 発売前なので何とも言えないが、たぶん防御系のカードが少ないんじゃないかな。で、打たれ弱いけど攻撃されるとどんどん気分が悪化して、相手プレイヤーにも大ダメージを与えられるようになるって感じだと思う。プレイが短時間化するので、殴り合いの負け抜けゲームとしては正しい進化だw カードの一例。お酒を勧めるプーキー、やんちゃするプーキー、嘘泣きするプーキー、酔って暴れるプーキー。なんだよ……カワイイじゃないかw そして“千変万化の”エリンはエルフのドルイドで、シェイプチェンジャー。カード効果によってクマ、カラス、木に化けることができる。 クマとカラスには利点と欠点があり、クマは他プレイヤーに大ダメージを与えられるようになるが、不器用でコインが掴めないので、博打のときに余分な金を払わなければならないw カラスは店から金を盗んでくることができるが、お酒に酔っ払いやすくなる。 木の状態はかなり強力で、まず木になった瞬間、たいがいの効果をキャンセルすることができる。ただし、何しろ木なので、それが自分の手番中だった場合は以降のフェイズをすべて省略することになる。さらに他プレイヤーの手番中に気力を減らしたりアルコール量を増やされたりしたときには、その効果を2減らすことができる。さすがにこの状態は強すぎるので、自分の手番開始時には自動的にエルフの姿に戻らなければならない。まあそりゃそうだw カードの一例。忘れがちだがドルイドなのでヒーリング能力もある。あとは木になったり、カラスになったり、クマになったり。木になって切り倒されたらどうするんだw 残念ながら、こちらのルールにはちょっと甘いところがあり、例が不適切だったり、そもそもルールを間違ってたりする(気がする)。製品版では改善されてることを期待したい。 BGGでのファイルダウンロード数を見る限り、どうも興味のある人が少ない感じ。でもほんと面白いから! SlugFest Gamesの他のゲームは駄目らしいけど(未プレイにつき未評価)、「赤竜亭」シリーズと「真昼の酒場」は短時間殴り合いゲーの傑作だから! だまされたと思って一度はプレイしてみて欲しい。BGGの和訳ページ赤竜亭の仲間たち:プーキー赤竜亭の仲間たち:千変万化のエリン赤竜亭赤竜亭2赤竜亭3真昼の酒場
2012.08.27
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定例会を4人で。選択肢が広がるのはいいが、やはり人数が減ると寂しい。再三言っているが、もっと5 or 6人用ゲームを増やさないと。あとさすがに重量級にかたよりすぎて、会場の利用時間内でうまくゲームを組み合わせてプレイするのが難しくなってきた。もう少しプレイ時間にも幅のあるラインナップにしたいな。厳選した良ゲーばかり集めてるとはいえ、「今日は何となくこれをプレイする気分じゃない」とか「プレイ予定のゲームを並べてみたら似たようなシステムばかりになった」といったことも起こりがちになってきたから、もう少しボーダーラインを下げて数を増やしてもいいかも……。 !! いかんいかん、こうして人は「自分のキャパシティを越えてボードゲームを抱え込む人」になってしまうんだな。戒めなければw●シティ・タイクーン 詳しくはこちら↓ひだりの灰色:シティタイクーン/CityTycoonYouTube【BGA】 #89 シティタイクーン(City Tycoon) 前回のプレイ記録はこちら。 前回は時間の都合で2ラウンドしかプレイできなかったため、フルプレイをしてみたいとずっと思っていたのだが、それがようやく実現した。ほぼ1年ぶりの念願成就w ドラフト+タイル配置+ピックアンドデリバリー。使用されているどのメカニズムも、他プレイヤーを絞るのが容易だ。だったらうちのメンバーで絞りあいにならないわけがなかったw ドラフト終了後、安くて配置しやすい緑の居住区画タイルを2枚と、その居住区画の効果を高める連携アイコンを持つ公園を手に入れ、一人ほくそ笑む私。4人プレイだったので、1枚目の配置は無難に中央区画の四辺に分かれる。私は居住区画の1枚を配置。そして2枚目。「公園の能力を他プレイヤーに使われないように、まず居住区画タイルを2枚置いてから公園を置こう」と考え、1枚目のタイルに斜めに隣接するように(他プレイヤーが草原タイルを置いたのでこれが可能だった)2枚目の居住区画を置いた瞬間、他の全員がハモった。┌、 r┐ r┐ヾ> (_ / ミ !. | ヾ> || lニ コ 〈/`ヽ _ ミ |. ! ノ| | レ! _| |. ,イ,.- 、 |  ̄_ ̄丁 '' ー┬‐- -ミ ヽ二/ .ヽ/(___メ> /,|.l l ! ( ) ! (´ ) ! r‐ ry'〉 ,、 /イ,! `ー' _L =- --┴-ニ二ト、_'ー' lニ', r三) (( |'J」-''_二 =-- ‐一 ー‐t‐-ト、 二__ |_| )) レ'/´ィ 、_________ ヾミ| l _r┐ __ (( V ,、 F≡三r一tァー, | l:.:. .::└l. レ',.-、ヽ )) |ノ^>、 '^ミ二´ | l:.:.:.:: ノ r' __,! | (( V/イソ .::ヽ、二_└'!_| (_t_メ.> )) | / ,' _ .:.:.:.::i|,)ノ r-、 (( |.〈、 、 _〉 `丶、 ;:ィil| ノ ,、二.._ )) | 笊yfミミミミヾ、 '!l|il|li!fj' ーァ /. (( ヽ |i''r ''_二二ニミ;ヽ、 ,|l||il|l|,「゚| ん、二フ )) |,l| V´ :::::::::;;/ トi|l|i|i|l|!Ll ,.-─-.、 (( |i! ゞ=-‐''" ,i||i|l|l|l|!|i{ / /l .i^ヽヽ ` |il! ーォii|「、 ,,.,.ィi||l|i|l|l|i|l|シ'. | .レ' / l.| ヽ二ニ,ヽ ,/i|l||livil|||l|i|l|l|lil|l|i|l|i|i|i|l|l|l|{'. ヽ/ ノノ <ノ {l|!|l|i|l|i|l|i|||i|i|l|i|i|i|i|l|l|!|l|l!r' r┐,.─-、 / 7 ヾ!||i|i||i|i|l||l||i|i|l|l|l|l||l|l!イ ||し'^) ,! ┌‐' 'ー┐ト、 ``,ヘi|l|i|l|i|l|l|i|r''`''"´ i , |_| l´r' 7 /_7 / 」__〉 (_~`^~"゙'ヾ ノ / , [_] [_] 〈_/ヽ_/ .ト─' ノ / /i そして下家プレイヤーは、私が次の手番で公園を置く気満々だったキーポイントに問答無用でタイルを置いたのだった……まあそりゃそうかw この結果、私の2枚目以降のタイルは完全に中央から切り離され、何をするにも他プレイヤーに2金以上払わなければならない羽目に。さすがにそれじゃ勝負にならないので、自前の浄水場を建設して頑張ったが、その後もあまり知恵を使わずにタイルをピックしたため、終始資金不足に。3ラウンド目にはいいタイルを置けたので、4ラウンド目には資金に困ることはなかったが、このゲーム4ラウンドでゲーム終了だからねw いつも通りいいとこなしで終了。3ラウンド目から得点獲得に動き出したハマチが大差で逃げ切るかと思われたが、発電所を1人で3つ建設し、電力を利用できるタイルをドラフトで重点的にピックした友Kが4ラウンド目にまくって勝利した。やはり資源を段階的に交換して勝利点を得るゲームでは、おおもとの資源(この場合はお金)を充分に得られるようにしないと駄目だねー。 インスト込みで3時間近くかかったが、やはり面白い。時間さえ気にしないなら「七不思議」よりずっと好き。システム上、そこまで全プレイヤーの建物が入り乱れることはないし、自分の建物には終始注目しているため、視認性の悪さは心配していたほどではなかった。ただ、やはり「使用した電力/水/商品駒をタイル上に置いて、そのタイルが使用済みであることを示す」システムはあまりスマートではないね。ここは全プレイヤー共有の使用済みマーカーを用意した方がスムーズに進行できるだろう。 あとはやはりテーマ性か。未来都市というテーマ自体は悪くないが、なにせどの建物がどんなものなのかさっぱり分からないので、ちょっと感情移入しにくい。言語依存性を0にしたかったんだろうけど、やはり建物名くらいは入れて欲しかったかな。個人的には中世ヨーロッパやファンタジー世界が舞台のゲームが好きなので、そういった世界観にして発電所/浄水場を伐木場(燃料の薪を供給)/水車小屋とかにして、各建物に「宿屋」「城」「魔術師ギルド」とかつけてくれたら即買い直すんだけどなw あ、タイルに貼る差しかえ用シールでもいい。そっちなら3千円までなら出すね。●ホームステッダーズ 詳しくはこちら↓とりあえずゲームで!:ホームステッダーズ “homestead”の発音記号は“hóumstèd”。だから“homesteaders”は“ホームステッダーズ”と表記するのが正しいに違いない。発音ファッショの皆様(最近見かけないけど)は、これ以外の表記を見かけたら全力で訂正してあげましょうw ゲーム性の高さ、そして初版のコンポーネントの伝説的出来の悪さで有名なゲーム。これもようやくプレイすることができた。 労働者を配置して収入を得て、労働者に賃金を支払って、競りで建物の建設権やボーナス(またはその両方)を得て、建物を建てる。これを10ラウンド繰り返し、最後にもう一回収入と支出を行ってゲーム終了。最終得点計算を行って、最多得点プレイヤーの勝ち。 「タイルの効果を把握しないといけないゲームを2個続けてプレイするのは、さすがに負担が重いかな」と心配してたが、杞憂に終わった。重いと思っていた「ホームステッダーズ」の方が、むしろ「シティ・タイクーン」よりずいぶん軽かったかな。 1ラウンド目、安かったので「労働者駒1個+鉄道発展トラック1スペース前進」を競り落とし、線路チットを獲得。これで収入が1銀増えると喜んだものの、よく考えたら労働者駒も増えてるので支出も増え、とんとんだったw 狙ってた1枚目の「金鉱」を取られ、2枚目は首尾よく建設できたものの、ここで数ラウンド出遅れ。収入を改善するために町タイルの「倉庫」を取ろうとして建設権を競り落としたが、競り3タイルだったため、競り1タイルと競り2タイルを取ったプレイヤーに連続して取られて轟沈w 結局収入を充分に上げることができず、そのため労働者駒も増やせず。ゲーム終了時点で労働者駒3個、収入銀貨4枚というカツカツ経営だったw やはり資源を段階的に交換して勝利点を得るゲームでは、おおもとの資源(この場合はお金)を充分に得られるようにしないと駄目だねー……って「シティ・タイクーン」で得た教訓がまったく生かせてねえw こうなると普通に資源をぐるぐる回してたのでは差がつくばかりなので、早めに高得点の建物を建てる戦術にシフト。「雑貨店」で何とかお金と資源をやりくりし、10点の建物タイルを2枚立てることに成功。最終ラウンドには4回交易して「駅」と「市役所」を建設できたので、このゲームのシステム的なところは充分に堪能できたw 9ラウンド目終了時の私の入植地。このあと10ラウンド目に「駅」と「市役所」を建設した。 最終得点計算後の結果は、トップのハマチが58点。以下友M1が57点、私が52点、友Kが50点となかなかの接戦となった。システム的に毎回接戦になるのかどうかはちょっと分からない。たいていのゲームでは「得点だけが入るタイル」なんてのは罠なことが多いんだけど、このゲームでは意外に役立つみたいで、そこが好印象。銀貨が一定量必要なのは揺るがないが、その先は多岐に渡った戦術が選べそう。こりゃ評判に違わない良ゲーだね。●ラブレター 写真取り忘れ。 もう1個同人ゲーを用意してたけど、時間の都合でプレイできそうになかったので「ラブレター」を3点先取で。 やはり手軽で面白い。もう海外パブリッシャーからの発売が決まってるようだが、それも頷ける出来。運、知恵、プレイ時間の3要素がぴったり組み合わさった傑作だと思う。特に王女勝利、大臣勝利をキメたときの嬉しさは異常w 唯一注意したいのは、「これは短時間ゲームであるけれども、インストには充分に時間を割くべきだ」ということ。今回は時間を気にしすぎてインストを手短にしてしまったが、これは明らかに私の失敗だった。ゲームのフレーバーと、各カードの効果が密接に関わっているので、ここをちゃんと説明してるとしてないとではゲームの印象に大きく差が出てしまうのだ。たとえば今回は、「兵士」がなぜその効果を持つのかを説明しなかったため、「何で王女様にラブレターを届けるゲームなのに「兵士」が「王女」を指定してむっ殺すんだよw」なんて声が上がってしまった。次の機会にはちゃんとそこら辺をきっちり説明しておかないとなあ。 というわけで3ゲームやって終了。良ゲーばかりプレイできた日は帰りの足取りも軽い。毎回こうだといいね。
2012.08.25
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お昼からTRPG「迷宮キングダム」第6回。前回のセッションでGMの見事な舵取りによって失ったキャラの補充を受け、今回から既成シナリオに復帰。ネタバレはできないのでたとえ話をすると「スライムやドラキーを倒していい気になってたらゾーマが出てきた。イベント戦闘だと思ったらガチだったので半泣きで殴ったら勝った」こんなシナリオだったw たぶん次回最終回かなー。今度こそ全滅するんじゃないかなw 結構早めに終わったので、夕方からボドゲ。今度イスタリから新版が出る「セレニッシマ」。ずいぶんルールが変わってるようなので、比較のために旧版を。しかしこれが想像を遥かに超える難物だった……主に準備的な意味でw●セレニッシマ(旧) 舞台は14~16世紀の地中海。プレイヤーはベニス、ジェノバ、スペイン、トルコのいずれかを担当し、商取引や軍事行為によって利益を上げたり領土を広げたりする。得点計算はゲーム終了時のみ。支配している港がどれだけ繁栄しているかに応じた得点を得て、最多得点プレイヤーが勝ち。 ゲームは4人プレイだと8ラウンドプレイされ、各ラウンドは6フェイズに分かれてる。まずは手番競り。お金を握って公開し、多く握った方が先手(同額の場合はダイスを振って決める)。空き地が多い序盤は早い方がいいが、中盤以降にプレイヤー同士で殴り合う展開になった場合、充分な戦力があるなら後手の方がいいときもある。 以降は手番順に各フェイズをプレイしていく。フェイズ2は購入/建設/雇用フェイズ。港から商品を仕入れたり、船を建造したり、船員を雇ったりする。各船には船員と商品のいずれかを置けるスペースが5つある。船はラウンドごとに乗せている船員の数に等しい地域数だけ移動できるので、たとえば船員を5人乗せると5地域先まで移動できる。しかしこれでは商品を乗せられない。逆に商品を満載した船は足が遅くなる。目的地までの距離に応じて、必要な商品/船員をバランスよく積むことが大事だ。もちろん、周りに敵対的な船がいる場合はたくさん船員を乗せて自衛しないとアブナイw フェイズ3では船を移動させる。船員の数分移動できるが、他プレイヤーの船がいるところを通過するにはお伺いを立てないといけない。しかし入る前には「いいよ」と言われても、入った瞬間に「やっぱだめ」と言われて足止めされることもあるので覚悟が必要だ。 フェイズ4はお待ちかねの戦闘フェイズw 同じ地域にいる敵船や、敵が支配している港を攻撃する。手番順に持っているすべての船で攻撃できるので、全滅させられるなら先手の方がいい。しかし殴られた相手は反撃してくるし、攻撃側と防御側の有利不利は純粋に船員の数だけで決まる上、判定はダイスなので、2倍以上の戦力がないと完勝は難しい。ここぞというときにとどめるべきだろう。敵船を滅ぼせば積荷を奪ったり船ごと乗っ取ったりできるし、港を落とせば自分の領土にできるので、戦闘すべきときは必ずあるけどね。 フェイズ5では、空いている港に船から船員を降ろして支配することができる。フェイズ4とフェイズ5が分かれているのが肝だ。フェイズ4で港を攻め落としても、すぐには支配できないので、弱ったところを後手プレイヤーに殴られていいところを持っていかれることもある。他プレイヤーの港を乗っ取るのは並大抵のことではないので、細いチャンスを逃さないようにしたい。 フェイズ6でやっと収入。商品を港に降ろせば、商品駒を置いたマスに応じたダブロンが得られる。独占している商品を他国に売れば相当の儲けが得られるが、独占自体が結構難しいし、そんな貴重品を遠くの国に運んでいると私掠船(他プレイヤーの船)が群がってくるのでなかなかうまくはいかないw 協定を結んで互いの港に商品を輸送し合うのがいいのかな。 ゲームの流れはこんなところで、それほど難しくはないのだが、プレイするには乗り越えなければならない大きな壁があった。まずは以下の画像をご覧いただきたい。 商品駒! 船! 占領した港を示す旗の土台! 旗のポール! 細い爪楊枝みたいなのも内容物なのだ……プラモか! まずはこれらを綺麗にランナーから取り外さなければならない。結構大変な作業だが、これは「もじバケる」の第一人者、タムラさんが一手に引き受けてくれた。 しかし問題はこれだけではない。 旗シール! よく「ゲームしたいけどシール貼るのがめんどくせー」なんて発言を耳にするが、そんな人は「セレニッシマ」(旧)を5セットくらい準備してみるといいだろう。もうどんなシール貼りも苦にはならないはずだ。 何しろこの旗シール、貼るのではない。上の画像にあった旗のポール(縦3センチ弱の細いプラスチックの棒)に“巻きつける”のだ! これが1国28枚あるので、4国で計112枚。ずれると実に見苦しいので、1つ1つ慎重に角を合わせて巻かなければならない。しかも、この画像では分かりにくいが、長方形の旗は1種類だけ。あとは三角形だったり、二叉三つ叉に分かれてたりするので、綺麗に合わせる難易度は激しく上昇w あまり記憶が定かではないが、インスト聞きながら全作業を終えるのに1時間半くらいかかった。みんなでやったから全然苦ではなかったが、これをもし1人でやっていたらと思うとぞっとするw まあなんとか準備を終えてゲーム開始。初期配置を終えた途端、「ここの宝石が湧く港と、隣の金の湧く港はうちのものってことでいいですよね?」「寝言は寝て言ってくださいよ、金が湧く港は2つともうちのものなのは明白でしょう」「言っとくけど、ここ入ってきたら宣戦布告と見なすからね」とさっそく火花を散らして陣取りを始める面々。懐かしいねー、この感じ。昔の戦略マルチ(あんまりやってなかったけど)はみんなこれくらいサツバツとしてたよw ゲームを始めてみれば、実にスムーズに進行。さすがに船が増えてくる中盤以降は1手番にかかる時間が指数的に延びたため、時間の都合で途中終了となったが、長時間プレイがまったく苦にならない良作だった。 いつも通り私はいいとこなしw 船に船員を2人以上乗せていないと新たな港を占領できないのに、欲張って商品を4個積んでしまって大きく手数を損してみたり。なぜかみんなが優しく許してくれると思い込んで、船員を2人しか乗せてない船に貴重な宝石を積み込んで他国の首都を目指してみたり。護衛艦もつけずにのろのろ進んだら略奪されるということに気づき、安全な港を求めて海上をうろうろとさまよったが、結局略奪されたw 戦闘判定に割り算が入る(計算は簡単だけどね)ところなど、さすがに古さを感じさせる部分もあるが、今このまま再販しても充分通用するレベル。新版は実に大きなルール改定が多岐に渡ってなされているため、リメイクと言うより“似たところもある別ゲー”と言っていい。入手する機会があるなら、両方手に入れてもいいんじゃないかな。新版が発売されたら比較プレイをしてみたいところ。
2012.08.14
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コミケのために地方から集まった友人を交えて。その代わり関東勢があんまり参加しなかったため、人数は入れ替わり立ち替わりで常に4人。他にやることがあれば、こういうやり方で人数調整できていいね。●ゴッドファーザー 詳しくはこちら↓ボードゲームの素敵な世界:ゴッドファーザー 何か有名な映画(見たことない)を元ネタにしたゲーム。マフィアのボスとなって他のマフィアと抗争を繰り広げ、縄張りを広げて収益を上げる。勝利条件は「7ラウンド終わった時点で一番金持ちなこと」なんだけど、それだけじゃ駄目で、名声か影響力のどちらかが最高レベルまで上がっていないと足切り。どちらを上げなければならないかはめくられるイベントカードによって決まるので、最短でも4ラウンド後でないと分からない。 手番ごとにダイスを4個振り、そこから1個を選んで個人ボード上にあるアクション列1段目のいずれかのマスに置き、対応するアクションを実行する。そのあと残りの3個を振り直し、また1個を選んで、今度は2段目のいずれかのマスに置く。2個を振り直して3段目と4段目に置く(最後の1個は振り直さない)。このアクションシステムはなかなか面白い。他のゲームで採用してもいいくらいじゃないか。実行できるアクションにはダイスの色と出目のどちらか(あるいは両方)が必要なので、1投目のあと「ここで5の目を使って自分だけが支配してる裏商売からがっつり利益を上げたいが、そのためには赤ダイスを使わないといけなくて、そうすると4段目で空いてる縄張りを占拠することができなくなる……」といった感じのジレンマが毎回ある。 なにしろイベントで手下がハドソン川に浮かび、抗争でハドソン川に浮かび、FBIの一斉手入れでブタ箱にぶち込まれ……と、マフィアには心休まるときなどないので、手番が回ってきたときにはボード上に自分の手下駒がないこともざらにあるw おおむね直接攻撃ばかりなので、もうそういうゲームと割り切ってやるしかないだろう。 中盤までは何となくうまくいってた気がしたが、定期収入チャートをいっさい伸ばさなかったのがさすがに響いたらしく、ふたを開けてみれば結構な差をつけられて敗退。すでにボード上に充分な手下がいたため、イベントで刑務所内の手下を保釈せずにハドソン川に沈めたのも失敗だった。そのあと上家の非道なタレコミによる大規模ガサ入れにより、ほぼすべての手下を刑務所送りにされ、そのままゲーム終了。最終計算でほとんど収入を得られなかったw 「大聖堂」のリーネック作。このデザイナーは重いゲームほど面白く、軽いゲームほどつまらなく(実につまらなく)作ると思ってるのだが、このゲームは可もなく不可もなくといったとこかな。特に悪いところはないけど、目が覚めるほど面白いってことはないかなあ。映画知ってればもう少し楽しめるかも。普通。同じギャングゲーなら「ギャングスター」の方が好み。●ストライク 写真取り忘れ。詳しくはこちら↓ふうかのボードゲーム日記:ストライク 私以外は3ゲーム目だったため、ちょっと頭を休ませたいということでこれをチョイス。 ダイスを1個ずつ振り入れる。同じ目のダイスが複数あれば、そのすべてを取って自分のにして手番終了。すべてのダイス目が異なるなら、手番を終えるか、追加のダイスを振る。入れ物から飛び出したり、“X”の目が出たダイスはゲームから除外。こうしてどんどんダイスが減っていく。上家が全ダイスを入れ物から取り除いちゃった場合、手番プレイヤーはダイスを1個ではなく全部振り入れなければならない。これですべて異なる目が出たらいきなり脱落w そんな感じで、一番最後まで残ったら勝ち。 うん、まあ、ゲームというよりアクティビティ(コピーライト:Dr.ケニツィア)だね。考えることはまったくと言っていいほどない。同じ目が出なかったとき、手番を終えるか、もう1個振り入れるか。判断するのはこれだけ。これだって、場にダイスが3個以上あれば成功率が失敗率を上回るので、そこをボーダーとして判断するくらいしかない。酔っ払いが夜中に妙なテンションでやるにはいいかもね。あとは金賭けるとかねw 特に努力したわけでもないが、勝った。だから何って感じだけどw●ラッキーナンバー 写真取り忘れ。前回のプレイ記録はこちら。 「ストライク」で確かに頭は休まったが、弊害でボドゲをプレイしたいというテンションがだだ下がってしまったため、「インストが簡単で面白いもの」というリクエストに応えてこれを。 やはり面白い。面白いが、前回ほどは面白くなかった。何が違ったのか。メンツとか、前のゲームがアレ過ぎたとかいろいろあるだろうが、たぶん4人プレイなのがいけなかった気がする。前回の日記に「麻雀に似てる」と書いたが、当然ポンだのロンだのはないので、対面プレイヤーとの絡みがかなり薄い。このため4人でやると、ソロゲー感が少し際立つかもしれない。「このタイル出したら喜んで取っていくだろうし、ここは苦しいけどもうちょっと保持しよう」といった感じで直近の下家を絞ることはできるので、両隣とは絡んでる気になれるんだけどね(もちろん、上家や対面を絞ってもいいのだが、あいだにその他のプレイヤーが入る分、絞るのはそのプレイヤーの仕事、みたいな空気があった)。よくよく考えてみれば、デザイナーはシャハト。当然3人でやるべきだったw 最後の1枚のめくりあい勝負になり、こっちが下家だったので手番差で不利だったが、鬼ヅモで勝利。初期配置の4枚に恵まれたのも大きかった。●フォルトゥナ 紹介記事はこちら。 1人メンバーを入れ替え、最後にやるゲームを遠征組に選ばせたところ、これになった。「パンテオン」「村の人生」との競争を勝ち抜いた選りすぐりゲームだw ……まあ、中身はあんまり面白くなかったかな。皇帝への献上部分が地味かなあ。資源を支払った分だけ道を進める=勝利に近づくんだけど、見た目にちまちましてる。建物も、水を生む上水道は派手に活躍してたが、めったに資源売らない流れだったので市場がほとんど入らない子に。結婚したあとは、結婚アクションで3金もらった方が効率よさそうだった。 私はまったくアクションの流れを作れず、ほとんどゲーム中ずっと、何の資源も持たずに過ごしたw さすがにこれじゃどうしようもないので、人と違うことをしようと思ってダイスを3個にしてみたものの、そのあと処女を増やすことができず(金がないから当たり前)、1人大きく引き離されてのドベ。何とかローマ市内に入ることはできたけど……。 得点が「進んだ歩数+恩恵カードのボーナス」なので、恩恵カード引かないと話にならない。だからたぶん、恩恵チップが乗ったものを献上できるように計画してアクションを実行するゲームなんだろう。そのための戦略研究はしてみたいのだが、不思議ともう一度プレイしたいとは思わない。ゲーム中のカタルシスがちょっと足りないかな。これもリーネック。もうちょっと重量級を作って欲しいところw そういやこれも「ゴッドファーザー」も足切りルールがある。足切りルールが好きなのかね。 こんなところでお開き。遊んだゲーム自体は特筆すべきものもなかったが、久しぶりに顔を合わせるメンバーとのゲームはやはり楽しい。9月の合宿も楽しみだ。
2012.08.11
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去年もやった、エッセンで開催される「シュピール」前後に発表される注目ゲームの紹介を今年も。と言っても、マイナーどころをほとんど「テンデイズTV」で紹介されちゃったので、あとはもう有名どころか、逆に“マジでやばい”ものしか残ってないんだけどw ここで紹介するのは以下の条件を満たしたもの。・さまざまな理由から、たぶんルールを和訳しない・できないもの(訳す予定のものはあとで改めて紹介するから)・新興メーカー(デザイナー)だが旧作の実績があるもの・地雷っぽいけどひょっとしたら化けそうなもの 邦題は適当。画像はプロトタイプのものあり。タイトルにBGGへのリンク貼っときます。●シャファウザ スイスの新興パブリッシャー、HELVETIA Gamesから。山ん中でドワーフが地下世界を掘り当て、そこには金目のものがいっぱいあったので一躍裕福に。それで他種族もドワーフと交流して儲けようとする、というファンタジー経済ゲームらしい。株式売買と交易の要素があるようだ。それ以外は何も分からないし、英語ルールも出そうにないが、ファンタジー好きなので注目。初っぱならからこのレベルなので、これ以降紹介するゲームにもあまり期待しないようにw●フェアリーランド ファンタジーカードゲーム。もうすぐ長旅から妖精王が帰ってくるので、有力部族の長として豪華なレセプションを行って気を引こうとする。そのために花やら動物やらを集め、ゴブリンをオーガを追っ払う。 イラストは綺麗。ルール公開はあるかなあ。●龍 箱絵なし。「ゴス」のデザイナー、Kim Sato新作。タイトルからは想像しにくいが、SFテーマらしい。ある星系の1惑星を支配する種族となり、まあ開発とかいろいろやって、レアメタルと記憶石と琥珀魔法(?)からなる宇宙船“龍”を建造したら勝ち、だそうだ。 パブリッシャーのMoonster Gamesはサイトが見づらいのが難点。きっと「ゴス」を仕入れたショップが仕入れるだろう。●ギンコウポリス 箱絵なし。「トロワ」「トゥルネー」のPearl Gamesから。プレイしたカードが隣に回るシステムの都市建設ゲーらしい。都市建設好きなんで注目。面白ければz-man>ホビージャパンの流れかな。●ロビンソン・クルーソー:呪われた島の冒険 箱絵なし。「ストロングホールド」のデザイナー、Ignacy Trzewiczekによる協力ゲー。たぶん島で生き残って脱出しましょうって感じだろう。協力ゲーなのにワーカープレイスメント。協力ゲーの問題点として日本でもよく言われる「奉行問題」を解決してるそうだ。あと、これは日本じゃあまり声を大にしては言われないが、「お馬鹿プレイヤー問題」もw パブリッシャーがPortalなんで、入れるとしたらテンデイズだろうけど、現時点でこの情報の少なさ。ちゃんと出るかねえ。●カルナグ 「友情」でおなじみ、「ウィラコチャ」を出したSit Down!のゲーム。ファンタジーだから(ry。 水中に沈んだ都市、Ker-Ys(イスタリから出てる「イス」のこと)からモンスターが次々湧いてきて人里に押し寄せるので、それを食い止めて勝利点を得る。AP制、モジュラーボード、バリアブルフェイズオーダー。ルールもすでに公開されてるが、これはどうかなー。派手だった「ウィラコチャ」に比べてちょっと地味なのが気にかかる。 こんなとこかな。さすがに少ない。そしてものによっては地雷臭ぷんぷんw これ以外で気になってるのは以下の通り。必ず買う~たぶん買う:フリーゼのFremde Federn、電力拡張マップCGGのダンジョンロード拡張、ゴブリン株式会社、ツォルキンIELLOのユークロニアレジスタンス:アヴァロンバヌアツ拡張キーフラワールールは読む(読んだ)けど様子見:マッシリア1984:動物農場、アルカトラズ拡張アーチペラゴトロワ拡張クラッシュ・オブ・カルチャー ぶっちゃけゲームマーケットより盛り上がる、ボードゲーマーにとって年に一度のオンシーズン。あれが欲しい、これはいらないと悩むだけのエアエッセンを楽しむのも一興。皆さんも是非どうぞ。
2012.08.10
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ボックスアート パブリッシャーは、昨年「ドラムロール」でデビューしたArtipia Games。今年はこの「星々のあいだで」ともう1作、「ブリーフケース」を出すが、そのどれもに緻密なイラストが使われているのが特徴的だ。デザイナーはVangelis Bagiartakis。知る人ぞ知る、あの「スブラキウォーズ」の作者。だがこっちはあっちよりずいぶんましのようだから安心して欲しいw 舞台は恒星間航行が可能なスペオペ的世界。人類以外にもいくつかの種族がいて、まあ当然のように戦争してた(人類は比較的早い段階で征服されてたw)。2陣営に分かれ、いよいよ一大決戦てときに、どこからともなくスーパー強い宇宙艦隊が現れ、銀河系中の軍事力や多くの母星(中立勢力までw)をあっという間に殲滅。その後再びどこへともなく消えていった。 生き残った種族は戦争どころではない。「またあいつらが来たら俺たちやばくね?」ということで結束し、銀河系同盟が発足。いつの時代も外圧が内部協調を強めるのだw で、そのシンボルになる建造物でも作ろうかということで、有力種族がそれぞれ宇宙ステーションの建造を競い合うことになった。4年の建設期間を経て、一番立派なステーションを作った種族が勝ち。 ゲームの基本は、ステーションの区画を表すカードのドラフト。「世界の七不思議」方式で、初期手札を6枚持って、ドラフトごとに1プレイ。アクションの種類もよく似ていて、プレイした区画カードを建設するか、それを捨て札にしてパワーリアクターを建設するか、やはりそれを捨て札にして3金を得るか。ほんとにそっくりw 建設の仕方は「シティタイクーン」にちょっとだけ似てる。あちらは共有の町をみんなで建設していくわけだが、こちらは各プレイヤーの手元にそれぞれの宇宙ステーションを建設していく。 ゲーム開始時には、プレイヤーの手元にはエネルギーを供給するメインリアクターカードだけがある。最初はこれに隣接させてカードを置く。これ以降は、既存のカードのいずれかに隣接させて置いていく。建設にはもちろんコストがかかる。お金だけで済む場合はそれを支払えばいいが、エネルギーが必要なこともあり、その場合はリアクターカード上から必要な数のエネルギー駒を取り除かなければならない。しかも、建設予定のカードからリアクターカードまでは2距離(隣接する区画をたどって数える)以内になければならない。あんまり遠くにエネルギーを供給することはできないわけだ。区画は5つの種別に分かれており、それぞれ効果の傾向が異なる(ようだ)。以下はその一例。 運営区画「交通プラットフォーム」:コスト1金。建設時に3勝利点。他の「交通プラットフォーム」に隣接しての建設不可。建設時、自分の他の「交通プラットフォーム」1枚ごとに+1点。 商業区画「異星人のバザール」:コスト3金。建設時に3勝利点。ゲーム終了時、2距離以内に外交区画が3つ以上あれば+2点。 軍事区画「砲塔」:コスト1金+エネルギー駒1個。建設時に2勝利点。ゲーム終了時、自分の他の「砲塔」1枚ごとに+1点。1枚なら0点だが、2枚ならそれぞれが+1点、。3枚ならそれぞれが+2点……ということ。 娯楽区画「庭園」:コスト3金。建設時に3勝利点。建設時、3距離以内に軍事区画がなければ+1点。2距離以内にパワーリアクターがなければ+1点。 外交区画「異星人の神殿」:コスト3金。建設時0勝利点。ゲーム終了時、「異星人の神殿」が軍事区画に隣接していなければ、自分の外交区画1つごとに+1点(最大+6点)。 エネルギー駒が必要な区画を最初のリアクターから3距離以上離れたところ建設したり、そもそもリアクター上のエネルギー駒が尽きていたりする場合(何しろ2個しかない)、プレイしたカードを捨てて追加のリアクターを建設することになる。リアクター自体は勝利点をほとんど生み出さないので、当然必要最低限にとどめたい。距離制限があるから、どこに建設するかももちろん重要になる。 最後に、カードを捨て札にして3金得るアクション。これがどのくらい重要かは、区画カードの効果でどれほどお金が生まれるか次第なので、現時点では分からない。「世界の七不思議」ではよほどのことがない限り使わない(よね?)アクションだが、「シティタイクーン」なら半分から3分の1くらいはお金に換えることになる。毎ラウンド開始時に10金の固定収入があるのだが、どうも区画カードの大半は勝利点を生むもののようなので、ある程度はこのアクションを実行する必要がありそうな気もする。 6回カードをプレイしたら1年終了。ドラフトの向きを年ごとに変え、4年プレイしたらゲーム終了。ゲーム終了時のカード効果や所持金などから勝利点を得て、最多得点プレイヤーの勝ち。 ゲームに慣れたら、ここに種族カードと目的カードを追加することができる。種族カードはプレイヤーに固有の能力を与える、「世界の七不思議」の文明みたいなもの。目的カードはゲーム開始時にプレイ人数分公開され、ゲーム中やゲーム終了時に条件を満たしたプレイヤーが追加得点を獲得。ゲーム中の目的はまだ分からないが、ゲーム終了時の目的には「最も多くの軍事区画を持っていると5勝利点」とか「所持金が最も多いと5勝利点」とかある。 種族の一部。「クァリーン」は目的カードを自分だけこっそり余分に持てる。「ガルン・アサク・ノク」は年ごとに1回だけ、他プレイヤーの手札を見てそのうち1枚を自分の手札と交換できる。ドラフトシステムを根本から揺るがす問題種族w さらにゲームに慣れたら、より直接的にプレイヤー間で殴り合う「攻撃的モード」でプレイすることもできる。このモードでは、2~4年目の区画カードの山札に紛争カードが追加され、年ごとの手札が6枚ではなく7枚になる。紛争カードをプレイした場合、それは区画カードではないので何も建設できないが、1金で書いてあることを実行できる。これも詳しい内容は不明だが、たぶん他プレイヤーの区画を破壊したりとか、お金を奪ったりとかするんだろう。紛争だしw こんな感じ。まあすごく新しいといったところはない。ドラフトと都市建設ゲームのいいところを取って混ぜたゲームだ。逆に言えば、充分な面白さを持っているだろうことは容易に予想がつく。だってドラフト。面白い。都市建設。面白い。その2つが掛け算。面白いに決まってるw そしてテーマがSFで、この美麗なイラストとなれば、好きな人にはたまらないだろう。ルールブック巻末には、3ページに渡って書かれている背景設定もある。これを読んでいると読んでいないとでは各種族への思い入れが段違いなので、種族ルールありでプレイするときには必ず読んでいただきたいw まだまだ予定は未定だが、テンデイズゲームズで取り扱うべく努力が続けられているようだ。秋のゲームマーケットに間に合うように(そしてそもそも取り扱われるように)みんなで応援しよう。BGGの和訳ルール
2012.08.02
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