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ついに追加利上げが行われた訳だが、結局は富裕層が喜ぶだけじゃないかと思った。利子の恩恵といってもたかがしれている。それより住宅ローンの金利負担はずしりと来る訳だし、中小企業さんにとって金利負担がかなりこたえると思う。利上げによる金利収入を期待するとなると、相当貯蓄してなければ享受できない。銀行の預金商品等を眺めるとよく分かるが、一定金額以上でないと金利が低かったりする。解約に大きなデメリットがある仕組み預金は敷居が高いし、結局富裕層でなければ利上げの恩恵は受けられないような気がした。 小額でも確実に利上げの恩恵を受けたいなら、普通預金のお金を証券口座のMRFやMMFに移すのも手である。わたしも実際去年からやっている。MRFやMMFは短期金利に敏感に反応するし、金額の多少を問わない。元本の保障が無いということだけ意識しておく必要があるが。相模太郎ファンドの運用成績~とりあえず利益は上がっているが●プラスに貢献した部門・ミニ株:ソニー、野村HD、阪急阪神HD・投資信託:フィデリティグローバルファンド、フィデリティ欧州中小型株オープン 日経平均株価がついに1万8千円台を回復した。利上げ→円高が急激に進む→株価も乱高下するのか、と思ったが、市場は素人が考えるほど単純じゃない。これ以上の利上げは当分無いという思惑から円安株高が進行した。輸出関連銘柄が多い我がファンドは十分その恩恵を受けた。特にソニーの急伸は助かった。一時6450円まで上昇、思えば3千円も下回った苦しい日々もあったのである。 投資信託も世界的な株高傾向のため、グローバルファンドが続伸、欧州中小型株オープンも上げた。・外貨MMF:ユーロMMF 先月ドルを売ってしまったので、ドル円相場で一喜一憂する日々は去った。一時円高にふれたものの、先週末の段階で121円台にのせており、円安基調は大きく変わらなかった。ユーロMMFは円安の流れで恩恵を受けているが、ユーロはコツコツ積み立て最中なので高値づかみをしてしまってる状況。・商品:金積み立て これも5年以上かけてちびちびやってる訳だが、イランをめぐるキナ臭い状況、アメリカのインフレ懸念再燃といった諸々の環境を反映して金価格は急騰している。●マイナスに作用した部門・ミニ株:新生銀行、日産自動車 新生銀行株の急落は、連結子会社のアプラスの業績が悪化したことから。消費者金融でがっぽり利益を吸い上げ、富裕層の預金者に還元!訳の分からない仕組み預金を連発するこの銀行の大きなメリットは振込み手数料であろうか。メリットはきっちり使っていきたい! 日産自動車についても、株価予想なんかを読んでて心配になってきた。いきなり「横浜みなとみらい」への移転も中止!なんて言わないでね!ホームページ作製の都合とかもあってわたし的に困るので(笑)。
2007.02.25
第7回FPシンポジウムに参加してきた。これは金融財政事情研究会主催の勉強会で、私は2回目の参加になる。今年の会場は日本教育会館だった。去年と違い、会場がかなり狭い。 午前の講演は、平成19年度税制改正のポイントということで、税理士の先生の講義があった。既に今年から国と地方の間の税源移譲の関係で、源泉徴収税額等に変更が生じている。個人に対する所得税関連で目を引いたのは住宅ローン減税の件だろうか。税額控除15年という新たな選択肢が設けられるそうだ。10年分の減税枠を15年に延ばすだけで、その間の総額は変わらないというから、一見意味のないように見える。が、住宅ローン減税による控除に余りが生じて捨ててしまうことがある訳で、所得の低い人や他の控除が元々大きい人にとっては有効活用できそうだ。三菱UFJ信託銀行さんの講演は素晴らしかった。 午後のテーマは「信託」について。わたしの知識では「信託」と言われて「そもそもなに?」という感じではある。信託業法の改正で、あらゆる財物が信託の対象となるに至った。ヒットとかビッグとかが次々と姿を消していく今日、信託銀行は何をやってるの?投信の手数料で儲けようとしてんじゃないの?という疑問があった。三菱UFJさんの講演では、知的財産権の信託という、未知なる世界のお話を聞くことができた。 例えば中小企業さんがある技術を持ってるとする。いい技術なのだが、製品にするための大規模な生産ラインを立ち上げる訳にもいかないし、いきなり大手のメーカーさんに持っていって「これ使ってください」と頼むのも難しい。メーカーの担当者が理解できないと意味ないし、最悪のケースは「こっちのものにしてしまえ」と不当に安い価格で提供させ、中小企業さんが泣き寝入りをするだけ、ということもある。 そこで信託の用法を用いて一旦信託銀行が技術を預かり、信託銀行は取引先等のメーカーと接触して技術の利用先を探す。メーカーさんも三菱UFJ信託銀行の看板があると信用するし、逆にナメてかかることもない。技術の利用が決まると利用料が発生するから、元々の技術開発をした中小企業さんに配当として支払うことが出来ることになる。 信託銀行の担当者が金属加工が云々という世界のことをいきなり分かるはずがないので、鑑定できる専門家との提携も重要だ、という話もあった。モノづくりなくして日本は有り得ない訳で、技術を有効に生かそうとする取り組みは素晴らしいものだと思った。日興コーディアルさん・・・スポンサーどころじゃないような 今回のシンポジウムも、スポンサーとして日興コーディアルさんにお世話になっている。ご承知のとおり、日興コーディアル証券が傘下の会社について連結決算に含めない不適正な処理をやってた件で、上場廃止もあり得るという大変な状況に。証券仲介業の説明に来た担当者は終始気まずそうだった。もちろん現場で働く営業マンに何の罪もないことは、あらゆる不祥事に共通するところだが。日本郵政公社の投信販売戦略 最後の講演は、日本郵政公社による投資信託販売の戦略について。公社幹部とみられる担当者の講演だった。ご承知のとおり、郵便局という膨大な販売拠点と圧倒的な人員を抱えているだけに、「お客様に身近な存在」を強みとして販売していこう、という強気な取り組みの発表が行われた。内容は刺激的だが、担当者の話が単調で参加者の多くは居眠りしていた。恐るべき敵となるはずが、何とも間が抜けたものである。 郵便局へ行って驚くのは、為替や日経平均株価が表示されるモニター等が設置されていることだ。これまで郵便局は、そういった小難しいことを考えなくてもいい気楽なとこだった。お客さんにとっても気楽だったのだ。郵便局ぐらい、そういう気楽なところでいいじゃないかとわたしは思う。ところがコイズミ政権とその腰ぎんちゃく共は、国民全員をギャンブルまがいの市場原理主義へ引きずり込もうとしたのである。貯蓄から投資へ、などとバカの一つ覚えの大号令に、何も分からないお年寄りまで「郵便局だから大丈夫」と騙された。 聞いてて腹が立つ営業文句に、アメリカ国民は資産の○○%を投信に振り向けている、などという説明をすること。アメリカの社会保障制度がしょぼいこと、だいぶ前から直接金融であること、等の土壌の違いがある訳で、明日から日本人もそうしましょうと説くのもおかしい。じわじわ投信が浸透してるのは確かだが、アメリカのあるファンド~大正時代頃からずっと続いているものもあるくらい、長期投資に耐えうる信頼された投信が日本にどれほどあるのだろうか。 好みの投資信託の為なら、そのために販売会社の投信口座を開く~投信を愛するが故に出てくる発想は、残念ながら公社や銀行の担当者さんとは逆の発想になる訳だ。どの投信を選ぶかが重要であり、好みの投信がたまたま自分のメインバンクにあるから買う訳である。わたしは証券や信託等、口座はあちこち持ってるが、好みが違うから全く投信を買ってない証券口座だってある。投信を買いたい時は、ほかの証券会社や銀行が販売している投信と比較検討すること~そうすると目が肥えてくる。銘柄を選ぶのは本人であって、販売員じゃないのである。 郵政公社さんの取り扱いファンドはまだまだ少ない。生活資金を取り崩す老人の為に、MMFでも販売すれば妥当だと思うが、手数料の取れない営業をする気はないらしく、全く強気一辺倒である。しわよせは確実に営業マンに来ているのだろう。 ポートフォリオの構築は重要だと思うし、現に自分もやっている。どのようなポートフォリオを組むか、それは個人によって違いがあり、自分で決めなければならない。何も考えたくなければ考えなくてもいいと思う。就職したばかりの若い人は投資どころじゃないし、住宅ローンを抱える人も投資どころじゃない。それでも何かの拍子に考えたくなる。証券会社の門を叩くのは敷居が高そうだと思って郵便局で相談するのを狙っているらしいが、リスクのある金融商品は敷居が高いくらいでちょうどいい。覚悟のある人は、敷居が高くても挑戦するからだ。安易に手を出せる仕組みをつくってしまう方が罪だ。儲けることは難しいのだ。 バブル崩壊後、しばらくの間は国債や預貯金が最もパフォーマンスが良かった。投資家がバブルの痛手を防ぐ為には、日本株と同等以上のアメリカ株、さらにドイツ国債等の異なる資産を持っている必要があったろう。そのような有益な助言をした人がどれだけいたろうか。あの時何も出来なかったのに、今になってあの時そうしてれば、と分散投資の実益を解くのは卑怯である。将来のことは誰にも分からない、だからこそ面白い!やはり投資には相当の覚悟がいるのだと思った。
2007.02.12
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