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2003年09月20日
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 クーラーをやっと止めることができた。降り出した雨のために途中で運動会が中止になった学校もあるようだ。

 娘がフルートを吹いている。四月に初めて手にした楽器なのに夏が過ぎた今は耳障りではない、というかきれいな音を出せるようになっているので驚く。どんなことでも集中的に学べば短い間に成長できる。小さな子どもは一日一日新しいことを学んでいるように見えるし、実際そうである。僕が教えていた奈良女子大学の学生は四月にα、β…から始めて十月にはプラトンの対話篇をギリシア語で読めるところまでいく。僕も新しい外国語を学ぶとすぐに読めるようになった。大学生の頃、フランス語を学び始めて五月にはデカルトの『方法叙説』を読めるようになっていて、先生に質問に行ってあきれられた。その後もずっと集中して勉強を続けていたらどんなに力がついただろう、と思う。

 このような変化とは違う変化がある。

 森有正が、ノートル・ダムの裏手に新しく植えられた菩提樹の若木が成長していく様子を伝えている(『旅の空の下で』全集4、pp.6-7)。いつのまにか大きくなったのに、毎日見ている目にはその成長が見えない。しかし、確実に不断に成長している。

 セーヌ川をゆっくりと動いているとも見えないほどの速度でさかのぼっていく伝馬船はいつのまにかはるか遠くに去っていく。

「ノートル・ダムの苗木は知らぬ間に数倍に成長している。つい今しがた眺めていたのろのろと溯る伝馬船は、気がつかないうちに上流の視界の彼方に消えてしまう。それはまことに見れども飽かぬ眺めである。私の内部の何かがそれに呼応するからである」(p.10)

「物が移っていくという絶え間ない時間の働き、あるいは「変貌」が経験の本質的な要素で、ただ、経験があると安心していては経験は体験になってしまう、と説明している(『生きることと考えること』p.114)。経験は堪えざる変貌である。新しい偶然的なものによって引き起こされる変化がなくても、経験は変貌し続ける。固定化の傾向がある体験とは違って、経験は不断の変貌としていつも現在である(『旅の空の下で』p.19)。

 子どものようなもはや成長はしないけれどこのような意味での変貌を続けたい。ただ年を重ねればいいというものではないわけだが。





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最終更新日  2003年09月20日 23時08分16秒
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