星とカワセミ好きのブログ

2017.11.04
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カテゴリ: 鉄道 / Trains
敦賀鉄道資料館は、1999年に敦賀港開港100周年を記念して、旧敦賀港駅舎を再現して建てられました。1899年(明治32年)7月に開港し、1902年(明治35年)に敦賀ーウラジオストク間に定期航路が開設されています。1912年(明治45年)6月からは新橋ー金ヶ崎駅・敦賀港に欧亜国際連絡列車が発着し、敦賀港からウラジオストク、シベリア鉄道経由で欧州の主要国に行くことができました。

この資料館の中でとても興味を引いたのが、日本から欧州各地までの鉄道ルートを記載した「西伯利(シベリア)経由欧亜交通路略図」と、「欧亜国際連絡列車時刻表」です。時刻表には「莫斯科 ・羅馬・伯林・倫敦・巴里(モスクワ、ローマ、ベルリン、ロンドン、パリ)間連絡、昭和5年10月」と記載があります。
館内は撮影禁止なので、時刻表はノートにメモしました。

色々なルートがあるのですが、下記紹介します。
1)浦鹽(ウラジオストク)経由: 東京→ 米原→ 敦賀→ 浦鹽(ウラジオストク)→ ボグラニーチナヤ→ 哈爾濱(ハルピン)→ ハバロフスク→ 知多(チタ)→ イルクーツク→ オムスク→ スウェルドロフスク(エカテリンブルグ)→ 莫斯科(モスクワ)→ ストロブツエ→ ワルソー(ワルシャワ)→ 伯林(ベルリン)。 →ウィーン→ ベニス→ 羅馬(ローマ)

2)朝鮮経由: 敦賀→ 米原→ 京都→ 大阪→ 三ノ宮→ 神戸→ 下関→ 釜山→ 京城(ソウル)→ 安東→ 奉天。1)の哈爾濱に続く。

3)大連経由: 神戸→ 門司→ 大連→ 奉天→ 長春→ 哈爾濱(ハルピン)→ 満州里→ 知多(チタ)。1)のイルクーツクに続く。

4)リガ経由: 1)の途中から続き →莫斯科(モスクワ)→ スモレンスク→ リガ→ 伯林(ベルリン)→ リエージュ →オステンド →倫敦(ロンドン)。 →リエージュ→ 巴里(パリ)。

日本ー欧州は船ならば40日かかるところ、鉄道では10日程度で着くことができます。昭和7年(1932年)に、松岡洋右外相一行がジュネーブへ行くため、敦賀港から船に乗り、ウラジオストクからシベリア経由で行きました。


この夫婦は満州にも行っており、南満洲鉄道株式会社(満鉄)の招待で、1928年に満州各地を旅行しました。6月4日に奉天に着き、駅構内のヤマトホテルに宿泊しているとき、遠くの変な音を聞きました。それが張作霖爆殺事件の爆破音だったとのことです。
(「観光コースでない「満州」瀋陽、長春、ハルビン、大連、旅順」文:小林慶二、写真:福井理文、高文研、P11)

それから、大変有名な話ですが、1940年、リトアニアの日本領事館に勤務していた杉原千畝さんがユダヤ人難民約6,000人に日本通過ビザを発給し、多くの人々がリトアニアのカウナスからシベリア鉄道でウラジオストクに着き、船で敦賀港にたどり着きました。


↑ 敦賀鉄道資料館。(旧敦賀港驛舎)












↑ 杉原千畝夫妻の記念植樹の看板。





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最終更新日  2023.03.12 09:57:18
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