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ただいまニッポン潜伏ちゅう。旧友と再会したり新友と出会ったり、旨い和食や和酒に舌鼓を打ったり、多忙なりにもご満悦の日々なわけで。 で、いよいよ最終日も間近、実はちゃっかり演奏会に乗ってまいりました。 若かりし頃バイオリンを教えてくださってた恩師ご主催の演奏会であります。師の率いるオケにてモーツァルト交響曲40番ト短調の第1バイオリンなどを弾かせていただきました。 同じ舞台上あるいは客席には、懐かしの同門の弟子仲間たち。演奏家になった人、教師になった人、趣味でやってる人、人生いろいろ。もう互いにいい歳こいてる僕らではありますが、当時(=昭和?)と変わらずに、太郎くぅん、花子ちゃぁんだのと呼び合っては昔の想ひ出や暴露話で盛り上がっており。 さて、肝心の師匠、さすがにまだまだ全然お若い。なのに、打ち上げの席では「こうゆう特別演奏会は今回で最後になるかも」などとほのめかすもんだから、僕ら弟子一同大慌てっ。「いやぁー、センセ、引退するにはまだ早いっすよー」とか言いくるめて、再会、再演を誓い合ったのでありました。
Oct 31, 2010
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ゲーヂュツの秋、僕自身いろんな本番を控えてて、かなり焦っております。ヤバいです。 そんな今季の本番一発めは、なんと譜めくり師として舞台に立ちました。 ちょうど一年前に彼らのチェロ(&ピアノ)リサイタルで譜めくりをやらせてもらっており、今回ももしかして頼まれるかも、とうすうす感じてはいたのです。 もし頼まれても絶対に断ろうと思ってました。やっぱり譜めくりって難しいです。一瞬でもめくるのが早かったり遅かったりするだけで音楽が崩壊してしまいます。そんな重責、オレには無理無理……。 でも、主催事務局やピアニストご本人からじかに頼まれるとなかなか断れず、結局はめくるはめに。 一流の音楽家とお近づきになれるという意味では確かにおいしい。今日はバッハ、シューマン、ドビュッシー、ショスタコなど、いろんな曲を間近で聴かしてもらいました。 ピアニストPさんの演奏を隣で見てて感じたのは、プロの人って、重要な音とそうでない音とを瞬時に見きわめ、ところどころ潔くごまかしながら弾いてるようです。ごまかすという表現は語弊がありますが、それぞれの音は決して平等ではないということを改めて学んだのでありました。 さらには、Pさんってば、わざと煽って挑発してみたり、かすかにルバートかけてみたり、人の耳では判断できないぐらいのわずかな時差を巧みに仕掛けて、チェリストを無意識のうちに操作してました。メトロノーム鳴らしたら全然合ってないだろうと思います。すごく勉強になりました。 本番終了後は、譜めくり師の当然の権利として(?)、打ち上げの祝宴にも強引に参加させてもらい、タダ飯、タダ酒をいただいたのでありました。
Oct 17, 2010
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今宵はメットで「ボエーム」を観劇。 指揮: Roberto Rizzi Brignoli ミミ: Maija Kovalevska ロドルフォ: Vittorio Grigolo ムゼッタ: Takesha Meshe Kizart マルチェロ: Fabio Capitanucci 製作はフランコ・ゼフィレッリ。巴里の19世紀のカフェを再現した2幕の華やかな舞台は圧巻。ロートレックの描いたブルジョア大衆文化? 3幕では舞台に雪を降らせ、すんごいことになってた。 これ、有名なオペラだし、自分自身、すじやアリアを熟知してるものと思ってたけれども、やっぱり甘かった。ムゼッタって娼婦ぢゃなかったっけ?とか、ロドルフォってミミの死後は後追い自殺をするんぢゃなかったっけ?とか。←似たようなオペラと混同しまくってるし ってゆーか、やっぱりムゼッタ姐さんには惚れる。主役を見事に喰ってた。 あーゆう肉食系女子、僕は実生活では苦手なのだけれども、このオペラ、登場人物はみんなして運命に翻弄されオロオロしてばかりだし、彼女のような我が道を行く江戸っ子キャラがいると安心する。サバサバしてて痛快でもあるし、自分の耳飾りを売ってミミのために薬を買おうともして、人情に厚かったりする。 真実の愛と夢を追い求める若くて貧しい芸術家たちの悲劇、とひたすら美化され、それゆえに人気のあるオペラなわけだけど、ぶっちゃけ、どんなに愛があろうが夢があろうが、カネがなければ命は救えない、という厳しい現実を描いてることをしかと留意しておきたく。 これは激しく正しい。暖をとるための薪も買えず、薬代も払えないゆえにミミは死んでいく。彼らにほんとに必要だったのは、アイでもユメでも、ましてゲーヂュツでもなく、ずばりカネっ。 いろいろと考えさせられるオペラであった。 このオペラをパクった「レント(家賃)」というミュージカル/映画もあって、あれもツッコミどころ満載だったよーな。
Oct 16, 2010
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「旧世界より」 今日はカルテットの練習日。何年も前から弾きたかったドボルザークの作品51、ついにファーストで弾くときがやってきて、激しく感動ちゅう。Vn2 ピーター、Va マリー、Vc ジャン。 これ、個人的には「アメリカ」よりも名曲かと思う。彼らしいというか。 カルテットでファーストを弾く醍醐味を味わえる。ほかの三人を要所要所で「操る」感じ。 ドボルザークは音域の処理が実に巧みで惚れ惚れしてしまう。それに、4楽章に一瞬ファーストとチェロとが4オクターブ離れたまま「平行移動」で旋律を奏でるとこがあって、この曲で僕が密かに気に入ってる箇所。上手い! アンサンブル的にはすごく難しい曲。テンポや調がころころ変わって、とにかく一瞬たりとも目が離せない。しかしドボ氏のわりにはそんなに理不尽ではないし、練習の苦労はちゃんと報われる。 例えば2楽章、ビオラ弾きなら絶対に一度は弾きたいと思うはず。メリハリがあってかっこよい。(ちなみに、この楽章にはPrestoとVivaceが出てきて、果たしてどっちがより速いのか、僕らは激しく口論になってしまった。) 一般に、ドボルザークって「アメリカに渡ってから大成し、晩年に名曲をたくさん残した」みたいな印象があるけれど、渡米しようがしまいが優れた作曲家であることに変わりはないわけで、この曲を含む数多くの名曲は渡米以前に書かれてることを再認識しておきたく。 ってゆーか、彼のアメリカ潜伏期間は確か2年か3年だけのはず。(オレのほうが長いっ!) スメタナホール楽屋から見たプラハ(今年5月)
Oct 10, 2010
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今夏より、結婚式の演出を行なっている業者の委託演奏家として登録させてもらっており、ときどき演奏を依頼されます。 バリバリのプロ奏者から、学生、アマチュアまでいろんな人が名を連ねており、いわゆる一軍から三軍まであります。僕は最も下っ端の「三軍」でして、つまり、どうしても一軍や二軍の方の都合がつかない場合、あるいは彼らの引き受けたがらないアヤシイ環境(真夏の屋外とか)での演奏依頼が回ってきます。 自分としては人前で演奏させてもらえるだけで光栄だし、謙虚に承らせていただいております。 結婚式って、どんな理由であっても失敗は決っっっして許されません。なにしろ新郎新婦の一生の思い出となるその瞬間に居合わせるのです。遅刻は論外、身だしなみや立ち振る舞いにも気を遣いますが、何より音楽的に完ペキな演奏をしなければならない。 みんなしてビデオ録画してるからカタチとして残ります。この先何年何十年と、記念日のたびに夫婦はそのビデオを鑑賞するのでありましょう。 新郎新婦が曲を指定してくることも多いです。婚活当時の思い出の曲とかだったりしてく、必ずしも我々の弾きたい曲とは一致しません。聞いたこともないような曲で、譜面の手配にてこずり、挙式直前に編曲が仕上がったとかそんなんばっかし。 特に緊張するのは、花嫁が入場してくるときの演奏。ご登壇完了とともに強引に主和音できれいに終わらせなきゃいけないというのも難しい。 ま、↓こんな感じで入場していただくってのもアリかと。婚礼演出家と雑談してて必ず話題に出る動画です。 付添い人らや新郎新婦の入場 ちなみに、婚礼芸人のあいだでは↓このシリーズも自虐的にウけてます。英語の教材としても使えそう。 披露宴に楽団を雇うにあたってのイザコザ さて、前にも載せたような気がしますが、僕は結婚式で演奏する当日、↓この動画を見ては気を引き締め、絶対に粗相のないように何度も自己暗示をかけてます(笑)。
Oct 9, 2010
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「Guitar Hero」 今日は生まれて初めて、クラシックギター弾きさんと遊びました。ボッケリーニのギター五重奏。ギターを抱いた渡り鳥(英国人)デイビッドを筆頭に、Vn1 僕、Vn2 ジーン、Va エレン、Vc マルディ。 総勢五名、計22本もの弦をじゃんじゃか鳴らしまくります。 ボッケリーニという作曲家、はっきり言って気にも留めてませんでした。確か先週も結婚式でなんかの曲を弾きましたが、「ボッケリーニって誰?」って感じ。時代としては誰とかぶってるのかすらもあいまい。ばりばりバロックではないはずだから、ハイドン世代? ってゆーか、ファンダンゴって何だっけ? 時間のあるときにググったりウィキったりしようと思ってるうちに今日を迎えてしまったわけで。 どうやら、ボッケリ氏ってばイタリア人のくせしてスペインかぶれであるらしいこと、そして、チェロばかりを優遇した曲を書く人、ということがとりあえずわかりました。 この曲は当然ながら終楽章ファンダンゴがとってもかっこよい。 カスタネットの入る演奏が一般的みたいで、一気にフラメンコっぽい感じが演出できます。今日は身近にカスタネッティストが見つからず割愛しましたが、チェロ弾きが楽器を叩くってゆうのもアリらしい。 ←この動画を参考にしてさらってみました カスタネッターのおねーさんってば、チェロの譜めくりまでしてあげて大活躍。
Oct 7, 2010
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愚痴らせていただきたく。 身近にいる某音楽仲間の人で、あまりにも楽譜の管理がズサンな人がいます。 楽器が上手いとか下手とかいう以前に、楽譜の管理能力って大切だと思うのです。借りた楽譜は必ず返すとか、複数のパートからなる譜集は全パート揃えて保管するとか。 ま、確かに21世紀にもなっていちいち紙でやりとりするのもナンだけど、だからこそしっかり管理しないと。 先日も、せっかく近所のピアニスト氏から誘われて五重奏を練習しようということになったのに、当日になってパート譜がないだのと大騒ぎしてるお方が約一名。せっかく事前に楽譜を配布してたのに。 足りないパート譜はその場でなんとかネット検索してPDF譜を拾ってくることも可能だし、iPadがあれば何とかなったかもしれないものの、ネット環境(さらにはプリンター)がいつでもどこでもあるとは限らない。 今回に限らず、肝心の楽譜がないために真っ青になったことは過去にもあって、今までもかなり危ない橋を渡ってきました。結婚式で弾く予定の何曲かの楽譜が当日なぜか行方不明になり、大慌て。結局は、同様の楽譜を持ってる知人に連絡し、携帯で1ページずつせっせと写真撮ってメールしてもらったりとか(笑)。 以前にバイオリンを教えていただいた師匠(ポール先生)も、「あの楽譜どこ置いたっけ」と言って、いつもあちこち稽古部屋ぢゅう探しまくってるような人でした。 でも、彼の共演相方チェリストはさらに輪をかけてヒドかったらしい。先生ってば自分のこと棚に上げて「あいつとはもう共演したくない」だのとよく愚痴ってたものです。しまいにはほんとに訣別なさってました。 ニッポンの音楽教育のもとで「楽譜は神聖なるもの、楽器の次に大切」みたいに言われて育った自分にとって、楽譜を紛失したり粗末にするなんて信じられない。楽譜への落書きなんてのもとんでもない背徳行為だし。 考えすぎかもしれないけど、アメリカ人って、「楽譜なんて単なる目安」と軽視してるのでしょうか。ジャズ発祥の地だし、そうゆうお国柄なんだと割り切って自分自身を納得させてみます。
Oct 5, 2010
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今日は結婚式で演奏させていただきました。僕(バイオリン)、シャロン(ビオラ)、エレン(チェロ)の三重奏団。 古風で由緒ある館を借り切っての祝宴でしたが、挙式そのものは屋外で。幸いにも爽やかな秋晴れ。ときどき蜂に襲われかけたりして焦りながらも、なんとか弾き切りました。 挙式を司宰し立会人を務めた初老の紳士は、今どきのハイカラさん(死語)。手にしてたのは聖書などではなくiPadだったのが印象的です。 お美しい花嫁さんは、誓いの言葉を読むとき号泣してしまい、会場の涙を誘ってました。一応は頑張って最後まで読み上げてましたが、彼女が何をしゃべったのか誰一人理解できず、続いて誓いの言葉をしゃべる新郎に突っ込まれてました(笑)。 今日もいろんな曲を弾きました。下に貼り付けておきます。 タイスの瞑想曲を久しぶり(20年ぶり?)に人前で弾いて、激しく緊張しました。 ドリーブの歌劇「ラクメ」から「花の二重奏」もきれいな曲です。英国航空のテーマ曲としてたぶん有名。CMでも使われてるし、確か離陸前の機内でもガンガンかかってます。 ボッケリーニ「マドリードの通りの夜の音楽」は、バイオリンとビオラがピチカートでビャンビャン鳴らしまくる一方で、チェロがバリバリ独走する曲。The Sound of MusicWhen You Wish upon A StarMeditation from ThaisAndante (Romanze) from Eine Kleine NachtmusikMenuetto from Eine Kleine NachtmusikIII. Menuetto from Divertimento K563LiebestraumSleepers Awake BWV645Flower Duet from LakmeHornpipe from Water MusicMinuet in G (Beethoven)La Rejouissance from The Royal Fireworks MusicAllegro vivo from La Musica Notturna di MadridBittersweet Symphony
Oct 2, 2010
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