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デザイン会社からのプレゼンを受ける日だったので、珍しくネクタイを締めた。年に数えるほどしかしないので、窮屈だ。たまたま天気が悪く涼しいのでちょうどいい。まずは朝イチのプレゼン、1時間と少し。なかなか頑張ってる。一度ネクタイを外して、今週の作業に戻る。夕方になり、第2ラウンド。また1時間半ほど。最後の最後で、とんがったデザインが登場した。実に面白い。(探偵ガリレオ風)外部の方にデザインプレゼンをお願いすると、こちらの説明に時間がかかったり、逆に向こうの会社紹介を長々と聞かなければならなかったりもする。けれども自分では到底思い付かなかったアイディアをもらえることもある。実りあったなあ〜
2014.04.30
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ずっと行きたかったのだけど、1人ではちょっとなあ、ってのがあって、行けてなかったのが、お台場のダイバーシティにある機動戦士ガンダムの施設〈G FRONT〉だ。今回初めて同僚と行った。休日出勤の後に行ったので、もう夜。にぎわっているフードコートを抜けて、イベント広場に出ると、ありました、1/1ガンダム。まずは後ろ姿だったけど、真剣に作り込まれたディテールに感動。お遊びをマジメにやり切るって、大人の行動だと思うなあ。正面に回ると、目の部分が黄色く光っている。よく見ると機体のあちこちでもライトが点いている。さらに両肩は航空灯になっていて、緑と赤で点滅している。いいなー!暗くなりつつある広場では、海外からの人も含め、写真を撮る人に溢れていた。その後、7階に上がり、ショップもチェック。限定品のプラモ…悩んだけど買わなかった。同僚いるし…笑今度コッソリ1人で来るか…汗
2014.04.29
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今週は本社からエンジニアが来ている。これまでこちらのチームで行っていた設計を、隅から隅までチェックされ、修正してもらう。仕事ではかなり激しくやり合うけど、10年近くこうしたことを一緒にしているので、気心は知れている。仕事が終われば、「じゃあ、行くか?」となる。月曜日にふらっと入ったのは、銀座一丁目の〈ひかり〉と言う店。地下に降りる。片側が厨房とカウンター、反対がテーブル席、奥が小上がり、と分かりやすいレイアウト。全体的にゆったりと配置してある。料理はどれも手間ひまかけられていて感心した。美味しかったのは、長芋の炙り焼き、銀ダラの照焼き。まずは最初の1日が無事終わった。
2014.04.28
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ジェットコースター型サスペンスを量産する木下半太の新作を読んだ。○ストーリーカジノとギャンブルの街として日本中の富と犯罪を集める〈オーシティ〉で,絶対的な支持を取り付けている市長。その市長の命を狙った少年・海斗を,ボディーガードの花,移民のジュリオ,絵本探偵の羽田は,自分たちの命をかえりみずに救う決心をする。彼らを阻むのは,新興組織の〈ブレード〉,そしてロシアン・マフィアだった。絶体絶命の中,運命を感じて突き進む3人の未来は?------------木下半太も作品を多く発表するようになって,デビュー当時に見せていた読者を徹頭徹尾引っ張り回すような感覚が減ってきた。どんでん返しに次ぐどんでん返しで,まさにジェットコースターに乗っているように目を回してしまう作風は,少しずつ減りつつあった。そんな中で2011年に発表された「悪夢のクローゼット」と「オーシティ」は,かつての作風に回帰する作品で,個人的には大歓迎をした。「ジュリオ」は,公営カジノを開くことで悪徳の街として生まれ変わった(?)大阪を舞台にしており,「オーシティ」と同じシリーズ作品となっている。前作と同様に,羽田という冴えない探偵が登場する。果たして,この新作は「オーシティ」同様のスピード感を与えてくれるだろうか?------------結果的には,答えはNoだ。主人公は3人。FBIで護衛インストラクターをしていたが息子を亡くして故郷に戻ってきた美女・花。幼馴染と組んでいたチームが全滅してしまった移民の子・ジュリオ。そして生きのびる才能だけは発達したダメ探偵の羽田。たまたま海斗という少年が命を狙われそうな瞬間に出くわした3人が,運命的に彼を救い,そして大阪の表と裏の組織を敵に回して逃げ回る。ちょっと巧く運べば,「オーシティ」と同じような作品となったと思うのだけど,3人組の最初の2人,花とジュリオに,とにかく影があり,悲愴感ばかりが前面に出てしまい,ちっとも物語にイキオイが感じられない。そして決定的なことなのだけれど,2人と,それに巻き込まれた羽田が,全てを投げ打って海斗少年を救う必然性が,ひじょうに薄い。少しだけ伏線はあるのだけれど,まるで初めて暴力沙汰を目にした聖職者のように彼に手を差し伸べてしまう。まるでB級映画のような展開となっている。------------3人とも特別な才能を持っている。花は全日本チャンピオンとなった空手の腕,ジュリオは他人がストップモーションに見えてしまう見切りの目と身体,そして羽田はしぶとく生き残る嗅覚。3つともプロが銃器を持っていたら,ほとんど太刀打ちが出来ない能力だし,補完関係にも無いので,現実のトラブルにはあまり役に立ちそうもない。実際,彼らは常にピンチで,たまたまラスボスがイベントのような展開を望んだので,最後のステージに立てたに過ぎない。逃亡とだましあい,そして逆転,という緩急のスリルがここには無い。かなりドライな展開が多い木下半太作品だけど,ぐっと情感に訴えようとしている流れになっている。それならば最後までその空気で終わらせてもらいたかった。------------もやもやの残る作品となってしまった。で,ジュリオの名前って,スペイン語では”フリオ”って読むんじゃないのかな?
2014.04.27
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来週から本社のエンジニアが来るための準備として,金曜日の午後に打合せが行われた。会議と言っても設計レビューなので,書類ではなく図面を見ならがら将来のプロセスや業務量予測,将来の規制緩和,そしてコストを考えながら行う。もう1年近くこう言った作業を行っている仲間なので,雰囲気は悪くない。論点も全員よく把握しているし,互いに言いたいことも言い合える。とは言え,13時から15時までの予定が,19時まで延びるのはいただけない。終わる予定が15時だったので,19時にあるところに行く予定だったが,17時過ぎに取り止めの連絡を入れた。会議の最後近くに連絡があり,本社の人との会議は延期とのこと。とほほである。
2014.04.26
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へんてこファンタジーの名人・万城目学の長編小説を読んだ。○ストーリー伊賀で忍者として育った風太郎は,仕事のミスが理由で,表向きは死んだこととされ,京都で長い待機生活を送ることとなる。ちょうど時代は,関が原の合戦から10年以上が経ち,戦国時代も過去となり,忍びの者の役目は消えつつあった。風太郎も,このまま平民として暮らそうと思い始めていたが,祇園祭を見物する貴人の警護をする仕事を昔の仲間から依頼される。だが大阪で最後の戦乱が起き,祇園で出会った人がきっかけで,風太郎は再び表舞台に立つことになる。最後の最後で風太郎が選んだ道とは?------------万城目学と言えば,デビュー作「鴨川ホルモー」が最も有名で映画化もされたが,ちょうど今「偉大なる、しゅららぼん」も映画化されている。これまでは現代の関西を舞台にした,少しコミカルなファンタジーを発表してきた。主人公は,最初はごく普通の学生や若い男性であり,基本的に面倒くさがりだ。主人公はいろいろな事情で怪異と出会うが,それくらいでは生き方を変えようとしない。だが最後には,という展開が多い。・・・と,書いてみると,最近人気の作品のパターンのような気もするなあ。1年に1つくらいしか作品を発表しないが,一定した面白さを与えてくる作家だ。------------この作品は,これまでの万城目作品と異なる点が多い。まずは圧倒される分厚さだ。750ページはあり,落とさないためにはしっかりと握る必要がある。次に舞台を過去に設定したことだ。これまで関西が舞台で,怪異が発生する状況やその由来には歴史を感じさせてきたが,あくまでも語り手たちは,現代の人々だった。最後には,主人公・風太郎の生き様が,これまでの主人公と異なるということがあるだろう。------------ちなみにこの作品の主人公「風太郎」は,「ふうたろう」ではなく,「ぷうたろう,プーたろう」と読ませる。万城目作品の主人公たちは,最初に書いたように現代的な”省エネ”な性格で,学業,仕事,部活などに,それほど積極ではない。同じように京都や関西を舞台にした作品を書く,森見登美彦の主人公ほどトンデモで意固地な性格ではないが,あまり”やる気”が前面に出るキャラではない。この作品のキャッチコピーにも”ニート忍者”という言葉が使われていたが,前半までの風太郎は,伊賀忍者の仕事をクビになり,京都でブラブラと日雇い仕事で暮らす,引きこもりとして描写されている。まあ,だから「プーたろう」なのだろう。もちろん,いつもの万城目作品のように,怪異と出会い,事件に巻き込まれることで,風太郎も頑張りを見せることになる。だが,その頑張り方が,これまでの主人公と比べるととてつもなく大きく,重い。風太郎は,大阪へ向かい歴史が現在進行形で進んでいる場面に立ち会うし,自分の使命を果たすために忍者としての仕事をこなさなければならない。終盤のシリアスな展開は,正直予測していたよりもはるかに重かった。個人的には万城目作品としては重過ぎると感じてしまった。もちろん物語の展開としては,なかなか避けられない流れだが,この作者ならばもう少し明るい終わり方をしてくれた方が,これまでの読者としては受け入れ易かったと思う。------------結果的に,万城目ファンタジーとして始まったのに,歴史物語として終わったような,そんな違和感が残ってしまった。いろんな意味で面白い作品であることは間違いないが,(勝手な個人的な)期待からは少しだけ外れてしまった。
2014.04.25
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佐藤健主演の刑事ドラマを観た。放送2回目までの感想となる。○ストーリー佐原夏輝は刑事となり銀座署刑事課に配属となる。だがそこには,夏輝たち家族を捨てていった父親の島尾もおり,2人はいがみ合いながらもチームを組むこととなる。また夏輝と同期に前田瞳という女性も刑事として配属となる。実は彼女の父親もかつて刑事で殉職をしており,その事件の犯人はやがて彼らの前に姿を現す。--------------佐藤健が息子,渡部篤郎が父親,2人とも刑事でバディ,というぶっ飛んだ設定のドラマだ。全体的にコメディタッチ,今どき刑事課で互いをあだ名で呼び合うって,『太陽にほえろ!』じゃあるまいし・・・とりあえず第1回目だけを観よう,というつもりだったが,それ以降も続けることにした。理由は脇役陣が魅力的だから。まずは刑事課長に高橋克美,同僚の刑事に,田中哲司,吹越満,皆川猿時と,主演級とは言えないものの,助演としては十分過ぎる俳優をそろえている。他にも忽那汐里とKEIJIもいるけど,演技は・・・涙。さらに前田刑事の父親殺害の犯人として,及川光博がおり,しょっちゅう意味ありげに画面に登場している。ラスボスかと思っていたら,早々に物語に絡んでくるみたい。--------------全体的にはコメディタッチなのに,ところどころで佐藤健演じる夏輝刑事が,熱血だったり涙もろかったりと,情感をアピールしている。今後も,親子の和解があったりするわけだ。親子が一緒の部署に配属とか,設定は非現実的だけど,ドラマとしては造りやすいよなあ。とっても気楽な気持ちで楽しんで観てる。
2014.04.24
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森博嗣の〈Gシリーズ〉の9作目を読んだ。○ストーリー加賀谷恵美と雨宮純は,静岡県の大学で開催される日本建築学会の年次大会に参加する。そこでは日本中から建築の研究者,技術者が集まっており,犀川研究室,国枝研修室の同窓会も夜に開催されようとしていた。だが開催の前日,大会の事務局には爆発物と思える荷物が届いており,さらに前夜に学長が射殺される。警察に協力を求められたのは,犀川創平と西之園萌絵!彼らが見抜いたこととは?------------森博嗣の作品の多くはつながっており,この作品が属する〈Gシリーズ〉も,犀川と萌絵が主人公だった〈S&Mシリーズ〉,瀬在丸紅子が主人公だった〈Vシリーズ〉,そして真賀田四季をめぐる物語である〈四季シリーズ〉の続編あるいは関連作品となっている。30作品を超える大河ドラマと言ってもよい。〈理系的〉という言葉は,ひょっとしたら森博嗣作品を描写するために使われ始めたのではないか?とさえ思ってしまうが,当初からとにかく独特のロジック優先の考え方,ものの見方をする登場人物ばかりだった。それでも最初はきちんと事件,謎,解決と展開するミステリーだったのだけれど,徐々に変遷し,最近では事件が起きても解決がされないという作品(!!!)もある。------------それでも森博嗣作品は刊行が続けられ,いまだに多くの読者が新作を待っている。1つには,西之園萌絵を初めとする魅力的なキャラクターのチカラがあると思う。実際は作者の気持ちや発想を代弁しているとは言え,読んでいて,そのキャラクターの頭の良さに「負けた」と思わされてしまう。それなのにきらびやかな設定で,ツボを押さえたアピールポイントがある。こうしたキャラクターが何人も活躍している,という稀有な作品群だ。そしてやはり圧倒的なのが,既成の枠組みにはまらない自由な視点からの観察,考察が,丁寧に描写されていることだろう。それまでは当たり前のように行っていたこと,言っていたことについて,「そう言えば,これって変だったよな」と,ハッと気付かされる。それがただのミステリー作品の中に,いくつもフツーに転がっている。いわば〈理系的〉な逆転の発想であり,それに驚いたり,おかしくなったり,たまには居住まいを正す気持ちにさせられたりする。------------この作品にはこれまでの作品とは異なる空気が流れているように思った。シリーズ主人公の加賀谷恵美たちも,大学を卒業し,それぞれ就職している。友人たちが立派に社会人となっていることに焦りを覚えたり,かつて一緒に事件を解こうとしたことを懐かしく思い出したり,と妙に大人としての視点が目立っていた。いまだに残るつたなさに意気消沈したり,また探偵ごっこを若い頃の遊びとして思い出したりって,なんだかみょうにノスタルジー満載だ。しかし,事件を解こうとしていた行動を,「なんであんなことが素人に出来ると思っていたんだろう」って語ってしまうって,ミステリーの根底を構造批判しているなあ。こんなんでシリーズは続くんだろうか?まあ,事件解決する気も無いみたいだからいいのか?(いいのか?)------------実は僕は建築学会にはかつて所属しており,田町の建築会館での研究委員会にも,年次の大会にも参加していた。一時期は,このまま研究者になろうとさえ思っていた。だからこの作品で描写される,研究発表の際の緊張感,研究者同士が互いをどう認識し合うか,など,どれもよく分かる。個人的には,ここもひじょうにノスタルジーを喚起されるポイントだった。
2014.04.23
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図書館で予約した本が届いていて、週末に4冊借り出して来た。そのうちの1冊が、電話帳くらい分厚い。でも人気の本でずっと待っていたし、姉も読みたがっているので、日曜日から手を付けた。面白い。週明けは雨だったので折り畳み傘をカバンに入れなければならなかったが、そうすると本が入らない!バッグを最近小型のにしたから。仕方ないので本はカバン、折り畳み傘はジャケットのポケットに、という格好で月曜日は通勤した。同じく雨の火曜日は、きっと止むさ、と傘なし。結果…止まなかったのでパーカーのフードでしのいだ。パーカーで通勤するサラリーマンも問題だが、傘キライだから…
2014.04.22
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夏服になるとポケットの数が減る。メガネ、スマホ、会社ケータイ、PASMO…とか挙げていくと、どう考えても入らない物が出てくる。そこでiPhoneにしてからご無沙汰だった、ネックストラップ…首からブラブラを検討し始めた。なぜご無沙汰だったかと言うと、iPhoneにはストラップホールが無いからだ。ケーブルの規格が変わってしまった現在では、本体のビスを交換してそこに金具を付けるか、ケースにストラップを通すかの2択と鳴っている。機種交換をしたばかりなので、ビスを外す度胸は無い…と言うことでケースを探した。相変わらずこのジャンルは価格がピンキリで、相場がよく分からない。とりあえずネットの記事で紹介されていた有名な秋葉原ベースの店のものを注文した。1,000円だったし。土曜日に品物が着いて、ワクワクしながら開封。金具が安っぽい。ストラップの長さ調整の部分の金具もすぐ壊れそう…むむう。まあテストだから…さて首からかけてみて、スマホを見下ろすと、天地が普通だ!あれれ?そのまま手に取ると、すくい上げるようになるので、画面は逆さ…涙ナース時計ってあるけど、あれは正面から見ると天地が逆。でも本人が見下ろしたり、手に取るとキチンと上下が普通になるようになってる。本来ネックストラップもそうしたデザインじゃなきゃいけない。会社で使って見せたら、皆に笑われた。とほほ…
2014.04.21
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どんどん春めいてきた・・・と思っていたら,週の終盤から急な冷え込みだった。とは言え,土曜日恒例の朝のランニングでは,走り出すとすぐに身体が温まるのを感じる。寒さの最も厳しい頃は,手袋,帽子,薄手のフリースを着込んでいたが,今では長袖Tシャツとトレーニングパンツだけだ。それもあるのか身体は軽い。快適。その夜に,大学生の姪が帰ってきた。翌朝早く戻らないといけなくて,6時に起こすことを頼まれた。なんだか心配になって夜中何回も起きてしまった。そんなこんなで,土日とも,お昼に缶ビール1本飲むと,昼食後気持ちよくなってウトウトしかける。いけないいけない。平和なのはいいことだけど。
2014.04.20
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脱出サスペンスドラマをSF仕立てに仕上げた短編作品を観た○ストーリー5人の老若男女が目覚めると,彼ら以外は無人の宿泊施設にいた。調べ回り,徐々に戻ってきた記憶をつなぎ合わせると,どうやらここは大型の収監施設であることが分かる。さらにシステムを復旧させると,この施設は崩壊に向かって進んでおり,ここから脱出できるのはたった1人であることが分かる。5人のうち,誰が生き残ることが出来るのか?どうやってそれを決めるのか?そしてその者の運命は?------------小粒ながら良い作品だった。たった30分のサスペンス作品ということなので,余計な描写がそぎ落とされていて,物語はさくさくと進む。登場人物も視聴者も,どこにいて何が起きているか分からない状況から,徐々に情報が集まり状況が分かり,そして問題を打開するためにどうするか?という展開となる。そして皮肉な結末。短いこともあり,2度観ることで,ある人物がとっていた行動の意味や,舞台背景の象徴性などを楽しむことも出来る。------------カップヌードルのCMで有名となった『FREEDOM』のスタッフが製作しているらしく,3Dアニメとは思わせない自然な奥行きで,すっと世界に入っていける。もっとも色調はややアメリカ的だ。短編作品ということで,登場人物たちにも名前は無い。互いに見た目のあだ名で呼び合っている。これも面白い割り切りだ。密室劇ということもあり,舞台劇とアニメーションを合わせたような雰囲気だった。これってなかなか新しいかも知れない。------------とは言え,大きな欠点もある。主人公たちが目覚めた施設が近未来的なので,その後に施設の秘密が明かされてもちっとも驚きが無い。これはレトロな建物にしておいて,実は!と言う方がいいでしょ?それとラスト。驚きがあるのはいいことなんだけど,どうやらそもそもそれを阻止するための作戦なのだから,あっさりとそれをゆるしてしまっては意味が無いでしょ?何,いい人になっているんだか・・・まあ,2つとも面白かったから考えてしまう,というタイプの欠点だなあ。------------こんなに短いオリジナルアニメーションが作品としてありえるんだ,という単純な驚きと,観客に媚びない真っ直ぐなストーリーであった,という嬉しい驚きがあった。あまり出会うチャンスはないと思うけど,オススメだ。
2014.04.19
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朝がとても暖かかったので,今年初めてジャケットとシャツだけで出社した。僕は暑さは大丈夫なのだけど,逆に寒いのは苦手だ。それなのに厚着がキライという,無いものねだりだ。近頃の機能性インナーウェアには大助かりしているけど。珍しく外部で打合せがあって,それがちょうど昼頃終わった。外へ出てみたら,涼しいを越えて,寒い!おまけに少しだけ雨が降っている。結局,夕方も寒くて,帰りもポケットに手を入れながら歩いた。今年初めての夏服は,散々な結果となった。
2014.04.18
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主演・小栗旬,脚本・金城一紀の新ドラマを観た○ストーリー警視庁の若い刑事・石川は,捜査中に頭部に銃弾を受け,昏睡状態になる。なんとか蘇生するものの,銃弾は脳内に残ったままとなった。職場に復帰した石川だったが,殺人事件の現場に行ってみると,なんと死んだ被害者が生前の姿で彼の前に現れ,話し掛けてくるのだった。石川は少ない手掛かりと,死者との対話で,事件の真相に迫っていく。------------夢中となった警察ドラマ『SP』の金城一紀の新作と言うことで,期待しながら観始めた。主人公が働く警視庁捜査一課のチームは,班長の市倉と同僚の立花の小さな班だ。市倉班長は最近人気の遠藤憲一が演じている。腰をくるくる回すのが妙にリアル。同僚の嫌なヤツ立花は青木崇高が演じている。やたらと主人公・石川のアラを探す,嫌味な人物だ。金城一紀らしい魅力的な人物は,女性検視官の比嘉ミカだ。ケンカ腰だがひじょうに有能。このまま主人公と恋人ではなく,同僚として信頼しあう関係になるんだろうなあ,金城一紀作品だから。さらに謎の情報屋・赤井を古田新太,その配下のハッカーを野間口徹が演じている。なかなか面白い配役だ。------------主人公・石川は,傷害の影響で,死者と会話を出来る特殊能力を得る。だが,それと並行して激しい頭痛に襲われる。特殊な能力を使うことで,命を削っている,という設定は『SP』と全く同じだ。事前に情報を調べずに第1回を観たので,事件現場で被害者が蘇って,「犯人は○○です」と話し出した時にはぶっ飛んだ。そんなチート設定だったら,刑事ミステリーとして成り立たないでしょ?第1回はだいぶモヤモヤしながら観終えた。けれども第2回を観て,だいぶ印象が変わった。第2回で,石川に話し掛けてくるのは,証拠隠滅をして自殺をした犯人だ。犯人は蘇った姿となっても,自分の犯行を隠そうとしてジョーカー的に石川を翻弄する。これならば特殊能力はチートではなく,謎解きを深める要素として働く。ここに来てようやくこのドラマの魅力が分かったような気がした。特殊能力を利用することで,ミステリードラマの新しいスタイルを見せてくれるような期待感が生まれてきた。さすがは金城一紀,米国ドラマで流行っている超自然的なテイストを取り込んで,これまでになドラマを造ろうとチャレンジしているようだ。期待大!!
2014.04.17
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大沢在昌の旧作〈アルバイト・アイ・シリーズ〉復刊の第3巻を読んだ。今回は初の長編だ。○ストーリー王位後継者争いで内紛が起きかけている東南アジアの小国・ライールから,王女・ミオが来日した。国際的な紛争に関わることを嫌った日本政府の代わりに,冴木探偵事務所の涼介と隆の親子コンビが護衛を引き受ける。だが来日した空港ですぐに襲撃者は姿を見せ,その波状攻撃に護衛任務は苦難の連続となる。そしてついに王女の身柄は??--------------80年代の文化風俗史や,この時代のドラマのパロディのようであった,これまでの2巻とは全く雰囲気が異なる。高校生なのにアルバイトで探偵をしている〈アルバイト・アイ〉という設定だった主人公の隆も,今回はフルタイムでボディガードを務めているし,不良中年の父親・涼介も,大活躍を見せる。なにしろ護衛の相手が17才の王女だ。隆も涼介も頑張るワケだ。でも,今どき,少年マンガだってこんな設定は使わない。まあ,今どきの作品じゃないんだけど。(涙)物語の内容もこれまでより数段アップグレードしていて,プロの狙撃手と爆弾魔を片付け,秘密警察の手先と戦い,謎の宗教団体の本拠地に乗り込む。完全にハリウッド映画のレベルとなっている。作品の評価もそれなりに高いのだけれど,個人的にはこれまでの2冊の方が,ずっとチカラが抜けていて,その時代の空気が漂っていてオシャレで好きだった。せっかくの貴重な個性を置き忘れてしまった,そんな印象だ。--------------まだ前半は,主人公たちのいつものフィールドで物語が展開するので許容できるのだけれど,後半になるともうダメだ。さしずめテレビドラマの映画版ということで,これでもかとアイディアを盛り込んでしまった,というような状況だ。で,例によってありきたりで陳腐。やはりこのシリーズは,23区と横浜市だけを舞台にしている方が輝いている気がする。残念。
2014.04.16
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平日に休みを取って,上野の国立博物館で開催中の展覧会に行ってきた。○序章:禅院の茶安土桃山時代に確立された茶道,だがその源は禅院で開催された〈四頭茶会〉にあった。・・・実物大の〈茶会〉の場の再現で展覧会は始まる。重要文化財の天目茶碗も複数展示され,一気に期待は高まる。○第1章:栄西の足跡禅宗を日本に広め,今でも京都にその姿を誇る建仁寺を興した人物・栄西(この展覧会では〈ようさい〉と読む)の人生をたどる。・・・建仁寺の荘厳な屏風絵が並ぶことを期待したのだけれど,栄西の肖像画や像に始まり,書簡などが延々と続く。歴史的に重要なのだとは思うのだけれども,空海のように達筆であるわけでも,超人的な伝説が残っているわけでもなく,正直普通の美術ファン,歴史ファンにとってはマニアック過ぎる。○第2章:建仁寺ゆかりの僧たち栄西を継ぎ,建仁寺を守ってきた僧たちの血脈が語られる。・・・ひたすらお坊さんの坐像と肖像画が続く。このパートもかなりマニアック。仏像ではなく坊さんの像。微妙に写実的なのがなんとも。(涙)○第3章:近世の建仁寺次代は近世に飛び,応仁の乱の被害から復興が進みつつある建仁寺の姿が描かれる。・・・ようやく織田有楽斎,豊臣秀吉というビッグネームが登場し,また海北友松の手による渋い屏風絵を観ることが出来る。○第4章:建仁寺ゆかりの名宝建仁寺あるいは係累の寺社にある屏風絵,仏具,仏像など大量の美術品が開示される。・・・これはまさに圧倒。これでもかと禅寺らしい力強い工芸品が展示されている。最後の最後に俵屋宗達の〈風神雷神図〉が待っている。------------ポスターに使われた〈風神雷神図〉に出会えるまで,「うーむ」と言いながら仏具や書簡を眺め続けなければならなかった,という印象を持ってしまう美術展だった。もちろん禅宗としての建仁寺の美術は満喫出来たが,それにしても久々に「ガマンしたなあ」と思わせられた。〈四頭茶会〉の再現とか,栄西がしきりに主張していたお茶の医学的な効能とかも面白いのに,建仁寺のお坊さんの系譜とかスポンサーに配慮した印象のパートが始まってしまって,ガッカリしてしまう。また中には伊藤若冲のようなとんがった図もあるのに,大半は海北友松,まれに長谷川等伯という,渋い水墨画ばかりで,本当にストイック。まあ・・・禅宗だからね。これでゴールデンウィークに集客できるのだろうか?勝手に心配になった。------------ゲートの右側に新築された広いチケット売り場が好印象。でも混雑の時に,どうやって人をさばくのかは未知数。展示の技術はさすがの国立博物館。きちんと観やすい高さと位置にプレートを配置し,大きい展示物には両側に配置など,実にぬかりが無い。ただ展示スペースの関係で,中間折り返し地点で一度階段ホールに出て,にショップがあるのは,なんだか俗空間に戻ってしまう印象で残念。これは,なんとかしてもらいたいところ。とにかく展覧会としては文句がつけられない品質。あとは,展示してある内容に興味が持続できるか,という問題だと思う。と言うわけで,オススメはできない。そこそこ枯れている僕にとっても渋すぎる。
2014.04.15
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「贖罪の奏鳴曲」の続編となる中山七里のミステリーを読んだ。○ストーリー法外な報酬を要求して闇社会の者の依頼を受ける〈悪の弁護士〉御子柴礼司は,ブランクを終え,仕事に復帰する。だが彼が選んだ新しい依頼者は,夫殺しの事件で一審で有罪判決を受けたごく普通の主婦だった。罪を認めている彼女が隠そうとしている事件の真相とは?そしてこの事件を担当した御子柴の真意は?御子柴礼司の前に,検察のエース・岬恭平が立ちはだかる。------------全く不利な状況から,いかに逆転をするか?ということがテーマになっている。一般的なミステリーと思わせて,日本では珍しい法廷サスペンスへの展開を見せた「贖罪の奏鳴曲(ソナタ)」の続編は,最初から法廷サスペンス全開で進んでいく。報酬次第では反社会的な存在の弁護もする悪役弁護士が主人公,検察庁の次代を担う清廉な検事がライバル,という逆転した状態のピカレスクロマンだ。主人公・御子柴礼司とライバル・岬検事の激しいバトルが法廷を舞台に繰り広げられる。派手で逆転が続く法廷バトルは,現実離れをしているものの小説としてはひじょうに面白い。互いに相手の先を読み,そして出された手を即座につぶす・・・いかにも映像化した際に映えそうな展開だとも言える。------------検事の岬恭平は,中山七里のメインシリーズの主人公・岬洋介の父親にあたる。同じように切れ者の二人だが,沈着冷静な岬洋介に比べて,父親の岬恭介の方が熱い性格をしている。今後,二人が一緒に登場することがあるのだろうか?楽しみだ。------------御子柴礼司は的確に調査を進め,依頼者が隠している事実に肉薄する。事件の謎も真犯人も,中山七里の読者にはすぐ予測が付くが,それを悲劇にならないように,どうすれば法廷で述べられるか,どうすれば被害者を守ることが出来るのか,それがこの作品の読みどころとなる。さすがに結末は衝撃的で,このシリーズがどのようになるのかは,なかなか予測が出来ない。次の作品が楽しみだ。
2014.04.14
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近くの街でスタンプラリーが開催されたので参加した。祖師ヶ谷大蔵駅周辺の商店街は,かつてこの南にあった円谷プロと協力関係にある。駅のコンコースや駅前広場にウルトラマンたちの像が建っているし,大きな写真パネルで説明文もある。商店街の入り口と終わりには,空を飛んでいる姿の像が吊るしてある。しばらく前から街路灯がウルトラマンタロウとバルタン星人をモチーフにしたものに一新されているのは気付いていた。それがようやく完成したということで,その記念で式典とスタンプラリーが開かれた。参加資格は小学生以下ということだったので,中学2年生の姪(笑)を引っ張り出した。まずは小学校裏のポイントへ向かい,順々に駅に向かいながら残りのチェックポイントをこなした。・・・と言っても全部で5つしかないので,あっと言う間に終わる。駅前広場で景品のトートバッグをもらって終了。真っ黒な地に白くタロウの柄が入ったもの。中くらいの大きさだし,布地も丈夫なので使い勝手は良さそう。のどかな日曜日だった。
2014.04.13
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東京大震災をシミュレーションしたアニメ作品の後半を観た。○ストーリー大地震に襲われた東京を横断し,未来と悠貴の姉弟はお台場から世田谷の自宅までを目指す。六本木を越え体調を悪くした悠貴をかばいつつ,2人は三軒茶屋から成城を目指す。だがそこで明らかになったのは・・・-------------東北大震災の2年前に放映された番組だが,恐ろしいほど正確に地震の被害を予測している。子供にも伝わるように警鐘を鳴らすという意味では,アニメ作品と言う手段は大正解だと思う。実際の震災から3年が経ち,当時ニュースで放映されていた甚大な被害はあたかも隠されるように見られなくなった。この作品でも人が建物の下敷きになったり,波にさらわれたりする。けれどもそれが現実の自然災害の強さであり,それをなるべく減らすにはどうすべきか?何を準備すべきなのか?ということは,ずっと議論されるべきだと思う。-------------この作品は全11話が5巻に収録されている。主人公たちが被災するお台場から自宅の世田谷までの帰宅が,実際の歩行距離をベースに進むと考えてみる。たぶん1巻がお台場から銀座に渡るまで,2巻が六本木,3巻が渋谷,4巻が三軒茶屋,5巻が世田谷の自宅に帰るまで,となる。先週は3巻まで観たのだが,主人公たちは六本木にまでしかたどり着かなかった。なのでこのペースでは自宅に帰り着かないのではないかと勝手にやきもきしていた。-------------3巻までに描かれる東京市街地の被災状況が,現実に起きた東北の状況と比べると軽い印象だったので,「しょせんはアニメ作品,マイルドだよなあ」と思っていた。そんな甘い読みは,この作品を最後まで観た時にすっかりと覆された。自然災害に巻き込まれた時に否応無く起こる悲劇が,確かにこの作品には描かれていた。おそらくこの部分を描くために,後半にかけての帰宅の旅の描き方が変わっていたのだと思う。僕の予想していた方向からのシミュレーションではなかったが,これもまた現実への真剣な取り組みだと思う。-------------観るのはつらい作品だけど,それを差し引いてもその価値はあると思う。オススメだ。
2014.04.12
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外部の取引先との定例打合せのある木曜日だが,1ヶ月もの間,ずっと雨の日が続いていた。今週は5週間振りの晴天となった。そのおかげもあったのか,週末の間に見つかった設計上の問題にも解決策がみつかりクリア。実は,この日は僕にしては珍しく,早くから仕事をして午後に開催される会議の資料作りをしていた。だから午前中の会議の後も,ひたすらその続き。夕方に本社との電話会議が開催され,去年の暮れから意見が分かれていたポイントで合意がなされ,長い議論にも決着が付いた。思わず祝杯・・・と言っても会社と関係ない友人たちと,いつもの新橋で,こっそりと心の中でお祝いした。
2014.04.11
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文楽に惚れ込んだ若者の姿を描く三浦しをんの作品を読んだ。○ストーリー学校で連れていかれた鑑賞会で,すっかり文楽のトリコとなってしまった健(たける)は,人間国宝の銀太夫師匠の元で義太夫の修行を続ける。だがある時,変人で有名な三味線の兎一郎とコンビを組むことを命じられ,彼の愛想のなさに戸惑う。だが二人の文楽への情熱はすぐに共鳴し,互いに競いながら急成長を見せる。文楽作品の登場人物と健の生活をシンクロさせながら,古典芸能に魅せられた人々が描かれる。------------三浦しをんの魅力にあふれた作品だ。才能はあるけれども迷っている若者が少し一般とは異なる境遇におり,少し年令が上の仲間と共にさらなる高みへと進んでいく。この作品は主人公の専門バカの度合いが高いが,多くの作品では,主人公は迷い,悪態をつきつつ,その境遇に順応していくので,読者が共感しやすい。だから三浦しをんの多くの作品で,かなり特殊な仕事や活動がフォーカスされているのに,ひじょうに読みやすい作品に仕上がっている。今回のニッチなテーマは文楽だ。つまり人形浄瑠璃の公演を専門集団であり,太夫(浄瑠璃太夫),三味線,人形遣いの三業の協力で成立している。家元の跡取りに生まれ,そのまま家を継ぐ者もいれば,一般の家庭から研修会で修行をし,誰かの弟子となる者もいる。この作品では,主人公の健が,全くの門外漢から文楽の世界に入り,研修会を経て,銀太夫師匠の弟子となっている。もっとも作品の冒頭で既に10年間のキャリアがあり,20代後半の若手大夫となっている。それでもいろいろと悩みながら,演目の登場人物を分析し,現代の人間の行動と比べながら理解していくので,文楽に疎い読者にも入りやすい設定となっている。------------とは言え,やはり古典芸能を全く知らない人にはハードルが高いと思う。姉が歌舞伎が好きなので,それに僕も付き合った。姪などは,〈こども歌舞伎〉の研修会に行き,舞台に立つまでとなった。その過程でメジャーな演目や,義太夫についても知ることとなった。そうしたことで,この作品の世界観や,登場する演目の多くが分かっているので,すっと入っていくことが出来たが,その素養が無い人にはだいぶツライかも知れない。三浦しをんの作品の常として,文章,長さ,展開などで読みやすいことは間違いないが,今回ばかりは取り扱うテーマの特殊性が高過ぎるのではないかと心配だ。------------作品に登場する男性は,ほとんどが文楽の技芸員だ。現代の芸能界との交流が豊富な歌舞伎とも異なり,伝統を重んじる世界に生きている〈バカ〉ばかりなのだが,実に生き生きと描かれている。それ以上にチカラ強いのは,主人公・健を取り巻く女性たちだ。ボランティアで文楽を教えに行っている小学校の藤根先生,小学生のミラちゃん,ミラちゃんの母親の真智,どの女性も思い込んだら他人の目を気にせずにズバッと行動する。この情の深さが,作品のテーマである文楽の世界とシンクロしていて小気味良い。そういう意味では,江戸時代の文楽の世界観を現代に再現して見せているのかも知れない。個人的には楽しめたし,姉も続けて読んでいた。いいと思う。
2014.04.10
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今週は日中の気温は予報通り高くなっている。天気も良く,のどかな空気が漂っている。月曜日こそ朝の気温が10度を下回っていたけれども,それもだんだんと12度,13度と上がってきている。薄いジャケットの下にパーカーを着込むという学生のような服装をしているが,調整が効いてちょうど良い。と言うのも,オフィスのエアコンも冷房に切り替えられていて,時々ふわーっと冷た過ぎる風が吹いてきて,困ることがあるからだ。いい年なので勤め人っぽい格好をすべきだとも思うけど,別に偉くないからいいか?(笑)
2014.04.09
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新本格ミステリーのエース・有栖川有栖の新作短編集を読んだ。○ストーリーテレビで人気のカリスマカウンセラー・桜沢友一朗は,素早い軽妙なコメントと50才なのに30代にしか見えない容貌が有名だった。どこか胡散臭さを持つ彼だったが,親から相続した家を芦屋に持っており,そこを〈菩提樹荘〉と呼んでいた。犯罪学者の火村と推理作家の有栖川は,警察に呼ばれて〈菩提樹荘〉に赴き,桜沢の死体を見せられる。彼を殺したのは,姉の亜沙子か?秘書の鬼怒川か?恋人の萌衣か?元恋人の多鶴か?火村の推理が光る。------------大阪から神戸の間を舞台にした4つの短編が収録されている。しっかりとロジカルなミステリー,火村とアリスの軽妙なやりとり,柔らかい関西弁,全体を包む哀感,確かに間違いなく有栖川有栖の作品だ。新しい読者にアピール出来る部分は少ないように思うが,コンスタントに一定の評価があるミステリーを発表していることだけでも偉いと思う。”上方の味わい”とでも言うような,上品な空気が全体に流れていて,そこにお馴染みのシリーズキャラクターが登場するとなれば,もうファンにとってはたまらない作品だ。------------各短編を通じた共通のテーマは「若さ」ということだ。被害者,犯人,語り手が若かったり,若さを気にしていたりということと,事件を追う主人公たちが若さを議論したりすることで,そのテーマが浮き彫りになっている。ところが主人公の2人の会話がどう聞いても老成している。50代になって到達するような境地の心理描写となっている。2人の設定年令は30代前半なのに,間違いなく50代半ばの作者の意見が表面に出ている。僕が30代の頃は,まだまだそんなに「若さ」を意識しなかった。そうなるのはもう若くない証拠だと思う。僕もとっくに若くないけど。------------他でも書かれているけれども,ミステリーとしては凝っているところはない。斬新さは1つも無く,お馴染みのキャラクターがちゃんと仕事をして満足をさせてくれる,という点では,まさに「サザエさん」状態なのかも知れない。------------各編について簡単に感想を述べる。「アポロンのナイフ」:連続殺人犯の少年〈アポロン〉が関西方面に逃走してきたという噂が流れている中,女子高校生と男子高校生の刺殺体が別々の公園で発見される。これは〈アポロン〉の新しい犠牲者か?世の中が騒然とする中,火村だけは・・・トリックも何もなく,1つ違えば日常の謎ミステリーという印象。「雛人形を笑え」:漫才コンビ〈雛人形〉の女性が自分の部屋で死体で発見された。火村とアリスは,若手芸人たちの希望と挫折の物語を聞くのだが・・・作者は大阪出身なのに芸人が持てはやされるのが気に入らないのだろうか?ちょっと不思議な距離感で漫才師のタマゴたちが描かれている。「探偵 青の時代」:大学時代の火村は,そのミステリアスな言動と,愛想の無さで,逆に同級生たちに意識されていた。勉強会と偽って彼を飲み会に呼び出した同級生たちは,火村の驚異の推理力を目の当たりにする・・・驚きの推理力,驚きの愛想のなさだ。あまり魅力的な学生には思えないんだけどなあ。「菩提樹荘の殺人」:50才なのに30代に見えることが売りの人気コメンテーターが,〈菩提樹荘〉で他殺体で発見された。彼はなぜ池のほとりで,半裸の状態となっていたのか?徐々に見えてきたカリスマタレントの秘密とは?・・・表題作であり,中編の長さがある。いろいろ伏線はあるのだけれど,なんだか後半は小物感丸出しで終わる。せっかくの重みのあるタイトルが・・・
2014.04.08
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仕事で設計上の見落としが週末に発覚した。月曜日の朝一に,そのメールを読んだので,早速,取引先の1社に連絡を取り,現状の調査と善後策の検討をするべく打合せを設定した。そうしたら,しばらくして僕の後でそれを知った上司が,居丈高に取引先,そしてそこの上位の会社にクレームを述べてしまった。仕事上のミスは発生するが,それが本当に一方だけに起因しているかというと微妙なところ。変更がきちんと伝えられていなかったり,もう一歩踏み込んで確認をしなかったり,と自分の側にも,「あれをしておけば」という至らなさ,があることが多い。そういうことが分かっていないと,騒ぐことで自分の立場の確認をする,みたいなことが起きてしまう。そんなオッサンにはなりたくないなあ,と20代の頃に思っていた。夕方から取引先に出向いて,図面上で1個1個見落としが無いように再確認をして,いくつか解決案を一緒に考えてきた。なんとか自分が嫌っていたオッサンにならずに済んだ。
2014.04.07
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東京が大地震に襲われたら,というシミュレーションのアニメ作品を観た。○ストーリー夏休み初日,渋々と小学校3年生の弟・悠貴とお台場に遊びに来た中学1年生の未来は,東京湾を震源地とした大地震に遭遇する。弟とはぐれかけた未来は,バイク便の女性ライダー・真理に助けられる。たまたま三軒茶屋に住む真理と一緒に,未来と悠貴は世田谷の自宅を目指して歩き始める。-------------2009年夏に放映された番組で,2012年を舞台にしていた。恐ろしい偶然だ。今,見てみると,建物や道路の液状化の被害が足りない,自衛隊やボランティア活動の展開が驚異的に早い,そして津波の被害が皆無など,まだまだ現実よりも甘いことが分かる。けれども2009年時点で,大地震の被害をなるべく正しく検証して,テレビアニメ作品として公開したという努力や英断は大きく評価されるべきだと思う。-------------偶然だが,僕はお台場と同じような,東京湾の埋立地に勤務をしていて,自宅は世田谷区だ。東日本大震災の際は,帰宅は諦めて会社に泊まったけど,その後も含めて,どうしたら徒歩で帰宅できるかを何度も考えた。この作品は,僕にとって大震災をきちんと思い出すためだけでなく,次の災害のときのシミュレーションとして役立つはずだ。全11話が5巻に収録されているが,3巻まで借りて一気に観た。これまでお台場を出るまでで1巻,芝公園までで2巻,麻布十番までで3巻となっているが,予想よりもはるかに自宅へ近付いていくスピードが遅い。主人公たちの帰宅ルートは,六本木から渋谷,そして三軒茶屋から世田谷通り,になると予想しているが,実際の距離は渋谷からが長いので,残りの巻数で家までたどり着けないんじゃないかと不安になる。-------------さて主人公の未来だが,ムリして都心の名門女子中学に入学したためもあり,せっかく夏休みを迎えたと言うのに,ずっとはっきりしない何かにムシャクシャしている。正直,物語の主人公としてはどうよ?というぐらいだが,同じ中学校1年生(あ,もう2年生だ)の姪がいる立場からすると,こういう性格ってあるよね,というところ。-------------ニュース形式の予告編のナレーターは滝川クリステル。どんだけ予言の書なんだろう,この作品は???
2014.04.06
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先週の土日に1泊旅行に行っている間に,ポンと東京の桜は咲いていた。なんだか乗り遅れた印象を持ったまま1週間が過ぎた。この土日は,近くの街で恒例の〈さくらフェスティバル〉だ。もうすぐ春休みが終わる姪と,週末なのに珍しく仕事を入れていない姉と3人で出掛けることにした。が,出る前に気温を確認したら寒い。パーカーの下にダウンジャケットを着込むことにした。-----------このお祭は駅の北側の住宅街の中の桜並木を歩行者天国にして,駅前商店街の店が屋台を出す他に,希望者がガレージセールをする。あとは苗木のプレゼント,消防団の会員勧誘など,ローカル色あふれた催しだ。僕らも毎年行っているので,だいたいどこで買い物をして,どこの屋台で食べ物を買うかも予想がつく。いつもの同じに姪は〈村田〉の安売り文房具を買う。そして例年は,おこわ,〈李朝〉のチヂミ,というところなのだけど,今年は〈おはな〉のシシカバブにした。ナンのようなものにはさんであって食べやすい。-----------外で食べようかと思ったけど,あまりにも寒いので,戻ることにした。お祭とは開催していない,もう1本先の通りを使って遠回りしながら帰った。
2014.04.05
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本社から監査に来ている人と一緒に食事に行った。魚介類がダメという人なので,結局選択肢が洋食になってしまい,銀座のイタリアンカフェ〈ラ・ボエーム〉へ行った。こちらが3人,向こうが2人だったが,さすが監査を行っている人だけあって,なんだかいろいろ細かいところを気にする。注文する料理が30分かかると聞けば怒り,調味料が足りないと追加を持ってこさせ,Wi-fiが入らないと文句を言う。こういう性格じゃないと,こうした職種は務まらないんだろうなあ,と思って観察していた。一方で,こうはなりたくない,と思った。
2014.04.04
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現役官僚が書いた驚異の内部告発小説を読んだ。○ストーリーフクシマの事故をきっかけに停止した原発を再稼動させようと暗躍する電力業界。彼らは工事や管理業務の相場よりも高い発注からの見返りに手に入れた莫大な資金を用いて,裏金,パーティ券購入,そして大学講師のポストのあっせんを通じ,全国の与野党の政治家に影響力を及ぼしていた。政官財のトライアングルは資金の流れを途絶えさせないために,原発の再稼動を強行に推し進める。反対派の知事を収賄で失脚させ,内部告発をした官僚を逮捕し,反原発の活動家を次々に他の罪で切り崩す。電力業界はついに原発の再稼動にたどり着くが,そこで見落とされていた構造的な欠陥のために・・・------------一言で電力業界のことを言うと,「気持ち悪い」に尽きる。この作品は,いろいろな報道を通じて感じていたその感覚を,100%裏打ちしてくれた。絶対契約しなければならないというインフラは,水道,電気,ガス,NHKなどがある。この中で,胡散臭さで言えば,電気とNHKが筆頭だろう。幸いにNHKなど,マスコミの偏向と相変わらずのバブル的な浮かれっぷりは批判されて,徐々に透明性が確保されつつあると思う。相変わらずブラックボックスなのは,電力会社だ。原発敷地内の断層の議論でお抱えの学者を投入したり,放射線燃料を消費していないのに別の名称で原発近隣自治体に”お布施”を落としていたり,と明らかに札束で物事を自分たちの思い通りに操作しようとしているのが見えてくる。そんな中,この作品はブラックボックスを裏側から赤裸々に描いてくれて,本当にスッキリとさせてくれた。------------とは言え,もたらせてスッキリがすぐに生むのは,暗澹たる気持ちだけだ。かつての建設業界や,つい最近の医療業界など,売り上げの一部を裏金として集中的に回収して,政治家や自治体を動かすためのシステムを作り上げた人々はいるが,それらは多少は例外はあるだろうが民間取引を通じ,自分たちの利益を操作することで,その裏金を作り上げている。電力業界のダークさは,我々から徴収する電気料金に勝手に上乗せされた金額から,その裏金を作り上げていることだ。これは法的には違法性を追及することが出来ないらしい,悪の錬金術的なシステムのようだ。汗をかかないで徴収した資金で,自分たちの都合の良いように政治と官僚を動かす団体って,心底腹立たしいと思う。------------今後,日本の社会がどんな方向に進むのかは,まだまだ見えない状況だけど,将来の世代に負担を強いることだけは,減らしていくべきだと思っている。この作品が,そうしたことに役立つことを期待する。小説としてはチープで読みにくいし,登場人物の誰一人にも共感できなかったけど,教科書として読んだ。
2014.04.03
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少年犯罪に巻き込まれた家族を描いた歌野晶午の作品を読んだ。○ストーリー埼玉と東京の県境で小学生を誘拐し射殺する事件が続いていた。その地域にマイホームを持つ富樫は,この事件を迷惑に感じるくらいだったが,あることをきっかけに自分の小学校6年生の息子が誘拐犯であることを疑い始める。富樫は時間を作って息子について調査を始めるのだが,疑惑はやがて・・・------------現代ミステリーの重要なテーマでもある,自分の家族が犯罪者/被害者であったら,というジャンルの作品だと思って読んでみた。中盤までは完全に,そうした系統の作品として展開するのだけれど,それ以降は大きな転換をする。正直,だまされたような気持ちになった。天童荒太とか重松清を期待している人には全くオススメできない。少年犯罪や家族の動揺はあくまでもミステリーの要素として扱われているだけで,作者が描きたいことは別にあるからだ。------------歌野晶午は講談社〈ミステリーランド〉の「魔王城殺人事件」しか読んでいないと思う。主人公の少年少女探偵たちが軽いノリで事件に首を突っ込んでいるという点は気になったが,イキオイのある楽しい作品だった。今回の作品でも,子供の恐ろしさ,それと対比させて大人の優柔不断さというものは描かれている。けれどもどこまでも冷徹で残酷な子供,妄想が進むばかりで実際には勇気が出せない大人,という状況のまま,最後まで進んでしまう。もちろん伝統的な大団円が無いとゆるせないという世代ではないけれども,歌野晶午がなまじリアリティのある状況を描けてしまうので,それでドキドキハラハラさせられて,実は・・・という展開を何回もさせられると,だんだんと作品に共感は出来なくなる。筆力があるゆえに,読者が離れていってしまう,という不思議な状況であることは確かだ。------------この作品の大きな問題は救いがないことだろう。犯人は少しも自分の犯罪を悔いておらず,自分の楽しみと欲望を満たすためだけに,事件を繰り返している。主人公は,犯人の行動を徐々に把握しているのだから,事件の抑止や解決のために行動することも可能だったのに,結局悩むばかりで行動が伴われない。こうした主人公が,いくら犯人を責めていても,ウソっぽく聞こえてしまう。マンガのような犯人,リアリティがあるようで,トンデモな性格の主人公。この組み合わせでは,事件を乗り越えた救済などあり得ようが無い。------------結論から言うと,ロジックのお遊びだけで構成されているので,冷徹な犯人やワガママな主人公に耐えられて,そうした展開のまま,迎える結末に対して不満を感じない人でないとオススメできない。毒が強過ぎる。
2014.04.02
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ベン・スティラー主演のコメディ・ファンタジー映画を観た。○ストーリー伝統ある写真グラフ誌〈LIFE〉で写真のネガ管理部にいるウォルターは,〈LIFE〉がデジタル化に移行するために廃刊となり,自分もリストラ候補であることを知らされる。空想癖はあっても,実際は奥手で内気だったウォルターは,最終号の表紙のネガを受け取るために,カメラマンのショーンを捜して,世界中を冒険することになるのだが・・・------------たぶん僕は,この作品の原作であるジェームズ・サーバーの短編集「虹をつかむ男」を読んでいる数少ない観客の1人だ。映画も原作となった短編も題名は「ウォルター・ミッティーの秘密の生活」で,平凡なサラリーマンのウォルターの空想癖にクスリとさせられる。ウォルター・ミッティーは,アメリカとイギリスの両方で,”夢見がちな人”,”経歴を詐称する人”を表す単語として使われるほどで,一般名詞に近い扱いを受けている。それほど原作とこのキャラクターは有名なわけだ。この映画の原題は『The Secret Life of Walter Mitty』のままなのだけれど,原作が知られていないためか邦題は『LIFE!』となっている。けれども,この邦題はなかなか上手く映画の内容を表していると感じた。主人公・ウォルターは,グラフ誌〈LIFE〉の編集部に勤めているし,この会社の標語が「人生の目的とは」という内容でなかなか深い。実際には原作からどんどん離れてしまっている映画の内容を,邦題はズバリ言い当てていることが,ひじょうに興味深かった。------------映画では,送られてきたロールから欠落している25番のネガを持つカメラマンのショーン捜し求めて,ウォルターが世界を巡る物語となっている。ロールからわずかに現像出来た3枚の写真の情報を分析して,ショーンの居場所を捜すのだけれど,いつもあと一歩というところで,彼は移動してしまう。ショーンを追って,グリーンランドの海,アイスランドの火山,そしてアフガニスタンの高山を巡るうちに,ウォルターは服装も代え,ヒゲも生え,どんどんとたくましくなっていく。元ネタとなっている〈LIFE〉誌ばりの,美しい大自然の風景も相まって,教育番組を観ているような気持ちにもなる。でも美しい風景を観ると,単純に人生って素晴らしいな,って思うものだからな。------------主演で監督は,『ナイトミュージアム』でブレイクしたベン・スティラー。この映画でも,仕事をクビになり,少年と仲良くなっている。ヒロインは,『宇宙人ポール』で,左目に眼帯をしていたルースを演じたクリスティン・ウィグだ。普通っぽいところがいいなあ。なんと言っても格好良いのが,カメラマン・ショーン・オコネルを演じるショーン・ペンだ。------------ちなみに重要な意味を持つ「トム少佐の歌」は,デビッド・ボウイの『Space Oddity』だ。
2014.04.01
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