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家の共有PCとして,Windows10のデスクトップを正月に注文し,それは2週間前に稼働状態となった。今の時代なので,家族用端末も代替わりを重ねていて,PowerMac,iMac,WindowsXP,そしてWindows10だ。PowerMacは僕が思い入れがあるのでまだ持っているけれど,もう何年も起動していない。たぶん捨てるべきなんだろう。さて2週間前にお払い箱となったWindowsXPだが,この日曜日に時間をかけてレストアしている。ハードディスクをフォーマットして,元のOSをインストールして,半日かけてなんとか起動して,ネットに繋がる状態にはした。甥,姪が勝手気ままにアプリをインストールしていて,あちこちおかしくなっていて,ハードディスクの容量もギリギリになっていた端末だけれど,驚くほど軽やかに動いてくれていて,見違えてしまう。なぜかいろんなサイトにつながらないのが,まだ困ったところだ。
2016.01.31
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先週の週末は,家にいながらずっと資料作りをしていた。今週はそれすら不足で,土曜日はいつも通りの早朝から仕事に出た。こうして社員,取引先,バイトの人々が集まって,前回失敗した設備の負荷試験を行う必要があった。朝からの第1回目は失敗,午後からの第2回目もギリギリながら失敗。そうして夕方の第3回目で,ようやく所定の合格域に達する数値が出た。それはそれで喜ばしいのだけれど,検査立会いをしていると,僕自身が抱えているプロジェクトの資料のまとめは,ほとんど出来ない。結局,帰宅して,夕食を取ってから1時間ほどかけてそれをこなした。日曜日は仕事をしない!(キリッ!)
2016.01.30
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若竹七海の推理作家協会作品賞を受賞した作品が含まれる短編集を読んだ。○ストーリー弁護士が〈私〉に見せたのは,彼が担当している死刑囚への恋心をつづった女性からの手紙だった。いたずらなのか?嫌がらせなのか?それとも?念のため,〈私〉がこの手紙の差出人について調査することになった。その結果,新たな事件が発覚するのだが?------------女性向けのライトなユーモアミステリーと思わせて,実は日常の裏に潜む人間のダークな部分を描いて見せるのが若竹七海の持ち味だ。古い作品を1つと,新作のいくつかを読むことが出来ていないが,図書館のおかげでほとんど読破は出来ている。〈イヤミス〉の女流作家たちほど話題にはならないが,ミステリーとしての骨子の部分がしっかりしているのと,最終的には人間を見捨てていない,というようなスタンスがあるので,僕は好きな作家だ。------------しかし最近は執筆が少ない。作者本人が「怠け者」というほどで,2010年代に入って数冊しか新刊本が出ていない。やはり寂しいので,もっと頑張ってもらえたら嬉しい。------------各編について簡単に感想を述べる。「蠅男」:廃屋となった実家から母親の骨壺を回収してもらいたい,という依頼に応じ女探偵・葉村晶は,〈蠅男〉に襲われて地下室に閉じ込められる。〈蠅男〉の正体,そして事件の裏にある真相とは?・・・経験を積んで,危険な依頼は回避しようとしているらしい葉村晶だが,例によって見事にトラブルにはまる。そうした構図だけでなく,依頼された場所に向うに連れて,オカルティックな事象が話題になっているという流れが,否応なく物語を盛り上げる。〈蠅男〉の一義的な正体は予想通りだが,その先の展開も控えている。それにしても,”痛い女性”が,身も蓋もなく辛辣に描かれている。さすが女性作家だ。「暗い越流」:無関係の人々を複数惨殺したことで死刑囚となった人物宛てに届いたファンレター。訝しがった弁護士は〈私〉にその背景を調べるように依頼する。この調査をきっかけにあるものが発見された。だがその裏に隠れていた事情とは?・・・この作品で一番短い短編でありながら,日本推理作家協会賞を受賞した短編だ。前の短編からの流れもあり,すっと仕事が依頼されるので,これは〈葉村晶シリーズ〉なのかと思って読み進むと,どうやら違うらしいことが徐々に分かる。表題作であり,受賞作品でありながら,一番短い短編だ。けれどもその中に2つの事件が描かれ,若竹七海らしい苦い味わいの仕上りとなっている。「幸せの家」:行方不明になった美浦編集長が最後に連絡を取っていた人物の中から,彼女を殺害した犯人が突き止められる?ナチュラルな生活をテーマにした雑誌の読者を取材することで見えてきたこととは?そして編集長の行方は?・・・隔靴掻痒を地で行く短編なので,ある意味手強い。直前の短編にも登場していた南治彦という編集者が再登場だ。とすると語り手の〈私〉も同じ人物で,新しいシリーズなのだろうか?「狂酔」:語り手は男で,どこかに施設に立て籠もり,人質に向かって演説をしているらしい。彼の話から徐々に浮かび上がってきた暗い過去とは?・・・短編としては読みごたえがあるのだが,貧困,虐待と暗い内容が多い。これは若竹七海というよりは,〈イヤミス〉系だなあ。がっかり。「道楽者の金庫」:ミステリー専門の書店で働いていた葉村晶は,東北の別荘にあるミステリーコレクションの遺品回収を依頼される。さらにそこには金庫を開けるための鍵となっている〈こけし〉があるというのだった。別荘で依頼の仕事を進めていた葉村は,倒れてきた棚の下敷きとなり意識を失う。この依頼と事故の裏には?・・・〈こけし〉に関するウンチクが語られたり,イラストがあったり,そして金庫を開けるための暗号を解かなければいけなかったり,と,〈葉村晶シリーズ〉に伝統的なミステリーをミックスした不思議な味わいの短編となっている。最初の短編に構成が似過ぎているのは,やはり気になるところだけれど。
2016.01.29
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ゲームのプラットフォームが据え置き型から,一気にスマートフォンへと移行している。そうなってくると,ゲームのあり方も変わっていて,導入は優しく,けれども極めるのは難しく,というバランスで,かつ常に導入口の初心者へのハードルは低くする,という奇妙なバランスが必要となっているようだ。こうしたスマホのオンラインゲームは,無料で一定のレベルまでは楽しめるものの,そこから高いレベルを目指そうとすると,どうしても課金が必要になってくる,という状況が共通している。まあ,ユーザーからお金を吸い上げるシステムが上手く出来ているワケだ。--------------一方で,そうした忙しさから離れた,のんびりしたゲームもある。世の中のほとんどの人が時間の制約を持っているので,一定間隔でアクセスしないとレベルをキープ出来ないというゲームでは,だんだんとついていけなくなって疲れてしまう。そうした状況に素早く対応したのが,ユーザーがほとんどアクションを起こさなくとも,勝手に育成などが起きていく「草食系」とでも言うべきゲームだ。--------------結局,僕が1日1回触るゲームも,もう3つだけだ。カードゲーム:単純な花札バトルゲーム:好きなキャラクターを用いた戦闘ゲーム育成ゲーム:餌を与えれば,勝手にキャラが来るというゲームどれも1日アクセスを忘れても,何も不利なことは起きない。結局,ビジネスマンとしてはこうしたゆるいゲームしか付き合うことは出来ないんだと思う。
2016.01.28
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小路幸也の〈東京バンドワゴン・シリーズ〉の第4巻を読んだ。○ストーリー父の密命を帯びて旅に出ようとした華族の娘を救ったのは,大柄でケンカっ早い,けれども流暢な英語を話す不思議な青年・勘一だった。娘・咲智子は,勘一の父親が営む古書店〈東京バンドワゴン〉にかくまわれ,混血の美男子ジョー,ジャズシンガー・マリア,着流しの謎の男・十郎,幼いかずみ,たちと一緒に住むことになる。だが咲智子の父の密命は,彼らをより大きな陰謀に巻き込み始め,彼らにあることを決断させる・・・-------------1年に1巻刊行されていたシリーズを,週に1冊のペースで読んでしまう。楽しいから読んでしまうのだけれど,どこか正しい楽しみ方ではない気がして,変に後ろめたい。5巻以降は少し時間を空けてから読むことにしよう。-------------第4巻は番外篇だ。まずは時代が本編の60年以上前の戦後直後となっている。次に,これまでの連作短編集という形式から長編になっている。さらに物語が,日常ミステリーの下町人情話から,ハードボイルド人情話となっている。(人情話は変わらないワケだ。)最後の驚きが,〈東京バンドワゴン〉が古書店カフェだったのが,○○○になってしまう!!!-------------第3巻までに,何回か触れられた勘一の過去の物語となっているので,当然,現在の登場人物たちの姿はない。まだ産まれていないので。ごく数名だけが顔を出す。そういう意味では,「これが〈東京バンドワゴン〉なのか?」という疑問も無いではないけれど,小路幸也としては,こうした背景があっての本編なんだと思う。勘一の設定が,登場当初の昭和のガンコ親父から,どんどんとスーパー超人ガンコ親父へと進化してしまっている気もするけれど,愛すべきキャラクターなので良いか?-------------十郎と我南人の会話を見せてもらいたかったなあ。
2016.01.27
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友人と焼肉居酒屋の〈牛繁〉に行った。友人が「今日は肉の気分」ということなので,七輪焼肉の店に行った。なぜか半額セールをしているので,いつもホルモンメインの僕らが,カルビを複数回頼んでしまった。ちょっとドキドキした。飲み放題もあるということだったので,2人で5千円程度で済んだ。そりゃ,若者ではないので,焼肉をたくさん食べたワケではないけれど,倍近くいってもおかしくないと思っていたので,助かった。半額ありがとう。水曜日から設計ワークショップで,2日間取引先と会議室にこもるのに,前の晩に焼肉・・・失礼なヤツでごめんなさい。
2016.01.26
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少し前になるけれども,本社のエンジニアと一緒に銀座の外れの寿司店に行った。と言っても,チェーン店で,英語のメニューが置いてあるような,敷居の低い店だけれど。うまく席が空かず,しばらく二重ドアの間で待つことになった。出ていく集団を見ると,やはり元気なのは年配の女性のグループだ。支払いの際も,いろいろと話し合いながら,時間をかけている。この人たちには勝てないな,と思う。席に案内されると,英語だけでなく,中国語,ドイツ語が聞こえていた。他にも外国からのお客さんがいた。英語のメニューは,今後のSushi Restaurantでは必須だろう。本社の人も,アワビ(Abalone)とウニ(Sea Urchin)は食べられないと言っていた。高いものがダメなんて,なんて親切!と言っても,カウンターには派手な服を着た女性の腰に手を回したビジネスマンの姿があった。これを肯定するのではないけれど,この場面を見ると,「ナルホド,銀座の寿司店ですね!同伴出勤ってやつですね!」とちょっと興奮する。廃れつつある伝統芸能を見守るような気分かなあ?あまり長居はしなかったけれど,なかなか楽しめた。どこにでも発見はある。
2016.01.25
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この週末はまた雪が降るかもしれない,という予報だったので,土曜日の昼までに買い物,図書館,歯医者,そしてビデオ屋,と外出する用事をすべてこなした。インドア派としては,残りの時間はのんびりと過ごした,と言いたいが,実際に会社のラップトップを立ち上げると,溜まっていた仕事に手を付け始め,止まらなくなってしまった。結果的には,土曜日の午後から日曜日の夜まで,ずっと仕事をしてしまった。達成感はあるけれど,やはり肩はパンパンだし,ストレス溜まるなあ。(涙)
2016.01.24
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最近読んでいる小路幸也の〈東京バンドワゴン・シリーズ〉の第3巻を読んだ。○ストーリー東京下町の古書店〈東京バンドワゴン〉にアメリカから大量の古書が送られてくる。それをきっかけに怪しい男たちが,店を包囲するようになる。果たして,彼らの目的は?一方,近所の小料理屋〈はる〉では,板前のコウが辞めると言い出した。〈東京バンドワゴン〉で,クリスマスに幸せを手にするのは??-------------さくさくとシリーズ第3巻を読んでいる。抜群のリーダビリティなので,あっと言う間に読めてしまうのが残念なほど,作品の世界は楽しい。まあ,作者本人が言っている通り,テレビドラマ風の世界なんだけどね。-------------第2巻のある短編に引き続き,戦後の〈東京バンドワゴン〉に関わる人物や事件が起きる。今では下町のパッと見は地味な古書店なのだが,戦中戦後のある時期は,かなり華やかな人々が出入りをしていた,ということらしい。アメリカから人が来たり,勘一がいきなり流暢に英語を話したりと,〈過去編〉への伏線を張りまくりだが,個人的には,あまりピンと来ない。いきなりテレビドラマ風の世界から離れていて,作者の個人的な趣味に走っている気がする。-------------最後の短編の解決方法はオキテ破りのような気がするが,それ以外の3つの短編にはきちんとミステリーと温かい謎解きがあり,第2巻で感じてしまった不満感を簡単に吹き飛ばしてくれた。なかなか充実の第3巻だった。-------------「秋・あなたのおなまえなんてぇの」:〈東京バンドワゴン〉が買い取った絵本には,『ほったこん ひとごろし』と書いてあった。さらに店のガラスケースの本が不思議な順番に並べ替えられる,ということが続く。これらの謎の行方は?・・・堀田家の長男・紺の過去が浮かび上がる,って,ぜんぜんもらい事故じゃないの?いくらイケメンだからと言って,何十年も逆恨みされるのはおかしいでしょう。さらに昔の〈バンドワゴン〉の逸話が少しずつ語られ始める。「冬・冬に稲妻春遠からじ」:〈東京バンドワゴン〉にアメリカから大量の古書が送られてくる。その発送人は,かつてここで暮らしていた孤児・ジョーの孫からだった。その中に隠されているアメリカの近代史の秘密を解くために,堀田家はチカラを合わせる。一方,小料理屋〈はる〉の危機に,我南人が奔走するが・・・戦後の〈バンドワゴン〉の逸話がここでも語られる。ちょっとそれってファンが求めているものと違う気がするなあ。古書の謎解きは,珍しくちゃんとミステリーしていてワクワクした。〈はる〉の事件の解決は本当にこのシリーズらしくLOVEだった。とにかく盛りだくさんな短編。「春・研人とメリーちゃんの羊が笑う」:京都で開かれる西日本の古書店の集会〈六波羅探書〉からの招待状が届き,勘一はすずみと青を行かせる。東京では,研人のクラスメートの芽莉衣が「羊に後をつけられて困る」と言い出し,調査をした研人のカメラには〈羊男〉が写っていた。そして〈六波羅探書〉で,古書の鑑定を迫られたすずみは?・・・表題の事件は,登場人物たちが小学校6年生と思うと,かなり評価に困る。むしろ圧巻なのは,京都の古だぬきたちに一歩も譲らない若嫁・すずみの姿だ。見事!!「夏・スタンド・バイ・ミー」:我南人の過去を調べている記者がいるらしい。その記者は,ついに我南人と池沢百合枝に子供がいることを突き止め,堀田家の面々に直談判をしにくる。そこに現れたのは?・・・少しずつ語られていた池沢百合枝のスキャンダル報道がついに表沙汰になりそうになる。この事件の解決はちょっと反則技じゃないのかなあ?しかも反則技がさらに続き,いろいろな問題が大団円となる。個人的には,かなり納得いかないけど。
2016.01.23
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この間の週末に気付いた不思議なことについて数日前に書いた。僕が持っている電気シェーバーの内刃だけが無くなっていたのだ。外刃は無事,2つある内刃のうち,1つだけがこつぜんと消えていたのだ。------------あれからいろいろと考えてみた。家のどこかにある:週に一度,水洗いをすることがあるので,洗面台や棚の周辺に紛れているのではないか?何回も探してみたけれど,無い。外出した時のカバンの中にある:よく探したけれど,無かった。外出先で落とした:決してゼロではないと思うが,内刃だけが無くなっていることに説明がつかない。そもそも外出先で外刃を外して,内刃をさらしたことがないと思う。------------というワケで,内刃をネット注文して購入することにした。考えていても,出て来る気配は全くないからね。・・・涙
2016.01.22
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柄刃一という作家の連作ミステリーを読んだ。○ストーリー変人の芸術家・マクレーンは,自宅の書斎で溺死していた。おりしも彼が描いていた作品は,川の風景画だった。この謎に,1人の日本人が挑む。------------〈連鎖式ミステリー〉ということで勧められてこの作品を読んだ。同じ探偵や同じ場所でまとめられた〈連作短編ミステリー〉は世の中に多数ある。〈連鎖式ミステリー〉の定義としていろいろあるが,基本的には〈連作短編〉に加え,作品を読み終えるとそれぞれの短編から別の物語が浮かび上がる,というパターンが多い。〈連鎖式ミステリー〉を紹介しているサイトによると,このジャンルの歴史は古い。僕もそれに従い,読み進んで,この作品にたどり着いた。------------そういう”縛り”を設けることで,自分が知らなかった作者や作品を読んで,読書の範囲を広げようとしているのだけれど,正直この作品には戸惑うことが多かった。まずはもちろん初めての作家ということがある。どんな文章や,設定で読者に物語を語るか?初めての作家だと,距離感を測るのにしばらくかかる。けれどもこれはよくあることなので問題ない。次に戸惑ったのが,世界観の構築だ。なんの説明もなく,函館やアメリカが舞台となっている。これは僕の傲慢かも知れないが,日本の作品だったら東京,名古屋,大阪,福岡を舞台としていれば,まあ説明が不要だろうけれど,それ以外であれば,どこかにその必然性を語るべきだと思う。今回それは無かった。そしてネタバレとなるので語れない部分があるが,肝心の〈連鎖〉の方式に戸惑った。確かに新しいアプローチではあり面白い。けれどもそれで楽しめるかというと,別問題だと思う。指示通り「あとがき」は最後に読んだけれど,正直「それで何?」という気持ちになってしまった。------------各編について簡単に感想を述べる。「密室の矢」:函館郊外の別荘の密室で,男が弓矢で殺されていた。その事件の解決をしたのは,たまたま居合わせたシェフ・鷲羽恭一だった。・・・なにやら伝統的な本格ミステリーを思わせる舞台設定だ。最初の語り手が探偵かと思わせておいて,実はシェフが探偵。まるで,この作品の流れを示しているようだ。「逆密室の夕べ」:スポーツジムの経営者が何者かに殺された。容疑者と思われた男は,そのスポーツジムの別の用具倉庫に閉じ込められていた。果たしてこの密室の謎とは・・・この短編は安心して読めるし,よく出来ていると思う。「獅子の城」:鷲羽のレストランの客が殺された。容疑者としてあがったのは被害者から金を借りていた男で,それは確定的だと思われたが,意外な事実が浮かび上がる・・・この短編から,作品は驚きのヒネリを見せ始める。トリックは時間や手法が不確定過ぎて,少しも現実的ではないのががっかり。「絵の中で溺れた男」:変人の芸術家・マクレーンは,自宅の書斎で溺死していた。おりしも彼が描いていた作品は,川の風景画だった。・・・この作品紹介で述べられている表題作品的な短編だが,だいぶ紹介と内容は異なる。犯人が犯罪をしてしまうきっかけ,そしていろいろ手間をかける必然性が全く分からない,という欠陥短編だと思う。それを思えば,平面図なんていらないのでは?「わらの密室」:地方検事・ダーガーの秘書・ギルバートが刺殺され発見された。現場は密室となっていたが,そこには1本のわらが置いてあった。・・・またまたなぜかアメリカが舞台。登場人物に特徴がなくて,被害者,容疑者,犯人の区別が最後までできなかった。「イエローロード」:札幌で身元不明の男が死体で発見される。男は手のひらに硬貨を握りしめていた。容疑者とされた看護師の女性を助けてくれたのは?・・・残虐な事件が続いた後に,この作品にしてはマイルドな短編となる。これまでトリッキーな短編が続いたのに,なかなか説得力があった。「ケンタウロスの殺人」:発見された白骨死体の下半身は馬だった。事件は3年前の雪の日の殺人事件までさかのぼることになる。・・・またアメリカが舞台となり,元の雰囲気となってしまう。正式な表題作品で,御手洗潔的な世界であるが,確率が低すぎてどう読めばいいのか。「美羽の足跡」:少女・美羽は,向かいの家のウサギを盗んだと疑われてしまう。そこに青年が現れ・・・ミステリー作家はあれだけ血生臭い作品を著す一方で,妙に児童作品っぽいファンタジーも好きなことが多いが,そうした癖がよく表れた短編だ。まあいい話系なんだけど。「あとがき」・・・うーん。それほど驚きもないし。
2016.01.21
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上野の美術展の帰りに,ランチをした。博物館,美術館,音楽ホール,そして動物園が並ぶ上野だが,食事をするとなると,駅ビルの中か,御徒町方面に行くか,あるいは駅外の崖のようなところしかない。今回は,かつて〈聚楽台〉が入っていた西郷会館の跡地に出来た,上野の森さくらテラスに行った。昔,付き合っていた女性と〈聚楽台〉に行って,「ここは毎年年末に家族で来る」と言われたことを思い出した。------------すっかりと様変わりして上野の森さくらテラスになっている場所だが,個人的には何度も駅と公園のショートカットとして利用していた。朝方も使おうと思ったが,10時前だったのでシャッターが降りていて,ある意味リベンジ的な利用だった。おおよそビルの4階分くらいの高低差をつないでいるこの施設だが,上りはエレベータとエスカレータがあるが,下りはすべて階段だ。うーむ。姉と選んだのは〈やさい家めい〉だ。周りにはビアホール,チキングリル店,麺類,牡蠣料理店などもあったが,平和なランチはこの店ということで合意。僕が「どて煮定食」,姉が「鶏キャベツ鍋定食」を頼んだ。こうした店は女性をターゲットとしていると思われるので,えてしてランチでもちょっと量が少なくて,食べごたえが少ないんじゃないかと予想していた。安心して下さい。メインの「どて煮」や「鶏キャベツ鍋」がたっぷりあって,もてあますほど。もち米風のご飯も美味しかったけれど,バランスとしてはおかずが多いという珍しいパターンだった。------------こんなに出しちゃって,ちゃんと平日のランチは回転するのだろうか?勝手に心配してしまった。というわけで満足。
2016.01.20
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不思議なことが起きた。男性なのでヒゲが伸びる。僕の場合,毎朝電気シェーバーでヒゲを当たる。ところが1週間ほど前から,ヒゲ剃りがうまくいかない。これまで通り全体を当たったつもりでも,ところどころ残る印象だ。知らない人もいるとは思うけれど,電気シェーバーの多くは,ケースを兼ねた外刃と,その中で左右前後に動く中刃で構成されている。2つの刃の間に挟まれたヒゲが切断されるので,どうしても定期的に外刃を外して,中に溜まったカスを出し,2つの刃を清掃する必要がある。最近の製品は,刃も本体も水洗いOKとなっているので,これも楽になった。僕の場合は,週末に清掃を行っているペースだ。------------さて,この週末に外刃を外し,水洗いをしようとしたら不思議なことに気付いた。本来は2つあるはずの内刃が,1つしかないのだ。ヒゲ剃りがうまくいかない理由は分かった。内刃が無ければ,動く側の刃が無いことになるので,当然ヒゲカットは機能しない。問題はどうして2つの内刃のうち1つだけが無くなったか,ということだ。シェーバーは,基本的に家の洗面所に置いてある。外に持ち出すのは月に1回か2回,友人と長時間会う際だけだ。------------日常的には家に置いてある電気シェーバー。その内刃の2つのうち1つだけが無くなっていた。このミステリーを誰か解いてもらいたい。探偵さん,お願いします。
2016.01.19
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月曜日は朝から雪だった。事前から天気予報やニュースで警告されていた通り,月曜日の東京は雪となり,交通はだいぶ混乱した。とは言え,慎重派の僕としては,たまたま起きた2時ごろに窓から外を見て,「うわっ,雪だ!」となった後に,5時頃に起き出して,いつもより早い電車に乗るために行動した。家から出ると,やはりまだ雪が降っている。本当は雪かきをしていくとカッコいいのだろうけれど,雪かきスコップと剣先スコップを揃え,「頼む」という気持ちだけ残して家を出た。-------------最寄りの駅に着くと,計画通りいつもより10分近く前の電車に乗ることが出来た。ほっとしてしばらく車内アナウンスを聞くと,「8分遅れです」と言っている。家を出る前のニュースでは通常運行と言うことだったのに。よく分からないなりに,そのまま電車の乗り換えを続けて,会社の最寄駅に到着し,いつもは乗らない社員用バスに乗って,仕事場まで着いた。その頃には,雪は雨に近いみぞれになっていたが,風が強くなっていた。-------------午前中はメインオフィスで本社と電話会議だった。その後,バスに乗って近くの現場に行ったら,変わらない強風に驚いた。そう言う時の僕は,傘を畳んでしまって,コートのフードだけで耐える。そのまま午後は,現場でいろいろと来る呼び出しをぬって仕事をしていた。と,夜に予定していた飲み会が延期になるとのお知らせ。それから間もなく雨も止み,夕焼けも見える天候となっていた。個人的には火曜日に延期されても,友人と会う予定があるのでダメになるだけなのだけれど,なんだか見えない事情で延期となったのだろう,と納得。-------------そのまま仕事を続けて,9時に最寄駅に戻ってみたら,湾岸エリアとは風景が違い,歩道には雪が残っている。なるほど,酔っ払ってここを歩いて,ひょっとしたら転んでケガするよりは,さっさと帰った方がいいかも,と思った。
2016.01.18
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上野の森美術館で開催されている浮世絵展に行った。-------------浮世絵と言えば版画のことを指すが,それとは別に肉筆の一品モノの作品も存在している。今回紹介されているのは,例によって残念ながら海外に残されている肉筆浮世絵のコレクションだ。実はもうこの日曜日で企画展は最終日だ。一度は諦めたのだけれど,姉と話し合って,朝早くから行くことにした。現地到着は9時で,開場までは1時間,やはり寒い中,2人で待った。・・・思ったほど行列が長くなかったことが,ちょっとだけ残念。-------------○内容〈第1章 上方で展開した浮世の絵〉:屏風絵,障子絵から町屋の人々が手にする絵が誕生する。・・・なかなか浮世絵のイメージとも,現代の感覚とも変わっている。ずばり言うと,もっさりしている。〈第2章 浮世絵の確立、江戸での開花〉:菱川師宣に始まると言ってもよい浮世絵文化。その瞬間を見る。・・・師宣の〈江戸風俗図巻〉。観たはずなんだけど,記憶にない(涙)。〈第3章 浮世絵諸画派の確立と京都西川祐信の活動〉:立姿美人画という様式美を確立した浮世絵。美しさ,色っぽさ,世俗性,その微妙なバランスが浮世絵を形作る。・・・西川祐信,そして懐月堂スクール,という独特の強さ,割り切りのある浮世絵が続く。何よりも驚くのが,着物の部分の柄の美しさで,これは版画では決して見られなかったものだ。〈第4章 錦絵の完成から黄金時代〉:浮世絵の完成と共に錦絵も黄金時代を迎える。勝川春章,勝川春潮,喜多川歌麿,歌川豊春らの華美な肉筆画が並ぶ。・・・個人的にはピンと来ない部分だった。様式美にまでは至らないのに,テクニックは高い。〈第5章 百花繚乱・幕末の浮世絵界〉:歌川豊国のリアルと様式美のバランスを取ったシリーズ,葛飾北斎のスケッチのように一瞬で美女を描いて見せた作品,蹄斎北馬の豪華絢爛な着物の美人図が並ぶ。・・・この企画展の白眉なんじゃないかと思う。〈時世粧百姿図〉もあり,江戸の美人,理想的な場面が続く。圧倒的な着物の柄の書き込みからは,いかにファッションが重要だったということも伝わる。北斎のタッチは他とはまた異なっており印象的。〈第6章 上方の復活〉:江戸の浮世絵に圧倒されていた上方の絵画文化が復活する。・・・と,言われても,やはり二つも三つも江戸の浮世絵に劣る。〈第7章 近代の中で〉:安政から明治にかけて河鍋暁斎,小林清親が浮世絵を継いでいた。・・・暁斎の〈一休禅師地獄太夫図〉,清親の〈頼豪阿闍梨〉の自由さには笑ってしまうほど。やはりここが浮世絵の終わりなのだろう。-------------ここでしか観ることが出来ないもの。寒い中並んだけれど,満足した。
2016.01.17
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家の共有PCは長寿命で有名なWindowsXPのデスクトップだ。主な理由は甥・姪が好き勝手にソフトをインストールするからだと思っているけれど,ハードディスクの容量はギリギリになるし,文字入力はもたつくし,画面切り替えもぎくしゃくしている。さすがにこれではもうダメだろう,ということになり,正月休みの最後の3日に,ネットでオーダーをした。サイトでは2~5営業日と書いてあったけれど,なかなか「注文受付」からステータスが進捗しない。「組立工程」に変わったと思ったら,配達予測が1月27日になってガッカリ。と思っていたら翌日には予測が15日に変わっていて,金曜日帰宅したら段ボールがどんと玄関ホールに鎮座していた。----------------さて今回のPCのOSはWindows10だ。上に書いたように,今使っているのは15年選手のWindowsXP。僕の個人用ラップトップも同様にXP。会社のラップトップはかろうじて,去年XPからWindows7になった。というわけで,ほとんどXPから10への大ジャンプだ。果たして分かるのだろうか?----------------不安を抱えつつ,箱を開け,僕の部屋のTVモニターに接続する。ワリとさくさくと立ち上がり,ネットにつながり,そして個人情報を入力できた。ちょっとつまづいたのは僕のユーザーアカウントを管理者にして,姉を一般ユーザーにする辺り。アカウントを作るたびにそれ用のディレクトリが一式作成されるので,これまで共有していた書類,写真,音楽ファイルの置き場に悩んでしまう。それと並行して,Office系ソフト,iTunes,プリンタドライバなどをインストールする。なぜかアカウントごとに入れなきゃいけないものと,管理者で入れれば共通で入っているものがある。まあいいけど。----------------土曜日の昼食後から始めて,ほとんど夜中までかかったけど,こうして日記も書けるようになっている。まあ,大丈夫だったかな。
2016.01.16
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タイムトラベルをスパイスにした恋愛映画を観た。○ストーリーイギリス南西のコーンウォール地方に住む青年・ティムは,弁護士になるためにロンドンへ出ることになる。その前に,父親から一家の秘密を明かされる。この家では男性はタイムトラベルをする能力があるというのだ。ロンドンで暮らし始めたティムは,素敵な女性・メアリーと出会い,恋に落ちる。だが大家の脚本家を救うためにタイムトラベルで過去を改変したため,ティムとメアリーの出会いが存在せず,彼女は他の男性と親しくなってしまったのだ。ティムはどうしたらメアリーと出会い直し,そして幸せになれるのか?そして本当の幸せとは?------------メアリーを演じるレイチェル・マクアダムスが可愛い。このキャスティングの時点で恋愛映画としては成功なのだろうけれど,一方でティムを演じるドーナル・グリーソンとのバランスはあまり取れていなくて,リアリティはあまりない。ロバート・ダウニー・Jrがホームズを,ジュード・ロウがワトソンを演じた『シャーロック・ホームズ』で,女スパイのアイリーン・アドラーを演じていたのもこの女優だ。あの時は,可愛らしいけれど,女スパイとしての魅力に欠けると思ったが,今回は適役だ。------------映画の冒頭は,海岸沿いの邸宅に住むティムの一家を描写している。一風変わった一家で,このままウェス・アンダーソン監督作品風な様式美が続くのかと思ったけれど,それは最初だけで,あとは普通の「いろいろトラブルはあるけれども,仲の良い家族」になってしまう。さらにはタイムトラベルの設定がひじょうにズブズブで,アバウトだ。タイムトラベルはぐっと手を握りしめて念じれば可能で,過去の自分に”飛び移れる”。過去を改変して,気が済めば,ぴったり元の時間に記憶とともに戻れる。自分の身の回りで出産があるまでは,何回でもやり直しが効く,という設定がすでに曖昧だ。出産より前の妊娠期間で赤ん坊の性別は決まっているはずなのに,それは無視で,出産の時間がキー。------------まあ,カバー写真や邦題に「愛」が付いていることから予想が付くように,結局は小市民的な幸せでムンムンの恋愛映画だ。期待していた知的な興奮を味わうことはできなかった。「タイムトラベルで変えた過去よりも,今の君との時間が幸せだよ」的なテーマになっている。主人公は,タイムトラベルを使ってヒロインと仲良くなっているんだけどね。
2016.01.15
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火曜日から始まったセキュリティシステムの検収作業は,ゆっくりと進んだ。200以上ある検収項目を朝9時半から1個1個チェックし,合否を判定する。検収を是正も同時に行うので,次へ進んでいても,時々前の部分に戻って再検収,という流れだ。その日の作業は17時半に終わる。一部を先行して年末に行ってみたので,取引先も我々もこれが丸々1週間かかることは分かっている。水曜日はなかなか進まないストレスもあり,疲れがピークだった。そこに取引先の営業が18時半から打合せをしたい,とのこと。当然,そうした状況ではこちらの精神状態は健全ではなく,どうしても攻撃的になってしまう。そんな時に,よく来るよなあ,と感心しつつ会ってみた。----------------結果的には,正月明けにこちらが送付した査定に対して,かなり譲歩を見せて近付いてくれていて,穏やかな空気の打合せとなった。ちょっと肩透かし。
2016.01.14
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小路幸也の大家族ドラマ〈東京バンドワゴン〉の第2巻を読んだ。○ストーリー下町の古本屋&喫茶店〈東京バンドワゴン〉を経営するのは,大家族の堀田家だ。家長で祖父の勘一はしっかりしているが,ロック歌手で父の我南人はふらふらしている。我南人の子供は,画家で未婚の母の長女・藍子,学者肌で大人しい長男・紺,そして少し年の離れた美男子・青。堀田一族,ご近所,友人たちは,ケンカを繰り返しつつも,皆の幸せのために努力をする。-------------第1巻からきちんと読むことが出来たので,次からは順当に近所の図書館の棚から借りることが出来ている。長寿シリーズを一気に読んでしまうのも,どこか味気ないので,うまく図書館に在庫があった時,他に予定がない時などに,ぽつんぽつんと読んでいきたいものだ。驚いたのは,姉が文庫版で第1巻を持っていたことだ。僕の微妙な足踏みは何だったんだろう。-------------第2巻にも前巻と同様に,4つの四季の4つの中編が収録されている。そう考えてみると,ドラマ版では毎週事件が起きていたが,原作では3ヶ月に一度なので,少し普通の物語である気がしてきた。・・・な,ワケないか?一方で,1巻で1年が経過してしまう。「サザエさん」的な世界とは異なり,主人公たちは結婚し,赤ん坊が生まれ,子供は1年進級して進学する。これは順番に読むのが正解だった。-------------第1巻以上に人情あふれる展開が多く,昭和どころか時代劇ドラマを観ているような気分になった。ミステリー要素よりもそれが色濃く出ているのが,個人的にはマイナスだった。-------------「冬・百科事典は赤ちゃんと共に」:〈東京バンドワゴン〉の近くに住む学生が古い百科事典を売りに来る。彼は真面目な学生のようだったが,事典のある巻には不思議なくり貫きがあった。一方で,店のカフェコーナーに赤ちゃんが置き去りにされていた。しかも赤ちゃんの母親は,さきほどの学生の妹であるらしい。この一連の事態の裏にある事件と,事典の謎とは?・・・人情ものの中編だ。第1巻同様に百科事典をキーに,壊れかけた家族が描かれている。主人公たちは,かなりお人好しで呆れてしまうが,それが不自然に思えないのがこの作品のマジックだろう。「春・恋の沙汰も神頼み」:〈東京バンドワゴン〉には不似合いな,ビジネススーツの美女・永坂が現れ,勘一に助けを求める。彼女は古書店の常連のIT長者・藤島の秘書なのだが,藤島がある目的のために,会社も社会的地位も捨て去ろうとしているのではないかと懸念している。その真相とは?・・・勘一を先頭に男性陣が店から繰り出すシーンが圧巻だ。とは言え,そのシーンも事件の真相も多分に時代劇っぽくて,さすがにちょっとやり過ぎか?「夏・幽霊の正体見たり夏休み」:勘一の曾孫の研人と花陽は,研人の母方・脇坂の祖父母と一緒に葉山の別荘に行っていた。そこで知り合った老婦人から渡された古本には,〈東京バンドワゴン〉を背景に若いころの勘一が写った写真が挟まれていた。それを見た勘一は顔色を変え・・・「なんで今なのか?」という部分の理解出来なかったし,ある登場人物の行動の中途半端さにあまり良い感情を持たなかった。「秋・SHE LOVES YOU」:長女・藍子がマードックとイギリスで「二人展」を開催するために発とうという日に,〈東京バンドワゴン〉に家宅捜索が行われる。それにはこの店の〈呪われた目録〉が絡んでいたらしい。いつもと違う状況で,臨月だった亜美とすずみが2人とも産気づいてしまう。その数日後,店に現れたのは?・・・トラブルというより,ドタバタと騒がしい中編で,ラストの部分はかなり蛇足な気がした。こんな考え方しないんじゃないの?第3巻につながりそうな,伏線は気になるけど,それにしても家族増えたなあ。本当に増築しないと。
2016.01.13
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朝テレビを点けると雪の映像。北海道かと思ったが,東京の風景だった。今週来週と,新施設の設備検収試験の関係で,本社から同僚が来ることになっている。彼らは月曜日に移動していて,火曜日朝から出勤だ。東京の気温が3度くらいとして,彼らにとっては日常の気温から30度下がることになる。ちゃんと着てくる服あるのか?と心配したけれど,厚手のコートを羽織っていた。それでもやはり寒い,寒いと連発していたけれど。
2016.01.12
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今年の大河ドラマの第1回を観た。○ストーリー織田信長による侵攻が進んでいる中,武田勝頼の臣下・真田昌幸は岩櫃城に赴く。だが後から行くはずの本隊が別方面へ転ずることを知り,昌幸は見捨てられてしまった。それを知った息子・信幸と信繁は,父を助けに岩櫃へと向かうことにする。--------------言わずと知れた三谷幸喜が脚本のNHK大河ドラマだ。「女性が主人公」「幕末が背景」と,大河ドラマとしては弱い要素で勝負をしていた『花燃ゆ』は,予想通り視聴率としては振るわなかった。その起死回生を賭けて,「有名な武将が主人公」「戦国が背景」「主人公は敗れる」といういう日本人が好きな要素をたっぷり入れて企画されているドラマだ。NHKでは『ブラタモリ』『歴史ヒストリア』,そしてニュースなども利用して,局をあげての番宣体勢となっているが,さすがに今年は大丈夫だろう。--------------主人公の真田幸村(信繁)は堺雅人が演じる。硬軟両方とも演じることが出来る人なので大丈夫だろう。兄・真田信幸は大泉洋が演じるが,こちらの方がやや不安だ。兄弟の父・真田昌幸は草刈正雄が演じる。昌幸は何度も主君を代えた計算高い男と言われており,善人っぽい草刈正雄と合っていないような気もしたが,第1話は大丈夫だった。--------------戦国の有名大名たちは,なかなか新しいイメージでキャスティングされている。真田家が現在仕えている武田家の勝頼は平岳大が演じる。勝頼としては,立派過ぎるか?この人が信長を演じる姿を早く見たい。攻めてくる織田信長は吉田鋼太郎が演じる。少し年令が行っているし,信長のスマートさが無いなあ。今後,ラスボスとなってくる徳川家康は内野聖陽が演じる。どんな演技になるんだろう?--------------堺雅人と大泉洋が青年を演じている姿には,笑ってしまった。ギリギリ許容範囲だけれど,コントのようだった。三谷脚本なので,コメディ要素も入れてくると思う。これから1年間が楽しみだ。
2016.01.11
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新野剛志の青春ハードボイルドを読んだ。○ストーリー大学2年生の夏休みにアジアのバックパック旅行を計画していた〈僕〉は,旅行代理店の倒産で足止めをくらってしまう。急にできた何も予定が無い日々だったが,中学時代の友人が謝りたいと言って来たり,一目惚れをしたり,昔知っていた女の子と再会をしたり,と忙しい毎日を過ごすことになる。その先に待っていたのは?--------------主人公・望月智の地元が〈鳥山〉ということになっているが,新宿から私鉄で20分くらい,吉祥寺まで徒歩1時間くらい,新道と旧道がある,ということで考えると,京王線沿いの烏山がモデルだ。主人公は海外旅行に行き損ねたことを恥じ,大学の友人たちに伝えられない。そのため地元の中学時代の友人たちを夏休みを過ごすことになる。確かに,小中学校は地元に通い,高校大学は電車通勤あるいは下宿なので地元から離れるという人が多い。地元に帰れば中学時代の友人がいる,という設定は納得がいく。けれども智が急にヒマを持て余すようになっていて,それに都合よく幼馴染の翼や絵梨,一匹狼の和樹,ワケあり少女の彩が同じようにヒマで付き合ってくれる,という設定には無理があるだろう。--------------物語にはいくつかのミステリー要素がある。主人公・智をだました旅行代理店の男の行方は?中学時代の友人・和樹はなぜ智に謝ろうとしているのか?主人公が惚れた少女・美憂を狙う男は何者か?そして地元に戻ってきたあの女の目的とは?最近の新野剛志のライトな筆のおかげで,物語は読みやすくて,ページはどんどんと進む。けれども半ばまで読んだところで,「で,結局,何?」と感じてしまった。小さな謎は複数あるのだけれど,どれも主人公は軽く巻き込まれるだけだ。なのでどこにも行けない大学生の夏休みがダラダラと進んでいて,テレビドラマのように都合よく街で同窓生と顔をあわせているだけの作品に,突然途中で疲れてしまった。--------------ラストでいくつかの謎はつながるのだけれど,そのままぽーんと放りっぱなしの謎もある。リアルかも知れないけれど,なかなかこのクライマックスに至るまでの道のりは大変だった。新野剛志ファン以外にはオススメ出来ない。ファンだからそれなりに楽しんだけれどね。
2016.01.10
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リドリー・スコットが製作ということが売りのファンタジー映画を観た。○ストーリー南フランスの城塞都市・カルカソンヌで遺跡の発掘作業を手伝っていたアリスは,洞窟で2つの白骨と指輪を発見する。そこで不思議な感覚を覚え意識を失ってしまった彼女が気付くと,指輪の発見は無かったことにされていた。またアリスはそれ以来,中世のカルカソンヌに住む女性・アライスの姿,そして大量虐殺の場面を幻視するようになる。さらに彼女の周辺で,謎の殺人事件が起き始めるのだった。800年の時代をつなぐミステリーの真相とは?------------明らかに『指輪物語(ロード・オブ・ザ・リング)』っぽさを狙ったキャッチコピーで売ろうとしているが,リドリー・スコットが製作ということで観てみた。上下巻のビデオとなっており,それぞれ100分程度だ。元々は映画ではなく,テレビスペシャルとして製作されたらしい。さて物語は現代の南フランスで始まる。カルカソンヌの家を遺産相続してしまったイギリス人・アリスは,友人の発掘現場を手伝っている。そこで超常現象が起こり,彼女は800年前にタイムスリップしたり・・・しない。現代と800年前は並行した進展し,その2つの世界が交錯するのはあくまでもアリスの幻想の中だけで発生する。800年前のカルカソンヌ周辺では,カタル派(あるいはカタリ派)というキリスト教の分派が主流となっていた。これに対して改宗を迫るカトリックが軍隊を派遣し,多くの民衆を虐殺したとのこと。この物語はその事件を背景にしている。------------原作は「ダ・ヴィンチ・コード並みの歴史ミステリー」とされているらしいが,映画版を観ている限り,そうした知的な興奮は伝わってこない。カタル派の虐殺の裏に,聖杯を奪おうとする王族たちの策略が働いていた,までは良いのだが,そこから先がよく分からない。登場人物たちが納得しているだけで,観ている方に何も謎解きが分からない。単純に物語が進んでいき,ミステリーらしい”なるほど”が無い。普通,3つくらいそういうパズルの解答があったりするのだけれど・・・------------800年前の物語の一番の欠点は,美人姉妹が2人とも黒い長髪で,見分けがつかないということだろう。善の妹と悪の姉なのだけれど,もうちょっと区別がつくようにしてもらいたかった。男性陣も長髪でヒゲ面なので見分けが付きづらいし・・・その分,現代の俳優たちは,善人と悪人がひじょうに分かりやすい。ほとんど登場した瞬間にそれが分かる。------------長い物語を費やして,結局フランスのバカンス先でラブラブで終わるって,なんだかちょっと歴史要素を濃くしたハーレクインロマンス小説のようだった。うーん,オススメできない。
2016.01.09
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友人と新年会を開催するために,久々に高田馬場に行った。山手線で乗る位置を間違えてしまったので,駅前広場側とは反対の戸山口で降りて,ビッグボックスの脇を抜けて早稲田通りまで出た。そこから駅の西側に行き,〈さかえ通り〉に入る。まずはずっと奥まで行ってみたが,やたらと肉系の店が目立った。飲み屋街に焼肉屋があるのは普通だけれど,ステーキ屋が複数あるのは珍しい。---------------でもその誘惑に負けずに,〈清龍〉に入った。なぜか僕が行く先々の田町や池袋にもあるが,もともとはここで通い始めた懐かしい店だ。〈さかえや〉や〈だるま〉も考えたけれど,この店が一番しっくりくる。思わずサイコロステーキを頼んでしまったけれど,それ以外はいつもどおりのものを頼んだ。ビールからホッピーに切り替えて,〈清龍〉なので最後は日本酒。楽しく酔った。
2016.01.08
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乙一のファンタジーシリーズ〈アークノア〉の第2巻を読んだ。○ストーリー歯並びのせいで学校でいじめにあっている少女・マリナは,納屋で『アークノア』という絵本を見つけ,その世界に迷い込んでしまう。だが同時に彼女の分身として炎を吐く竜がこの世界に産まれてしまった。〈異邦人〉として〈中央階層〉に移送されたマリナは,元に世界に戻るには竜を倒さなければならないことを知らされる。だが戻る気のない彼女は,逃げ出し,なんと竜と一緒に行方をくらます。追手として差し向けられたのは,別の〈異邦人〉アールたちだった。-------------第1巻同様に,箔仕上げの表紙で,持っているだけで気分が沸き立つ本に仕上がっている。題名の「ドラゴンファイア」はあまりにもファンタジーっぽくて,やや興ざめだけど。主人公のマリナが,学校でひどいいじめに遭う展開は,第1巻のアールとグレイ兄弟とそっくりだ。いじめと古い部屋で見つかる絵本など,イギリスの児童書ファンタジー的な王道展開だ。-------------新主人公・マリナが〈中央階層〉にたどり着いたと一方で,前巻の主人公たちは蒸気機関車の上で,竜と対決している。冒頭なので小競り合いで終わるかと思っていたら,本格的な戦闘になって行く。その描写が映像的でスピードも迫力もたっぷりなのに驚いた。乙一,こうしたアクションも描けるんだ。多才な人だなあ。-------------マリナは分身の怪物・竜とシンクロすることが出来る。その影響もあり,アールは探していた分身の怪物・蛇と会話をして,徐々に馴染んでいく。前巻では蛇も,グレイの分身・猿も,ひたすら凶暴な怪物という印象だったので,今回のアールを慕い助ける蛇の存在は以外だった。アールと蛇は,マリナと竜が隠れ住む氷の城に入り,短い間一緒に過ごす。それによりアールの蛇への考え,そして〈アークノア〉の〈中央階層〉の人々への考えは揺らいでしまう。この辺りはゆっくりと丁寧に描かれていて,読んでいて違和感はない。前巻では優柔不断さが目立った主人公・アールだったが,今回はその大人しい性格がうまく作用していると感じた。-------------1巻も2巻も,きちんと冒険ファンタジーとして結末があること,そして1冊を費やして描かれる主人公の心の変化に説得力があることが素晴らしい。順番に読むことが必須となってしまうものの,この長編にゆっくりと付き合って行きたい。2年ぶりだったけれど,次の巻も2年先なのだろうか?-------------エピローグは1巻の読者へのサービスかな?
2016.01.07
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4日の月曜日から出勤をしていたが,さすがに電車は空いていて,まだ正月体制の会社があることを感じさせた。6日水曜日になって,行きも帰りもだいぶ混雑してきて,日常が戻ってきた印象だ。クリスマスから風邪をひいてしまい,さんざんな年末年始の休暇だった。ベッドから起き上がることが出来るのが,8時過ぎと,通常からは考えられない生活サイクルだった。これで月曜日から朝6時前に起きることが出来るのか,と心配していたが,杞憂に終わり,目覚まし時計が鳴ると身体は勝手に動いて,いつも通りの電車に乗ることが出来た。「こうして今年も始まるんだな」と思いつつ,どこか自分の会社への忠誠心にがっかりだ。まあ,現実のビジネスマンなんて,こんなものか。
2016.01.06
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辻村深月の日常ホラー短編集を読んだ。○ストーリー子供が出来て,出産のために長いこと田舎の実家に帰っている私を,東京から複数の会社の編集者が定期的に訪ねてくる。何もない田舎の家に巡礼するような人々から,この町には占い師がいるのではないかという噂が流れ始める。笑いごとだと片付けていた私だが,自分の町には実際に占い師がいることを知り,ついにその人物に出会う。----------------リアルとフィクションの狭間にありながら,見事にホラーとして成立している。そのプロとしてのスタンスに感心した。デビュー作から,ほぼライブで作品を追ってきた辻村深月だが,まさか直木賞を受賞して,その後も安定した作品を発表し続けるとは予想していなかった。狭い世界の作品を,頑張って描いているという作家だったのに,あっという間に大家の器を感じさせる状況だ。人は変わるものだ。----------------僕が大好きな女性作家も,純文学風のSFやホラーを発表し続けて長い。たぶんこの人も直木賞が欲しくて仕方がないと思うのだけれど,今回はノミネートさえしなかった。当初は僕も,なんでこの人じゃなくて辻村深月なんだ?,と憤慨したけれど,冷静に見てみると,作品世界の幅がいつの間にか大きく逆転している。自分の周りの世界をベースに作品を描く,というスキルは,本人が成長すれば作品も大きくスケールアップするのだと,改めて感じさせられた作品だった。----------------各編について簡単に感想を述べる。「十円参り」:消したい人の名前を書き,十円玉と一緒に十日間賽銭箱に入れると願いが叶う,そんな噂があった神社の賽銭箱を暴いてみると・・・昭和の香りがする物語から,二重にぞっとする結末まで,非の打ち所がない短編だ。何の情報が無いまま,この作品を手にすると,若干戸惑うけれど。「手紙の主」:作家宛てに届く奇妙なファンレター。支離滅裂な部分がありつつも,作家への執着を見せる手紙は,複数の作家宛てに届いていた。そしてその送り主は,徐々に近付いており・・・エッセイなのか?作品なのか?と迷わせるが,ちょっとしたディテールがありそのリアリティがひじょうに有効だ。この短編はありがちな都市伝説の亜流なので,途中からちょっと興ざめした。「丘の上」:私たちの町は濁流に呑まれてしまった。丘の上からそこに戻ろうとした私たちは・・・ひじょうに短いので,読んでもらいたい。夢のようだが,東日本大震災のイメージもある。「殺したもの」:大学のゼミの合宿で海沿いのリゾート地を訪れた私は,不思議な生き物を目にして・・・白い壁への汚れのビジュアルイメージが鮮烈だ。「スイッチ」:山手線の中で,ゴシックファッションの女性に話しかけられてしまったオレは・・・ホラーのようで,ネットの書き込みを信じれば,リアルにこうした体験はあるようだ。ここまで引っ張らなくても良かったように思うが?「私の町の占い師」:出産のために田舎の実家に戻っている作家の私を,東京から複数の編集者が訪問した。それによりこの町には占い師がいる,という噂が立つ。困った勘違いと同時に,私の町には他にも占い師が存在することを知り・・・エッセイっぽく始まり,それで一度は落ち着いたと思わせて,さらなる謎へと導く。見事だ。「やみあかご」:夜泣きで起きた赤子を,夫を起こさないためにリビングで遊ばせる。大人しくなった赤子を抱いて寝室に戻ると・・・うわー,うわー,新しいホラーだ。「だまだまマーク」:幼稚園に通う息子が〈だまだまマーク〉とつぶやきだした。子供のちょっとした造語だと面白がっていた私だが,その言葉の起源を知ることになり・・・前の短編に続き,現代のホラーとして十分な破壊力がある。怖い。「マルとバツ」:会社帰りのスーパーの前に座っていた小学校ぐらいの少女。私は彼女を数回見かけることになり・・・悪夢系の短い短編。「ナマハゲと私」:大学の〈民俗学入門〉の講義の関係で,同級生たちを秋田の実家に連れて来た私は,ナマハゲに騒ぐ友人たちがどこか恥ずかしくて,1人で自分の部屋でテレビを観ていた。そこに電話がかかって来て・・・良く出来ている。まるでお手本があったのかと疑ってしまうほどだ。逆に辻村深月らしさは薄いかな?「タイムリミット」:1年に1度残酷な隠れんぼゲームが起きる町で,姉妹は学校に閉じ込められる。・・・悪夢系の短編なのだけれど,姉妹を設定したことで切なさが増している。「噂地図」:小学校の時と同じように〈噂地図〉を作成し,噂の元を辿ろうとした女子高生たち。だが彼女たちは〈ルール〉を守らなかった。そのため・・・相手が質問に素直に答える保証はないし,今の時代は噂はネットを通じて広がるし,長さの割りに薄い印象の短編だ。東直己の作品にもっと深い考察がある。「七つのカップ」:私たちの通学路に,その危険な横断歩道はあった。かつてここで娘を亡くした女性が,周辺に現れていた。そして私と友人が体験したことは・・・ホラーに分類されるのだろうけれど,こうした流れの物語があるとは。感心した。
2016.01.05
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霞流一の連作短編集を読んでみた。○ストーリー通称・電気ウナギの足柄恵造は,4人の恋人を持っていた。彼の名前で恋人たちにお茶漬けセットが贈られたが,それを怪しんだ人がいた。探偵・紅門福助がこの事件に乗り出して早々に,4人の女性の1人が無残な姿で発見される。解決のためには,何が必要なのか?-----------------日頃親しんでいるサイトの紹介で,この作品を読んでみた。作者も作品も初めてだ。きちんと売ることを諦めたような,ヘタウマ系マンガの表紙に気持ちが萎えかけたが,読んでみると,一時期の鯨統一郎のような勢いがある。連作短編集はベタな展開の繰り返しだし,登場人物たちも一昔前の2時間サスペンスのような分かりやすいキャラだ。それなのに傲岸な強引さでぐいぐいと読まされてしまう。さらに鯨統一郎になかった魅力として,魚料理を食べる場面の描写がひじょうに巧みで食欲を刺激するということ,それと事件の肝心のポイントは本格ミステリーとして成り立っている,という点があった。これは,昭和歴史風俗ネタなどで引っ張って,ミステリーの部分は脱力系という鯨統一郎とは少し違う。-----------------よし,この作家の作品を読んでみよう・・・とまではならない。いろいろと微妙な出来栄えだった。せっかく魚料理のシーンではあれだけの描写力を見せるのに,そのチカラの入り具合のムラはいったいなんなんだろう???-----------------各編について簡単に感想を述べる。『第一話・春「顔面神経痛のタイ」』:別れた夫はセーラー服を着て,交通事故に逢い死亡した。この事件の真相は?そして学習塾で起きた首切り殺人事件の真相は?・・・女装趣味の男性の死に始まり,学習塾の経営者内部の後継者争いの物語が続く。いくら第一話とは言え,明らかに盛り込み過ぎで,事件が解決しても爽快感を感じられない。『第二話・夏「穴があればウナギ」』:恋人の名前を騙ってお茶漬けを贈ってきた人物は誰か?平凡な依頼の先に,ウナギのかば焼きを見立てた猟奇殺人事件が待ち構えていた!!・・・この短編が一番シュールな感じ。足柄恵造のキャラがリアルなのかポップなのか分からない。貧相な男が4人の愛人を持っている,という設定だけで,考え込んでしまう自分もずいぶん既成概念に縛られているけど。『第三話・秋「夕陽で焼くサンマ」』:自宅の木に布団がかかっていたのはなぜか?それを依頼してきた人気俳優が,腹を十文字に割かれて死亡していた?・・・個人的には設定がすっと気に入った短編なので,その後の惨劇はひじょうに残念だった。まるでブンガク作品のように,秋のイメージで事件の状況が描かれる。『第四話・冬「吊るされアンコウ」』:銀座のクラブの扉に打ち付けられていた日本人形の頭髪の謎とは?江戸時代の人気太夫を見立てに,恐ろしい事件が幕を開ける。・・・絵本作家の青年と強引な実業家が人気ホステスを巡って争う,まではいいのだけれど,周りの人物が必要以上に事件を混乱させる。せっかくの第三話のムードから,けっきょくシュールな空気に戻ってしまった。『エピローグ』:探偵・紅門福助が1年間をかけて巡ってきた事件の黒幕とは?・・・???まったく必然性が分からない。
2016.01.04
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多くの人と同じように,この日曜日で年末年始の休みも終わりだ。3日が日曜日,4日が月曜日ということで,例年になく休みが短い気がする。さらには6日間の休みの間,3日間は寝込んでいた,という体調不良もあって,正月から3日までほとんど家から出ていないという状況だ。昼食の時に思い出したのが,休みの間に通勤用のバックパックを買い直そうと思っていたことだった。昨日の夜は鼻をかんだら鼻血がボトボトと出て,洗ったばっかりのシーツを汚してしまったけれど,今日はだいぶ調子が良いので,新宿まで出てみた。後悔したくないので,今使っているバッグに会社のラップトップを入れて担いで行った。ヨ○バ○カメラと数店回ってみて,今より少しだけ小ぶりのバックパックを選んだ。地味だけれど,エース製なのでいろいろ作りは良さそうなものだ。今のところ体調不良で,毎朝スッキリ起きることが出来ていないけれど,新しいバッグで気持ち良く出勤したいなあ。
2016.01.03
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デンゼル・ワシントン主演のアクション映画を観た。○ストーリーホームセンター店舗で働くロバートは,同僚思いの中年やもめだ。彼は深夜までダイナーで読書をして過ごし,アリーナと名乗る若いロシア系の娼婦と顔見知りとなる。アリーナがダイナーに姿を見せなくなり,店主から聞いた病院に行ったロバートは,彼女が売春の元締めであるロシアン・マフィアに暴力を加えられ,大怪我をしたことを知る。ロバートは,マフィアの店に行き,彼女を開放するように交渉するが,馬鹿にされてしまう。ロバートはついに,隠された能力を発揮し,それはとんでもない事態を呼んでしまうことになる・・・-------------冒頭に映った橋の映像から,勝手にサンフランシスコが舞台だと思っていたのだけれど,実際はアメリカでも平和な古都・ボストンが舞台だった。そこで穏やかに暮らす主人公・ロバート,ホームセンターの呑気な人々との,のんびりとした生活を描くのが前半の1/3だ。ロバートが少しだけ変わっているのが,夜遅くにわざわざダイナーに出かけて読書をする,というところだ。その店でのほのかな友情の育成も描かれている。こうした日常が十分に描かれているので,その後の展開が活きてくる。ロバートが取った行動とは?その影響とは?-------------他の感想で描かれていたけれど,これはアメリカ版『必殺仕事人』だ。僕も知らなかったけれど,1980年代に同名のテレビシリーズが存在していて,この映画はそのリブート作品にあたるらしい。テレビシリーズは,トラブルに巻き込まれた依頼者をロバートが救う,という1話完結パターンで,まさに『仕事人』風だ。それを知っていれば,どこか様式美のような主人公のアクションシーンにも納得が行く。観た時は知らなかったので,「なんで,こんなに強いの???」とひたすら驚いた。-------------この映画が面白いのは,一度『仕事人』としての処理をしてしまった主人公を,逆に追い詰める人物がいるということだ。それはロシアン・マフィアから派遣されてきたニコライ・イチェンコで,高い捜査能力と残酷な暴力によって,徐々に主人公に迫っていく。そしてついに両雄は,ロバートが勤務しているホームセンターで対決することになるのだが,まあ,主人公のホームフィールドで戦う時点で,圧倒的に勝敗が有利になるのは予測できちゃうよね?でも,いろいろな映画で使われているホームセンターって,やはりホラーやアクションとしては,バリエーションが効くので面白い。-------------ホームセンターの場面までは楽しめたのだけれど,その次からはさすがに「???」となってしまった。しかもわずか3日後・・・リアリティどこ?汗。あれだけヒーローアクション映画が大好きなアメリカ人だけれど,アメコミのヒーローの多くは正体を隠して人知れず弱い人を助ける,という設定だ。『仕事人』的なヒーローを求める気持ちが間違いなくここにはある。努力をした者だけが報われる,と公言するアメリカ人も,どこかでそれだけでは救われない人がいるってのを分かっているんだろうなあ。でもそれを言ってしまうと自己否定になるんだろうか?難しいね。アクション映画のリアリティのバランスも難しいけど。
2016.01.02
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元旦は例年どおりというか,いつもどおり7時には起きるのだけれど,今年は8時過ぎまで起きることが出来なかった。大晦日は0時過ぎには寝たけれど,ノドが痛くて何回か起きた。おかげで元旦の朝も,体調が整わないので,目が覚めては水を飲んだり,トイレに行ったりした後に,「やっぱダメだ」とまた眠る,ということを繰り返した。僕としては数年ぶりの,スッキリしない元旦だった。姉と姪が作ったおせちを食べて,その後は寝る。新聞も年賀状もお正月のお笑いテレビ番組もなし,ただ寝る。昼食はみんなで両親の家に行ったが,仲の悪い僕はひとり家で留守番だ。例年は映画を2本くらいハシゴするのだけれど,2日前に『SW』を観てしまうと,それほどそそる作品が無い。まあ,くらくらして家の外に出ることが出来ない,というのがあるけれど。-------------午後はなんとか起き出すことは出来るようになって,クリスマスに自分で買っておいた『SW』の〈R2-D2〉のプラモデルを作った。いろいろ細かくて時間がかかるが,作ったままで色分けがされているので,なかなかリアル。普段作っているものは評判悪いのだけれど,これは帰宅した姉や姪にカワイイと大受けでうれしかった。-------------そんなへたれな元旦だった。大丈夫なんだろうか,今年?
2016.01.01
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