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上段左より『オーダーメイド殺人クラブ』辻村深月中二病という言葉の意味が、わかりました。自分は人とは違うと思いこんでいた頃あの頃の自意識過剰な自分や、閉そく感を思い出します。前半はハラハラするし、嫌な気持ちになるのですが、最後は爽やかで良い終わり方でした。『モナミは世界を終わらせる?』はやみねかおる高校2年生のドジっ娘と、世界の重要なできごとがシンクロしている、という発想が面白く、スラスラ読みました。明るく、面白く、テンポよく、少年少女向きですが、大人でも楽しくなりまし。『アルバトロスは羽ばたかない』七河可南児童養護施設を舞台にしたミステリ『七つの海を照らす星』の続編です。久々に、どんでんがえしにやられました。不意を突かれ、ガラッと景色が変わっただけでなく、ショックを受けました。もう一度最初から読み直しました。『田舎の刑事の闘病記』滝田 務雄シリーズ第2弾です。有能なのに、職場では無能な部下に、家庭では怖い奥さんに追い詰められる、可哀そうな刑事、黒川鈴木。文庫版では『田舎の刑事の動物記』と改題されています。ユーモアミステリ。ドラマも見ています。『小暮写真館』宮部みゆき前回、図書館から借りて読み終わらずに返却したので、再び借りてリベンジしました。古い写真館に移り住んだ一家の 長男である高校生が主人公です。彼の家族、友人、知人にまつわる物語ですが、心霊写真の解明や、幽霊、恋などをめぐり、自分の問題と向き合うことになります。気持ちがじんわりと暖かくなりました。2段目左よりコミック『ヴィンランド・サガ』(1~8)幸村誠友人に借りました。骨太なヴァイキングの物語で戦闘が多く、残虐なシーンもありましたが、面白いです。これからまた少し違う展開のようです。※ 最近生活のリズムが崩れています。家族がそれぞれ、朝早かったり、帰りが遅かったり、休みが土日だったり、平日だったりするので、私は寝不足を解消することができません。睡眠時間が5時間を切ると、自分でも活気がなくなるのがわかります。昨日は急にめまいがして、何もできなくなりました。原因が何かはわかりませんが、取りあえず睡眠時間を何とかしようと思います。感想は短めになるかもしれませんが、なるべく新鮮なうちに書くようにしたいと思います。今月読んだ本の中で、『アルバトロスは羽ばたかない』は、ミステリ好きにはぜひおすすめします。がらっと景色が変わってしまう瞬間を味わっていただきたいです。まずは1作目の『七つの海を照らす星』から読んでみてくださいね。
2012年01月31日
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母の七回忌のため、九州に向かっています。 留守にするので、新刊の更新は火曜日頃になります。 よろしくお願いします。
2012年01月28日
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中学二年のふたりが計画する 「悲劇」の行方親の無理解、友人との関係に閉塞感を抱く 「リア充」少女の小林アン。普通の中学生とは違う 「特別な存在」となるために、同級生の 「昆虫系」男子、徳川に自分が被害者となる殺人事件を依頼する。(内容紹介・出版社より) 中二の小林アンは、内心では友人たちを見下しながらも、3人組の友情を保つべく、努力を続けています。女の子の3人組というのは、難しそうです。二人になると、その場にいないもう一人の悪口を言う、なんてこともあったり。つまらないことで、「どっちの味方なの?」と答えを迫られたり、ちょっとしたきかっけで無視が始まったり。ドロドロ。親の無理解にも、日々うんざりさせられているアンは、自分が 「特別な存在」であることを世間に知らしめるための、自分の殺人事件を計画します。協力者は、一緒にいるところをクラスメイトに見られるなんて 耐えられない、とさえ思っている 「昆虫系」男子、徳川。さて、計画は実現するのか?前半は 中二病そのままの描写であふれています。自分には、アンと共通する点はないように思うのですが、読んでいるうちにそのイタさには覚えがある気がしてきました。読んでいて、心地よくはありません。途中で読むのをやめようかと思ったくらいです。作者は、書いていて辛くなかったのでしょうか?ところが、最後まで読むと、案外爽快です。疾風怒濤のあのころに戻りたいとは思わないけれど、懐かしむことくらいはできる気持ちになります。イタい時期を乗り越えてこそ、見えてくるものがあることを 教えられたらいいのに。まったく描かれなかった徳川の心のうちを想像する時に、キュンとくるものがありました。辻村ファンは、徳川のメールアドレスに注目!です。
2012年01月17日
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やっとですが、2011年・国内編のマイベスト・ミステリが決まりました。1、『折れた竜骨』米澤穂信米澤作品で、剣と魔法や、ワクワクする闘いのシーンを見ることができるとは思っていませんでした。しかも、論理的な解決が美しい、正統派の本格ミステリなのです。さすが。 2、『幻燈辻馬車』山田風太郎幽霊、冒険、ミステリ、時代、色々な要素が詰め込まれている、贅沢な作品。爽快な印象さえ受けるラストシーンが、今も目に浮かびます。 3、『日暮らし』宮部みゆき『ぼんくら』の続編です。登場人物が魅力的な、人情味あふれる時代ミステリ。やめられない面白さでした。 4、『空想オルガン』初野晴ますます面白くなった、《ハルチカ》シリーズ第3弾。青春ミステリの中でも好きな作品です。連作短編ですが、油断していると「あっ」と驚かされます。 5、『造花の蜜』連城三紀彦二転三転する、大胆すぎる誘拐劇。これは壮大なマジックショーとして、楽しむしかないようです。 6、『ビブリア古書堂の事件手帖』 三上延北鎌倉の古書店を舞台にした、読みやすいミステリ連作短編集。本、古書店が好きな者にはたまらない作品です。少々くすぐったい「萌え」要素も、許せないほどではありません。ますます本が読みたくなる作品です。 7、『誘拐症候群』貫井徳郎後味爽快とはいかないストーリーですが、グイグイ読ませられる作品です。三部作の最後もぜひ読みたいと思います。 8、『真夜中の探偵』有栖川有栖空閑純シリーズ第2作。まるで戦時中のような、さまざまな統制下にある世界の中で、禁止されている探偵になることを決意した少女ソラ。これは大作になるでしょう。彼女の成長を、ゆっくりじっくり見守っていきたいと思います。 9、『謎解きはディナーのあとで』東川篤哉私は執事が出てくる作品が好きです。たとえこんな喰えない執事でも(笑)ずっと東川さんの作品を読んでいる者としては、決してこの作品が代表作とは思わないので、その売れっぷりに驚くばかりですが、日頃あまり本を読まない人にもミステリを楽しんで貰えたのではないでしょうか。 10、『さよならドビュッシー』 中山七里すっかりだまされました。医学的な部分で、どうしてもひっかかるところはありましたが、音楽のシーンに引きつけられました。ドビュッシーやベートーベンの曲を聞きながら読んだので、イメージが広がりました。
2012年01月09日
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遅くなりましたが、2011年マイベスト・ミステリを発表します。まずは海外編から。1、『犯罪』フェルディナント・フォン・シーラッハゾッとするものから、心温まるものまで、ドキュメンタリーのように 淡々とした語り口で描き出される さまざまな犯罪者の話に惹きつけられました。。 2、『卵をめぐる祖父の戦争』 デイヴィッド・ベニオフ誰もが飢え死にしそうな時に、卵を調達することを命じられた二人の若者がいました。底抜けの明るさと、戦争の悲惨さが胸に残ります。 3、『見えないグリーン』 ジョン・スラデックトリックも伏線も素晴らしい、でもちょっと奇妙なミステリです。 4、『カーデュラ探偵社』 ジャック・リッチー短編の名手リッチーの名人芸が堪能できる、ユニークなキャラクター、カーデュラの事件簿です。 5、『ストラング先生の謎解き講義』 ウィリアム:ブリテン頑固なおじいちゃん先生が、生徒のために一肌脱ぐところが素敵です。 6、『キリンの涙』 アレグザンダー・マッコール・スミスアフリカのゆったりとした風を感じるミステリです。 7、『氷姫』 カミラ・レックバリ厚さを感じさせない面白さの北欧ミステリでした。 8、『ノンストップ! 』 サイモン・カーニックまさにノンストップでかけぬける、ジェットコースター・クライム・ノベル。 9、『眺めのいいヘマ』 ジル・チャ-チル/新谷寿美香主婦探偵シリーズ第11弾。ジェーンは田舎の狩猟小屋で行う結婚式のプランニングをやることになります。もちろんシェリ-も一緒です。 10、『アイスクリームの受難』 J.B.スタンリー心やさしいデブファイブのメンバーを応援したくなる、ダイエット・コージー・ミステリ。
2012年01月05日
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「サロゲート」2009年アメリカ監督:ジョナサン・モストウ主演:ブルース・ウィリス理想的な顔形や身体能力を持つロボットに、身代わりで人生を送らせることができるようになったら……。世の中はすべすべお肌の美男美女だらけになる?そうならないとは言えないような気がします。この映画は警鐘?「クレイジー・ハート」2009年アメリカ監督・脚本: スコット・クーパー主演:ジェフ・ブリッジス、マギー・ギレンホール落ちぶれた、かつての伝説シンガーソングライターが、ドサ回りの途中で一人の女性記者と出会い、人生を取り戻そうとします。切ないけれど味わい深く、じわーっと感動していました。人生の尊さえ感じさせる、ジェフ・ブリッジスが素晴らしい。※今月は2作品だけしか観ていません。おすすめは、「クレイジー・ハート」です。ヨレヨレな姿を見たからこそ、壮大な景色を前にしたラストシーンでの彼に、心を揺さぶられたのだと思います。友人との何気ない会話がとても良かったし、傷ついた心で作った歌も、本当にいい歌でした。
2012年01月02日
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明けましておめでとうございます 今年もよろしくお願いします。 今年も、近所の神社に初詣に行ってきました。6月に引っ越したのですが、なじみのあるこれまで行っていた神社に行くことにしました。考えてみたら、1月1日は、毎年ほとんど同じ写真を載せていることになります。空の色くらいしか違うところはないのですが、今年は飛行機雲が見えました。それほど寒くもないし、穏やかなお正月、と思ったていら、地震が……。驚いて、久しぶりにテーブルの下に潜りました。まだまだ油断はできないぞ、と言われたような気がします。ツイッターと海外ドラマに惑ったことと、家族の帰宅時間が遅くなって、生活のリズムが乱れたことで、本を読む時間が少なくなりました。昨年を反省しつつ、今年はもっと 何かが残せるような1年にしたいと考えています。。面白い本は、心に元気をくれるサプリメント。その信念をもって、さまざまな色合いのサプリメントを紹介することができたら、と思いますので、今年もどうぞ よろしくお願いします。
2012年01月01日
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